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  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/10
  • 部数 301部
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2009/08/23

だれでもハズレは観たくない#165 HACHI 約束の犬

劇場公開中の新作・話題作からレンタル中の隠れた名作・おすすめ作品まで、
日本映画・アジア映画・洋画とジャンルにとらわれません。
1万本の映画の中から、とっておきをご紹介!!

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    週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』 
            ~新旧映画紹介~
                       
           #165 2009.8.23号 主宰・発行者 slow             
                                 
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『HACHI 約束の犬』
 
 
■ ストーリー 
 
アメリカ、郊外のベッドリッジ駅。寒い冬の夜に、迷い犬になった
秋田犬の子犬を保護したパーカー・ウィルソン教授(リチャード・ギア)は、
妻ケイト(ジョーン・アレン)の反対を押し切って子犬を飼うことになった。
ハチと名づけられた子犬は、パーカーの愛情を受けてすくすくと成長していく。


■ レビュー

前回の『ボルト』に続いて、今回も犬が主人公の作品ですが、
やはり、本物に勝るものはありません。
久々に、涙がこぼれてきました。下半期作品の中ではダントツの出来ですね。

本作『HACHI』では、子犬、成犬、老犬と、3つのタームで
それぞれのハチが登場します。
子犬時代のハチは、月並みな表現ですが、ぬいぐるみのようなかわいらしさ。

ハチ公の実話をアメリカ版でリメイクということで、犬と人間のふれあいだけ
描いて90分もつのかという心配をしていましたが、完全に杞憂に終わりました。
なにか大きな、劇的な展開があるわけではありません。
唯一の一大事といえる、リチャード・ギアの倒れるシーンですら、淡々と描かれます。
こういう演出ができる監督もすばらしい。

ピアノを基調とした優しい音楽と、四季折々のベッドリッジ駅の風景。
そこに集う人々の何気ない会話とふれあい。
悪人が出てこないのもいいですね。
ハチが途中で立ち寄る肉屋のおかみさんや主人とのやりとりなんか、
たかだか数秒なんですが、これらのシーンに、この作品の持つ愛の力が
集約されている気がしました。

リチャード・ギアの抑えた演技がこれまたいい。
吹替で観ましたが、北大路欣也の渋みのある声もすばらしい。
ほかの俳優陣もみんな演技が自然体であるため、観る側としては、
ハチのかわいらしいしぐさ、けなげな動きに全面的に集中できます。

それにしても、演技とは到底思えないハチの演技。
もちろん犬ですから、演技ではないんでしょうけど。
あそこまで主人を思い続けるシーンを見ていると、
いとおしさがこみ上げてきます。
忠誠という言葉では片付けたくない、深みを感じました。

お涙頂戴の犬の話か、なんて思わないでください。
相手を思いやる気持ちの大切さ。
無償の愛。
全編に染み渡る愛。癒しのハチ。
この夏イチオシの作品です。

 

 

 




週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』
since July.8 2006
主宰・発行者 slow
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