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商品先物市場(穀物、ソフト)の週刊レポート。ファンダメンタルズ分析を用いて、中期トレンドを考察します。テクニカルや内部要因ではなく、あくまでも需給動向や経済環境を重視したトレンド分析です。毎週、金曜日発行です。

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2009/12/25

大起週刊レポート【農作物・為替編】2009/12/25発行

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  大┃起┃産┃業┃ 
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    週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃ 【農作物編】┃
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 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009/12/25 Vol.153 ━━━━
 
 
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 ■トウモロコシ -手掛かり難で方向性を欠く展開-
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 <膠着感の強い展開が続く>
 CBOTトウモロコシ先物相場は、400セント前半を中心に底固い展開が続
 いている。大豆相場は急落したが、トウモロコシ市場では特に目新しい材料が
 見当たらず、明確な方向性を打ち出すには至っていない。国際需給に対して南
 米産のインパクトが大きい大豆相場と違い、この時期のトウモロコシ相場は手
 掛かり難であることが否めない。
 
 <収穫の遅れに対する懸念が残る>
 米農務省(USDA)によると、20日時点の収穫進捗率は95%(前週は9
 2%)であり、この時期に至っても未だに収穫が行われていないものがあるこ
 とが確認できる。前年同期にはもはやトウモロコシのクロップ・プログレスの
 発表は行われていなかったが、ノースダコタ州68%、サウスダコタ州88%、
 ウィスコンシン州88%など、主要生産地ではないものの3州が未だに90%
 台にも到達していない異常事態になっている。12月需給報告では、162.
 9Bu/エーカーとかなり強気のイールド見通しが提示されていたが、こうし
 た収穫の遅れを考慮すると、イールド下方修正の必要は高いとみられ、足元の
 トウモロコシ相場をサポートする一因になっている。既に凍結・降雪なども観
 測される中、収穫そのものが疑問視される状況であり、品質問題と同時に生産
 高見通しについても下方修正の必要性が高まっている。ただ、基本的な供給過
 剰環境には変りがないことで、相場急伸が促がされる程の強気環境にもない。
 現段階では、下値サポート要因の一つとして評価しておけば十分だろう。現物
 相場も特に目立った動きはみせておらず、海外からの引き合いも大豆相場のよ
 うに急増していないことで、特に品薄感はない。
 
 <来年度のコーン面積は増加か>
 米調査会社インフォーマ・エコノミクスは、2010年度の米作付け面積に関
 して、トウモロコシが前年比3.7%増の8950万4000エーカー、大豆
 が同0.7%減の7699万3000エーカーになるとの見通しを示した。新
 穀ベースの比価は2.2~2.3倍水準とややトウモロコシ優位の情勢にあり、
 トウモロコシ面積の拡大を予測する向きが多い。需給構造からも、エタノール
 需要が一段と拡大する可能性が高いことで、需給バランス維持には生産拡大の
 必要性が高い。一方、大豆は南米の豊作で需給緩和が促がされる見通しであり、
 作付け期には更にトウモロコシ優位の環境になっている可能性が高い。もっと
 も、今後の気象環境や価格動向次第で大きく変化する可能性のある数値であり、
 現段階では参考程度に受け止めておけば十分である。
 
 <膠着感が強い>
 インデックス・ファンドのリバランスを巡る思惑などもあるが、米商品先物取
 引委員会(CFTC)のデータを見る限りは、特にまとまった買いは観測され
 ていない。引き続き外部環境主導で値位置を切り上げる可能性も想定した上で、
 375~425セントのボックス相場をメインシナリオと考えている。


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 ■大豆 -南米産への関心高まり、10ドル割れへ-
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 <1050セント水準が抵抗に>
 CBOT大豆先物相場は、10ドルの節目水準まで軟化する展開に。需給環境
 には特段の変化が見られないものの、南米の豊作見通しなどから調整圧力が強
 くなっている。足元では、中国勢を筆頭に輸出需要は高止まりしており、圧砕
 需要も上振れしている。しかし、11ドル台を維持できるような相場環境には
 ないとの見方が支配的であり、1050セント水準をピークに調整色が強くな
 っている。
 
 <足元の輸出は高止まり>
 米農務省(USDA)発表の週間輸出成約高(17日まで)は136万910
 0トンに達し、市場予測95万~125万トンを上回った。今年度累計では、
 3075万トンに達しており、前年同期の1984万トンを55%上回ってい
 る。相場水準は切り上がっているものの、海外からの米国産大豆に対する引き
 合いは高止まりしており、需給報告で輸出需要見通しが上方修正され易い環境
 にあることは変りなし。このペースが維持される可能性は殆どないものの、1
 050セント水準でも輸出は一向に衰えないことが確認された形であり、ファ
 ンダメンタルズは10ドル台中盤を許容していると評価することが可能である。
 
 <南米は豊作見通し>
 南半球の南米では作付け期がほぼ終わった形になっているが、今年度はブラジ
 ル、アルゼンチンともに過去最高の作付面積が予測されており、豊作見通しが
 強くなっている。作付け期序盤の天候が良好だったこともあり、生産高も過去
 最高水準に達する可能性が高くなっている。まだ最終的な生産高を議論するの
 は時期尚早であるが、ブラジルの農業コンサルタント会社セレレスは、今年度
 の生産高が前年の5810万袋から6400万袋まで拡大するとの極めて強気
 の生産高見通しを示している(USDA予測は6300万トン)。また、アル
 ゼンチンのロザリオ取引所は、前年の3100万トンから5080万トン(同
 5300万トン)まで拡大すると予測している。生育期の気象環境次第で大き
 くブレる可能性のある数値であるが、現段階でのメインシナリオは過去最高規
 模の豊作と言える。これは3月前後に大量の現物供給が開始されることを意味
 し、割高感の生じ始めている米国産大豆の買い付けを継続する必要性を低下さ
 せている。特に、中国勢が米国産から南米産に調達先をシフトすれば、一気に
 950セント水準まで急落する可能性が高い。
 
 <下値目処は925セント>
 足元では、輸出に加えて圧砕需要も高止まりしており、再び上値を試す可能性
 も否定できない。ただ、1050~1100セントでピークアウトを確認する
 流れには変りがなく、今後は徐々に取引レンジを9ドル台にシフトすることに
 なるだろう。本格的に崩れ始めるのは、輸出需要の高止まりが一服した時点を
 考えているが、マーケットの関心が徐々に南米産大豆にシフトしていることは、
 トレンドが完全に下向きに転換する時期も近いことを意味している。天候相場
 入り前に、925セント水準まで下落する可能性も否定できない。戻り売り方
 針で臨むべき相場である。


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 ■砂糖 -ファンダメンタルズ主導で上値追いの展開-
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 <22~24セントのボックスを上抜く>
 ICE砂糖先物相場は、25セントの節目を上抜く展開に。特に目新しい材料
 は見当たらないものの、タイトな需給環境を再評価する動きが強く、底堅い展
 開が続いている。従来の22~24セントのボックスを上抜き、取引レンジの
 切り上げが促がされている。クリスマス・年末休暇の薄商いで値が飛び易くな
 っているが、年明け後の需給は引き締まることはあっても緩和する可能性は低
 く、こうした強気のファンダメンタルズが下値をサポートしている。
 
 <インドは追加輸入が必至>
 インド最大の製糖会社シュリー・レヌカ・シュガーズは、2009/10年度
 に同国は200万トンの砂糖を追加輸入する必要があるとの見方を示した。2
 年連続の純輸入国となることが確実な情勢にあるものの、これまで割高感から
 積極的な輸入手当てを行っていなかったことで、期末(10年9月)に向けて
 大規模な追加輸入の必要性が高い需給環境に追い込まれている。インド政府は、
 白糖輸入関税の減免などで国内需給の逼迫状況緩和を促す方針であるが、必ず
 しもその効果は顕在化しておらず、追加輸入による国内供給の積み増しが必要
 とされている。この数値はかなり保守的とみているが、その200万トンの需
 要でさえも、国際供給環境が吸収できるのかは疑問視される状況になっている。
 
 <インド以外にも輸入需要は存在>
 しかも、追加輸入の必要性があるのはインドだけではない。例えばインドネシ
 ア政府は、来年1月に41万4500トンの白糖買い付けを国内業者と共同で
 実施することを明らかにした。また、ロシアやメキシコ、パキスタン、米国な
 ども追加輸入に踏み切る可能性が高く、2010年上期には輸出市場に出回る
 余剰生産を奪い合う最悪のシナリオさえも想定しておく必要がある。足元では、
 砂糖相場の価格水準が切り上がっても需要家の買い控えが確認できないが、そ
 の背景にはこうした将来の需給逼迫リスクに対する警戒感が存在していること
 を確認しておきたい。
 
 <中国は備蓄在庫放出>
 一方、中国は国家備蓄在庫を30万トン売却した。これで12月入りしてから
 の供給は累計で50万トンとなるが、相場に対する影響は限定されている。米
 農務省(USDA)によると、中国の期末在庫は2007/08年の396.
 5万トンに対して、08/09年346.4万トン、09/10年204.7
 万トンと急ピッチに落ち込み見通しであり、150万~200万トンと推計さ
 れる供給不足を補うには少な過ぎるだろう。
 
 <逆ザヤで期先は伸び悩むも>
 10/11年度の供給過剰見通しから期先が相対的に割安な大幅な逆ザヤが形
 成されているが、基調は当限主導の上昇トレンドで変りがないとみている。価
 格水準を引き上げる以外に、需給逼迫状況の解消は困難であり、28セントで
 の攻防を経て、30セント台乗せを目指す展開が続く見通し。


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 ■コーヒー -150セント目前で上げ一服も-
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 <150セント台乗せに失敗>
 ICEコーヒー先物相場は、140セント水準まで値位置を切り下げる展開。
 タイトな需給を背景に150セントの節目を試す展開が続いてきたが、同水準
 に到達することなく、調整局面入りしている。特に目立った売り材料は見たら
 ないものの、クリスマス・年末休暇を前にしてのポジション調整が上値を圧迫
 している模様だ。また、チャートの形状悪化でテクニカル要因からの売り圧力
 も強まり易くなっている。
 
 <コロンビアの不作を再確認>
 米農務省(USDA)が発表した最新の需給報告によると、2009/10年
 度の世界コーヒー生産高は1億2520万袋となっている。5月時点の見通し
 が1億2740万袋であったため、過去半年間に220万袋の下方修正が行わ
 れた形になっている。最大生産国のブラジルに関しては4350万袋で据え置
 きとなっており、ブラジル食糧供給公社(Conab)の3950万袋との比
 較ではかなり楽観的な数値になっている。しかし、コロンビアが6月の122
 0万袋から900万袋まで大幅な下方修正を迫られていることで、全体として
 はかなり厳しい生産高見通しになっている。特に、コロンビア産は高品質市場
 で高いシェアを有していることで、コーヒー需給に対しては見掛けの数値以上
 のインパクトを有していることに注意が必要である。国際コーヒー機関(IC
 O)価格も、複合価格が12月始めから1.00セントの上昇に留まっている
 のに対し、コロンビア産は6.56セントの上昇に達している。コロンビア産
 の価格上昇傾向が続く中、コーヒー相場全体の底上げが促され易くなっている。
 
 <世界レベルでの在庫見通しは変らず>
 一方、世界期末在庫は6月の3530万袋から3470万袋まで60万袋の下
 方修正。国内需要が60万袋上方修正されたものの、輸出需要が300万袋下
 方修正されたことで、世界レベルでの期末在庫見通しに大きな修正はない。た
 だ、ブラジルでも悪天候の影響で作柄悪化報告が増える中、短期需給の逼迫感
 は強い。生産地からの在庫放出を促がすか、需要家が買い付けを休止するレベ
 ルまで価格水準を引き上げない限り、コーヒー相場の上昇基調が転換すること
 はないだろう。少なくとも140セント台では、需給逼迫状況の解消は難しい
 とみている。
 
 <年末要因の調整圧力>
 年末要因を背景に調整圧力が強くなっているが、135~140セント水準が
 ボトム圏とみている。チャート上でも135セントには強力なサポートライン
 が存在しており、大きく崩れるリスクは低い。年末を前に大規模な買いポジショ
 ンを構築する動きは広がらないだろうが、年明け後は再び150セントを意識
 した展開を想定している。砂糖相場同様に、ファンダメンタルズの評価が遅れ
 ている相場環境にあり、需給要因から上値模索の展開が続く見通しである。た
 だ、コーヒー相場のピーク形成は短期間に行われ、その後は急反落する傾向が
 強いため、深追いは避けるべきである。現行の価格水準は買い場とみているが、
 買い下がりなどで必要以上にポジションを拡大するのは避けたい。


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 談室[名古屋市]:0120-706030、日本商品先物取引協会相談センター[東京都]:
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 ■発行      大起産業株式会社
 ■レポート執筆  大起産業株式会社調査研究室 小菅 努
 ■ウェブサイト  http://www.daikiweb.co.jp/
 ■マーケット情報 http://www.asumiru.com/
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