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実際の「民事訴訟」を題材に、裁判所の見解を明らかにしながら、法律的な問題点を検証します。テーマは、親子や男女関係・お金にまつわるトラブルなど。人生の「ドラマ」が見えてきます。法的スキルアップにも、おすすめです。

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2008/02/28

樋口正登の「民事紛争・Catch up!」第27号

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☆☆☆樋口正登の「民事紛争・Catch up!」第27号☆☆☆
                                                     2008.02.28発行

■ミニまぐからも、携帯メルマガを発行します■
 PCよりも、携帯ツールの普及率の方が高い?昨今。従来、まぐまぐから、
「樋口正登の犯罪Watch!」と「民事紛争Catch up!」を配信
しておりますが、この度、PCからの配信に加えて、携帯に対応したメルマ
ガも発行させていただく運びとなりました。
 その名も、「樋口正登の法律好きるあっぷ!」。既設のblogのタイト
ルと同じですが、まあ!そこはご愛嬌ということで・・・。今回は、「資格
の学校で法律科目を教えている立場から、法律情報を発信します。事件の背
景なども紹介!」というのが売り! 実は、受験界の裏話もばらしてしまお
う!などと、もくろんでおります(爆)。実は、これが本来の目的か?(笑)
 携帯も様々ですが、今回は、251文字以上の機種に対応しております。

 メルマガ検索で → 樋口正登 を検索してみて下さい。
 
 http://mini.mag2.com/pc/ で、どうぞ。以下が、今回のメルマガです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 皆さん、今日は。
 最近は、できちゃった婚!が流行とも言われるようになって、最先端を走
っているご夫婦も多数いらっしゃいます。一方で、婚姻届は出したものの、
その後の生活が維持できずに、幼い子を残して離婚という選択をなさるケー
スも・・・。
 第27号は、「未成年の子に対する養育費の支払請求」に関する事案です。

★★★協議離婚に伴う養育費の支払請求★★★

名古屋高裁平10.7.17、平10(ネ)405号ほか

■事件の概要■
 本事例は、協議離婚をしたご夫婦が、未成年の子について「成人に達する
まで、毎月5万円を支払う」旨の合意があったとして、その支払を求めたも
のです。当然に?認められそうな事案ですが、第一審と控訴審とで、裁判所
の判断が分かれました。

■考察■
 この事件では、第一審の名古屋地裁平9(ワ)987号は、養育費に関す
る合意が、調停調書・和解調書・公正証書のような執行力のある書面以外の
もの(単なる合意に過ぎない)であることから、家裁で判断すべきとの見解
を示しました。
 つまり、支払義務を負うとされる者が、協議(合意)の有効性を争って支
払をしない場合には、家裁の審判手続が必要との判断です。手続を誤ると、
本来、通るべき主張も通らなくなるということですね。但し、控訴審の判断
は異なりました。

■判決■
 今回の事件では、養育費の支払に関する協議(合意)が私法上のものに過
ぎなくても有効であり、手続的にも、家裁の審判ではなく、通常の民事訴訟
手続で実現が可能とされました。
 一般論として、協議が調わなければ家裁が判断すべきですが、合意があれ
ば、民事訴訟手続で権利を実現できるということです。協議後に事情の変更
があった場合には、家裁で変更や取消は可能と解されますが、本事例におい
ては、民事訴訟で権利の実現を妨げる理由はないとの立場が採られています。

■編集後記■
 今回の事例では、「家裁と地裁」、「審判と判決」の線引きが明らかとな
りました。家裁は非訟事件(訴訟にあらざる事件)、地裁は訴訟事件を扱い
ますが、両裁判所は手続などが全く異なることから、誤って訴えを提起する
と「却下」を免れないことになります。制度が違う以上、家裁・地裁相互間
での「訴訟の移送制度」もありません。
 同じ敷地内にあったとしても、証拠書類や尋問の内容については、相互に
利用する関係にはなっていません。この点は、訴訟当事者に不利益を課し、
訴訟経済上も好ましくない結果となります。法制度の変更が必要な時期に来
ているのかもしれません。

■お知らせ■
 著作権法に基づき、発行号数を問わず、無断転載はお断りをしております。
 このメルマガに関するご意見などがございましたら、お聞かせ下さい。配
信画面から、返信が可能となっております。

■発行者プロフィール■
 90年司法書士試験合格。資格の学校で、法律科目(憲法・民法・刑法・
民事訴訟法など)を教えております。

 発行者サイト  http://blog.goo.ne.jp/goo747-400dom/

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