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2009/08/17

「議長への期待」■IAIジャパン副理事長 江田 實

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         IAIジャパンメールマガジン
  ■ 起業家支援エンジェルIAIJがベンチャー道奥義伝授 (第89号)■

              「議長への期待」
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こんにちは!   NPO法人IAIジャパンです!

私たちは、企業を起こそうとする人、それを支援する人のための団体です。
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IAIジャパン会員による寄稿文シリーズ2
                        
               「議長への期待」

                     IAIジャパン副理事長    江田 實

 読者の皆様は、会議を開いたのにうまく結論を出せず次回に持ち越した、或いはいい加
減な結論にして誤魔化したとか、いやなことを言いあって後味の悪い結果になったとか、
結論は出たのに誰も喜んでフォローしようとしないとか、会議にまつわる色々の苦労を経
験されていると思います。

 議論をする場合、いくつかの前提ルールが必要になるとは思いませんか。会議ではお互
いに紳士・淑女であるということを認め合い個人的に失礼なことは言わないとか、KJ法の
ように決して反対意見も出さないで、相手の発言をさらに発展させることに努めることを
求めるとか、人の発言中には決して割り込んで発言することはしないとか、です。しかし
これだけでは会議がうまく流れるかというとそうでもありません。下手をすると、活気の
ない掘り下げの出来ない会議に終始するかもしれません。何か破壊的な意見がほしくなる
でしょう。

 もしも、破壊的な意見や、思いがけない発言などの刺激があって、議論の過程で個人攻
撃はしないで、意見に対してだけ反論するという態度を貫いて、当初は予想もしなかった
深い討議を経て、一つの結論を導き出せたとしますと、参加者全員大満足ということにな
るでしょう。これが成功した会議だといえるでしょう。

 成功した会議は、自然に雰囲気が出来て来るのかといいますと、殆どの場合Noです。
議長がうまくリードしていたというのが普通なのです。個人攻撃や、横道に逸れた意見、
冗長な話などは議長が直ちに修正することで、殆どの場合流れを維持できますが、過激と
も思える意見を出してもらうにはどうすればよいでしょうか。KJ法で前の話を一層発展
させることにより、最初は平凡な意見でも、思いがけない意見にまで高めることは可能で
す。意見の育成という局面が一つのヒントになるといえるでしょう。

 もう一つ厄介な状況がよく見られるのは次のケースです。それは、深いところで利害関
係が相反しているために、相手の意見を何とか言い負かすということにしか頭が働かなく
なる場合です。例えば「税金の負担を軽くするには公務員を減らすべきだ」という意見が
出た時、公務員がそれを聞いたら、自らの生活の基盤を失う恐怖心から、公的サービスの
必要性や、公務員が手薄になったらサービスの質の低下は避けられなくなるという主張を
して、ただひたすら反対するでしょう。これでは意見は深まらないで、YESかNOの選
択にしかなりません。

 本来税金の負担を軽減することが目的だったはずなのに、どういう訳か、公務員の削減
こそが唯一の解決策であるという論調を展開したからこんな結果になるのではありません
か。多角的に判断すべき問題を、ある局面内だけで○×をつけようとするとこんなことに
なります。

 このような場面で、「税金を軽くする方法について御意見をお願いします。」と最初に
議長が発言していたら、流れは全く変わっていたことでしょう。或いは、「ご発言の趣旨
は、税金を出来れば半分にしたいということですね。このご提案に対して御意見をお願し
ます。」でもよいかもしれません。議長の役割は、出てきた意見に対し、もっと大きな目
的を達成するための議論にすかさず切り替えることにあります。あるいは、いきなり結論
だけを言う人が出てきたら、その結論を出すに至った理由ではなくて、本来の目的を問う
ようにしないといけないのです。それが議長の役目です。

 次は、税金を軽くするのに、公務員を減らすという案もありますが、公共事業を見直す
とか、高所得者に傾斜負担してもらう案とか、利害得失をよく考えながら議論を進めれば、
税金を半減できる案が生まれないとも限りません。こうして高い目的に向かうことで、革
新的な案が生まれてくることがしばしば起こります。

 こうして新たな革新的な案を考える会議に、公務員も参加していると、反対どころか、
推進派に変わり、熱心に遂行してくれるかもしれませんし、議論の途中で、公務の中身が
無駄を含んでいることに気がついて、自主的に改善することが起きないとも限りません。
当然議論の中で低次元での応酬は無くなるので、いやな雰囲気を引きずることもなくなり
ます。このように、議長は、将来関係するかも知れない人まで念頭に置いて、参加者を募
集するという心掛けが重要です。

 日本の国会での議論が、このような高次元に上っての議論になれば申し分ないのですが、
利害を覆い隠しながら、いつの間にか保身を貫くというよう行動に目を覆いたくなります
ね。ましてや、自分の政策を実現することに熱中するのではなくて、低次元で相手を非難
するという人が余りに多すぎるのではないでしょうか。議長の役割がますます重要になる
ことでしょう。

 身の回りの会議で議長をする時、以上のことを思い出していただき、素晴らしい結論を
導き出して、喜んで結論をフォローしてくれるように会議出席者全員に求めるなど、会議
のかじ取り役、つまりファシリテーターとして日々努力されることを願っております。

 御参考:
 こうした「意思決定」を上手に、抜けがないように遂行することを専門に研究している
団体があります。日本企画計画学会という団体で、手法を編み出した方はNadler博士と
日比野博士です。URLはhttp://www.bttnet.com/jps/ です。

          --会員による寄稿文つづく--

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第8回IAIジャパン創業ゼミナール http://www.iai-j.com/Shiryo/AT/index906.htm
は、終了しました。次回をご期待ください。
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IAIジャパン、あるいはメルマガ全般にご意見ご質問がありましたら
     http://www.iai-j.com/index41_NPO.htm にどうぞ。
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「投資できる起業できない起業」IAIジャパン理事長八幡恵介著光文社出版1000円
         http://iai-japan.at.webry.info/200809/article_3.html
         http://iai-japan.at.webry.info/200809/article_4.html
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IAIジャパンホームページ: http://www.iai-j.com/
   エンジェルはこんな人: http://www.iai-j.com/citemap/indexSodan2_NPO.htm
IAIジャパン理事長ブログ: http://iai-japan.at.webry.info/
          最新号: 2009年8月16日号 「戦後の戦争体験」
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