2009/10/30
大起週刊レポート【工業品編】2009/10/30発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大┃起┃産┃業┃ ━┛━┛━┛━┛ 週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃【工業品編】┃ ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━━━━━━┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009/10/30 Vol.145 ━━━━ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 商品先物取引ホームトレードシステム・GALAXY(ギャラクシー) ☆口座開設・資料請求URL☆ http://www.daikiweb.co.jp/galaxy/ ☆お問い合わせ先ダイヤル☆ 0120-5-17140(平日 08:00-18:00 ) ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■金 -短期的な過熱感、イベントリスクで調整売りが先行- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― <株高・ドル安一服で調整売り先行> COMEX金先物相場は、10月14日の1072.00ドルをピークに、一 時1026.90ドルまで急落した後、1040ドル水準まで切り返すなど、 ボラタイルな展開になっている。これまでの急騰相場の原動力であった株高・ ドル安傾向が一服したことで、短期筋が利益確定の手仕舞い売りを先行させた ものの、国内総生産(GDP)が5四半期ぶりにプラスに転換したこともあり、 決め手を欠いている。引き続き、金融相場の動向に強く依存した相場展開にな っている。 <短期的な過熱感が意識される> ユーロ/ドル相場は、10月21日に1ユーロ=1.5000ドルの節目を突 破するドル安・ユーロ高水準に到達したが、その後はドルのショートポジショ ンを買い戻す動きが強まり、足元では1.4800ドル水準まで戻している。 特に目立った売り材料は見当たらないが、7~9月期の米企業業績の改善を考 慮に入れても、10月上旬の株高・ドル安は「行き過ぎ」との見方が浮上して いる。経済指標でも、10月消費者信頼感指数が前月の53.1から47.7 まで低下し、9月新築住宅販売高が42万9000件から40万2000件ま で減少するなど、ネガティブな材料も散見されるようになっている。ただ、経 済環境が改善傾向にあることは間違いなく、実際に7―9月期GDPは前期比 3.5%増と4四半期連続のマイナスからプラスに転換している。マーケット でも、過熱感を指摘する声はあっても、景気回復トレンドそのものを疑問視す る向きは少ない。足元の株安・ドル高・金相場下落は、あくまでも日柄・値柄 調整に伴う修正局面修正とみるべきだろう。 <FOMCで文言が修正される可能性> 11月4日には米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文の発表が予定されて いる。今回の焦点は、「『長期にわたって』FF金利の異例な低水準を正当化 する」との文言が、『一定期間』といった従来型の表現に修正されるか否かに 尽きる。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、政策転換に消極 的とみられるが、一部理事が利上げへの地ならしを強く要請しており、政策転 換がイメージされると株安・ドル高から金相場がもう一段階下押しされる可能 性もある。FOMC後の急落を回避できれば、下値不安後退から切り返す可能 性もあり、FOMCを受けてのマーケットの反応を注視したい。 <トレンドの転換に発展する可能性は低い> 10月上旬の急騰局面に対する修正安が続いているが、上昇トレンドそのもの が変わったとは考えていない。上昇トレンドにおける通常の調整局面とみるべ きだろう。過熱感は指摘されているものの、景気見通しそのものに対する強気 スタンスは修正されていない。支持線は1025ドル、1000ドル、980 ドル、975ドルとなる一方、1040~1050ドル台回復で上昇トレンド への回帰が確認できる。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■白金 -金相場に連動安も、下げ過ぎか- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― <1400ドルを前にピークアウト> NYMEX白金先物相場は、10月20日の1383.40ドルをピークに、 1380ドル水準まで急落後に1340ドル水準まで切り返す、ボラタイルな 展開になっている。基本的な相場環境は、金相場と殆ど違いがない。需給環境 に決め手となるような材料が見当たらない中、概ね株価やドル相場次第の不安 定な展開が続いている。 <アングロプラッツの生産減少> 白金生産最大手アングロ・プラチナ(アングロプラッツ)は、第3四半期の白 金生産高が前年同期比で9.9%減の61万7000オンスに留まったと発表 した。昨年来の白金相場の下落を受け、高コストのシャフト3本を閉鎖した影 響である。南アフリカでは、コスト削減が難しい一方、白金相場が昨年高値の 約6割水準に留まっていることで、供給リスクが高まっている。需要環境の低 迷が続いていることで、直ちに需給逼迫化が実現する状況にはないものの、需 要の上方修正が需給引き締め圧力に直結する環境が整っていることは、ポジテ ィブな動きと評価できる。もっとも、年間240万オンスの生産計画は修正さ れておらず、直ちに相場急騰を招くような動きでもない。実際、マーケットで は殆ど反応がみられず、中長期的な下値切り上げ圧力との評価に留めておくべ きだろう。 <PGM系ETF市場の拡大が進む> 上場投資信託(ETF)市場では、「SPDR GOLD SHARES」の残 高減少が目立つが、ETFセキュリティーズの白金、パラジウムETFに関し ては、残高が過去最高を更新し続けている。白金の場合、9月末の36.37 万オンスに対して、29日時点では39.63万オンスになっており、1ヶ月 に満たない期間で3.26万オンスの新規需要を創出している。昨年1年間の 投資需要は42.5万オンスとなっているが、同ETFのみで年初から20万 オンス以上の新規需要が確認されており、金同様に白金ETFも需給動向を見 る上で無視できない存在に成長しつつある。投機マネーは、割高感の浮上した 金の代替投資先として、白金やパラジウムを選択している模様であり、投資需 要主導で上振れ余地が拡大している。これまで、PGM系ETFの売買は必ず しも活発とは言えなかったが、金相場の急騰で貴金属ETFに対する注目度が 高まっている。 <1300ドル割れは行き過ぎ> 株高・ドル安傾向の一服で、白金相場に対しても調整圧力が強くなったが、G DP改善で下値不安は後退している。11月4日の米連邦公開市場委員会(F OMC)を控えて膠着感が強まり易いが、株価・ドル相場の水準等を考慮すれ ば、1300ドル割れは明らかな下げ過ぎであり、この価格水準では買い方針 で対処すべきだろう。短期的な過熱感が指摘されているが、景気が二番底を試 すようなリスクは想定されておらず、下落余地は限定的とみている。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■原油 -OPECに増産の動きが強まる- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― <80ドルを巡る攻防に> NYMEX原油先物相場は、80ドルの節目水準で揉み合う展開になっている。 株高・ドル安を背景に65~75ドルのボックスを上放れし、一時は82.0 0ドルまで値位置を切り上げた。ただ、その後は株高・ドル安傾向の一服で調 整圧力が強まり、80ドルの節目水準で次の方向性を模索する展開になってい る。景気に対する過度の楽観ムードが後退していることで、リスクマーケット 全体の上値が圧迫されている。 <OPEC増産の可能性が浮上する> OPECのバドリ事務局長は10月22日、「現在の原油相場が継続し、在庫 が標準的な水準に戻り、経済成長が見られるなどすれば、加盟国は生産目標の 引き上げを決定する」との見方を示した。バスコンセロス議長は、「100ド ルを超えれば」といった具体的な価格水準に言及しており、これ以上の価格高 騰に対しては増産によって対応する方針を鮮明にしている。強気のマーケット であれば、「これで100ドルまでの上昇は可能」とポジティブに受け止める ことも可能であるが、現在のマーケットでは逆にネガティブに評価する向きが 多い。一部関係者からは、12月22日の臨時総会を前に緊急増産に踏み切る べきといった指摘もあり、マーケットはOPECの生産政策が減産から増産に 大きく舵を切る可能性を警戒し始めている。現在、OPECの余剰生産能力は 日量600万バレル規模と推計しており、需要環境の改善が需給引き締めに直 結する需給構造が一変する可能性もある。昨年の相場高騰時とは異なり、OP ECは未だに十分な増産余力を残していることを確認しておきたい。 <金融市場の調整局面に連動> もっとも、短期動向を取り巻く環境は、金相場とほぼ共通している。足元では 景気に対する過度の楽観ムード後退でリスクマーケット全体が上値の重い展開 になっているが、この調整局面にどの段階で終止符が打たれるかが、短期的な 焦点になる。もっとも、10月29日発表の7~9月期米国内総生産(GDP) が前期比3.5%増に達するなど、景気が回復局面にあることは間違いなく、 現状は通常の調整局面と評価している。景気回復見通しそのものを疑問視させ るような動きがみられなければ、原油相場の上昇基調そのものが否定される可 能性は低いだろう。 <80ドルを挟んでのボックスへ移行か> 株高・ドル安連動で急ピッチな上昇相場が実現したが、今後は75~85ドル 水準に新たなボックスを形成するステージを想定している。約10ドルの相場 上昇に対して、消費国や産油国がどのような対応を見せるかを見極める必要が あるだろう。投資環境主導で荒れた展開になる可能性もあるが、徐々に膠着感 が強まる流れを想定している。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ガソリン -原油相場に連動する展開が続く- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― <WTI原油に連動安> 東京ガソリン相場は、5万4000円台まで軟化する展開。WTI原油相場の 下落を受け、急落した。業転相場は横這いで推移しているが、東京定期は原油 相場との連動性が強く、国内需給環境は余り材料視されていない。 <需給緩和状態は続くも> 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比変わらずの10万1500円。原油調達 コストは低下しているものの、これまでの原油高の転嫁が遅れていたこともあ り、目立った動きは見られない。石油連盟発表の週末在庫(10月18~24 日)は、前週比0.5%増の209万8880キロリットル。元売各社は減産 方針を維持しているが、行楽需要がほぼ一巡したことで、在庫水準は高止まり している。元売各社は10~12月も減産方針を継続する見通しであるが、想 定以上の需要低迷が続いていることで、需給引き締め高価は限定されている。 業転市場は動意を欠いており、今後もWTI原油相場に素直に連動する展開が 想定される。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■灯油 -業転相場高も、原油につれ安- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― <WTI原油安を反映> 東京灯油相場は、5万2000円台まで値位置を切り下げる展開。業転相場は やや強含みに推移しているが、東京定期はWTI原油相場に連動する展開が続 いている。チャート上では、5万5000円水準でトリプルトップを形成した 形になっている。 <季節要因で需要が上向く> 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比2000円高の5万1500円。需要期 に向けて引き合いが強くなっており、原油安に逆行する形で上昇している。石 油連盟発表の週末在庫(10月18~24日)は、前週比0.9%減の319 万8509キロリットルとなり、小幅ながら2週連続で減少した。推定出荷量 が同21.1%増の47万1984キロリットルと急増した影響が大きい。全 国的な気温低下が進んでいることで、販売業者の在庫手当が活発化しており、 需要サイドから需給が引き締められている。暖冬になればこうした需要は一気 に落ち込む可能性があるものの、短期的には出荷増が需給引き締めに寄与して いる。ガソリンとの比較では需給が引き締まっており、当限を中心に下げづら い地合になる。ただ、短期トレンドは原油相場次第の展開が続く見通しであり、 灯油独自の値動きは想定しづらい。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ゴム -原油相場連動で下振れ- ――――――――――――――――――――――――――――――――――― <220円の節目突破> 東京ゴム先物相場は、10月23日の235.70円をピークに、一時223 .80円まで急落したが、足元では230円水準まで切り返す展開になってい る。引き続きゴム相場独自の材料は見当たらず、商品市況全体の調整ムードが、 原油相場の上値も圧迫する展開になっている。テーマが明確化できない相場に なっており、外部環境の動向に一喜一憂する不安定な相場環境が続いている。 <タイの集荷量は低迷が続くも> タイ中央ゴム3市場における未燻製シート(USS)の集荷量は日量100ト ンを挟んで揉み合う状態が続いており、手掛かりとはしづらい。季節要因を考 慮すれば、かなり低い水準に留まっているが、需要家が敢えて高値で買い付け を継続する動きを見せていないことで、特に需給逼迫感はない。通常、この時 期は日量200~300トン程度の集荷量になる傾向がみられるが、今年は天 候不順の影響もあって、荷が集まりづらい状況が続いている。中国の9月輸入 量は16万トンであり、概ね横這い状態が続いている。1~9月期累計では1 31万トンであり、前年同期を1.6%上回っている。年間推定需要からはや や輸入手当ての遅れが懸念されるが、年末に向けて大量の輸入が必要とされる ような状況にもなく、決め手を欠いている。 <上海株安の影響も限定的> 東京市場は石油相場連動で荒れた展開になっているが、上海相場は横這い状態 で決め手を欠いている。取引所認証在庫(10月23日時点)は、前週比55 26トン増の11万0683トンとなり、増加トレンドを維持している。過去 5年のレンジを大きく上抜けしており、明らかな過剰在庫状態であるが、マー ケットでは材料視されていない。上海株式市場では、金融引き締めに対する警 戒感が上値を抑え、上海総合指数は約2週間ぶりの安値を更新している。しか し、ゴム市場では中国の経済環境は殆ど話題になっていない。そもそも、需給 動向で動く相場ではなくなっている。 <投機相場が続く> 需給無視の完全な投機相場が続いており、明確な方向性を見出せない。チャー ト上での支持線は、220円、215円、205円となっており、220円ス トップロスの買い、または、220円割れからの売りが基本戦略になる。前週 同様に、余り積極的にポジション形成を推奨できない相場環境になっている。 原油相場はこれからレンジ相場への移行を想定しており、ゴム相場も徐々に方 向性を欠く見通し。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 【免責事項】 ※このメールマガジンは投資判断の参考となる情報提供を目的としたものです。 弊社が信頼できると判断した情報源からの情報に基づき作成したものですが、 情報の正確性、安全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定 は、投資家ご自身の判断で行うようお願い申し上げます。※商品先物取引は証 拠金取引であり、相場の変動によって利益も損失も生ずる恐れのある取引です。 取引本証拠金の額に比べて何十倍もの金額の取引を行うため、その利益や損失 も預託している取引証拠金の額に比べると高いものとなることがありえます。 ※商品先物取引は委託に際して取引証拠金等の預託が必要になります。最初に 預託する本証拠金の額は商品により異なり、最高額は最低取引単位(1枚)当た り135,000円です。但し、実際の取引金額は取引本証拠金の額の概ね10倍から3 0倍という著しく大きな額になります。また、取引証拠金等は、その後の相場の 変動によって追加の預託が必要になることがありえますので注意が必要です。 但しその額は、商品や相場の変動によって異なり、一様ではありません。※商 品先物取引の委託には委託手数料がかかります。その額は商品によって異なり ますが、最高額は、最低取引単位当たり16,800円です。※弊社の企業情報につ きましては、弊社の本・支店及び日本商品先物取引協会の本・支部・ホームペ ージで閲覧できます。※本取引についてのご相談窓口 大起産業(株)取引相 談室[名古屋市]:0120-706030、日本商品先物取引協会相談センター[東京都]: 03-3664-6243 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■発行 大起産業株式会社 ■レポート執筆 大起産業株式会社調査研究室 小菅 努 ■ウェブサイト http://www.daikiweb.co.jp/ ■マーケット情報 http://www.asumiru.com/ ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■各種お問い合わせ先 大起産業株式会社 調査研究室 担当:小菅(コスゲ) 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2-2-13 (TEL)052-201-6311 (FAX)052-220-1593 (E-mail)kosuge_tsutomu@hotmail.com Copyright (c) 2007-08 Daiki Sangyo Co., Ltd. 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