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現在、理系の大学院生。夢は研究者じゃなくて小説家。目指せ!小説家!是非、是非オリジナル作品を読んでみてください。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2006/10/23
  • 部数 10部
  • メルマガID 0000204705
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2006/09/19

目指せ!小説家

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     狸合戦 VOL.2                               発行日:2006/09/19

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  こんにちは。能須諸亜です。
  三連休だった方も多かったと思いますが、どのように過ごしましたか?僕は
 15年ぶりぐらいの家族旅行に行ってきました♪たまにはいいもんですね♪
  それでは「狸合戦 VOL.2」です。
  
    
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  殺風景な部屋だった。六畳一間。500mlのペットボトルが五本入るのが
 やっとの小型冷蔵庫に小さいテーブル。その上に置かれている灰皿。それだけ
 しかなかった。風呂なしの共同トイレ。キッチンも一度も使われたことがなか
 った。
  この部屋は住むためにかりたんじゃない。この女を。―中野は無造作に部屋
 で気絶している女をみて一人静かにほくそえんだ。
 「おい、起きるんだ」
  中野は女の肩を揺さぶった。すると女は呻き声を上げながら静かに目を開け
 た。
 「起きたか」
  女は上半身を起こした。すぐに周りを見渡し、自らの置かれている状況を理
 解したが、動揺した素振りは全く見せずに中野の目をまっすぐ見据えた。強く
 鋭い光を放った眼光に睨まれた中野は反射的に目を逸らしそうになった。しか
 し繭ひとつ動かさずに女の眼光を受け止めた。
 「あんた牧野薫さんだよな」
 「だったらどうだって言うの!」
  女は薄い赤色のルージュがひかれた唇を開いた。
 「そんな喧嘩越しになるなよ」
  中野は女を挑発するように不適な笑みを浮かべた。女は中野の表情を見てよ
 り一層眼光を強めた。
 「そう言えば薫さん、あんた俺が最初に声をかけたときに物凄い幼い顔をして
 たけどあれは計算か?ちょっと言葉が悪かったかな。あれが余所行きの顔かい
 ?」
  女の顔に不快の色が広がった。
 「その顔を見てる限りだとさっきとは別人みたいだな。まぁ、それが本性なん
 だろうな!」
  中野はマイルドセブンを一本咥えると慣れた手つきで火をつけた。窓はどこ
 も開いていないために、中野が吐き出した煙は行き場所を探し天井をさまよっ
 ている。
 「煙草は吸うかい?」
  女の顔の前に煙草を一本差し出した。しかし女は「吸わない」と言い切った
 。そんなことより自分をこんな所につれてきた理由、本題に早く入れと言いた
 げな顔だった。
  中野は女の表情を読み取ると銀色の灰皿に煙草を押し付けた。
 「じゃ、本題にはいろうか」
 「目的は何なの!」
  女は強気な姿勢を崩そうとはしなかった。
                                  続く
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 ◆発行者:能須諸亜 
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