大起週刊レポート【農作物・為替編】2008/04/07発行
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大┃起┃産┃業┃
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週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃【農作物・為替編】┃
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2008/04/07 Vol.078 ━━━━
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■トウモロコシ -作付意向面積調査がポジティブサプライズとなる-
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意向調査を受けて過去最高値更新
CBOTトウモロコシ先物相場は、600セント水準まで値位置を切り上げる展開。3
月31日に発表された作付意向面積調査がポジティブサプライズとなり、1週間で
約50セントの急伸相場となっている。トウモロコシから大豆への大規模な作付
けシフトは広く予測されていたものの、それを考慮に入れても予想外の数値と
受け止めた向きが多い模様だ。
作付面積予想は市場予測を大幅に下回る
米農務省(USDA)発表の作付意向面積調査によると、2008/09年度の米トウモロ
コシ作付面積は前年度の9,360万エーカーから8,601万エーカーまで759万エーカ
ー(8.1%)落ち込む見通し。ロイター通信調査の市場予測平均は8,739万エーカ
ーであり、市場コンセンサスを約100万エーカー下回る数値となっている。
トウモロコシ需給のタイト化見通しが再燃
2007/08年度の大豆需給逼迫化によって、比較的在庫水準に余裕のあるトウモロ
コシから大豆への作付けシフトが行われることは、当然の結果と言える。しか
し、ここから予測される2008/09年度のトウモロコシ需給は、極度の逼迫状況に
陥ることが予測される。前年度並みの収穫率(=収穫面積/作付面積)とイールド
151.10Bu/エーカーを前提とすると、生産高は142億6,300万Buとなる。これに前
年度からの繰越在庫14億3,800万Buを加算した総供給は142億6,300万Buであり、
前年度の143億9,300万Buを1億3,000万Bu下回ることになる。一方、需要項目では
エタノール需要が前年度の32億Buから41億Bu程度まで拡大することが予測されて
おり、在庫率4億Bu(前年度は14億3,800万Bu)、在庫率3%(同11.1%)といった数
値も現実味を帯びてくる。実際にはイールドや需要項目に不確定要素が大きく、ま
た、作付面積がこれだけの大幅な減少となるかも確定していない。ただ、こうした
リスク環境にあることは確認しておく必要があるだろう。
四半期在庫は市場予測を大きく下回る
一方、四半期在庫は前年同期の60億6,800万Buを大きく上回る68億5,889万Buと
なっている。ロイター通信調査の市場予測平均が70億7,800万Buであり、かなり
低い水準となっている。豚や鶏向けの飼料需要が予測されていたよりも高いレ
ベルにあった模様であり、4月需給報告では飼料需要の上方修正、期末在庫の下
方修正が行われる可能性が高まっている。作付面積同様に、四半期在庫もポジ
ティブサプライズと評価することができるだろう。
作付け期の天候相場に突入
作付意向調査では大幅な面積減少予測見通しが示されているが、トウモロコシ
相場は既に天候相場に突入している。イースター休暇明けからはコーンベルト
南部を中心に低温多雨の気象環境が続いており、足元では作付の遅れが懸念さ
れている。トウモロコシは大豆に先行して作付けが行われるため、この時期の
天候不順はトウモロコシから大豆へ更に大規模な作付けシフトを促す可能性も
あるためだ。実際には1週間程度の好天が実現すればトウモロコシの作付けは順
調に進捗すると考えているが、短期的には天候プレミアムを織り込む動きが活発
化し易い。
天候次第ながらも上振れリスクが大きい
CBOTトウモロコシ相場は600セント水準での取引となっているが、今後も強含み
の展開が想定される。気象環境の改善が進めば575セント水準までの調整リスク
があるものの、625-650セント水準を試す展開をメインシナリオとして想定して
いる。需給逼迫リスクが著しく高くなっていることで、投機マネーの流入が促
され易い相場環境となっている。東京市場では、40,000円台回復を目指す流れ
を想定している。
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■大豆 -作付意向面積調査がネガティブサプライズとなるも-
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需給緩和見通しが強まるも戻りを試す展開に
CBOT大豆先物相場は、1,200セント台後半まで値位置を切り上げる展開。米農務
省(USDA)が3月31日に発表した作付意向面積調査では、市場予測を大幅に上回
る作付面積が確保される可能性が指摘されている。ただ、ドル安やWTI原油相場
の堅調地合などを背景に逆に地合を引き締め、3月から続く調整局面に一服感が
出ている。2007/08年度のタイトな需給環境が一変する可能性も高まる中、戻り
を試す動きを本格化できるかが注目される。CBOTトウモロコシや小麦相場も地合
を引き締めているが、大豆相場はファンダメンタルズとの乖離が顕著となっている。
作付意向調査は市場予測を上回る
USDA発表の作付け意向調査によると、2008/09年度の米大豆作付面積は前年度の
6,361万エーカーから7,479万エーカーまで1,118万エーカー(17.6%)拡大する見
通し。2007/08年度需給で期末在庫が1億4,000万Bu(在庫率4.6%)と2003/04年度
の1億1,200万Bu(同4.4%)以来の低い水準となったことで、大豆需給の逼迫状況
を解消するために、主にトウモロコシから作付面積の作付けシフトを引き受ける
見通し。ロイター通信調査の市場予測平均は7,172万1,000エーカーであり、市場
予測を約300万エーカー上回る数値となっている。
作付面積拡大も、需給緩和実現は不透明
トウモロコシの作付面積が大幅に減少したのと同様に、大豆の作付け面積が増
加することは、マーケットで広く予測されていた。しかし、それを考慮に入れ
ても今回の数値には意外感がある。ただ、これで大豆需給を楽観視するのは依
然として難しいだろう。収穫率(=収穫面積/作付面積)とイールドを前年度と
同じと仮定すると、生産高は前年度の25億8,500万Buから30億4,300万Buまで4億
5,800万Bu増加することになる。しかし、期初在庫が同5億7,400万Buから1億4,
000万Buまで落ち込む結果、総供給は同31億6,500万Buから31億8,900万Buまで僅
か2,400万Buの増加に留まる。これで総需要が前年と同じ規模であれば、期末在
庫は同1億4,000万Bu(在庫率は4.6%)から1億5,000万Bu(同5.0%)までの増加
に留まる。即ち、作付面積の増加のみでは、需給緩和は必ずしも約束されてい
ないのである。実際には、イールドの上方修正によって期末在庫はもう一段階
高いレベルに鳴ると考えているが、「作付面積拡大→需給緩和」といった安易
なシナリオに依存するのはリスクが高いとみている。2007/08年度の需給逼迫化
は、繰越在庫の減少を通じて2008/09年度需給にも大きな影響を及ぼす見通しで
ある。
四半期在庫は2007/08年度需給が予想よりも緩和状態にあることを示唆
一方、四半期在庫は前年同期の17億8,700万Buを下回る14億2,800万Buとなって
いる。ただ、ロイター通信調査の市場予測13億5,500万バレルは上回っている。
USDA需給報告では生産見通しがかなり保守的となっていた模様であり、4月需給
報告では期末在庫の上方修正が行われる見通し。
比価からは大豆作付面積が拡大見通し
トウモロコシ相場との比較で大豆相場の上値が重くなっていることで、早くも
作付意向面積調査の結果からの修正が行われるとの見方も広がっている。CBOT
大豆とトウモロコシの比価を中心限月でみると、2月下旬には2.7-2.8倍水準を
推移していたが、3月31日に作付意向調査が発表されて以降は、2.1-2.2倍水準
で低迷している。これによって、単位収穫面積当たりの期待収益は大豆がより
優位な情勢にあり、経済合理的には大豆の作付面積拡大が一段と促され易くな
っている。いずれにしても高価格帯にあることで、転作サイクルを守ってトウ
モロコシから大豆への大規模な作付けシフトは行われづらいとの見方が支配的で
ある。ただ、こうした比価環境が続けば、予想以上に大豆の作付面積が膨らむ可
能性もあるだろう。
南米のストは解決に向かう
南米ブラジルでは、主要穀物輸出港であるパラナグア港で鉱山労働者によるス
トライキが行われていたが、早くも解決に向かっている。また、アルゼンチン
のストライキも4月7日には正常化する見通しであり、南米からの穀物輸出停止
の影響は解消に向かう可能性が高い。ただ、こうした動きが相場に及ぼした影
響は限定的だったことで、ストライキが解決されても調整圧力は限定的とみて
いる。
戻りを試す展開に
CBOT大豆相場は1,200セント台後半まで切り返しているが、今後も底堅い展開を
想定している。トウモロコシや小麦と比較すると需給環境の脆弱さが目立つが、
綱渡り状態の需給環境にあることは変わりがなく、作付け期に向けて底堅い展
開を想定している。9日に発表される4月需給報告は相場に対してネガティブな
内容となる可能性が高いが、既にある程度は織り込み済みだろう。東京Non-GM
O大豆相場に関しては、90,000円台回復からの一段高を試す展開となる見通し。
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■コーヒー -ブラジルの増産見通しが上値を圧迫-
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130セント水準で次の方向性を探る
ICEコーヒー先物相場は、130セント水準を中心に揉み合う展開。2008/09年度の
ブラジルが大幅な増産になるとの見通しが上値を抑えるが、2月29日高値171.6
0セントから3月20日安値125.85セントまで45.75セント(26.7%)もの急落とな
っていたことで、短期筋のショートカバーが下値を支えている模様だ。ただ、
上昇局面でも取組高は減少傾向を維持しており、120セント台でも新規買いの動
きは限定されていることが窺える。
08/09年度のブラジル生産見通しに上方修正の動き
5月8日に国営ブラジル食糧供給公社(Conab)から2008/09年度のブラジル産コ
ーヒー生産見通しが発表される予定となっている。1月の予想では4,130-4,420万
袋となっていたが、今回は大幅な上方修正が行われる可能性が高い。ベルギーの
投資銀行フォルティスは、3月28日に発表した月報で、ブラジルの生産見通しを
従来の5,000万袋から5,200万袋まで上方修正している。また、取引業メルコンは
5,390万袋、コーヒー・ネットワークが4,800万袋などといずれも強気の生産見通
しを示しており、マーケットでは5,000万袋を超える生産高が実現する可能性を本
格的に織り込みつつある。Conabは保守的な生産見通しを示す傾向があるので5,000
万袋に近い数値が提示される可能性は低いが、増産リスクの高まりが相場の上値を
圧迫している。
5,200万袋で前回表作年度同様の需給環境に
仮に5,000万袋の生産高が実現すると仮定すると、期末在庫679万袋、在庫率14.3
%を予測している。前回表作年度の2006/07年度の期末在庫が821万袋、在庫率が
17.8%であったため、5,200万袋程度の生産高で2006/07年度とほぼ同様の需給環境
が実現することになる。同年度の基本レンジは90-130セントであり、こうした需
給見通しからは140-150セントといった価格帯を維持するシナリオを描くことは困
難である。同年度から、ブラジル通貨レアルに対して約20%のドル安となっている
ことを考慮に入れても110-150セントが基本レンジとなる。短期的には生産国内で
期末に向けて在庫圧縮が進むことで需給タイト感が強まり易いが、その後の裏作に
伴う需給緩和見通しが既にマーケットの焦点と化している。
ドル安が輸出に及ぼす影響は限定的
ドル安によって中南米からの輸出圧力が落ち込むとの見方もあったが、3月はホ
ンジュラスが前年同月比+10.5%、グアテマラが同+11.4%など、ドル安の明確な
影響は確認できない。少なくとも「ドル安→輸出減少→需給タイト化」のフロ
ーは発生していない模様だ。こうした思惑も2月の上昇相場の一因となっていた
ため、「噂で買って事実で売る」展開となり易い。
足元の経済環境は厳しさを増す
130セントが心理的節目となっていることで、短期筋のショートカバーや焙煎
業者の買い付けが下値をサポートしている。しかし、こうした局面でも取組高
は減少の一途を辿っており、コーヒー市場に新規の資金が流入していないこと
が確認できる。22日の受け渡し申告日開始に向けて5月限から7月限にロールオ
ーバーする動きも強くなっており、コーヒー相場は短期的に方向性を打ち出し
づらい相場環境が続く見通し。
下振れリスクは残る
ICEコーヒー相場は130セント水準で次の方向性を探る展開となっているが、5月
前後に向けて緩やかに下値を切り下げる展開を想定している。これまでの急落
に対する3分の1戻しが140セント水準となるが、戻り余地としては同水準までを
みておけば良いだろう。これから気象環境が急激に悪化するか、または、投機
資金の流入が促されない限り、110-120セント水準に向けての調整地合を継続す
る見通し。東京アラビカコーヒー相場に関しては、20,000円台割れから18,000
円水準までの下落余地を想定している。
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■外国為替 -信用不安の緩和でドルの戻りを試す展開に-
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ドルが戻りを試す
ドル/円相場は、102円台前半まで切り返している。サブプライム問題を受けて
の金融・資本市場の混乱はピークを過ぎたとの見方が広がっていることで、ド
ルに対するショートカバーが先行している。足元の経済指標悪化から積極的に
ドルを買い進む動きは見られないものの、短期筋がドルショートの損益を確定
する動きを強めており、それがドル相場の底上げにつながっている模様だ。
金融危機はピークを過ぎたとの見方が広がる
米連邦公開市場委員会(FOMC)での継続的な利下げ、JPモルガン・チェースに
よるベアー・スターンズ救済、リーマン・ブラザーズやUBSなどの大型資本増
強発表を受け、金融・資本市場の混乱は一服したとの見方が強い。マーケット
では大手証券会社の決算発表に絡んで、追加損失計上の動きが金融危機を再び
招くリスクが警戒されていた。ベアー・スターンズが破綻危機に瀕していたこ
とを考慮すれば、他の金融機関に同様の動きが広がっていたも違和感はないた
めである。実際に一部金融機関はサブプライム問題関連の追加損失を計上した
が、その直後に資本増強の動きが相次いでいることで、マーケットは比較的冷
静な反応を示している。
マクロ経済環境は一段と悪化
ただ、経済指標を見る限りは、先行きを楽観視するのは難しい。先週発表の米
経済指標を振り返ると、シカゴ購買部協会指数やISM製造業指数が市場予測を
上回っている。米国内の設備投資が落ち込んでいるものの、ドル安による海外
向け輸出が堅調なことで、全体としては比較的良好な状態にある模様。ただ、
4日発表の3月雇用統計では、非農業部門就業者数(NFP)が前月比-8.0万人と市
場予測-5.0万人を下回る結果に終わっている。これでNFPは3ヶ月連続でマイナ
スとなっており、雇用環境が縮小トレンドの中にあることが確認できる。既に
この影響は個人消費支出の落ち込みとして顕在化しているが、今後はより大き
な落ち込みを警戒しておくことが必要となるだろう。
バーナンキFRB議長の議会証言
4月2日、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が証言を行った。ここで
は経済成長率がマイナスに転じる可能性も指摘されており、金融当局が先行き
に厳しい見方を維持していることが窺える。ただ、株式市場ではこうしたニュ
ースを受けても下げ渋っておりドル相場がアク抜け感を強めていることが窺え
る。ポジティブなニュースに対し、これまで以上に反応しやすい地合いとなっ
ている。
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談室[名古屋市]:0120-706030、日本商品先物取引協会相談センター[東京都]:
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■発行 大起産業株式会社
■レポート執筆 大起産業株式会社調査研究室 小菅 努
■ウェブサイト http://www.daikiweb.co.jp/
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