2009/03/21
アルテミス女装子マガジン ★第118号★
アルテミス女装子マガジンをご覧下さりありがとうございます。メールマガジンで はアルテミスの最新情報や、女装関係の文章、女装に関する様々な情報などをお届 け致します。 -------------------------------◇ TOPICS ◇------------------------------ ・ショップ : 新お化粧品セット・詳細ご案内 ・ショップ : 新・再入荷のご案内 ・女装小説 : L’oiseau bleu 第十五回『女神の半身』連載2 ------------------------------------------------------------------------- ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∴∵∴∵∴∵◆ ショップ ◆∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∵ お待たせいたしまいた!新しいメイクセットの商品をご案内いたします(*^_^*) ▼お化粧品セットのページ http://www.arutemisu.com/2005/shop/hp/article/collaboration/makeup-porch2009.html 仕入先店からまだ届いていない商品がいくつかございます(>_<) 入荷待ち商品のサロン到着予定日は4月1日です。 販売スタートは4月2日以降を予定していますm(__)m ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∴∵∴∵∴∵◆ ショップ ◆∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∵ ★2月20〜25日までに入荷商品♪ ●新入荷商品 商品名:カラータイツ「カバータイプ」 価格:1,995円 雑誌での紹介をきっかけに人気急上昇の、カラータイツのご案内です。 120デニールの厚手タイプですから、足の毛のカバーにも適しています。 単色系の服や、ブーツなどと組み合わせが自由自在に組み合わせる事ができ、コー ディネイトの幅が広がります。 20代女性の普段着との組み合わせがお薦めです。 ●新入荷商品 商品名:春色チェックニットトップス 価格:4,620円 パステルグリーン・ベージュ・ホワイトのチェック柄が可愛い爽やかなイメージの ニットトップスです。 春にもってこいの配色、柔らかくふんわりとした着心地。 首元はおリボンを作るようにアレンジされ、女の子らしいアレンジが施されています。 暖かくなってきた季節に楽しみたい1着です。 ●新入荷商品 商品名:グリーンのチェック柄プリーツスカート 価格:3,780円 サイドに飾りベルトが着いた、緑のチェック柄スカートです。 学生服のようなくっきりとしたプリーツが、女の子らしいイメージ。 可愛すぎず落ち着いた配色ですから外出に適しています。 保管の際にはプリーツが崩れないように、形を整えてたたみましょう。 ●新入荷商品 商品名:サイドプリーツツィードスカート/ミディアム丈 価格:4,042円 春らしいホワイトのプリーツスカートです。 向かって右側にプリーツが施され、ウエスト部分にもボタンが2箇所デザインされて います。 シンプルなデザインですので、コーディネイトの幅も広く、オールシーズン使用OKで す。 型崩れのしにくい素材で作られていますから長期保管にも適しています。 ●再入荷予定 カラス化粧品各種 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∴∵∴∵∴∵◆ 女装小説 ◆∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∵ L’oiseau bleu 第十五回『女神の半身』 作:カゴメ ▼連載15-2 「ごめん、環だけど。入ってもいい?」勝手知ったる部屋とはいえ、今は病人ひと りが休んでいるところだ。一応は断りを入れ、ドアをノックする。 少しして日頃より弱々しい声がどうぞ、と告げた。 アパートの管理人室でもある梓の部屋は六畳一間程度の広さで、その奥では布団に 身をくるんだミチルが開け放した窓のほうを向いてベッドに横たわっている。手前 のテーブルにはこの部屋の主が気を利かせたつもりなのか、スナック菓子とアイス ティーが出してある。 「あず、さっき出かけてった。大変だね、彼女も」 「あいつの両親が結構この辺で顔が利く人でさ。あいつも子供の頃から大人たちの 間で育ってるんだよ。地元のこういう祭りとか、手伝ってくれる若いのは重宝され るって言ってた」年齢に似合わない大人びた、ときどきおばさん臭い振る舞いはそ んなところから来てるのかとミチルは思う。 「それより、具合のほうは?」 「うん、少し疲れてただけかも……。薬、あずからもらって大分楽になった」 それは良かったな、と答えて環はテーブルのアイスティーをグラスに注ぎ、自分と ミチルの分を用意した。 「飲むか」 「うん、ありがとう」化粧をまったくしていないミチルの頬は未だ風邪の熱に染ま っているようで朱紅(あか)い。グラスを手に、ミルクを数滴落とした琥珀色の液体 を飲み込んでゆく唇が心なしか震えていたようだ。 「ふう、お祭りかぁ。私も行きたかったなあ」何気なく、ミチルはつぶやいた。そ の憂いを帯びた横顔が環の胸に、懐かしさと新鮮さを混ぜ合わせにした果実のよう な思いを抱かせる。「環クンは、行かないの?」そう問いかけられて、こちらを振 り返る彼女の漆黒の夜を思わせる黒い瞳と思わず目が合った。 「明日も……あさってまで続いてるから、後で行くよ。今日は梓から、君のこと頼 まれてるし」 「そっか、ごめんね。こんなことになって」 「だから、何で謝るんだよ。そんな必要ないよ」沈んだような声のミチルに、思わ ず語気が強くなった。「その……別に今日はどうだって良いんだよ。もともと梓ほ ど、お祭りお祭り、って騒いでたわけでも無いし」 環は、喉の奥までこみ上げる高鳴りを飲み込んだ。 「だから、君の具合が良くなったら……明日にでも、あさってでも……その、連れ ていくから。もちろん、君が行きたいんだったらだけど」 灰色の空の向こうでかすかに陽光がまたたいた気が、ふたりにはした。 「ありがとう」 その一言がミチルの唇から発せられるまでの時間にしてみればほんの数秒の沈黙は、 数時間の空白のようにも感じられた。 「そういえばさ」 午後になってわずかに空が本来の明るさを取り戻してきた頃に、環はコンビニで買 ってきたドライカレーを食べ終わり、ミチルの分にと用意したレトルトのお粥を器 に注いでいた。彼女の不意の問いかけに、思わずその袋を手から落としそうになっ た。 「前に環クンが言ってたじゃない、お祭りの最後の日に劇があるって。あれってど んな話だったの?」 「ああ……そんなことも言ったっけな。うん、今朝丁度思い出した」誰にともなく、 環はうなずく。 台所には食べ終わったグレープフルーツゼリーのパックと、そこに小さなプラスチ ック製のスプーンがある。 「梓の奴、ほったらかしにしてたな」それをごみ箱に捨てて、戸棚からさじをひと つ取り出した。ラーメンを食べるときのレンゲのようだが、環はまあこれでも良い か、と考えてお粥に添える。 「本当? じゃあ聞かせて? すごい気になってたんだよね」 「何でだよ、どうでも良いような話だぜ」お盆をベッドで半身を起こしているミチ ルに渡す。「卵、苦手じゃないよね」お粥の中身には、環が別に用意した卵がひと つ溶いてある。彼自身が子供の頃風邪をひいたとき、母親がよくこうしてくれたの だ。 「イイじゃない、教えてよ。なんか寝てばかりだと、退屈だしね」 「仕方ないな。じゃあ……簡単に話すぞ。長くなるからな」環が仰々しく咳払いを すると、ミチルは笑顔を浮かべて拍手をした。 ※ ※ ※ 遠い昔、この世界に大勢の神様がいた頃のお話です。 ある国に君臨していた女神様は、太陽が昇る昼の間だけ人々の前に姿を表すことが できました。 その美しさと気高さ、慈愛(じあい)に満ちた優しさはほかに並ぶものが無いと人々 はおろか神様たちの間でも誉めそやされ、長きにわたって敬愛され続けていたので した。 けれどある時、その評判をねたんだ他国の女神様たちが手下の軍勢を率いて彼女の おわす神殿へと押しかけたのでした。 『おまえの瞳は夜空の星よりまばゆく輝くと言うが、おまえ自身はそんなものを見 たことがないではないか。本当の星と比べてみなければ、そんなことはわかるまい』 『おまえが身にまとっているドレスは月の光で出来ているというが、おまえ自身は 月がどんなものかを知るまい。見たこともないものをお前は手にしているというの か』 『おまえがおらぬ夜の間、国のものはおまえの護りを受けることができずに闇や獣 におびえているのだぞ。それでも人間たちを護る女神と言えるのか』 女神様が夜には消えてしまうのを承知で、無理難題を次々浴びせます。そんなとき、 神殿を訪れたある人間の若者がこのように告げたのでした。 『女神様は消えてしまうのでも、我々を護って下さらないのでもありません。確か にお姿こそ現すことは出来ませんが、その御身はこの国のひとりひとりに星の光と なって降りそそぎ、夜の闇に浮かぶ月となって我々を導いてくださるのです』 他国の女神様たちを相手に物怖じすらしない若者に、女神様は深く感心し、同時に いつしか恋心を抱くようになりました。 けれど神様と人間の恋など、もとより成り立つはずもありません。そのことに心を 痛めた彼女はいつしか昼間にすら姿を表すこともなくなり、神殿の誰にもたどり着 くことの出来ない最奥で泣き暮らすのが日課となりました。 果たして国は、人心は荒れ、その隙に攻めてきた隣国によって征服されてしまいま す。 わずかに残った人々の間では、かの若者が他の者達からの非難にさらされてしまい ました。 『お前のせいで、女神様は深い悲しみに沈まれたのだ!』そんな言いがかりとも言 える怒りによって若者は、国のはずれの岸壁から海へと突き落とされてしまいまし た。 ※ ※ ※ 「そして、さらなる悲しみに襲われることとなった女神様は――」 そこまで環が話を終えたとき、ミチルが驚いたようにベッドから跳ね起きる。 「女神様は、その身をふたりの女に分けて……人間として生きていくんだよね」 突然の声に、環は思わず床のじゅうたんに転げそうになった。 「な、何だ……知ってるんじゃないか……って、何でだよ!」環の顔はみるみる蒼 くなる。 「わからない、わからないけど……聞いたことあるの。その話」 「どこで聞いたことがあるっていうんだ!」 「知らないよそんなの! でも、そのお話だけは」 「そんなはず無い! だって、この話は……」お互いに荒げる声のトーンを少しで も落とそうと、環は一呼吸つく。「これは、今僕が考えた作り話だぞ。お祭りの劇 なんて、小学校の頃に見たのが最後だから、思い出せなくて」 その代わりに話したということなのだろうか。だとしたら、私は環クンの考えてい ることを読んだことになる。そうミチルは考えた。 「まさか、ねぇ」全身に鳥肌が立つような不快感を無理矢理収めようと、彼女は笑 う。 「ごめん、私の勘違い。ありがちな話だから多分こんなオチだろうって想像しただ けだよ、きっと」 その言葉に環の胸にも、いちおうの安堵が訪れた。 「そ、そうだろうな……思いつきで話しただけだからね」 「環クン、小説家の才能は無いね。私にでも予想ができるような話じゃ誰も面白が ってくれないよ」口元をゆがめて笑う余裕は出来た。 「そ、そうかもな……もう少し、休むか? 良かったら外で何か買ってくるけど」 「ん……じゃあ麦茶を一杯だけ。それとあずが、テーブルに風邪薬置いてくれてる はずだからそれも」 言われたとおりに麦茶と薬を彼女の手に渡すと、環は部屋をあとにした。 ※ ※ ※ 午後には晴れ渡っていた空がワインレッドに染まる頃、ナカジは大山家からアパー トまでの複雑なレンガ路のルートを辿っていた。丁度祭りも夜の部へと移行する時 間で道端の出店に集まる人も少ない。祭りといっても、実際に行われていることは 外国のカーニバルに近い。古い街並みのいたるところに造花や輝く鈴、モールの飾 りつけなどが施されている。橋の下の水路を行くボートには観光客らしき姿が目立 ち、手にしたカメラでファインダーに映る風景を片っ端から撮影している。 ナカジもまた、橋の柵にもたれかかって海辺へと広がる『街』の姿を一枚だけ携帯 のカメラに収めた。 メールの作成ボタンを押して、撮ったばかりのそれを添付する。 送り先は、たったひとつだ。 額とインナーのカットソーに汗を浮かべて梓がアパートに戻ってきたのは宵口を過 ぎてからだった。窓からそよぐ潮風は幾分涼しく、頭痛がようやく治まったばかり のミチルには心地いい。 「あ、町内会のおじさんたちにご飯ご馳走になったから」何か食べないの、と尋ね られたので梓は鷹揚(おうよう)な態度で応えた。お土産と称して饅頭(まんじゅう) のようなお菓子を手渡される。 「それ、この時期しか売ってくれないヘコミ屋のコーヒー大福。美味しいよ」 「ヘコミヤ? 変な名前」思わずミチルは苦笑する。 「ほんとうはクニミヤ、って言うんだけどね。国味屋。お店の看板の『国』って字 を誰かがテープでいたずらして『凹』にしちゃったから、そう呼ばれてるだけ」 「ふうん、ひどい事するのがいるのね。それって、もしかして……あず?」 「なわけないじゃん。さーって、これ、環ちゃんにも持っていかないと。留守番、 アンドミチルちゃんのこと看てくれたお礼」どことなく、その笑みはひきつってい た。 「うん、それじゃ私からもありがとうって伝えておいて?」 洗面所で顔を洗ったのは部屋に帰ってきてから三度目だ。胸の動悸は一向に収まら ない。彼女の前では笑ってごまかした言葉も、自分自身を騙(だま)すことには役立 たない。 (どうして彼女が、あの話を……?)答えの出るはずのない自問を、何度しただろ う。 「環ちゃんー! いる?」不意にドアが乱暴にノックされる。騒々しい梓の声が響 き渡っている。うんざりしながらもタオルで顔を拭き、戸口でドアを少しだけ開け る。 「どうしたんだよ、まさか飲んでるのか?」 「未成年だよ? そんなはず無いじゃん。それよりこれ、ヘコミ屋の」 本物の女の子以上に甘いもの好きでもある、環の大好物のコーヒー大福だった。 「あ、ありがとう。彼女なら、特に変わったことは」嘘をついた。というよりも、 梓に話したところでどうなるものでもない。 「うん、ミチルちゃんからもありがとって。ご苦労さま。明日は良かったらお祭り 行く?」 「補習。大体、僕はそんなに行きたいわけじゃないぞ」 「またまたあ。ミチルちゃんのことでもこっそり誘ってるんじゃないの?」 反論するかわりに、梓の手が離れていることを確認したうえで思い切りドアを閉め た。 あの日。 姉さんは僕に、一冊の本を見せてくれた。 それは図書館の子供向けのコーナーに置かれていた児童書で、表紙には胸に圧迫感 を覚えそうなイラストが描かれていた。 内容はといえば女神様が若者への片思いに心を痛め、自ら人間になってしまう…… といったようなもので、ありがちな他愛ない話だと思っていたんだけど、姉さんは その本を神妙な顔をして何度も何度も読み返していた。 受験勉強しようよ、そんな本より。 そんな僕の声も少しも届いていないふうで、結局その日はずっと本から目を話す事 がなかった。 そんなに気になるなら、借りて帰ればいいのに。 姉さんがいなくなったのは、雲ひとつない青空の下で、海に乱反射する陽射しがき つい日だった。 それがこの世に一冊しかない『本当のことが書かれた本』だと姉さんは言っていた。 だとしたら、姉さんとなんの接点もない彼女が、なぜその内容を知っているんだろ う。 本の女神様みたいに、姉さんと彼女がもとは一人の人間だった、とか? バカバカしい空想をする時間を他のことに充てようにも、思いつくなにかが存在し ない。友達に他愛ない話で電話したり、夜空の下を散歩に出かけるような行為に少 しは価値を見出せるようになりたいと考える僕こそ、女神様のように本来必要なも のの半分を失っているのかもしれないが。 …つづく ■L’oiseau bleu http://www.arutemisu.com/2005/Column/novel/L-oiseau-bleu/0.html ■その他の女装小説はこちらのページにございます。 http://www.arutemisu.com/2005/Column/novel/top.html ------------------------------------------------------------------------- 3月20日はアルテミスの誕生日(創業日)です。2003年にスタートをしてあ っという間の6年間でした。こうやってアルテミスが続けられるのはゲスト様から 頂く暖かいお心や、スタッフ達の助けがあってこそ。日々感謝の毎日です。 7年目の節目に、2009年は新しい第一歩を踏み出す年としてアルテミスの各サ ービスの見直しや修正、サービスの追加などに取り組んでいます。 1月はショップサイトの大幅リニューアル、2〜3月はメイクレッスンコースや、 乙女帰宅コース、基本ナイトコースのマニュアル組み立てをしていました。その中 でもメイクレッスンコースは…かなり温めて作っています。スタートまでだいぶお 日にちがかかってしまいますが、かなり面白いサービスになりそうです。 6年間温め続けてきた様々なアイデアが一気に開花したような感じです。まだまだ 他にもたっぷりとゲスト様にご案内をしたいアイデアがあり、どのアイデアを次に 発表しようかと迷うことも幸せに感じる今日この頃です。 ------------------------------------------------------------------------- ■女装フォトスタジオ★アルテミス★ http://www.arutemisu.com/2005/Salon/salon%20top.html ■女装用品販売★アルテミスショップ★ http://www.artemis-shopsite.com/ 発行者:美寿羽 楓 All rights reserved,copyright (C) ARTEMIS -------------------------------------------------------------------------



