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商品先物市場(貴金属、石油、ゴム)の週刊レポート。ファンダメンタルズ分析を用いて、中期トレンドを考察します。テクニカルや内部要因ではなく、あくまでも需給動向や経済環境を重視したトレンド分析です。毎週、月曜日夕方発行です。

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2009/09/25

大起週刊レポート【工業品編】2009/09/25発行

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  大┃起┃産┃業┃ 
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      週┃刊┃マ┃ー┃ケ┃ッ┃ト┃レ┃ポ┃ー┃ト┃【工業品編】┃
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 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009/09/25 Vol.140 ━━━━
 
 
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 ※今号から、発行日を月曜日から金曜日に変更いたしました。

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 ■金 -FOMCにサプライズなく、日柄調整が進む-
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 <1000ドル台前半で揉み合う>
 COMEX金先物相場は、1000ドルの節目を挟んだ水準で、やや上値の重
 い展開になっている。急ピッチな上昇を受けて高値警戒感からの利食い売りが
 上値を抑えるも、本格的に利益確定を進める動きは限定されており、1000
 ドル台到達後は方向性を欠いている。23日の米連邦公開市場委員会(FOM
 C)にも特にサプライズは見当たらず、材料待ちのムードが強い。
 
 <FOMC後はドル高に振れるも>
 FOMCでは、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標が現行の0.0
 0~0.25%で据え置くことを決定した。「経済活動は厳しい下降局面から
 上向いたと見受けられる」と景気判断を上方修正したものの、「経済状況が長
 期にわたってFF金利の異例な低水準を正当化する可能性が高い」として、早
 期の利上げに否定的なスタンスが示された。これは、米長期金利の低下を促し
 ており、一般的には「ドル安→金相場上昇」のフローを促しても違和感がなか
 った。しかし、実際の為替相場は逆にドル高方向に振れた。これは、住宅ロー
 ン担保債権(MBS)の購入期間延期など、米当局が慎重姿勢を崩さなかった
 影響が大きいだろう。まだ有時対応が進むとの観測が広がったことで、リスク
 マーケットから資金を引き揚げる動きが広がった。もっとも、改めてリスク資
 産から安全資産への資金シフトを進めるような状況にもなく、FOMC後の「
 ドル高→金相場下落」は一時的な動きと評価している。
 
 <投資需要の拡大が続く>
 金上場投資信託(ETF)「SPDR GOLD SHARES」の投資残高は、
 8月末の1061.83トンに対して、24日時点では1094.11トンま
 で32.28トンの増加になっている。決して大規模な動きとはいえないが、
 価格高騰に伴う加工需要の落ち込みをある程度の規模まで相殺することが想定
 される。これが、金相場が急騰後の本格調整を回避できている最大の理由だろ
 う。ただ、24日の急落で資金流出が確認されており、引き続きETFの投資
 残高に注目したい。
 
 <追加の支援材料待ち>
 FOMCを消化する中、金相場は強弱材料に出尽くし感が強い。まだ需給要因
 で急反落するリスクが残るものの、1000ドル水準での値堅めが進めば、主
 戦場をいち早く100ドル台にシフトする展開が想定される。ただ、この価格
 水準から一段と買い進むには、ETFの残高増加、ドル一段安など追加の支援
 材料が必要なことには変わりがない。支持線は975ドルと保守的に見ておく
 必要がある。


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 ■白金 -年初来高値更新を見据えた動きが続く-
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 <1300ドル台中盤で上げ一服も>
 NYMEX白金先物相場は、1350ドル水準で上げ一服となり、1300ド
 ル水準まで軟化している。積極的に売り込む動きは見られないが、短期的な目
 標達成感から利食い売りが膨らんでいる模様だ。株式相場の上昇、ドル安が一
 服したことが、調整売りを促したとみている。
 
 <インプラッツの生産再開>
 インパラ・プラチナ(インプラッツ)は、9月14日にRustenburg
 の鉱区で死亡事故が発生したことを受け、一部シャフトの稼動を停止していた。
 同社の鉱区では今年だけで15人の死亡事故が発生しており、安全調査のため
 に14番シャフトの稼動が完全に停止されていた。しかし、その後の南アフリ
 カ鉱業省との共同調査などで安全性が再確認されたとして、現時点では操業が
 再開されている。これによってどの程度の生産障害が発生したのかは不明であ
 るが、同シャフトの生産能力は年間4.7万オンスとされており、単純計算で
 は1000オンス程度の減産要因になる。この程度の減産で需給バランスが大
 きく歪むことはないものの、安全問題が白金生産環境のボトルネックであるこ
 とが再確認できる。
 
 <ジンバブエの生産環境は良好>
 一方、ジンバブエの生産環境は総じて良好である。2008年の販売実績は2
 0万オンスだったが、白金鉱脈の探査が順調に進んでいることで、Porta
 l One鉱区の生産が前年の9.6万オンスから18.0万オンスまで88
 %の増加予想になるなど、生産見通しが大きく上振れしている。政情不安から
 安定的な供給を見込むことは困難であるが、コストの面からもジンバブエでの
 採掘に鉱山会社も力を入れており、今後の動向には注意が必要である。短期的
 には無視できる動きであるが、白金供給は南アフリカ一カ国に極度に依存して
 いるため、安定的な供給量を確保できれば、南アフリカの生産トラブルに対す
 るバッファ(緩衝材)としての役割を想定することができる。
 
 <出来高・取組高の増加を伴う上昇>
 株高・ドル安の一服が白金市場での調整売りを促したが、基本的な相場環境に
 は変わりがない。経済環境の改善傾向を相場に織り込む展開が続いている。出
 来高と取組高も着実に増加を続けており、既に出来高が落ち込み始めている金
 相場との比較でも、特に弱さはみられない。1350ドル突破から一段高を試
 す展開を想定したい。


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 ■原油 -70ドルを挟んでの攻防が続く-
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 <70ドル台を挟んだ展開に>
 NYMEX原油先物相場は、60ドル台中盤まで軟化する展開に。株高・ドル
 安一服に加えて、9月23日発表の米原油在庫が予想外の増加となったことが
 嫌気され、調整売りが先行している。リスクマーケット全体に過熱感が広がっ
 たこともあり、買い玉整理の動きが上値を抑えている。
 
 <米原油在庫は増加するも>
 米エネルギー情報局(EIA)発表の米原油在庫(9月18日)は、前週比2
 90万バレル増の3億3560万バレルとなった。マーケットでは150万バ
 レル減少がコンセンサスであったため、ネガティブサプライズと言える。これ
 は、製油所稼働率が前週の86.9%から85.6%まで低下する一方、原油
 輸入量が日量90万バレルの増加となった影響であり、一時的な増加の可能性
 も高い。しかし、マーケットでは「原油在庫増加→需要低迷」のフローを意識
 した。末端需要をみると、4週間平均でガソリンは前年同期比1.1%増、石
 油精製品は同13.2%減に留まっており、リーマンショックの発生時から殆
 ど改善していないことが確認できる。もっとも、現在の原油相場は必ずしも需
 給要因で動いておらず、相場に対する影響は一時的なものに留まるとみている。
 
 
 <過剰流動性相場の行方>
 9月22~23日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投資環境にどのよう
 な変化が生じるかも注目を集めたが、結果的には特にサプライズはなかった。
 低金利誘導政策が長期化する見通しとなっていることは、過剰流動性相場のフ
 レームは維持される可能性が高いことを意味しているが、ドル安・株高をエス
 カレーとさせるには至らず、原油相場に対する影響は限定されている。ただ、
 FOMCで出口戦略に対する言及が行われ、金利上昇・ドル高・株安から原油
 相場が急落する流れが否定されたことに対しては、一定の評価が可能である。
 FOMCに関しては、マーケット全体の流れを変えなかった点だけを確認して
 おけば十分だろう。
 
 <投機規制に動きなし>
 投資規制の動きに進展が見られないものの、株高・ドル安ペースの鈍化が原油
 市場で調整売りを促している。ただ、株高基調が維持される限りは、原油相場
 が独歩安となるシナリオを描くのは困難であり、上昇基調そのものが否定され
 た可能性は低いだろう。「投機規制が導入されるまで」という期限付きながら
 も、強気の投資環境を背景に底堅い展開が続く見通し。60~65ドルのサポ
 ートは強い。
 

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 ■ガソリン -シルバーウィークよりも原油相場に注目-
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 <原油相場に連動>
 東京ガソリン相場は、4万5000円水準まで軟化する展開。WTI原油相場
 が値位置を切り下げたことを受け、ガソリン相場も上値の重い展開になってい
 る。国内需給には特に目立った動きがなく、素直に原油相場と連動した展開が
 続いている。
 
 <シルバーウィークの影響は限定的か>
 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比500円安の10万5500円。原油高
 の転嫁が遅れていることで、それ程大きく崩れるには至っていないが、原油相
 場と連動した展開が続いている。9月19~23日は大型連休になったが、自
 動車利用に関しては伸び悩んだ模様。高速道路各社の発表によると、交通量は
 ゴールデンウィーク後半から約4%減少している。「1000円渋滞」を警戒
 した向きが、鉄道や航空に切り替えた模様だ。このため、需給バランスに大き
 な歪みが生じる可能性は低く、ガソリン相場は原油との連動性を維持する見通
 し。なお、今週は石油連盟の週間需給統計の発表はなし。
 

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 ■灯油 -中期的には暖冬予報が警戒されるも-
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 <原油相場に連動安>
 東京灯油相場は、4万5000円水準まで軟化する展開。業転相場には目立っ
 た動きがないものの、原油相場の下落で灯油相場も上値の重い展開になってい
 る。
 
 <原油相場次第の展開が続く見通し>
 京浜地区海上渡し業転価格は、前週比変わらずの4万6000円。需要期に向
 けて現物を確保する動きが強まるも、業転相場には目立った変化がない。気象
 庁発表の10~12月の3ヶ月予報では、エルニーニョ現象の影響で平年並み
 から高めの気温予想となっているが、これに対しても特に目立った反応はみら
 れない。暖冬予報で暖房油需要の伸び悩みも想定されるが、実際の気象動向に
 関しては不透明感が強く、9月の段階で暖冬リスクを織り込むことには消極的
 な向きが多い。ガソリン相場同様に、国内需給要因で動く相場ではなくなって
 いる。引き続き、原油相場との連動性が維持される見通しであり、灯油相場独
 自の値動きを想定するのは難しい。


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 ■ゴム -石油相場次第の不安定な相場環境-
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 <200円水準で膠着感が強い>
 東京ゴム先物相場は、190円台中盤まで軟化する展開。原油相場の軟化で調
 整圧力が強まるも、8月から約2ヶ月にわたって続く190~220円の大き
 なレンジを否定するには至らず、ボックス圏内での取引が続いている。米政府
 の中国製タイヤに対するセーフガード(緊急輸入制限)発動も、継続的な材料
 とはならず、影響は限定されている。
 
 <タイの集荷は伸びず>
 タイ中央ゴム3市場における未燻製シート(USS)の集荷量は、概ね日量1
 00トン前後を推移しており、目立った動きはない。この時期としては200
 ~300トン程度の集荷量が一般的であるが、価格先高感から生産者の売り渋
 りが続いていることが、集荷低迷を促している。ただ、需要家サイドも敢えて
 高値を追う動きは見せておらず、集荷量低迷の割りには需給逼迫感は強くなっ
 ていない。中国税関総署によると、8月の同国天然ゴム輸入量は15万トンと、
 7月の17万トンから大幅に落ち込んでいる。割安感のあるインドネシア産S
 IR20に対する需要シフトなども指摘されているが、需要全体の底上げには
 寄与していないことが確認できる。
 
 <上海在庫は10週連続の増加>
 上海在庫の増加傾向は続いている。上海期貨交易所発表の取引所認証在庫(9
 月18日)は、前週比158トン増の9万1669トン。増加ペースは鈍化し
 ているが、これで12週連続の増加になる。国際相場との比較で上海相場の下
 げが大きくなっていることで、中国国内のゴム在庫に対する需要の高まりが、
 在庫増加ペースの鈍化に寄与した模様だ。ただ、単純計算で上海相場は220
 円水準で取引が行われており、200円水準で揉み合いを続けている東京市場
 などに対する割高感は解消されていない。この価格水準であれば、受け渡しに
 妙味を感じる向きが多いのも当然であり、過剰在庫の解消は難しいとみている。
 少なくとも、上海相場はもう一段階の調整が必要だろう。
 
 <膠着感が強い>
 引き続き石油相場次第の展開が続いており、ゴム相場独自の動きは見られない。
 寄り付きで石油相場と連動した後は、狭いレンジ内で揉み合う展開が続いてい
 る。チャート上では200円水準に居心地の良さを感じている向きが多く、膠
 着感が強い。ネックイランのある190円割れでダウントレンドへの転換にな
 るが、一目均衡表の雲が切り上がっていることもあり、チャート要因からも大
 相場とはなりづらい。


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 ■発行      大起産業株式会社
 ■レポート執筆  大起産業株式会社調査研究室 小菅 努
 ■ウェブサイト  http://www.daikiweb.co.jp/
 ■マーケット情報 http://www.asumiru.com/
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 ■各種お問い合わせ先
      大起産業株式会社 調査研究室 担当:小菅(コスゲ)  
         〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2-2-13
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