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商品先物市場(穀物、ソフト)の週刊レポート。ファンダメンタルズ分析を用いて、中期トレンドを考察します。テクニカルや内部要因ではなく、あくまでも需給動向や経済環境を重視したトレンド分析です。毎週、金曜日発行です。

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2009/07/21

大起週刊レポート【農作物・為替編】2009/07/21発行

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  大┃起┃産┃業┃ 
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    週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃ 【農作物編】┃
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 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009/07/21 Vol.132 ━━━━
 
 
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 ■トウモロコシ -豊作確定に向かうステージ-
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 <外部環境にサポートされる>
 CBOTトウモロコシ先物相場は、325-350セント水準で揉み合う展開。産地の良好
 な気象環境が上値を圧迫するも、他商品相場の底入れ感で積極的に売り込む動
 きも限定されており、明確な方向性を打ち出すには至っていない。豊作パター
 ンに突入しているが、外部環境主導でショートカバーを入れる動きも強く、決
 め手を欠いている。
 
 <豊作パターンへ向かう>
 トウモロコシの生産ステージはシンキングに突入しているが、例年に対する遅
 れそのものは解消されていない。7月19日時点のシンキング進捗率は31%であり、
 5年平均の54%から1-2週間の遅れが生じている。このため、受粉期に向けてリス
 クの高い相場環境となっているが、現段階ではあくまでも「リスク」であり、
 現実の「生産障害」には発展していない。作況報告によると、「良」以上の比
 率は71%となっており、前年同期の65%を大きく上回っている。一方、「劣」以
 上の比率は前年同期の10%に対して7%であり、豊作パターンが実現しているとみ
 て良いだろう。まだイールド決定までは時間が残されているが、このまま好天
 が続けば7月報告の153.4Buからの上方修正は必至の状況にある。160Buといった
 極端な数値は支持しないが、仮にイールドが2.00Bu上方修正されれば、生産見
 通しは約1億6,500万Bu上方修正されることになる。7月報告時点で期末在庫15億
 5,000万Bu、在庫率12.4%といった相場に対してネガティブな数値が出ているが、
 それが更に上方修正されるリスクを有していることは、重く受け止める必要が
 あるだろう。改めて天候リスクを織り込むための時間は、多く残されてはいな
 い。
 
 <中国政府の在庫売却の可能性>
 中国・国家穀物油脂情報センター(CNGOIC)によると、中国政府は200万トンの
 在庫売却に踏み切る見通し。ただ、入札価格に特段の優位性はなく、同国国内
 需要が低迷していることも考慮すれば、落札量が大きく膨らむ可能性は低いだ
 ろう。国際需給に対する影響は限定的とみている。
 
 <新穀3ドル割れの可能性も>
 天候相場の幕引き段階に向かっているが、現段階では豊作シナリオが最も蓋然
 性の高いシナリオになっている。外部環境は再び強気に傾いているが、このま
 まホット・アンド・ドライ(高温・乾燥)が回避されれば、新穀3ドル割れの可
 能性も想定しておく必要がある。


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 ■大豆 -値頃感強まるも、産地好天に逆らえず-
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 <9ドルの節目で様子見>
 CBOT大豆先物相場は、9ドルの節目を挟んだ水準で揉み合う展開。産地の好天が
 上値を圧迫するも、9ドル割れの価格水準に対しては下げ過ぎ感が強く、明確な
 方向性を打ち出すには至っていない。トウモロコシ相場との比較では相対的に
 底堅い展開になっているものの、9ドル水準に居心地の良さを感じている向きも
 多い模様だ。
 
 <好天続きを前提にしても>
 トウモロコシ相場同様に、大豆相場でも産地の好天が強力な上値圧迫要因にな
 っている。米農務省(USDA)の作況報告(7月19日時点)によると、「良」以上
 の比率は67%であり、前年同期の61%を上回っている。7月報告のイールド42.6B
 uは余りに楽観的であるが、前年度の39.6Buは上回る可能性が高く、予想されて
 いた程にイールドが下方修正されない可能性が浮上している。ただ、それでも
 期末在庫は2億5,000万Bu、在庫率は8.0%であり、仮にイールド下方修正が見送
 られたとしても、タイトな需給環境そのものに変わりはない。価格低下で需要
 が改善することを許容できる供給環境にはないだろう。このため、産地好天見
 通しが上値を圧迫する一方、9ドル台を大きく割り込むことも難しく、相場は明
 確な方向性を打ち出しづらくなっている。開花進捗率は44%と平年の62%を大き
 く下回っており、8月下旬までは産地気象環境の影響を強く受けるものの、現段
 階でリスクプレミアムを上乗せするのは難しい。豊作パターンを否定する動き
 が出てこない限りは、戻り余地は限定的だろう。
 
 <中国の在庫売却カード>
 中国・国家穀物油脂情報センターは、中国政府が50万トンの大豆在庫を売却す
 る可能性について報じている。ただ、入札価格(3,750元/トン)は市中を2.7-
 8.4%上回っており、敢えて入札に応じる向きは少ないだろう。中国政府が在庫
 売却カードの存在を誇示した心理的なインパクトは軽視できないが、実際の需
 給バランスに対する影響は殆どないとみている。
 
 <大豆買い・トウモロコシ売り>
 9ドル割れの価格水準では生産農家の売り渋り傾向が強く、ベーシス価格の下げ
 止まりが先物相場もサポートしている。ただ、好天に逆行してまで上昇するエ
 ネルギーもなく、目先は方向性の乏しい展開が続く見通し。ただ、需給環境の
 相対比較からは、大豆買い・トウモロコシ売りの裁定取引が、比較的低リスク
 でリターンを狙える戦略となるだろう。


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 ■コーヒー -下値不安後退も厳しい先行き-
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 <110-120セントでボトム確認>
 ICEコーヒー先物相場は、120セント台を回復する展開に。特に需給関連に目新
 しい材料は見当たらないが、他商品相場の底入れ感などを背景に地合を引き締
 めている。一応は主産地ブラジルの気温低下、降雨見通しといった天候要因の
 影響を指摘すること可能であるが、それ以上に外部環境主導で110-120セントの
 レンジで底入れを確認するステージになっている。
 
 <ブラジル政府の入札価格>
 ブラジル農業省は、コーヒー生産農家に対して100万袋のコーヒーを売却する入
 札を実施した。これは1袋当たりに9.50ブラジルレアル(約4.80ドル)のプレミ
 アムを付与するものであり、生産者は11月9-12日の間に政府にこの価格で買い
 取りを要求するか、市中で売却するかを確認することになる。同オプションの
 権利行使価格は303.50レアルになっているが、これはブラジル国内の現物相場
 を50レアル以上上回っている。即ち、実質的にはブラジル政府による農家への
 補助金と同等の効果を狙ったものになる。これは11月までに約20%の価格上昇を
 正当化することになり、コーヒー相場に対しても一定のサポート要因になって
 いる。
 
 <需給は緩和傾向に>
 ブラジルでは本格的な収穫期に突入しているが、収穫環境に目立った混乱はみ
 られない。降水量が増えていることで、収穫作業に一定の遅れが生じる可能性
 があるものの、気温低下による降霜被害は回避されていることで、大幅なプレ
 ミアムを上乗せする状況にはない。このまま収穫作業が順調に進捗すれば、足
 元の需給逼迫感も解消に向かうことになり、需給要因から値位置を切り上げる
 ことは一段と難しくなる見通し。今後はブラジルに続いてコロンビアなどの中
 米でも収穫が本格化することになり、供給サイドから需給緩和圧力が強まる見
 通し。
 
 <ボトム確認の可能性は高まるが>
 需給緩和傾向が強まるも、110-120セントは既に中米・南米からの供給圧力が強
 まることを織り込んだ価格水準と考えている。外部環境が急激に悪化するなど
 の変化が生じなければ、コーヒー相場は当面のボトムを確認した可能性が高い。
 ただ、改めて買い進む材料には乏しいことで、120セント水準での揉み合いがメ
 インシナリオになると考えている。年末に向けて再び130-140セント水準まで値
 位置を切り上げる相場とみているが、現状ではボトムを確認しておけば十分だ
 ろう。


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 ■発行      大起産業株式会社
 ■レポート執筆  大起産業株式会社調査研究室 小菅 努
 ■ウェブサイト  http://www.daikiweb.co.jp/
 ■マーケット情報 http://www.asumiru.com/
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