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現在、理系の大学院生。夢は研究者じゃなくて小説家。目指せ!小説家!是非、是非オリジナル作品を読んでみてください。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2006/10/23
  • 部数 10部
  • メルマガID 0000204705
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2006/09/22

目指せ!小説家

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     狸合戦 VOL.3                               発行日:2006/09/22

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  こんにちは。能須諸亜です。
  明日の土曜日と休日が重なってしまいましたね。。非常に残念です。まぁ、
 でも頑張りましょう!
  では「狸合戦 VOL.3」です。
  
    
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 「あんたは自分がこんな目に会う心当たりはないのかい?」
 「あるわけないでしょ!」
 「おいおい、もっと物腰を軟らかくできないのか?そんなんじゃ男ができない
 だろ?それとも男の前じゃいつも質素でおしとやかにしてるって?」
 「余計なお世話よ」
 「それは失敬!」
  中野は笑顔で自分の左頬を軽く叩いた。
 「で余計な話は良いから話を続けなさいよ」
 「そうだな。はっきり言おう。俺はあんたの親父さんに恨みがある」
 「それで私をさらったわけ」
 「そうだ」
 「目的は?身代金?」
  中野はあざ笑うかのように大声を出して笑った。みるみるうちに女の顔が赤
 くなっていく。中野の笑い方が感に触ったようだった。女は唇を強くかみ締め
 、乱暴に長い髪の毛を掻き分けた。
 「なにがおかしいの!」
  それでも中野の笑いは納まらない。女は左手を振りかざした。その様子を見
 て中野の顔が真顔に戻った。
 「あんたは俺に捕まってるってことを忘れてもらっては困るよ?」
 「くっ」悔しそうにより一層強く唇を噛んだ。
  きっとこの女は他人に人生を、運命を握られたことはなにのだろう。いった
 いどんな気分だい?最高だろ?―中野はほくそえんだ。
  しかし次の瞬間に女の顔が強気なものに戻った。中野はタバコを咥えたまま
 目を細めた。
 「あなたこそ忘れているんじゃないの?私を監禁してるみたいなことを言って
 るけど、この状態みてよ」女は両手をあげた。「降参って意味じゃないわよ。
 手足も自由に動かせるし、大声を出そうと思えば出せるってわけよ。今私が大
 声だせば誰かには届くでしょうね」
  優位にたった。女は確信した。
 「そうなんだよな」
  中野は節目がちに俯きながら煙草を灰皿に押し付けた。
 「わかったようね」そう言いながら女は立ち上がった。その冷たい目を中野に
 向けながら。「じゃ帰るわよ」
 だが中野はすれ違いざまに女の腕を掴み、強引に座らせた。
 「なにすんのよ!」女は奇声とも言えるヒステリックな声を上げた。もしかし
 たら誰かに今の声が聞こえたかもしれないと思った中野は舌打ちをした。だが
 女につられて自分まで興奮するわけにはいかない。中野は女の腕を掴んだまま
 煙草に火をつけた。
 「離しなさい!」
  見慣れた女の強気な顔と冷たい目。
                                  続く  

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 ◆発行者:能須諸亜 
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