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小劇場演劇やダンス、パフォーマンスを取り上げるレビューマガジンです。内容はWEBサイトにも再掲しますが、マガジン版が先行するオリジナルを掲載します。

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2009/05/06

週刊マガジン・ワンダーランド 第138号


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.wonderlands.jp/

   マガジン・ワンダーランド(小劇場レビューマガジン)

   2009年 5月06日発行 第138号                          毎週水曜日発行

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☆劇評を書くセミナー「座・高円寺」留学コース5月開講。締め切り間近!
 http://www.wonderlands.jp/info/seminar09the.kohenji1.html

【目次】
◇快楽のまばたき「星の王子さま」(寺山修司作)
 瑞々しさが光る冒頭の冴え 戯曲から読み取った確信的な演出
 鈴木厚人(劇団印象-indian elephant-主宰/脚本家/演出家)
◇ユニット・トラージ「アチャコ」
 博覧強記のリテレート
 片山雄一(NEVER LOSE  作/演出)

▽連載【レクチャー三昧】
 第38回 耳栓
 高橋楓


■web wonderland から===================== http://www.wonderlands.jp/ 

◇手塚夏子「プライベートトレース2009」
 眼差しが照り返されて生のありように向けられる
 武藤大祐(ダンス批評)

◇リミニ・プロトコル「カール・マルクス:資本論、第一巻」
 「本人」が演じる「ウソ」と「本当」 演劇への根源的な問いかけ
 第二次谷杉(劇作家)
◇劇団印象「青鬼」(再演版)
 「妻の愛情物語」ではもったいない 跳びぬけた舞台になっけど
 西村博子
◇劇団印象「青鬼」(再演版)
 愛おしい存在を食べざるをえなくなるつらさ
 風間信孝

◇ワンダーランド支援会員を募集中!
http://www.wonderlands.jp/info/members2009-1.html

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◇快楽のまばたき「星の王子さま」(寺山修司作)
 瑞々しさが光る冒頭の冴え 戯曲から読み取った確信的な演出
 鈴木厚人(劇団印象-indian elephant-主宰/脚本家/演出家)

 新宿のタイニイアリスで上演された快楽のまばたきの公演「星の王子さま」
はとても刺激的な舞台であった。「星の王子さま」は、寺山修司の戯曲で、か
の有名なサン=テグジュペリの「星の王子さま」を下敷きに書かれたものだっ
た。男装の麗人に連れられて、点子という女の子が、うわばみ(=大蛇)の老
女が経営するホテルにやってくる。そのホテルには夜空からたくさんの星が集
められていて、星のいくつかは人間の女(しかもレズビアンやおなべ)になっ
て突然踊り出す、といういささか荒唐無稽な設定である。

 高畑毒見の演出は荒っぽさの中に瑞々しさが光っており、特に冒頭の演出の
冴えにはグワワワーッと驚かされた。まず劇場の使い方が大変ユニーク。新宿
二丁目のいかがわしい通りから入り口の階段を地下に下りると、タイニイアリ
スの横長の舞台を覆い隠すように布の幕が張られていた。その幕の前で女の子
がサン=テグジュペリの「星の王子さま」を読み始める。そこへ、狐のお面を
つけた座敷童子みたいなのが出てきて、女の子の読書を邪魔する。女の子は気
にせず読書を続けるのだが何度も邪魔され、最後にはキレて「邪魔しないでよ
!」と怒鳴る。途端、舞台を隠していた幕がバサっと落ち、さらに奥からは別
の幕が客席に伸びてきた。はじめの横長の幕の裏に、さらにもう2枚の幕が縦
に客席に向かって伸びるように仕込まれていたのだ。まるで少女が読んでいた
本から「星の王子さま」の世界が飛び出したようだった。飛び出た幕は、舞台
のセンターからハの字に張られ、それがそのまま前述のホテルの壁になる。

 突然現れ出た「星の王子さま」の世界では、出てくる登場人物がほとんど女
。しかもみんな性の倒錯者だった。どうやらサン=テグジュペリの「星の王子
さま」に出てくるキャラクターが、寺山フィルターを通して、書き換えられて
描かれてるらしい。キャスティングが素晴らしく、特に際立ったっていたのが
、うわばみの老女と主人公の点子である。うわばみの老女は、特殊メイクをし
てるわけでもないのに蛇ぽいおばあちゃんの女優さんで、彼女のしゃがれた低
い声と、点子役の若いソプラノの声のハーモニーはばっちりと決まっていた。
また衣装も女性の演出家らしく、細かく細かく選択されていたのではないかと
思う。特に、ヒツジ役のドラッグクイーンを思わせる真っ赤な衣装と、地理学
者役の篠山紀信的かつらが印象的だった。簡単に、ドラッグクイーン、篠山紀
信と書いたが、それは戯曲で指定されていることではない。作り手が戯曲から
苦心して読み取って選択した確信的な演出なのだ。

 唯一、欠点を挙げると、戯曲のメタ構造の使い方が現代的ではなかったかも
しれない。終盤、老女と点子の、「見えないものだけを見る」=星の王子さま
的世界観と、「見えないものだけを見たら、見えるものが見えなくなる」=ア
ンチ星の王子さま的世界観が激しく対立し、その結果、お芝居のセットが崩れ
て(実際にはハの字に張られていた幕が落ち)、素舞台のタイニイアリスの壁
が現れる。そこで仕込まれた観客と点子が「いつまでもほんとだうそだと言っ
てるのが子供ぽい」っと、演技論を交わす。この短いやりとりも戯曲に書かれ
ているもので、わかりやすく言えば、「実はこれは芝居でした。でもあなたの
人生だって虚構ですよね?」という寺山のメッセージであり、それを視覚化し
た演出家のメッセージでもある。しかし、「実はこれは芝居でした。」は今で
はただの楽屋落ち(しかもかなり手垢のついた)だし、「でもあなたの人生だ
って虚構ですよね?」というメッセージだって、「はい、僕は虚構に引きこも
ってますけど何か?」と逆ギレする観客がワンサカいそうだ。かつては有効だ
った壮大なアジテーションも時代が変わって形骸化してしまったことに、演出
が追いついていなかった。

 虚構は手強い。特に僕らの高度消費社会と結びついた虚構は手強い。SMAPの
草なぎ君じゃないが、酔ってSMAPという虚構の服を脱いだつもりが、物理的な
服を脱いでいただけ。夢から醒めてもまた夢の中どころか、悪夢から醒めても
まだ悪夢の中というのが、今の我々なのではないだろうか? そういった時代
にあって、物語の語り手はどう虚構と対峙するのか? 前半の冴えに比べ終盤
の演出は、やや平凡というかそのままやっただけに留まってしまった感が否め
ない。

 実は戯曲をもう一歩踏み込んで読むと、星の王子さま的世界観にアンチの態
度を示していた点子が、お芝居のセットが崩れて素舞台が露呈して以降、その
虚構の世界が終わってしまったことにもっとも抵抗を見せている。そのことを
どう考えるかによって、「美しい物語」に引きこもることを描いたこの物語の
始末のつけ方が、全く変わってくるのではないか? 寺山は、歪に成長したか
つて星の王子さまだった一群を登場させることによって、虚構を信じさせられ
たまま大人になった愚かな我々を嗤っている。高畑の演出は、このアイロニー
をとても丁寧で乱雑にあぶり出していた。しかし、寺山は「見えないものだけ
を見る」ピーターパンシンドロームだけでなく、虚構に対しての感受性を失っ
た、もしくは、虚構に対しての耐性を失った、「何も見ることのできない」大
人も否定している。この二重のアイロニーをくぐり抜け、感受性と耐性を持っ
た大人が見る夢こそ、描くべき何かだったのではないか? 以上は私の個人的
な興味だが、今、寺山戯曲に挑むのだから、虚構との距離の取り方により一層
の独自性を見せて欲しかった。

【筆者紹介】
 鈴木厚人(すずき・あつと)
 1980年東京生まれ。脚本家/演出家。劇団印象-indian elephant-主宰。慶
応大学SFC卒業。CM制作会社を経て、2004年4月から演劇活動に専念。blog
『ゾウの猿芝居』
・ワンダーランド寄稿一覧 http://www.wonderlands.jp/index.php?catid=3&subcatid=28

【上演記録】
快楽のまばたき「星の王子さま」
http://mabataki09.net/
新宿・タイニイアリス(2009年4月23日-26日)
作:寺山修司

★キャスト:藤吉悦子 荒井ゆ美 若井響子 最所裕樹 宇宙(青年座) 安
野由記子 谷口幸穂 二面由希(動物電気) 成田佳奈子 球体間接人形 高
田由里絵(c-side) ほか

★ スタッフ
 演出:高畑毒見
 舞台監督:森山香緒梨 大地洋一
 音響:吾犀尚子(猫ノ手)
 照明プラン:芝原弘
 照明操作:丸山朋子
 美術監督・宣伝美術:鳴沢ナイ
 制作協力:Taisuke☆Yano
 球体間接人形協力:池田祐美
 写真協力:若井玲子
 照明機材協力:由利優樹
 演出補助:鈴木枝折
 協力…九條今日子 HOURRA タイニイアリス
 
チケット料金 前売り2500円/当日3000円

・高田由里絵インタビュー 
http://www.tinyalice.net/interview/0904kairakunomabataki.html


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◇ユニット・トラージ「アチャコ」
 博覧強記のリテレート
 片山雄一(NEVER LOSE  作/演出)

私にとって演劇はチラシを手に取った瞬間から始まる。
東京での折り込みの多さにはうんざりするが、そういう時は開演までの時間を
利用して、気になるものだけを持ち帰るようにしている。その中にいつからか
『アチャコ』のチラシが鞄の中に紛れていた。どうやら、北村想(私ごときが
呼び捨ても恐れ多いのだが申し訳なく、敬称略)書き下ろしの『アチャコ』公
演のために集まった面々が「ユニット・トラージ」だということだ。
「トラージ」とは何だろう。韓国語でキキョウのことを「トラジ」というが関
係はあるのだろうか。英国ROKSANでアナログ再生にこだわるインド人、トラー
ジ・モグハダム氏から取ったのか、それとも株取引のアービトラージなのか。
気になりながらチラシをひっくり返す。
いつも楽しみにしている北村想のチラシの裏面挨拶には、

ゴダールの『ウィークエンド』を観たのは、高校生の時で場所は京都である。
なんしろ、滋賀には映画館なんてのはなかったから、(映画をやってたところ
はあったけど)洋画を観るなら京都まで行くしかナイ。ATG系の映画もみな京
都で観ている。当時は十代で多情多感、何を観ても勃起したものだが(今は抗
鬱剤の副作用によるインポテンシャル三年目に入ろうとしている。多情多感は
変わんないけど)、とりわけ彼の映画の冒頭ではフランス語とその字幕で股間
を熱くしたのであった。そこで目論見としてあるいは企みとして、いつかその
ような戯曲を書いてやろうと内心狙っていたのだが、今度その機会が訪れた。
このお下劣、お下品で、哀愁をさへ誘う作品を、変態小林正和の演出でお送り
出来るのは僥倖であるが、もちろん、女優に出演依頼をするさいに、その内容
においてなかなか決まらず、これには、過去の土居の悪行も関係していたこと
はいうまでもないが、しっか〜し、高橋鐵先生の功績とその真摯なる学究を、
微々配した戯曲の主題を読み取ってくれた有能なる実力派の女優も揃えること
が出来、ついに作品を世に送り出すことが出来た。なおタイトルの『アチャコ
』の意味するところは、作者の私にも依然として不明である。(北村想)

とある。
『ウィークエンド』はゴダールのヌーヴェルバーグ作品だが、渋滞シーンが延
々と続き「週末」が「終末」の暗示であったり、様々な引用暗喩明喩の難解さ
とは裏腹に、大人が思い切りフザケている映画である。
結論から言うと『アチャコ』は、当初はもしか花菱アチャコのことかと思った
が、話しが進むにつれ、全く関係ないどころかアチャコの意味するところすら
よく解らない。しかもアチャコとアチャラカは違うらしい。真面目に観ようと
すればクモの巣にでも引っかかったように???といつのまにか罠でぐるぐる
と巻かれてしまう。
登場人物は5人のはずなのにいつの間にやら6人目が出ていたり、洒落や言葉
遊びは当たり前、演劇のメタ構造から踊りや歌、お下劣お下品な言葉とシーン
のオンパレード、リーディングからチャンバラ、唐十郎作品の説明や麿赤兒の
読み方まで出て来る。
勿論そんな元ネタが解らなくても十二分に楽しめる、いい年した大人が思い切
りフザケている芝居であった。

演出は小林正和(恐れ多くも敬称略)長年、北村想と一緒に芝居をして来た、
元プロジェクト・ナビのメンバー。
記憶違い勘違いでなければ、確か北村想が「もうナビは東京でやらねえ」とか
なんとか仰ってから、もう10年くらいは経ったのではなかったか。 
ナビは解散してしまったし、確かあれから「作/演出」は東京でやってないよ
ねえ。知らないだけ?え、ということは観れるのね?あの頃のプロジェクト・
ナビの感じとか、多分観れちゃったりするのね?と楽しみにしながらこまばア
ゴラ劇場へと足を運ぶ。
アゴラの階段を上ると舞台セットはドラム缶風呂ひとつだけ。他には薪程度。
最初のト書きがまた面白い。

いわゆるドラム缶風呂というのがどういう構造、仕組みになっているのか未だ
にワカラナイのだが、およそ直火でドラム缶内の水を湯にしたものなら、これ
に裸足で入るのは火傷をともなう。しからば弥次喜多が五右衛門風呂を勘違い
して下駄を履いてこれに入浴したように、おそらくは下駄を履いて入浴したの
ではなかろうか。
ともかく、舞台にはそのドラム缶風呂が設けてあり、これが舞台装置の全てで
ある。
とはいえ水をはる必要はなく、ちょいと湯気でも出ているような工夫があれば
いい。
ここにハダカの中年男性が(入浴しているのだからハダカなのはアタリマエな
のだが)入っているとして、このドラム缶を沸かしている下男のような男がい
て、さてそこへ、男とも女ともとれる、中性的魅力にあふれたる若者が鞄を抱
えて登場する。
詳細にいうと、ドラム缶に入浴の男性は、小説家大河内伝三郎であり、下男に
みえるのはその弟子(一番弟子)室岡半兵衛であり、やってきた若者は二番弟
子木の坂小暮である。

構造がワカラナイものを唯一の舞台装置として置くのがまたすごいのだが、そ
のどういう仕組みかワカラナイ、ドラム缶風呂に入っているスキンヘッドの先
生、大河内伝三郎は、やはり元プロジェクト・ナビ、現在は岐阜の劇団ジャブ
ジャブサーキットの土居辰男(敬称略)一番弟子の室岡半兵衛は星の女氏さん
の渡山博崇(略)二番弟子木の坂小暮は女優の空沢しんか(田各)が演じてい
る。

室岡半兵衛「どうですか、湯加減は
先生「うむ、ちょうどいい。
室岡半兵衛「そうでおますか。
先生「ぬるくならんようにな
室岡半兵衛「といって、熱すぎるのもイカンと。
先生「まさに、そうじゃな
室岡半兵衛「いい加減がよし、と
先生「そう、いい加減だな。

とこうしてまさにこの「いい加減」な芝居は始まる。
そのすぐ後に木の坂小暮が登場して、小説の行き詰まりを相談すると

先生「じゃあ、あれ、したまえ
木の坂小暮「あれ、とは
室岡半兵衛「鈍いやつだな。リーディングだよ。読んでみろと仰っているんだ。
木の坂小暮「ああ、失礼いたしました。

読もうとするも、のらりくらりと先生に交わされ半ばしょうがなく、木の坂小
暮は作品を読み出す。

 北風

                           木の坂小暮

木枯らしを観ていた。
彼と私と、二人とも全裸だった。
ストーブが赤々と燃えて、薬罐からは湯気が出て来た。
六畳の私のアパートの部屋で二人して窓の木枯らしを観ていたのだ。
最初それを言い出したのは私だった。
「ねえ、犬のようにしない」
彼は、なんのことだかワカラナイ顔をした。
「犬になるの。来ているものは全部脱いで、四つんばいになって。コトバを使
ってはいけないの。それで、舐め合って交尾するの」
彼は、こんどはたいそう驚いた表情になった。
だって、彼が私の部屋に入るのは初めてだったし、デートもこれが初めてだっ
たからだ。
「どうせ、スルようになるんだから、刺激のあるのがいいの」
接吻さえまだ交わしていない彼には、私の提案は刺激的というよりも、ただた
だ驚嘆と、私という女性についての一種の畏れをもたらしたようだった。
しかし、彼はその若さから。私の申し出というか、誘惑を受け入れた。
私たちはお互いに最後の下着を脱ぎ捨てると、四つんばいになって鼻と鼻とを
こすりあい、唇を舐め合って、舌をからませた。

なるほど、チラシ裏の「股間を熱くした」とはこのことかと思いつつ、思わず
前に体を傾けながらそのリーディングを聞いていると、それがいつの間にか
『南総里見八犬伝』の話にすり替わり、それどころか男の父が野犬になる前に
小犬を処分した話に変わる。それを聞いた先生の感想は、

先生「勃った。

どうも、こちらが本気で観ようとせざるを得ない状況に追い込みながらも、肩
すかしを食らわされ、「ゲラゲラアッハッハ」という笑いでは無く、大人の笑
いというかなんというか「くすくす」「まあ」「いやぁね、もう」という空気
に変えさせられる。
しかもまたその肩すかしも、本気とも冗談とも取れる、博覧強記の肩すかしだ
。
演出の小林と俳優達はその戯曲を熱くもぬるくも無くまさに「いい加減」にコ
ントロールする。
編集者神崎茜(斉藤やよい B級遊撃隊)は都合良く現れ、何故かと問えば編集
者だけに登場のシーンは編集でカット。

神崎茜「『北風』いいタイトルじゃありませんか。
木の坂小暮「ちょっと読んで頂きたいんです。
神崎茜「もう脱稿したんですか。
先生「脱肛は、私の痔だけど。(いってみただけ、無視される)

とまあ、その後の展開も北村節は冴えわたる。
次のト書きも「いい加減」ながら、真面目に観ていると演劇の本質が見えて来
る。だが、ここまで来るともう笑うしかない。真面目に観たら馬鹿をみる。

で、ドラム缶風呂から出るのだが、私は、いつも不思議だったのだが、その上
がり方で、映画でも、そのシーンを観たことがナイ。というのもドラム缶はけ
っこうタッパがあるから、へりを跨いで出るとき、ケツを一旦、へりに置くの
だろうか。

なるほど、言われてみればその通り、そんなシーンは観たことがない。ならば
このドラム缶から出る処理を、一体どうやって解決するのか。
「照明は誰がつけたのか」「音響は誰が鳴らしたのか」という平田オリザの提
唱と同じく、これはもしかして重要な提言ではなかろうか。ト書きは続く。

しかし、大胆にも、褌をしているとはいえ、大河内伝三郎はそのまま一気にド
ラム缶を跨いだのである。当然ながら、ケツのはざまにドラム缶のへりが来る
ことになる。外に出した足はドラム缶より短いので、地につかない。薪をくべ
る分、ブロックで高くなっているので余計にそうである。
こちらに背を向けているとはいえ、大河内伝三郎はのケツは、ドラム缶のへり
を挟むカタチになった。つまり、片足はまだドラム缶の中、肛門を中心のやじ
ろべえである。
ここに、大河内伝三郎が脱肛の持ち主であることの布石は、みごとに、その役
目果たしたことになる。

ここいらで真面目に観るのを諦める。人間、そのタイミングを見誤ってはいけ
ない。戯曲も台詞誰々のところに「先生」と書いてあるのがここら辺りから
「大河内伝三郎」と変わる。かなわないなあ、もう。
へりで宙ぶらりんになっている大河内伝三郎の為、室岡半兵衛は踏み台を探し
に引っ込む。木の坂小暮と神崎茜は意に介さずになぜかピザ屋に行ってしまう
。
とそこに女がスススと現れ四つんばいになり、踏み台代わりに大河内伝三郎を
助けだす。聞けば高橋鐵先生(実在の人物)の弟子になる寸前、高橋鐵に亡く
なられた樋口葉子(ジル豆田 てんぷくプロ)とのこと。
あ、先生って名前だと混乱するから「大河内伝三郎」にしたのかしら。樋口葉
子はまんまと大河内伝三郎の三番弟子になり「樋口三つ葉」との名前を貰う。

とまあ、ここら辺りから、弟子達を交えて(時には6番目の登場人物を交えて
)「お下劣」「お下品」がどんどんと展開していくのだが、これ以上内容に触
れあまりに引用しすぎると、まだ大阪名古屋公演が控えているのでどうにもよ
ろしくない。しかし『アチャコ』が意味するものの一端が、私のような者が書
いた文章で少しでも伝わってくれれば幸いである。
観劇後は、是非戯曲の購入をオススメする。別に買収はされてはいない。本当
にされてはいない。戯曲を読み直して気付いたのは幾つかのシーンが書かれて
いなかった事だ。実際に観た人は解るけどあの、あれ、アソコね、NHKに北村
想が出た話のシーンとかね。あのウルトラマンのところで、カラータイマーが
点滅して「あ、ウルトラマンが危ない!」と北村想さんも一緒に頑張っちゃう
アレとかは販売戯曲には書かれていない。

そして何よりト書きの指定が面白い。ということは読み物としての「戯曲」の
物語性と「俳優の身体を通した舞台表現」とが、しっかりと疎外されていると
いうことだ。表現としての「いい加減」のちょうど良さを支えたのは、長年北
村想と連れ合った演出の小林の「いい加減さ」と、個々の俳優の「いい加減」
さは別々のものだということでもある。自らを現実からフィクションの世界へ
転化する俳優はその過程を経て、現実に在る時とは違った変容をうけながら存
在する。

さて、ここで最初に引用した

このお下劣、お下品で、哀愁をさへ誘う作品

最後に残った「哀愁をさへ誘う」作品について触れてみたい。
少し脱線するが、話に名前や本のタイトルだけでて来る性科学のパイオニア
「高橋鐵」先生は、 随分と強烈な方であられたようである。 

高橋鐵は日本における性科学の開拓者。生涯の著書の数が50余冊、60万冊
といわれる蔵書の間からは巨大な男根や女性器の石膏型、性具などが置かれて
いた。 
戦前の大学時代はマルクスとフロイトに傾倒しながら、カルピス宣伝部に勤め
た。「カルピスは甘酸っぱい初恋の味」という良く考えたらとんでもない宣伝
文句もあったものだが、高橋邸を訪れると寒い季節は別だが「初恋の頃を思い
出して下さい」と言われカルピスを出されたらしい。
昭和9年に「裸体解放、恥毛解禁」を提唱し、昭和12年には「フロイド賞」
を受賞。昭和15年に『太古の血』という小説を出せば憲兵に銃剣を突きつけ
られとっ捕まり、その一方でトンボ鉛筆の「太平洋に一線を引け!強く、濃く
、正しき線を」という斜めに線の引かれた新聞広告では商工大臣賞を貰う。そ
の種明かしは「右上方の空間に突き出ている一本の斜線こそ、ペニスの勃起角
度なんだぜ」というアチャコなお人。

戦後の翌年、昭和16年に設立していた「日本生活心理学会」を正式に「私的
」な性研究団体へ、昭和24年に出した『あるす・あまとりあ−性交態位62
型の分析』は戦後初めて日本人男女のセックスを、心理的肉体的技術的に余す
ところなく分析解明した、百万部を越えるベストセラー! まだまだ食べ物が
無い時代だとは思うが、やはりそれでも性欲か。 
この本の帯には「この本を他人にお貸しになってはいけません!! あなたの
お手許には再びもどらないことでしょう 全国の家庭人が一家に一冊は備えて
一生を豊かにされるよう 日本人に最もふさわしい問題の性愛書遂に公刊!!
」と書いてある。 

その後も性科学を真面目に研究するが、昭和33年にわいせつ図画配布で逮捕
告発。猥褻犯というハレンチな罪科の為か、母てふはその年末に他界、昭和4
5年まで最高裁であらそうが一審判決をくつがえせず罰金刑に。また先生、実
は胃潰瘍なのに深酒がたたり翌年昭和46年に直腸癌のため死亡。新聞記事の
死亡欄には「社団法人生活心理学会会長・性風俗評論家」という肩書きで毎日
新聞に掲載された。
戦前から、性の問題を直視して大島渚には「ひどいと思いませんか。みんな。
おのれの貧しい歪んだセックスを直視しないで、自分をいつわったままそのセ
ックスを抱いて墓場へ行くんですよ!」と顔を紅潮しながら激した人が「性風
俗評論家」か。明治以前の日本人の性はもっと大らかだったはずだが、ただの
評論家か。
その七年後に未亡人は家に灯油をまいて焼身自殺。 
交遊関係は広く、吉行淳之介や野坂昭如、大島渚、山田風太郎、南部僑一郎、
江戸川乱歩などなど……とまあ、何だ、その、ねえ、凄いね、この人とその周
りの方々は。 はたしてこれもアチャコなのだろうか。

時代は若干違えども、南方熊楠と同じ様な匂いがする。 
南方熊楠も性に興味を持っていたというのもあるのだが(ある日陰茎を蟻に咬
まれたら2倍にも膨らんだ。そのあと実験のため陰茎を蟻に咬ませようと数日
に渡り陰茎に砂糖や鶏のスープを塗布し、咬まれた場所に横臥したが失敗した
などなど……水木しげる著『猫楠』 しかし、話がずれるなあ、えーと、)私
が感じた共通点は「在野の学者」というところだ。 
熊楠曰く「小生は米国の大学を卒業せば24歳にて博士くらいにはなれたるを
、日本にては西洋とかわり自学というもの一人もなきを遺憾とし、わざわざ独
学を始め今におし通し申し候」と友人との手紙の中で。
また「官学者がわしのことをアマチュアというが、馬鹿な連中だ。わしはアマ
チュアではなくて英国でいう文士即ちリテレートだ」とも発言している。
リテレートは「literate」 熊楠は「在野の研究者」あるいは「在野の教養人
、博識人」と言いたかったのではないか、日本では何故か今イチ尊敬されない
立場の方々であったりする。
アジアの「官」って考えはそこがいかんよな。 いったい「民」のどこが悪い
のか。官と民の関係は本当はそういうものではありはしないのに。私の実家近
くの町工場には、手で触っただけで機械でも感知出来ない微細なゆがみが分か
る人とかいらっしゃいますよ。 

とここにきて「哀愁をさへ誘う」作品の「哀愁」には北村想の哀愁が入ってい
ると思うのは少々穿った見方すぎるだろうか。
しが県民芸術創造館の芸術監督を任期途中でほぼ強制的に退任させられ、劇作
家協会も辞した北村想の哀愁が入っていると思うのは。
私には高橋鐵も南方熊楠も北村想も、主人公大河内伝三郎も博覧強記のリテレ
ートである。

さあて最後に一つだけ。 
『アチャコ』は、北村想という私が大尊敬する劇作家から叩き付けられた「東
京々々言うけれどお前にこれが解るのか。果たしてこれが解るのか。解るんだ
ったら書いてみな。こっちは所詮「地方」名古屋の劇作家。高橋鐵と同じ在野
だよ。在野ではあるが、こちとらいっぱしの教養人だい。おいお前、東京様な
ら解んだろ。さあ、俺に言ってみろ、どう思ったか感想を言ってみろ」そうい
う挑戦状だとお受け取り致しました。 

私ら小劇場の劇作家や演出家は、所詮在野の研究者。 
私、あえて劇作家協会にも演出家協会にも入っておりませんが、下手を打って
TV新聞に載ったら「自称演出家」「自称劇作家」「劇団員」くらいの扱いでご
ざいます。 
なぜかよく職務質問されますが、そんな時「ナグリ(舞台用のトンカチ)」
「タイガーマスク」「包丁」とか普通の人が持ってないものを持ってたりしま
すしね。 
まあ、所詮ピンキリのキリ。安い方の文士でございます。もっとも昔はキリが
上位をさした様ではございます。 実家には毎年「ほら、劇評出たよ」「新聞
に載ったよ」と言わないと安心してもらえない立場でもございます。 
とはいえこれでもリテレート。資格といえば文化教養専門士、書道初段にペン
字一級。官名は無し、職名は世間様から言われれば、良いところで自営業、悪
くはニートかフリーター。 私は立場も土地も端も端、現在は東京は葛飾小菅
をネグラにし、三代続いたチャキチャキの東京人でございます。決して伊達や
酔狂で作演出を名乗っている訳ではございやせん。 以下、ユニット・トラー
ジの当日パンフから勝手ではございますが、北村想さんの文章を引用させて頂
きます。
 
 実父が急逝した。といっても三度目の入院で、ここ1〜2年は自宅で療養
(つまり介護されてた)ので、今回はもう覚悟を決めていたが、こっちが出向
く前にたった二日の入院で逝去した。母に訪ねると、3〜4時間ばかり眠って
(これが実に気持ちよさそうな眠りだったらしい)で、例の機械がパッと急変
ランプとなり、そのままポックリである。浄土真宗であったので、大往生かな
。こちらは深夜のことであったから、死に目には会っていない。それももう覚
悟の上の渡世だから特に何がどうしたということではナイ。さてと、父が死の
うが、尊い御方が亡くなろうが、当方は『アチャコ』のごとく品性お下劣、人
間の生きざまについての波瀾万丈、喜怒哀楽をコミカルに描かねばならぬ。作
品内に名前だけ登場する高橋鐵は実在の人物で、性科学の先駆者である。こう
いういとき、芝居などでは「おめこのパイオニア」などとふざけたふうにいう
のだが、高橋センセイの『人生記』などは、いまの若いひとが読むと爆笑もの
らしく、いやあ30年で時代は変わった。私が高校生の頃なんかはですね、女
性雑誌の相談室に「結婚して初めて性交したのですが、あまり気持ちいいので
驚きました。私は異常でしょうか」てな相談が寄せられ「女性もオメコをする
と気持ちがよくなるのです」という回答が書かれてあったりしたんだからねえ
。ともかくも「死」と「性(生)」、タナトスとエロスの饗宴ということになっ
てしまったが、とどのつまり人間はそれだけのものである。    北村 想

『アチャコ』で大河内伝三郎が叫ぶ。

大河内伝三郎「(ケツを押さえて唸りながらこっちも四つんばいになっている
)
    う〜む、ムムムンチョ。ここは何処だ。
室岡半兵衛「(立上がって)はっ、何と。
樋口葉子「ムムムンチョとか。
室岡半兵衛「そのアトだ
大河内伝三郎「ここは何処だといったのだ。
室岡半兵衛「ここは何処だとは、
樋口葉子「どういうことで、
木の坂小暮「ござんしょう。
大河内伝三郎「聞いているのだ弟子たちよ。お前達の師匠が、ここは何処だと
訪ねているのだ。どうしてお前たちは、それに答えることが出来ぬ。

私は固まり、答える事が出来ませんでした。
ここは東京であり、いや劇場であり、いやここは舞台であり、いや客席であり
……そうこうしているうちに大河内伝三郎は再度叫ぶ、

大河内伝三郎「私はもう犬のようになってしまった。カフカの小説のラストシ
ーンにも、そういう台詞があったな。こんなふうにして四つんばいになって、
世間というヤツを観てみると、ついつい、こんなコトバも口に出ると言うもの
だ。けだし、ここは何処だ、だ。もう、ほんとうのことをいうヤツもいなけれ
ば、ここが何処だと答えられるヤツすらいない。魑魅魍魎、我が弟子諸君、観
えぬかね、それが。観えぬなら、私のように四つんばいになってみろ、犬のよ
うになってみろ。

先月末、わたしの父も入院致しました、母は自転車ごと倒れ足の靭帯剥離でギ
ブスをしております。 私も「生」と「死」がそれぞれ現実と劇世界と別の位
相で曖昧に表出されていくことを、ひしひし感じる毎日でございます。
このユニット・トラージの、身近な「死」にさらされながらも身を削りコミカ
ルで下品な言葉を紡ぐ劇作家や、それを知りながらもお下劣な世界を構築する
演出家、初の東京公演で12ステージという無茶な挑戦をするプロデューサー
、昼間は普通に働きながら夜は稽古の俳優達の行き行き着く先は「いい加減」
でございましょうかそれともそれが『アチャコ』でございましょうか。
四つんばいになっても答えられぬ未熟者故失礼ですが「返歌」ならぬ「返文」
を引用にてお渡しいたします。 
返歌は変か変化なのか、はたまたカタヤマの片なのか、それならまさか返文は
変文か、ヘン!という文か、あるいは変文と少し似ている恋文か。
  
「閾三寸男が跨ぎゃ にがい浮世の裏街道 夢も浅いよ 白刃の旅は こぼれ
松葉 
 が降りかかる」   『けんかえれじい』(鈴木隆)
「死ねば死に切り、自然は水際立っている」(高村光太郎)

上二つの引用をもってお返しの文とさせて頂きます。
どうでしょう。評論と言いながら恋文を書く私は『アチャコ』の端くれにでも
なれたでしょうか。
『アチャコ』は「お下劣」「お下品」でありながら「哀愁を誘う」まさしくそ
ういう作品でございました。


【筆者略歴】
片山雄一(かたやま・ゆういち)
 1975年、東京都出身。舞台芸術学院本科演劇部46期在籍時に金杉忠男に師事
。卒業後は劇団「青年団」に俳優として入団するも「どうも自分の考え方は俳
優の考え方ではないみたい」と自主退団。現在はNEVER LOSE(ネバールーズ)
座付の作/演出家。舞台での活動だけでなく、近年は『Standard Songs Vol.2
-Dream are my reality』などコンサートの演出や『横濱・リーディング・コ
レクション』では三島由紀夫の『わが友ヒットラー』の演出を手がける。名古
屋演劇シーンとの親交も深く、2003年からワークショップや公演を多数行って
いる。

【上演記録】
ユニット・トラージ公演「アチャコ」
作・北村想
演出・小林正和

CAST
ジル豆田(てんぷくプロ)
斉藤やよい(B級遊撃隊)
空沢しんか(フリー)
渡山宏崇(星の女子さん)
土居辰男(劇団ジャブジャブサーキット)

東京公演  こまばアゴラ劇場 2009年4/4〜12(公演終了)
大阪公演  アトリエS-pace     7/26、27
名古屋公演 七ツ寺共同スタジオ   7/30〜8/3

HP   http://www10.ocn.ne.jp/~atyako/index.html


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 連載【レクチャー三昧】第38回 耳栓

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 何十年ものあいだこれの効用に気づかなくて大損したと思っている優れもの
、それが耳栓です。開演を待つ間は常に周りに気を配り、知り合いに挨拶した
り談笑したりしているべきなのかもしれませんが、明日までにこれを読んでお
かなければならないのに。あーまた劇場来ちゃったぜ。という場合、耳栓は大
変に重宝します。聴覚を閉ざすことがこれほどにまで集中力を高めるとはふん
ふん。
 あ、でも、もしかしてさっき声かけられてたのわたしだったのかなあ・・・
お許しを。
(高橋楓)

*無料でも予約が必要なことがございます。必ずウェブサイトでご確認下さい
。
*各情報の真偽・変更・取消・思想信条背景等につき一切の責任を負いません
。各自ご確認の上お越しください。
*【レクチャー三昧】カレンダー版(ウェブサイト)もご活用下さい。
http://www.wonderlands.jp/info/lectures.html

▽神奈川国際アニメーション映像祭
2009年5月5日〜10日 9:00〜18:00 
神奈川県民ホールギャラリー
無料
http://www.ffiak.jp/

▽(再掲含む)日本の公共劇場を考える
 2009年
世田谷文化生活情報センター
▽▽Vol.1 「地域に残すための劇場・音楽堂を育てる―公設から公共へ」 
5月14日(木)・19日(火)19時〜21時
講師は草加叔也氏(空間創造研究所代表) 
▽▽Vol.2 「公共劇場を規定する法律」 
5月29日(金)19時〜21時
講師は小林真理氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
▽▽Vol.3「文化政策史」(仮) 
6月4日(木)19時〜21時 
講師は高萩宏氏(東京芸術劇場副館長)
▽▽Vol.4 「公益法人改革―新制度にどう向き合うか」
7月7日(火)19時〜21時 
講師は片山正夫氏(財団法人セゾン文化財団常務理事)
▽▽Vol.5 「劇場における「舞台作品=レパートリー」の創造」(仮)
7月14日(火)19時〜21時 
講師は松井憲太郎氏(演劇評論家)
▽▽Vol.6 「文化行政からみた公共劇場」
7月30日(木)19時〜21時 
講師は木村直樹氏(文化庁文化部芸術文化課文化活動振興室長)
(1)3000円(全2回)、(2)〜(6)各回1,500円
要申込、先着順、定員40〜60名
http://setagaya-pt.jp/workshop/2009/05/post_84.html

▽プロデューサーの仕事−パブリックシアターのためのアーツマネジメント講
座2009
世田谷文化生活情報センター
▽▽(1)「プロデューサーに求められる視点」 
6月9日(火)19時〜21時
講師は奥山緑氏(世田谷パブリックシアター制作部長) 
▽▽(2)「国内演劇作品のプロデュース」
6月16日(火)19時〜21時 
講師は根本晴美氏(世田谷パブリックシアタープロデューサー)
▽▽(3)「国際共同製作作品のプロデュース」
6月23日(火)19時〜21時 
講師:穂坂知恵子氏(世田谷パブリックシアタープロデューサー)
▽▽(4)「ダンスと演劇の閾 −世田谷PTのプログラムを事例に」 
6月30日(火)19時〜21時 
講師は楫屋一之氏(世田谷パブリックシアタープロデューサー)
6,000円(全4回)、要申込、先着40名、
各回単独受講可(要当日確認)
http://setagaya-pt.jp/workshop/2009/06/post_127.html

▽ハーン/小泉八雲-思想としてのエキゾチズム
2009年5月23日(土)19時〜
ジュンク堂池袋本店
1,000円(ドリンク付)、要申込、電話予約可
講師は宇野邦一氏(立教大学教授)、西成彦氏(立命館大学大学院教授)
http://www.junkudo.co.jp/event2.html(池袋本店トークセッションをクリッ
ク)

▽国際ラウンドテーブル「上海都市空間の中の演劇・映像」
2009年6月6日(土)10:00〜17:20 
早稲田大学早稲田キャンパス26号館(大隈記念タワー)302号室 
日本語通訳有 
無料、予約不要
http://www.enpaku.jp/event/host/20090606event.html

▽上海演劇の精華
 2009年6月1日(月)14:45〜18:00 
早稲田大学早稲田キャンパス小野記念講堂 
日本語通訳有 
無料、予約不要
http://www.enpaku.jp/event/host/20090601event.html

▽女方として生きる  
2009年6月13日(土)13:30〜 
日本女子大学西生田キャンパスB棟10番教室
無料、申込不要
講師は篠井英介氏(俳優)   
http://mcn-www.jwu.ac.jp/bunka/2009Spring/2009Spring.html

▽アイスランドの文化と現状
2009年5月26日(火)15:10〜16:10
東海大学湘南キャンパス14号館1階14‐103教室
無料、申込不要(お車でのご来場はご遠慮ください) 
講師はウルヴァル・ブラーガソン博士(シグルズル・ノルダル研究所所長)
http://www.u-tokai.ac.jp/TKDCMS/News/Detail.aspx?code=lifelong_learning&id=2498

▽境に立つ 
2009年4月16日(木)〜2009年7月9日(木)(前期全13回)
2009年9月24日(木)〜2010年1月14日(木)(後期全13回) 
毎週木曜日13:00-14:30 
津田塾大学小平キャンパス新館特別教室 
無料、予約不要、毎回正門守衛所にて住所・氏名等を記入
虐待とDV、アートNPO、ジャズ、性の境界線、戦場ジャーナリスト、
等各回多彩なトピック
http://www.tsuda.ac.jp/contents02.php?contents_id=nQq7DDzvSg6k

▽現代文学と神話の復権−大江健三郎と村上春樹
2009年6月26日(金)18時30分〜20時30分 
東京工業大学大岡山キャンパス
無料、申込不要
講師は大久保喬樹氏(東京女子大学教授)
http://www.cswc.jp/lecture/lecture.php?id=69

▽海外からの視点〜いまニッポンのナショナリズムを問う
2009年 6月25日(木)18:30 〜21:00 
立教大学池袋キャンパス4号館4402教室 
無料、申込不要
講師は班忠義氏(作家・映画監督)、ジャン・ユンカーマン氏(映画監督)、
李纓氏(映画監督)
http://www.rikkyo.ac.jp/events/2009/06/4693/

▽戦後農政を大転換せよ ―減反廃止と農業構造改革―
2009年5月15日(金)18:30〜20:30
日本財団ビル2階 大会議室
無料、要申込
講師は石破茂(農林水産大臣)、篠原孝(衆院議員、前・民主党ネクスト農林
水産大臣)、生源寺眞一(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)、山下一
仁(東京財団上席研究員)の諸氏
http://www.tkfd.or.jp/event/detail.php?id=130

▽社会を変える生き方 〜カンボジア児童買春問題の解決に向けて〜
2009年6月9日(火)16:30〜18:00 
立教大学新座キャンパス4号館N431教室 
無料、申込不要
講師は村田早耶香氏(NPO法人かものはしプロジェクト代表)
http://www.rikkyo.ac.jp/events/2009/06/5098/

▽日本映画は、輸出産業になるだろうか?
2009年5月19日(火)16:30〜18:00、開場16:00デモ映像上映
慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール
無料、予約不要
講師は阿部秀司氏(株式会社ロボット代表取締役社長)
http://www.mediacom.keio.ac.jp/koza/index.html

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【編集日誌】
☆寺山修司作品がこのところ数多く上演されています。「星の王子さま」は
1968年の作。サン=テグジュペリの原作を文字通り換骨奪胎して、悪意と挑発
のにおいが立ちこめる物語に作りかえました。「快楽のまばたき」はこの上演
のために実現した演劇ユニットだそうです。舞台にも出演した高田由里絵さん
が「戯曲を読んでみたら、私の演劇への思いと共振する部分があって、いまや
らなければいけない」(アリスインタビュー
http://www.tinyalice.net/interview/0904kairakunomabataki.html
)と企画制作したそうです。その熱いモチーフにふさわしい、強度のある舞台
でした。
☆「アチャコ」は見逃してしまいましたが、片山さんのレビューで舞台の雰囲
気が伝わってきます。片山さんは劇団Never Lose の座付き作家、演出家。ラ
イブハウス、クラブなどでも公演するこのグループの舞台に通じるものがある
のではないでしょうか。
☆ロック歌手の忌野清志郎さんが5月2日、がん性リンパ管症のため亡くなりま
した。ぼくが彼に初めて会ったのは、1981年(か2年)の師走。今は取り壊さ
れてしまったけれど、渋谷駅前の映画館全線座でした。そこで開かれたRCサク
セションのオールナイトコンサートの直前、レコード会社のディレクターと一
緒に楽屋に出掛けたのです。白と赤の派手なメーク、ぼさぼさに立てた頭髪、
といったお馴染みの姿で出てきたと記憶しています。ディレクターが持参した
花束を受け取った彼と、ぼくも一言二言挨拶を交わしました。そういえば、RC
サクセションの武道館コンサートを見たいう吉本隆明さんを案内したこともあ
りました。坂本龍一との共作「い・け・な・いルージュマジック」がヒットす
る前の話です。享年58歳。そういえば一昨日の5月4日は寺山の命日。1983年の
この日、47歳で亡くなったのです。
☆劇評を書くセミナー「座・高円寺」留学コース(全8回)を5月10日からはじ
めます。応募締め切りは8日(金)です。セミナーの詳細は次のページをご覧
ください。読者の参加を歓迎します。全部出席できない場合は事務局までご相
談ください。
http://www.wonderlands.jp/info/seminar09the.kohenji1.html
(北嶋)

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Tel& Fax: 042-422-5219  info@wonderlands.jp
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