2009/04/03
『だれでもハズレは観たくない』#142 ウォッチメン
劇場公開中の新作・話題作からレンタル中の隠れた名作・おすすめ作品まで、 日本映画・アジア映画・洋画とジャンルにとらわれません。 1万本の映画の中から、とっておきをご紹介!! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』 〜新旧映画紹介〜 #142 2009.4.3号 主宰・発行者 slow ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◇◆◆◆ 『ウォッチメン』 ■ストーリー 世界で起きた数々の事件にかかわってきたかつてのヒーローたち(彼らヒーローを この映画では“ウォッチメン”と呼ぶ)。そのうちの一人“コメディアン”が何者か に暗殺されたことからすべては始まった。 殺害現場には、血のついたスマイル・バッジが残されていた。 そして、事件の謎を追う白黒まだらの覆面男“ロールシャッハ”。 ■レビュー 最近の映画は、『感染列島』『ワルキューレ』など、公開直後から深夜に1時間くらい の特番を組んでストーリーのほとんどを紹介して、宣伝することが多くなってきた ような気がします。あれは果たして、観客動員に貢献しているんですかね。 わたしの場合、ああいう番宣を見るにつけ、本編を観た気になってしまい、 映画館へ向かう気持ちがなえてきます。序盤のみの紹介ならまだしも、 クライマックス近くまで流してしまうのはどうなんでしょう。 それに対して、今回の『ウォッチメン』。 主人公らしき男は白黒まだらの覆面男。善か悪かもわからない。 “ウォッチメン”とはなんなのか、世界規模で仕組まれたたくらみとはなんなのか。 予告編では謎が多すぎるぶん、本編に対して大きな期待を持ちました。 しかしながら。 この作品の予告編は、「悪い意味」で「うまい」です。 もし主要人物や詳しいあらすじを事前に知っていたら、 わたしはこの映画を観なかったかもしれません。 主人公だと思っていたロールシャッハは、強いのか弱いのかわからない・・・・・・。 敵なしのときもあれば簡単に捕まることもあり、しかも途中でかなりびっくりな、 とんでもないことになってますし(そんなのアリ!?って感じで)。 オープニングはよかったんです。 音楽に乗せて、数々の有名な事件が流れていきます。 その時代に活躍したヒーローたち。 しかしながら、その中に一人浮いた感じの全身青い人。 実はこの映画の主要キャラ、その名も“Dr.マンハッタン”。 この人の登場以降、予告編とイメージが全然違う!! 『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』などに出てきそうな ヒーローたちの、完全コスプレ会。 でも話はまじめ。っていう、そのへんのギャップに苦しめられました。 (あと、R-15だけあって、映像がグロいです) しかも話が長い長い。 最初にかつてのヒーローの一人(というかむしろ悪っぽい)が殺され、 その犯人と犯行理由を追う話かと思いきや、彼のかつての仲間たちのいざこざや 一人ひとりの生い立ちが順番に語られていきます。 これがあまりに長すぎて、だんだん方向性が分からなくなり、 最終的には、彼らをヒーローと呼んで良いのかどうか迷い、 結局のところ、『HEROES シーズン1』のリンダーマンと 同じ考え方かという結論に帰着。 唯一面白さを感じたのは、《 ヒーローの掟破り 》 。 ヒーローがそんなことしていいの!?というシーンがけっこうあるんです。 中身を番宣で見せすぎる作品もよくありませんが、 今回のようにあまりに隠しすぎる作品は要注意ですね。 クライマックスが破綻している気がしました。 “ロールシャッハ”を完全な主人公に据え、 ダークヒーローとして暗躍させたらよかったのではないかと思います。 週刊映画レビュー『だれでもハズレは観たくない』 since July.8 2006 主宰・発行者 slow



