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商品先物市場(貴金属、石油、ゴム)の週刊レポート。ファンダメンタルズ分析を用いて、中期トレンドを考察します。テクニカルや内部要因ではなく、あくまでも需給動向や経済環境を重視したトレンド分析です。毎週、月曜日夕方発行です。

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2009/10/02

大起週刊レポート【工業品編】2009/10/02発行

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  大┃起┃産┃業┃ 
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      週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃【工業品編】┃
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 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009/10/02 Vol.141 ━━━━
 
 
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 ■金 -米雇用統計後のマーケットを見極めるスタンスで-
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 <1000ドルを挟んでの攻防に>
 COMEX金先物相場は、株高・ドル安トレンドの一服で一時985ドル水準
 まで下押ししたが、その後は再び1000ドル台を回復しており、概ね100
 0ドルの節目を挟んでの攻防が続いている。10月2日発表の米雇用統計で短
 期トレンドが決まる可能性が高く、明確なトレンドを打ち出しづらい地合にな
 った。
 
 <一部経済指標の悪化が調整リスク>
 9月30日発表の米第2四半期国内総生産(GDP)確定値は、前期比年率0
 .7%減になった。改定値の1.0%減からマイナス幅が縮小しており、経済
 状態が改善傾向を一段と強めていることが窺える。4四半期連続のマイナス成
 長になっているが、このペースであれば年後半のプラス成長への転換が期待で
 きる。ただ、足元では主要経済指標の下振れが目立ち始めており、マーケット
 はリスクマーケットが景気回復を織り込むペースが「行き過ぎ」であった可能
 性を警戒し始めている。例えば、9月シカゴ購買部協会指数は前月の50.0か
 ら46.1まで低下、9月消費者信頼感指数は同54.1から53.1まで低
 下している。雇用や家計部門の回復が遅れていることは特に目新しいことでは
 ないが、ここにきて製造業関連の指標にも低調なものが目立つことは警戒した
 い。製造業はいち早く回復基調に乗せたが、これは政府の大規模景気対策によ
 って底上げされたものであり、今後はその効果が剥落することによって生じる
 反動が警戒される。過熱感を背景とした調整であれば問題がないものの、二番
 底を試す懸念が浮上するようであれば、金市場も短期的な下振れリスクが拡大
 することになる。
 
 <短期トレンドは雇用統計次第>
 その意味で、9月雇用統計が注目を集めている。先行指標となるADPの9月
 雇用統計では、民間部門の雇用者数は前月比25万4000人の大幅なマイナ
 スになっている。市場予測では、非農業部門就業者数(NFP)は前月の21
 万6000人減から17万5000人減までマイナス幅を縮小する見通しであ
 るが、これを受けて株高・ドル安に振れれば金相場の主戦場は1000ドル台
 にシフトする一方、株安・ドル高に振れれば再び985ドル、そして975ド
 ルでのサポートを試す展開を想定している。上昇基調そのものはいずれにして
 も変わりないとみているが、足元の調整局面が終わるか否かは、雇用統計後の
 金融市場の動向で決まることになる。
 
 <基調はいずれにしても上向き>
 985ドルのサポートが強く、1000~1025ドルにレンジ切り上げを試
 すステージに。雇用統計悪化の際は975ドル水準までの調整を想定しておく
 必要があるものの、長期金利が約4ヶ月ぶりの低水準に落ち込むなど、強気の
 投資環境が崩れるリスクは低い。いずれにしても本格的なダウントレンドへの
 転換は回避されるとみている。押し目で買い場を探すスタンスを継続したい。


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 ■白金 -調整一巡か否かは米雇用統計次第-
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 <1300ドル台中盤で上げ一服も>
 NYMEX白金先物相場は、1275~1300ドルのレンジで底入れを試し、
 再び上値模索の展開になっている。株高一服で1356.30ドルの直近高値
 から約80ドルの急落となったが、そこから一段と売り込む動きはみられず、
 調整安の域を脱していない。
 
 <インプラッツのシャフト再開するも>
 需給面では、特に決め手となるような材料は見当たらない。インパラ・プラチ
 ナ(インプラッツ)は9月21日にガス爆発の影響で労働者の死亡事故が発生
 したことを受け、ラステンバーク鉱区の14番シャフトの操業を停止していた
 が、29日に稼動を再開したことを明らかにした。また安全上の問題から操業
 を停止していた8番シャフトの稼動も確認されている。同社によると、賃上げ
 要求を背景としたストライキと、今回のシャフト停止によって合計10万オン
 スの生産が喪失された模様だ。今後は生産回復に努めるが、その遅れを取り戻
 すのは非常に難しいとしている。ただ、現在の白金市場では特段の供給不足は
 生じておらず、この程度の減産幅であれば相場に対する影響は限定的になる。
 今年も安全問題が白金供給のボトルネックであることが確認できるが、供給ト
 ラブルが直ちに相場急騰を招いた2007~2008年のような相場環境には
 ない。当然に、供給トラブルの解消もマーケットでは材料視されていない。
 
 <現物投資が拡大傾向に>
 英ETFセキュリティーズはが商品価格連動証券(ETC)の裏付けとして保
 有する白金の数量は、9月24日の36万0949オンスに対して10月1日
 時点で36万3668オンスと目立った動きなし。ただ、年初の17万074
 0オンスからは19万オンスを上回る増加になっており、白金市場において投
 資需要という新たな市場が着実にその地位を固めていることが確認できる。3
 月中旬、6月上旬、9月中旬の残高増加局面では相場も上振れしており、一定
 の影響が確認できる。もちろん、価格上昇が現物投資を促した側面も否定でき
 ないが、現物投資の拡大傾向に下値不安を後退させる程度の影響を想定するの
 は難しいことでない。パラジウムの投資残高も9月入りしてから急増しており、
 徐々に新たな投資アセットクラスとして白金、パラジウム市場が認知され始め
 ていることが確認できる。
 
 <米雇用統計後の株価・ドル相場に注目>
 もっとも、短期トレンドは金相場同様に投資環境によって決まる見通し。10
 月2日の米雇用統計を受けての株価・ドル相場の動向が、白金相場の調整が一
 巡したか否かを決定付けるだろう。雇用統計後にドル高方向に触れれば125
 0~1275ドル水準まで下押しする可能性が高い一方、ドル安方向に振れれ
 ば年初来高値1356.30ドルを試す展開が想定される。雇用統計の結果を
 見てから判断しても、遅くはないだろう。金相場同様に、雇用統計を受けて押
 せば買い場になる。


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 ■原油 -70ドルを挟んでの株価連動相場が続く-
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 <70ドル水準でボラタイルな展開に>
 NYMEX原油先物相場は、株高・ドル安一服で65ドル水準まで急落したが、
 その後に70ドル台を回復するなど、ボラタイルな展開が続いている。イラン
 の核開発問題なども浮上しているが、マーケットの関心は投資環境に集中して
 おり、「地政学的リスク」を織り込む動きは限定されている。65~75ドル
 のボックス相場が約2ヶ月にわたって続いている。
 
 <イラン各開発問題の影響は限定的>
 国際原子力機構(IEA)は9月25日、イランがウラン濃縮施設を建設中と
 通告してきたことを明らかにした。これに対して米英仏などを中心に追加制裁
 を求める声が強くなっており、特に米国は「あらゆる手段を排除しない」と極
 めて強硬な声明を発表している。10月1日から国連安全保障理事会にドイツ
 を加えた6カ国とイランとの協議が開始されるが、中東地区全体からの石油供
 給体制にリスクが高まっているのは否めない。では、なぜマーケットは200
 8年のように地政学的リスクを織り込む動きを見せないのか。それは、その当
 時と需給環境が大きくことなるためである。国際エネルギー機関(IEA)に
 よると、2009年の世界石油需要は前年の日量8630万バレルから844
 0万バレルまで190万バレルの減少になる見通しである。加えて、石油輸出
 国機構(OPEC)は累計420万バレルの大規模減産に踏み切っている結果、
 現段階で日量500万バレル規模の余剰生産能力を有していると推計される。
 イランの8月原油生産高は380万バレルと決して無視できない高水準にある
 が、「いざとなればOPECの増産で対処可能」との安心感がある影響は大き
 い。昨年は供給トラブルに対するバッファ(緩衝材)を欠いていたが、現在の
 原油相場は短期間の供給トラブルを十分に許容できる状況にある。
 
 <短期動向は雇用統計の結果次第に>
 短期動向に関しては、貴金属相場同様に株価・ドル相場の動向が重要だろう。
 ダウ工業株30種は1万ドルの節目を前に足踏み状態になっており、10月2
 日発表の米雇用統計が新たなトレンド形成を促すかが焦点。雇用環境の大幅な
 改善を見込む向きは少ないが、大幅な悪化が回避されればリスクマーケットへ
 の資金流入が促される可能性もあり、注意が必要である。逆に、雇用統計後の
 株価急落となれば、原油相場は65~75ドルのボックスを下放たれする可能
 性もある。短期動向の判断は、雇用統計の結果を見極めてからでも遅くない。
 
 
 <ボックス内での乱高下か>
 65~75ドルのボックス相場が続いており、基本的にはこのレンジ内での展
 開が想定される。高値では投機規制問題が蒸し返される可能性が高い一方、株
 高・ドル安基調そのものには修正が加わる可能性が低く、大きく下振れするシ
 ナリオを描くのも困難である。70ドル水準に居心地の良さを感じている向き
 が多い模様だ。仮に雇用統計発表後に65ドル台を割れば、物色妙味が大きい。
 

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 ■ガソリン -連休後の業転相場安も、原油高で堅調-
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 <急激な円高傾向も>
 東京ガソリン相場は、4万7000円水準まで値位置を切り上げる展開。為替
 相場は急激な円高方向に振れたが、WTI原油相場の上昇と連動して地合を引
 き締めている。業転相場は弱含んでいるが、東京定期に対する影響は当限も含
 めて限定されている。
 
 <連休の出荷増は一時的か>
 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比3000円安の10万2500円。連休
 明けと前後しての原油相場急落を受け、業転相場も弱含みに推移している。出
 光興産によると、連休中のガソリン出荷は前年比で2割弱の増加になった模様
 だが、その後は目立った買いが見当たらず、じり安の展開に。石油連盟発表の
 週末在庫(9月20~26日)は、前週比3.4%減の196万1186キロ
 リットル。推定出荷量が12.8%増の115万0001キロリットルと2週
 間ぶりに増加に転じた影響が大きい。ただ、大型連休の影響が排除された後は
 その反動減が警戒され、実際に業転相場は崩れている。石油元売各社は、10
 月も前年比で10%程度の減産を継続する方針を示しているが、業転相場に対
 しては先安感が強くなっている。もっとも、東京定期は国内需給よりもWTI
 原油相場の動向を重視した展開が続く見通し。WTI原油が70ドル水準を維
 持すれば、ガソリン相場も大きく崩れるリスクは低いだろう。
 

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 ■灯油 -円高で一時急落も、原油相場次第に-
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 <円高の影響が大きい>
 東京灯油相場は、4万5000円水準でほぼ横ばいの展開に。急激な円高で一
 時4万2950円まで値位置を切り下げるも、その後はWTI原油高を背景に
 地合を引き締め、ほぼ前週終値と同水準まで戻している。業転相場は下落して
 いる。
 
 <在庫評価が難しい>
 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比2000円安の4万4000円。石油連
 盟発表の週末在庫(9月20~26日)は、前週比3.4%増の321万60
 12キロリットル。これで3週連続の増加になるが、前年同期は17.6%下
 回っており、評価が難しい。一般的にこの時期は400万キロリットルの在庫
 が必要と言われており、現在の在庫水準は極めて低い。しかし、近年は非石油
 系の暖房器具の普及で灯油の適正在庫を見極めるのが難しく、在庫水準の低さ
 を買い材料と評価する向きは少ない。気象庁の長期予報でも、今年はエルニー
 ニョ現象の影響で暖冬が予測されており、需要期入りしても在庫減少圧力が限
 定される可能性もある。もっとも、ガソリン相場同様にこうした国内需給が相
 場に及ぼす影響は限定されている。引き続き、WTI原油相場の動向を中心に
 考えれば良い相場である。


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 ■ゴム -石油相場と連動も決め手欠く-
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 <200円水準の居心地が良い>
 東京ゴム先物相場は、200円水準で揉み合う展開が続いている。需給関連の
 動きは殆ど材料視されておらず、寄り付きで石油相場の動向を織り込んだ後は、
 狭いレンジ内でのポジション調整に終始する傾向が見受けられる。10月1日
 から中国が国慶節に伴う連休入りしたことで、商品相場全体に下押し圧力が強
 まる可能性も想定されていたが、マーケットの需給に対する関心は低い。期先
 200円水準に居心地の良さを感じる向きが多く、積極的に仕掛ける動きは限
 定されている。
 
 <年間ベースでは需要超過見通し>
 国際ゴム研究会(IRSG)によると、2009年の天然ゴム総需要は前年比
 4.9%減の950万トン、総供給は同4.8%減の940万トンになる見通
 し。グローバル経済の不確実性が需要の低迷をもたらす一方、天候不順による
 生産の落ち込みで供給も落ち込む見通し。足元の生産環境をみると、総供給は
 更に下振れする可能性もあると考えているが、ここで注目すべきはIRSGが
 10万トンの「需要超過」になるとの見通しを示していることである。リーマ
 ン・ショックに端を発したグローバルな金融経済危機を受け、2008年の需
 給バランスは15.0万トンの供給超過になっている。自動車向けタイヤ需要
 の急速な収縮等を考慮すれば、当然の結果と言えるだろう。ただ、こうした需
 給バランスの歪み、それを受けての価格低迷は生産者の供給意欲を著しく後退
 させており、それが2009年に年間ベースでの需要超過状態を実現させる可
 能性が高くなっている。ゴム相場は、需要超過と供給超過状態を隔年で繰り返
 す傾向が強く、相場も年間ベースでは隔年の上昇・下落サイクルを形成する可
 能性が高い。
 
 <上海在庫の増加傾向は続く>
 もっとも、東京定期が当限でも200円水準まで値位置を切り上げる中、敢え
 て積極的に買い進む動きはみられない。需要家は必要最低限度の調達に留めて
 おり、特に割高感のあるタイ産に対しては買い控え傾向も強い。上海期貨交易
 所の取引所認証在庫(9月25日時点)は13週連続の増加になっており、6
 月26日の4万1393トンに対して9万8253トンに達している。上海在
 庫の急増は、少なくとも上海相場が投機的高値を形成していることを意味する。
 在庫減少か相場水準の切り下げによって、在庫と相場の均衡を実現する必要が
 あるだろう。
 
 <200円水準での揉み合い相場継続か>
 200円水準で膠着感の強い展開が続いており、トレンド形成は難しい。チャ
 ート上では190円水準に強力なサポート要因があるため、同水準を下抜くと
 大きく下げる可能性もある。一目均衡表上では、基準線と雲上限、そしてネッ
 クラインが集中しており、同水準での攻防は重要な意味を持つ。ただ、この1
 90円水準を維持する限りは、200円から大きく乖離するのは難しいだろう。


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 談室[名古屋市]:0120-706030、日本商品先物取引協会相談センター[東京都]:
 03-3664-6243
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 ■発行      大起産業株式会社
 ■レポート執筆  大起産業株式会社調査研究室 小菅 努
 ■ウェブサイト  http://www.daikiweb.co.jp/
 ■マーケット情報 http://www.asumiru.com/
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 ■各種お問い合わせ先
      大起産業株式会社 調査研究室 担当:小菅(コスゲ)  
         〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2-2-13
       (TEL)052-201-6311   (FAX)052-220-1593
         (E-mail)kosuge_tsutomu@hotmail.com 
  Copyright (c) 2007-08 Daiki Sangyo Co., Ltd. All rights reserved.
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