2009/06/11
【お金の話題】 No.494 家を買うときに気をつけること
2009年 6月 11日発行 =========================================================== お金の話題 〜マネーで幸せになるために〜 [No.494] =========================================================== ■家を買うときに気をつけること■ 私たちが家を買うとき、 一体、何に気をつければよいのでしょうか。 先に結論を言えば、次の2点。 1)買った土地の価格が今後下落しないか 2)自分の老後まで含めた生活イメージに合致しているか まず、第1点目の土地の価格。 これに気をつけるのは至極当然。 とはいえ、多くの人は今の金利水準とか、 内装などの上物(建物)などにウェートを置いてしまう。 あくまで土地の価格がどうなるかが大切。 地価は、もちろん上昇してくれればベスト。 だが、もっと大切なのは下がらないこと。 下がれば、家の価値よりローン残債が上回ってしまう。 企業でいうところの債務超過に陥るかもしれない。 20年前まで、地価は上昇の一途だった。 バブル崩壊後に長らく続いた地価下落は 2003年に底打ち、反転。 今は需給悪化で再び軟調だが、 この時期にあって今が買い時との話もちらほら聞こえる。 ただ、全体でどちらの方向に行くのかはさておいても、 少なくとも土地の価格はますます2極化するのは間違いない。 30年前に建てられたマンションで ゴーストタウン化しているところがあるように、 今後、住宅街全体がゴーストタウン化するところが 出てきても不思議ではない。 それだけの状況が起きる可能性が出てきている。 ここで、国立社会保障・人口問題研究所が公表している 「将来推計人口」(2006年12月)を紹介したい。 現在約1億2800万人の日本の人口は、 50年後の2055年には3割減って9000万人を切り、 100年後の2105年には約1/3の約4500万人 (ベストケースで約6300万人、ワーストケースで約3400万人) まで減少すると予想されている。 えっ、200年後? そんなデータは無かったですよ。 仮に、さらに100年後に1/3に減少するならば、 約1500万人。いまの人口の10%強の水準。。。 こうなると、信用経済が再度膨張したり、 移民をたくさん受け入れるようならない限り、 (需給要因で)日本の地価全体が再度上昇・・・ という予想は立て難い。 だから、どこの土地を買うか。 これは極めて重要だ。 さらに、データをもう一つ。 都道府県別の人口の社会増減(転入−転出)では、 2008年に増加したのは6都県 (東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、滋賀)のみ。 残り41道府県は転出超過だったという。 県別の格差も徐々に付き始めている。 また、自治体レベルで見ても、 明らかに行政サービスに差がつくようになってきた。 ■崩壊する自治体(2007年8月31日発行) http://archive.mag2.com/0000204788/20070831200000000.html?start=339 自分の買う土地が勝ち組に入るかどうか、 行政サービスがどうなるかは見過ごせないチェックポイント。 もちろん、それ以前に基礎的な調査は欠かせない。 特に、震災の観点は極めて重要だ。 地質や活断層の有無を調べたり、 液状化現象を考慮するのは当然のこと。 土砂崩れや津波、政府の土地収用も大きなリスク要因。 特に日本は地震大国なので、 一瞬にして不動産価値が消滅することを 念頭に入れておく必要がある。 長期の住宅ローンを検討するのであれば、 当然、住み続けるか転売するかの選択肢は必要だ。 その時、買った家に幾らの価値が残っているか、 また現実に売れるかどうか(リバースモーゲージの活用も含めて)は 極めて重要な要素となるだろう。 さて、注意すべき第2番目のポイントは、 自分の老後の生活イメージだ。 子どもとの2世代住宅を考えるなら、 当然子どもの生活イメージも対象となる。 怖いことに、土地と家があって不動産価格が守られていても、 それだけではどうしようもできないことがある。 健康と介護だ。 もし、老後も健康で、 自分で自分の世話をできるのであれば問題ない。 だが、そうでないとすると、 家だけあっても仕方ないことになりうる。 例えば、介護ヘルパーさんに頼む必要が出てくるだろうし、 場合によっては、介護付きマンションの方がよかったり、 通院や生活に便利な都会のマンションの方が 安心して暮らせるようになるかもしれない。 家を買うことは安定した自分の住処を持つことなので、 生活の質や精神的にとってよいことだが、 反面、生活を幾分か固定してしまうリスクがある。 特に、今の日本人の平均寿命は極めて長いが、 それは戦前から米や野菜を食べて、 体を動かして働いてきた人たちが支えている話。 今のように肉食中心で、ファーストフード漬け、 慢性運動不足の若者が、 果たしてどれだけ長生きできるだろうか。 いや、医療技術が格段に進歩しているから、 形の上での長生きは可能かもしれない。 ただ、大切なのは言うまでもない。 「どれだけ健康で過ごせるか」だ。 一軒家を買うメリットを享受するには、 健康と長生きが必須条件。 巨額な住宅ローンを返すために、 ファーストフードや牛丼で食費を節約するのは まさに自己矛盾以外の何ものでもない。 また、現役時代のライフスタイルも さまざまになってきている。 昔と同じように、大体が大丈夫、では決してない。 収入は安定しているか。 いつまで働けるか。 どこでどのように働いているか。 また、子どもは同じところで働くのか。 結婚しているか(離婚していないか)。 誰と暮らすか(一人で暮らすか)。 ・・・。 昔の人と比べるのではなく、 また誰か他の人と比べるのでなく、 あくまで自分の生活をイメージしていくことが大切だ。 家を買うときは、自分の将来の生活を 具体的にイメージすることが必要不可欠になる。 誤解して欲しくないのは、 家を買うのがダメと言いいたいのではない。 これまで書いてきたように、 将来の地価や社会変化、自分の健康状態も含めた 将来の生活とすり合わせた上で 家を買うかどうか、もしくはどのような家を買うかを 検討すべきと言いたいだけ。 決して、今の財産や収入だけから 判断するものではない。 にも関わらず、政府の200年住宅構想では、 これらに一切触れず、 ただ環境などあるべき論から推進されているので、 疑問を抱きたくなるというわけ。 まぁ、一つ皮肉を言えば、 少なくとも今この地球上にいる人は 200年後には一人も生きていないだろうから、 何を言っても確証を得ることは不可能なのだが。。。 さて、最後にもう一つ。 少なくともこれから家を買おうとしている人であれば、 最悪のリスク要因を理解するため、 ぜひとも事前に読んでしかるべき本がある。 これはまた明日に。 ---------------------------------------------------------------- ★あとがき★ 正直、私も専門家の人に指摘されるまで、 気づかなかったことでもあります。 それが上で書いた、 健康や介護などの生活のこと。 いままで漠然と、 「長生きリスクには一軒家を買っておくべき」 という考えがありましたが、 これは単なる経済面での話。 (賃貸はずっと家賃を払い続ける必要があるので、 長生きすれば、どこかで自宅を買った人よりも損すること。) でも、果たして本当に長生きできるか、 健康でいられるのか、 介護が必要になったときどうするのか。 これは全く頭の中にありませんでした(+_+)。 投資の考えなく、純粋に住処を買うのであれば、 自分の老後まできちんとイメージすることが、 家を買う第一歩なのでしょう。 (もっとも、不動産業者が指摘してくれるとは到底思えませんが。 また、途中で譲渡する選択肢があれば問題ありませんが。) 家は、一生に一度の買い物。 慎重に慎重を重ねる必要があるのでしょうね。 ---------------------------------------------------------------- ●お金について学びませんか? 「家計」と「資産運用」の話を中心に、 株式投資、保険、年金、貯蓄・節約、身近な経済ニュース、日常の買い物、 マネー教育など、世の中のお金に関わる幅広い話題を取り上げます。 お金(マネー)を知って、学んで、楽しんで、幸せになりましょう!!! ●ご意見、ご感想はこちらまでお寄せ下さい。 発行者: がる atjour@nifty.com URL: http://homepage3.nifty.com/atjour/ ●配信先の登録、変更、中止は以下のページから行ってください。 『まぐまぐ』<http://www.mag2.com/> ID: 0000204788 ●本メルマガは投資行為を誘導するものでも保証するものでもありません。 投資等はご自身の判断で行って下さい。また、発行者は、提供内容や リンク先のご利用等により生じた損害は、その責を負いません。



