2009/04/29
あなたの家から『手抜き工事』を少しでも減らすために 第128号
☆☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆☆☆ あなたの家から『手抜き工事』を少しでも減らすために 早い話 やられてしまったらお終い です 第128号 平成21年4月28日(火)発行 ☆☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆☆☆ 最後に『毎回同じ内容』があります。お手数でも一度はお読みください。 -------------------------------------------------------------------- ☆☆☆「躯体工事」を考える ☆☆☆ 前回は、「筋違い以外に使う金物 その2」として、目につき難い部分に ついてご案内しました。ご理解頂けましたでしょうか。 今回は、「躯体が完了した時」について、ご説明します。 建て方(建前)が完了しますと、建物の形がはっきりと判り、「ここまで 来たか」と思ったり、「いよいよだな」と感じたりするものです。 このような状態ですと、つい浮き々々して、楽しみが先行してしまいがち ですが、「勝って兜の緒を締めよ」、見るべきところは忘れずに見て おきましょう。 建て方完了後に見ておくべき主な箇所は、2つです。 金物の締め付け具合と、防蟻(白蟻)対策です。防蟻対策の中には、 防腐対策も含まれます。 金物の締め付け具合の確認は、実際には後になって行ないますので、 建て方直後という訳ではありませんが、ここで説明しておきますから、 頭の隅に入れておいて下さい。 「後になって」といいますのは、金物が見えなくなる前、例えば 床下の部分であれば、床材、若しくは、床材の下地材などを張って、 床下が隠れてしまう前ということです。 このような時期は、この箇所によって異なりますから、現場に行く 度に、その様子を確認しておくと良いでしょう。 一般には、床→壁→天井の順に囲っていきます。 が、壁と天井のぶつかる部分(廻縁(まわりぶち)部分といいます)の 納め方(おさめかた-作り方)によっては、天井→壁となることがあります から、若干の注意が必要です。 建て方の時にしっかりと留められている金物を、何故もう一度確認する のか、といいますと、木は乾燥によって痩せて来るからです。 建て方の前日が運悪く雨の場合、現場に積まれている木材は、どんどん 水分を吸っています。 その木材で建て方が完了し、床・壁・天井を張るまでにはかなりの時間を 要しますから、その間に木材の水分は、どんどん蒸発します。 水分が減ることによって、木材は痩せますから、その結果として、 ボルトなどには自然に緩みが出て来ます。ボルトの緩みは、どう見ても 建物にとって好ましいことではありません。 さて、木材の乾燥具合は、「JAS」の規定によって決められています。 では、どの程度に乾燥されている状態であれば良いか、といいますと、 含水率(がんすいりつ)が概ね20%以下であれば良いといえましょう。 含水率といいますのは、木材に含まれいる水分のことで、重量比で、 木材そのもの(全乾燥)に対する水分の割合です。 この乾燥の際には、もう1つ大事なことがことが起こります。 それは強度の変化です。 木材は、乾燥している程、強度があります。ですから、現実には 無理ですが、含水率0%(水分0)であれば、最も強い状態となります。 では、どの程度に強度が違うのか、といいますと、建築で必要とする 強度はいくつかありますが、例として、圧縮強度で見てみましょう。 圧縮強度といいますのは、読んで字の通りで、例えば、土台が上から ギューと押しつぶされた時に、どの程度の重さまで耐えられるか、 をいいます。 含水率0%に対して、30%での強度は、1/3〜1/4になります。 建築材料の場合には、一般に含水率は15%程度と思われますが、 15%に対する30%ですと、1/2弱になります。 含水率が15%違うだけで、強度が半分近くになってしまうことは、 「恐るべき」といってもよいでしょう。 が、現場では意外とこの含水率を気にしていないことが多くあります。 ですから、現場で、現場監督などに、「使われているこの木材の含水率は、 どの位ですか」などと聞いてみるのも面白いでしょう。 勿論、雨の日と晴天の時とでは大きく異なるでしょうが、とんでもない 数字を言ったり、言葉を濁すようなことがあれば、「困ったもんだ」と 思いましょう。 ただし、含水率による強度の弱体化は、0%から30%程度までは 直線的ですが、30%程度からほとんど変わらないようになります。 木材は、晴天が続けば、乾燥と併行して「木痩せ」もドンドン進みます。 建て方後のように、構造材が剥き出しになっていれば、より一層です。 ですから、痩せた状態で金物をギュッと締め直しておこう、ということ です。将来、それ以上に木痩せした時は兎も角、多少水分を吸って 太る分には、金物に関して言えば、問題は生じません。 この木痩せについて、解体工事などの際によく見掛ける具体的な例を ご案内します。 解体される建物は、一体にかなり乾燥が進んでいます。測ったことは ありませんが、含水率が15%以下のようにも思えます。 さて、土台を基礎に固定するアンカーボルトや、梁などに取り付けた 羽子板ボルトなどに取り付けられているナットを、試しに捻ってみると どうでしょうか。 中には錆付いて動かないものもありますが、人の手で簡単に回るものが 時折見受けられます。 取り付ける際にブカブカのままであるはずはありませんから、それは 木材が乾燥して痩せたとしか考えられません。 木造住宅は、5年毎に一寸、10年毎にしっかりと補修をすれば、 50年持たせることは、決して夢ではありません。 そのためにも、躯体(くたい-構造体)をしっかりとさせておくために、 金物類の働きが損なわれることが生じないように、床や壁、天井が 塞がれる前に、しっかりと締め直しておく必要があります。 一寸雑談 木材の規格は「JIS」で決められているとお思いの方がいますが、 こちらは工業製品で、木材は林業産物のため、「日本農林規格」によって 決められています。お間違いのないように。 JISは、ジャパニーズ インダストリアル スタンダード です。 JASは、ジャパニーズ アグリカルチュアル スタンダード です。 謀らずも、伊達クン、少し学のあるところを見せてしまいました。 何ですか? スペルですか? 和英辞典にてお調べください。(伊達クンの実力が判ってしまいました) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ 次回のご案内 -------------------------------------------------------------------- 今回は、「躯体が完了した時」として、金物類の締め直しについてご説明 しました。 緩みが出るとはいいましても、建て方後では、手で回せる程にはなりませ んから、依頼しておくようにしましょう。 もしも手で回せるようでしたら、それは締め忘れです。更に深刻な状態で す。 次回は、あなたにもすぐ判る、 「防蟻対策」について、ご案内します。 前号をお読みでない方は、下記より、バックナンバーをダウンロードして ください。 ⇒ http://www.mag2.com/m/0000201179.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 以下は、『毎回同じ内容』です。でも、一度はお読みください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメール・マガジンお読み頂き、ありがたく思います。そして、 あなたとのご縁ができましたことを、うれしく思います。 「伊達クン」が発行しますこのメール・マガジンは、これから家を 建てようとする方、建てている方を、応援するためのものです。 巷には、成り行き任せの建築工事が沢山溢れています。その結果、 「手抜き工事」の隠れた建物が、数多く存在します。 困ったことに、隠れた「手抜き工事」は、見た目には判りません。 何かが起きなければ、なかなか発覚しません。 地震に遭い、つぶれた家の下敷きになって、「ああ、このことか」 と判っても、手遅れです。 構造に限らず、様々な「手抜き工事」を防ぐために、建築の専門家 でないあなたにもできる、簡単で具体的な方法を、ご案内します。 「在来工法」による「木造2階建て住宅」について、平素の言葉で ご説明します。 「2×4(ツーバイフォー)」や鉄骨構造などでも応用できる部分が 多々ありますので、是非ご活用ください。 あなたが、ちょっとだけ実践することにより「手抜き工事」が減る ことを、「伊達クン」は願っています。 このメール・マガジンは、あなたを専門家に育てるためのものでは ありませんから、総ての内容はあくまで『目安』であり、必ずしも 適切・合法とは限りません。ご承知の上、お読みください。 ────────────────────────────────── ☆このメール・マガジンは、『まぐまぐ!』より配信されています。 ⇒ http://www.mag2.com/ 時々クリックすることを、お勧めします。 興味を引くものが新登場、のことがあります。 ☆登録・解除は、こちらでお願いします。 家が完成して不要になったのであれば、おめでとうございます。 お役に立てなかった場合には、お詫びします。 ⇒ http://archive.mag2.com/0000201179/index.html ────────────────────────────────── ☆記載内容を利用して生じた不都合な結果については、残念ながら、当方 では責任を持てません。あなたのご判断で、ご利用ください。 同様に、あなたにご利益があっても、請求書は、お送りしません。 ☆本内容のコピー等は構いませんが、著作権は『伊達クン』にあります。 ☆これから家を建てようという方、建てている方に、このメール・マガジ ンをご紹介ください。皆で、より仕合せになることが、伊達クンの願い です。 ────────────────────────────────── ☆現場で判らないことなどがありましたら、ご質問ください。 又、ご希望の内容など、お寄せください。 ご意見なども、お待ちしています。 ただし、誹謗・中傷の類は、ご遠慮ください。 ────────────────────────────────── ☆発行者:『伊達クン』 代表 伊達 麟之介 お問い合わせ・ご質問(e-mail) ⇒ datekun@mbp.nifty.com (必ず、テキストファイル(.txt)にて、お送りください) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


