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2008/10/03

ナースのお仕事 in California

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           ナースのお仕事 in California
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Vol. 32
October 2, 2008
By Nadeshiko

◆◆ こんにちは ◆◆

読者の皆様こんにちは。
長らく発行していないマガジンに、引き続きご登録くださいまして
まことにありがとうございます。
ブログをのぞいてくださっている読者様はすでにご存知かと思いますが
あと3週間で出産の予定です。
先週から産休に入ったところで、毎日、巣作りに励みながら
出産前の最後のバケーションをのんびりと過ごしているところです。

子育てと仕事を平行しながら、マガジンの発行がどこまでできるのかは
私自身、定かではありませんが今のところ廃刊する予定はありませんので
今後とも、ナースのお仕事 in California をよろしくお願いします。


◇ 夫婦愛 ◇

JBさん43歳女性。急性白血病。

白血病の治療はNeutropenic という症状を引き起こす。

Neutropenic: 白血球がほぼゼロの状態になり、外部からのバクテリア・
ウイルスなどの侵入者と戦う免疫機能がほぼゼロになる状態。
自身がもつ体内・体外のバクテリアによりセプシスを起こし
生死にかかわる状態になることは珍しいことではない。

なぜなら、骨髄が生産する異常で病気な白血球をすべて殺し
新しい健康な白血球を生産させていくような治療をするから。

JBさんもその治療の最中で、保護隔離の状態だった。

4日間の化学治療を受けたあとは白血球が限りなくゼロに近い値になることは
普通のこと。そして、JBさんは最低200にまで落ちた。
正常値は5000から10000、健康体の私たちが白血球を
10000以上持っている場合、なんらかの細菌に感染している
可能性がある。細菌と戦うために、体が白血球をたくさん生産しているから。

JBさんは化学治療の最中に生理がきて、血小板がとても低いときに
生理になったので月経の出血をおさえるホルモンをドクターが処方した。
白血球だけでなく、血小板の値も下がることがあるので
感染症以外に内出血や外傷の出血にも注意を払わなくてはならない。

過去のチャートを見ていたら、生理が始まるまえぐらいのJBさんは
とても調子が悪く、下腹部の痛みとか下痢とか、熱が出たりと
様態が不安定な様子だった。

治療2週間後、JBさんの生理もほぼ終わり、下痢も腹痛もよくなり
状態が安定した頃、始めてJBさんの担当になった。
そして、化学治療の影響で彼女の髪の毛が抜け始めた。

「すごい抜け始めたのよ。見て!」

JBさんはとてもすらりとしていて、身長も180cmぐらいある。
モデルのようで、何かスポーツをやっていたのかと聞くと
バスケとかバレーとか、いろいろやるわよ。といった。
11歳の娘が一人いて、ご主人もとても協力してくれていると言っていた。

JBさんの治療に対する態度はとても協力的で、怒ったり不機嫌になったり
情緒が不安定になるようなこともなく、前向きに入院生活を
送られていたように思った。彼女の内心はわからないけれど
彼女はとても明るく、ポジティブなエネルギーを常に発しておられた。

アメリカ人は足の無駄毛などは剃るのが一般的なのだけれど
JBさんは血小板の値が低いので、出血するとなかなかとまらないから
足を剃ることは禁止されていた。

「足の毛から抜けてくれたらいいのに。」

笑いながらいった。

体中の毛が抜けるのかと聞くから、眉毛もおそらく
なくなるかもしれないと教えてあげた。

「眉毛がなくなったら、毎日変えられていいわね!
今日は怒りんぼ、今日はニコニコまゆげ!ってね!あははは」

一番に足の毛、二番目に陰毛。三番目に頭髪。
毛がなくなってほしい順にそんな番付けをされたJBさんは
明日友人に頭を坊主にしてもらうのだと言った。

そのあと、ご主人がお見舞いにこられたので挨拶をした。
ご主人はしばらくJBさんとお話されて、用事を片付けに出かけた。

夕方、JBさんに点滴の抗生物質を投薬するために部屋に入ると
坊主頭の男性が座っていた。
それがもどってきたJBさんのご主人だということに全然気がつかなかった。

ご主人はJBさんが明日頭を坊主にすることを聞いて
自分の頭も坊主にしてきた。JBさんはニコニコと笑いながら
ご主人が坊主頭にしてくるまでのいきさつを私に話してくれた。
私の顔中にこぼれるほどの笑顔があふれてくるのが分かった。
それは本当に自然に、心からこぼれてくるようだった。

次の日、JBさんの友人がやってきて、JBさんの頭髪をバリカンで刈った。
彼女はついに坊主になった。

すらりとしたJBさんの頭は小さく、それこそ本当にスーパーモデルのように
スタイリッシュで洗練されたかっこよさと美しさがあった。
坊主でさえ似合っていた。

私は私が思ったままの感想をそのままJBさんに伝えた。
JBさんは照れて赤くなっていた。
私はほんとうに、こんなに坊主が似合う患者さんは今までみたことがない。
ご主人と二人、こんなに素敵な坊主頭のカップルも見たことがない。

心からそう思った。

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読者様からの質問やリクエストにお答えできるような
オープンなマガジンでやっていきたいと思っています。
質問・リクエスト先: nadeshiko712@cox.net
お気軽にメールください。

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★ アメリカでRNを目指すあなたを、心から応援しています ★
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    ナースのお仕事 in California

   □発行者:nadeshiko
   □ブログ:http://plaza.rakuten.co.jp/nadeshiko712/ 
   □発行システム:まぐまぐ!
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