2006/08/25
目指せ!小説家
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ あぜ道 VOL.2 発行日:2006/08/25 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。能須諸亜(のうす・しょあ)です。 もう残暑なんですね。暑いのは嫌いですが、過ぎ去っていく季節を見送ると いうのは何だか寂しいものですよね。 それでは「あぜ道 VOL.2」です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 次の日、僕は良平と実に電話をかけた。良平は部活の合宿、実は親に連れら れて旅行ということで断わられてしまった。 高校から野球に挑戦し始めた良平。「十六歳にもなって親と旅行なんていき たくねーよ」そう言っていた実。だけど声は嬉しそうだった。 最後に昨日携帯電話に登録したばかりの麗奈の番号へ電話をかけた。本当は 最初にかけたかったのだけれど、何となく一番最後にしてしまった。 「うん、もちろんいいよ」 その言葉を聞いた僕はパジャマを脱ぎ捨て、ジーンズを履き、青いTシャツ に着替えた。 十分も経たないうちに家のインターホンがなった。麗奈だということが分っ ていたので慌てて階段を駆け下りていった。 そこには麗奈の顔。そして嬉しそうな母親の顔があった。 「順、麗奈ちゃんが帰ってきたならなんで言わないのよ!」 僕は何も言わなかった。ただ母親に言うのを忘れただけで、言わなかったの に訳なんて何一つなかったから。 僕は母親の身体で隠れてしまっている麗奈に声をかけた。 「よう!」 母親の陰からチョコンと顔を出した麗奈も手を上げた。 「じゃ、出掛けてくるからさ」 「家にあがってもらえばいいじゃない。こんな暑いのに外なんてでたら馬鹿に なっちゃうわよ、あんたはこれ以上馬鹿になったらどうするのよ」 冗談っぽく母親がいう。 「余計なお世話だ。今日は小学校を見にいくんだよ」 「そうなの。じゃーあとで寄りなさい。ね、麗奈ちゃん」 「はい」 嬉しそうに麗奈も答えた。 「じゃ、いってくるね」 僕は麗奈を連れて家を後にした。 続く −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆発行者:能須諸亜


