2009/04/12
『だれでもハズレは観たくない』#143 『レッドクリフPartII-未来への最終決戦-』
劇場公開中の新作・話題作からレンタル中の隠れた名作・おすすめ作品まで、 日本映画・アジア映画・洋画とジャンルにとらわれません。 1万本の映画の中から、とっておきをご紹介!! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』 〜新旧映画紹介〜 #143 2009.4.12号 主宰・発行者 slow ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◆◆◆ ●本日のラインナップ● ■1■『レッドクリフPartII-未来への最終決戦-』(劇場公開中) ■2■『四月物語』(レンタル中) ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 『レッドクリフPartII-未来への最終決戦-』 ■ストーリー 西暦208年、中国・三国時代。最後の砦・赤壁に陣取った司令官の 周瑜(トニー・レオン)と軍師・孔明(金城武)の孫権・劉備連合軍。 兵は5万、船は500隻。一方の曹操軍は2000隻の戦艦と80万の兵士。 圧倒的不利の中、周瑜の妻・小喬(リン・チーリン)がある行動に出る。 ■レビュー #114でご紹介した『レッドクリフPartI』も壮大なスケールでしたが、 『PartII』のスケールは、前編をはるかに凌駕していました。 わたしはもともと「三国志」に関する知識ゼロでしたが、今回も本編の前に 数分のナビゲート解説がついていたため、世界観に入り込みやすかったですね。 『PartI』で各武将たちの結束を描いてきましたが、 『PartII』では、両軍の戦術のとり方の違いがはっきりします。 周瑜(トニー・レオン)はあくまで正攻法を考え、仁と義を貫こうとし、 軍師・孔明(金城武)は彼独自のアイデアと、豊富な自然に対する知識を駆使して 圧倒的不利を一気に覆します。 そして、難敵・曹操といえば、あまりにえげつない策を繰り出し、そしてまた、 疑心暗鬼と欲望に飲まれていきます。 こういった人間性と戦術のつながりこそが、「三国志」の魅力なのでしょう。 そして、もう一つの魅力は、大スクリーンで観てこそのものすごい戦いの数々。 兵の数、船の数が半端なく、その上ほぼすべての激戦が炎の中で繰り広げられる のにはたまげました。 いったいどうやって撮影しているんでしょう。 セリフとしても語られた「風林火山」をとてつもなくダイナミックに体現しています。 ヴィッキー・チャオ演じる尚香が単身敵陣に乗り込んで敵兵と交流するあたりは、 「さすがに、すぐに女だとバレるのでは」とツッこみたくもなりましたが、 まあ、そこは一服の清涼剤としての場面効果もあるため、ご愛嬌ということで。 個人的には全体としてちょっと長かったかな(餅のシーンとかいらないなんて いったら怒られそう)と思いましたが、「火」を前面に押し出した超大スケールの 戦いにはシビれました。 クライマックスの周瑜(トニー・レオン)はカッコよかった!! ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ 『四月物語』 ■ストーリー 四月、満開の桜。武蔵野。北海道の高校を卒業し楡野卯月(松たか子)は、 東京の大学への進学をし、一人暮らしを始める。慣れない土地に戸惑いもあったが、 彼女が武蔵野に来たのには“ある不純な動機”があった。 ■レビュー 最近の岩井俊二監督は、『虹の女神』『ハルフウェイ』など、もっぱらプロデュース などの裏方にまわっていますが、もっとも勢いの時期に作られたこの作品は、 いまの季節がまさに旬です。 一人暮らしを始めた人、始めたいあなたには超オススメですね。 もともと松たか子のビデオクリップと平行して撮影されているため、 ストーリー自体はまあ、ごくごく平凡で、ほんとうに小さな何気ない日常を 描いています。 クライマックスも、わりと唐突にやってくる印象で、80分の小品でもあります。 そんな中での見所は、全編を通した映像の美しさでしょう。 武蔵野という地を見せることで、わたしたちの住む日本という国の美しさを 表しているようでもあり、また、「桜」の季節の生命力と期待感が伝わってきました。 この作品に関していえば、言葉にするほど陳腐に感じてしまいます。 未見の方は、まず映像で観てみてください。 オープニングの、桜並木からして引き込まれます。 すべてのシーンがいとおしい。 週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』 since July.8 2006 主宰・発行者 slow


