2009/06/08
SHIZA旅(爆撃の果て:セルビア4)
SHIZA旅(爆撃の果て:セルビア4) 2009.06.07 12:12作成:日本 2009.06.07 23:49貼付:日本 2009.06.08 02:00配信予定(日本時間):時差0時間 まぐまぐ:308部 melma!:439部 -------------------------------------------------------------- 【このメールマガジンについて】 これは、2003年4月から2006年8月まで旅をした経験などを元に 旅の思い出などを中心に語るメールマガジンです。 現在は、日本で再就職をしていますので、 お間違いないようにお願い致します。 -------------------------------------------------------------- 【重要なお知らせ】 melma!でのご登録の方から 「メルマガが届かない」とのご指摘を多く受けています。 万一メルマガが届かない場合は、 こちらで登録をして頂きます様お願いいたします。 「まぐまぐ」の方が安定しているようです。 (まぐまぐ) http://archive.mag2.com/0000206271/index.html 内容は同じです。 -------------------------------------------------------------- 【目次】 1.プラットフォーム 2.ハンガリー 3.切符 4.ディナール 5.編集後記 -------------------------------------------------------------- 【1.プラットフォーム】 (2003年10月7日セルビア:ベオグラード) セルビア「ベオグラード中央駅」のプラットフォームに立っている。 季節は秋。 時間は、午後遅く。 もう夕方になろうとしている。 風はどこか遠くから流れてくる。 こうして立っていると、その風は肌寒く感じられる。 秋の風が吹いているのだ。 私はしばらくその場を動けない。 私が乗る予定の列車はもう既に出発してしまった。 「プラットフォーム4」ではなくて 「プラットフォーム3」で待たなければならなかったのだ。 手元には「SUBOTICA」行きの切符が残っている。 ハンガリーとの国境の街だ。 その切符が今はとてもむなしく感じられる。 「プラットフォーム4」で待っていたのは もちろん、自分の判断だけではない。 プラットフォームを歩いていた駅員に聞いたのだ。 「ハンガリー方面に行く列車はどれですか?」と。 しかも、ちゃんと切符を見せながら聞いている。 -------------------------------------------------------------- 【2.ハンガリー】 駅員は不思議そうな顔をしていた。 「ハンガリー?なにそれ?」 「だからここですよ」 私は切符をぐいと突き出す。 「SUBOTICA」なら「プラットフォーム4」と確かに言ったのだ。 私が立ち去ると、後ろから笑い声が聞こえてきた。 「おい、聞いたか?あの【中国人】の言葉。 ハ ン ガ リ ーだって?何その発音」 ゲラゲラと楽しそうに笑う声が聞こえた。 「ハ ン ガ リ ー」「ハ ン ガ リ ー」と連呼している。 そしてゲラゲラという笑い声。 思わず体が熱くなる。 偉大なる中華人民共和国でもそうだったが、 言葉のなまりを笑われるのは極めて不愉快だった。 あまりの怒りで、 私はプラットフォームの番号を一度しか確認しなかった。 こういう場合は、最低限もう一人に聞くべきなのだ。 まさか、駅員がわざと嘘を教えた訳ではないだろうが、 例え駅員でも、間違えることがあるということだ。 この場合、駅の案内板の文字も分りにくい。 キリル文字だし、経由地の駅名などいちいち書いていないからだ。 -------------------------------------------------------------- 【3.切符】 切符を購入した窓口に戻り、私は訊いた。 「【SUBOTICA】行きの【次の列車】は何時なんですか?」と。 「22時15分のブタペスト行きの列車がある。 それに乗って、「SUBOTICA」で途中下車すればいい」 そう。その手があったのだ。 つまり、私の切符は有効だということ。 問題は、今の時間が17時だということぐらいだ。 22時15分まで、随分時間がある。 私はしばらく駅周辺を散策することにした。 「しばらく時間をつぶして、それから深夜の列車に乗ろう。 国境で降り、そこでハンガリーのブタペスト行きに乗り換えよう」 時間ならまだある。 私は、ポケットから切符を取り出そうとした。 ない。 確かに入れたはずのポケットに、それは無かった。 ズボンの前、後ろ、シャツのポケット、それも見つからない。 サイフの中を確認し、先ほどメモを取っていた手帳の間も確認した。 やはり、ない。 ハンガリー国境の街「SUBOTICA」行きの切符が無い。 体の中を風が吹きぬけるような気分だった。 切符売り場の窓口に置き忘れたのかもしれない。 踵を返し、窓口に急ぐ。 心臓が急に締め付けられそうになり、今は焦りを禁じえない。 -------------------------------------------------------------- 【4.ディナール】 切符売り場の窓口で、 確かにその切符を見せて次の列車の時刻を訊いたのだった。 きっと窓口に忘れてきたのだ。 しかし、私の切符は窓口には無かった。 床を舐めるように探す。 ない。 プラットフォームに駆けて行き、探した。 見つからない。 自分が歩いた道を隈なく探したが切符は無かった。 何ていう日だ。 思わず頭を抱えてその場に蹲りたい衝動をこらえた。 しかし、そんなことをしている場合ではないのだ。 何とかしなければならない。 観光案内所のようなところでこう訊いた。 「ハンガリーのブタペストに行きたいのですが、 どういう交通手段がありますか?」 「鉄道かバス」 「バス?それは幾ら何です?」 「970DIN(ディナール)」 それなら日本円にして1940円程度だ。 しかし、今はセルビアのディナールは使い尽くしてしまっている。 両替所が目に入った。 私は20ユーロを差し出すと言った。 「これで幾らになる?」 それは1280DINになった。 これでバスの切符を買おう。 直通バスでブタペストに行くのだ。 残ったディナールで夕食をとろう。 チョコレートや菓子を買って、ディナールは使い尽くそう。 もうこの国に来ることはあるまい。 駅の中は肌寒い風がかすかに流れていく。 この風とも、もうお別れだ。 クリックすると写真が表示されるはずです。 (飛べない場合はコピペして下さい) ベオグラード中央駅前の壊れたビル http://www.geocities.jp/shizatabi/top/serbia11.jpg 中央駅の列車 http://www.geocities.jp/shizatabi/top/serbia12.jpg ベオグラード中央駅(キリル文字で「ベオグラード」と書いてある) http://www.geocities.jp/shizatabi/top/serbia13.jpg -------------------------------------------------------------- 【5.編集後記】 先日友人の結婚式に出席した。 会うのは久しぶりで、とても懐かしく感じられた。 やはり印象深かったのは、友人の嬉しそうな笑顔だ。 こちらまでも幸せな気分になるとてもよい結婚式だった。 終わった後、会場を後にした私は 妙にすがすがしい気分になったものだ。 ところで、この週末は、ウィルスバスターの不具合で、 大変な目に遭っていた。 ウィルス検索が終了できず、Windowsが終了できなくなったのだ。 以前も同様の現象があったが、今回は復旧に難航した。 -------------------------------------------------------------- もしよかったら推薦してください。「読者さんの本棚」(まぐまぐ) (melma!と「まぐまぐ」ではIDが異なりますのでご注意ください) http://www.mag2.com/wmag/osusume/toukou.html 【「SHIZA旅」3年4ヶ月 世界一周ひとり旅】ID:0000206271 -------------------------------------------------------------- ・SHIZA旅のページ(発行者サイト) http://www.geocities.jp/shizatabi/ ・メルマガ登録・解除は過去ログ内からいつでも無料でできます。 (まぐまぐの方はこちらから) http://archive.mag2.com/0000206271/index.html



