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  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/20
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2009/07/12

だれでもハズレは観たくない#159 劔岳 点の記/MW―ムウ―

劇場公開中の新作・話題作からレンタル中の隠れた名作・おすすめ作品まで、
日本映画・アジア映画・洋画とジャンルにとらわれません。
1万本の映画の中から、とっておきをご紹介!!

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    週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』 
            ~新旧映画紹介~
                       
           #159 2009.7.12号 主宰・発行者 slow             
                                 
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● 本日のラインナップ ●

■1■ 『劔岳 点の記』

■2■ 『MW-ムウ-』


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『劔岳 点の記』


■ ストーリー 

明治40年。日本地図完成のために立山連峰、劔岳への登頂に挑む、
陸軍測量手の柴崎(浅野忠信)。
彼は軍より、絶対に山岳会よりも早く初登頂するよう命じられていた。
山の案内人、長次郎(香川照之)や助手の生田信(松田龍平)らと
頂への登り口を探すが、その道はあまりに険しく、
頂へのルートはいつまでたっても見つからなかった。


■ レビュー

木村大作監督といえば、撮影監督時代の作品ではじめて知ったのが
『鉄道員(ぽっぽや)』でした。
主演の高倉健の背中の哀愁とふりしきる雪がなんとも印象的でしたが、
まさかその木村さんがついに監督を務めるとは!

初めてメガホンをとった記念すべき作品、『劔岳』。
この作品のテイストは、ひとことでいえば、昭和・黒澤・高倉健。

まず、昭和。映像が完全に昭和です。
時代設定は明治ですが、昭和の映画のにおいがぷんぷんします。
独特な昭和の間と、実際の登頂前の下調べのシーンがあまりに長く、少し眠くなりました。
客層も完全に昭和でした。アラカンです。
アラウンド還暦。
エンドロールもすさまじく昭和。天然記念物モノです。

次に、黒澤。
雪のシーン、雨のシーン、すべて自然をそのままに映し出します。
驚いたのは、登山中に傾斜を転げ落ちるシーンや、絶壁からロープが切れて転落するシーン、
そしてなだれに巻き込まれるシーンなど、いっさいCGなしで撮っているとのこと。
ちょいと危険すぎやしませんか。自然を撮影する以上、
そこで起こることすべてをありのままに、という魂を感じました。

そして高倉健への憧れと尊敬を、主演に浅野忠信を迎えることで体現していました。
なんでも木村監督、直感で浅野さんを主演に抜擢したのですが、
彼の出演作は一本も観たことがないとのことです。
しかし、わからないでもありません。高倉健と浅野忠信。
どことなく似た雰囲気があります。
背中で語れる渋さ、というんでしょうか。

こういったさまざまなこだわりが、ひしひしと伝わる木村映画であります。
山は浪漫。



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『MW-ムウ-』


■ ストーリー  

16年前、ある島の島民全員が謎の死を遂げる。その島を脱出し生き延びた2人の少年。
その一人でエリート銀行員となった結城美智雄(玉木宏)は、
その事件にかかわっている関係者を次々と殺していく。
一方、神父となった賀来裕太郎(山田孝之)は結城を何とか救おうとと苦悩する。
事件の鍵を握るのが、「MW」。


■ レビュー

手塚治最大のタブーという触れ込みに惹かれて観てみた『MW』ですが、
正直ちょいと残念な作品になってました。
玉木宏演じる結城の残虐な殺害手口と超冷徹な行動。
これをかっこいいと思うかむごいと思うか。
観るものの倫理観を問う映画でもあります。
復讐のための殺しではありますが、ちょっとやりすぎ。
感情移入はまったくできません。
とくに、事件を追う記者役・石田ゆり子への仕打ちは生理的に受け入れがたい。
石田ゆり子はよくもまあ、この作品への出演を承諾したものです。
なかなかに惹きこまれたのは最初の20分のみ。
あとはストーリーがダメで、退屈しました。
シリアスなのにツッコミどころが満載で、いい意味のツッコミでなく、
しらけ気味のツッコミなのが厳しいです。
とくに「MW」とはなんなのかが明らかになったくだりは、
本来ボルテージが最高潮に向かうはずですが、
結城が優秀なのかヘマなのかわからないグダグダの展開です。
山田孝之演じる賀来神父や、山下リオ演じる教会の少女らの心理描写が
まったく描かれていないため、それぞれがなにを考えているのか全然わからない。
石橋稜だけが一人気を吐いていました。

最後の展開からすると、続編狙いのようですが、そういう声は残念ながら少ないでしょう。
玉木宏の艶のある声はすばらしいんですが・・・・・・
続編作るなら、『T2』よろしく結城を正義の必殺仕事人にしてみたらどうでしょう。
もはや『MW』ではないですが。




次回は、衝撃作『ノウイング』をお送りします。




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