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2008/05/13

【寝て待つだけの営業活動】売らない勇気

       <セリング・ラボ 佐藤正明 発行>
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【今回のテーマ】 Vol.96
   「売らない勇気」 〜金平サンの憂鬱〜
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おはようございます。
セリング・ラボの佐藤です。
ドコモから、価格が10万円もする、「PRADA Phone」なる携帯電話が
発売される、というニュースに接しました。
でも、それが韓国製と聞いて、
「コピー商品の“本家”で作られたブランド品かよ」
と思ってしまったのは、私だけではないはずです。
もちろんLG電子は、模倣品とは無縁の立派な会社なのですが。

さて、ボクシングの協栄ジムが亀田兄弟との契約を解除した、という
話が伝わってきました。
きょうは、これを題材にしてみたいと思います。

協栄ジムの金平会長は、「金の匂い」を嗅ぎつけることには長けている
という評判があるそうです。
「あの人の頭の中はオカネだけ」などという陰口も聞かれます。

その話がどこまで本当なのかは分かりませんが、何かと問題のある
亀田一家との契約は、何だかんだ言いながらも、集客力のある彼らを
持ち駒にすれば、その試合のプロモーションで、大きな利益を上げる
ことができる、と踏んだからだと思います。
事実、亀田兄弟の応援のためかどうかは別にして、テレビの視聴率は
他の選手の試合のそれを、常に圧倒していました。

しかし、それは同時に、大きなトラブルを抱え込む結果となったことは、
今さら私がお話するまでもないと思います。
金平会長の激ヤセぶりを見れば、心労のほどが分かります。

では、これを私たちの営業現場の話に置き換えてみましょう。
営業現場における「亀田一家」とは、一体、何でしょうか。
私は、一見、大きな商談につながりそうに見えながら、「後が大変」
という、クレーマー顧客に相当すると思います。

当初は、
「少し、うるさそうなお客様だな」
という印象を持つ程度の相手だと思います。
ところがどっこい、売った後になって、それは「少し」どころではなくなり、
大魔神のように変身して、ハンドリング不可能になってしまいます。
こうなると、もう手が付けられません。
だから、最初のサインを見逃してはいけないのです。
それさえきちんと見極めていれば、避けられる災厄です。

法人営業の場合、予算規模の大きいビッグカスタマーが、これに該当
することが多いと思います。
このメルマガの読者であれば、私がIT業界に身を置いていたことは
よくご存知だと思いますが、当時の私は、名古屋の某自動車会社や、
社名を変えようとしている、大阪の某家電メーカーとだけは、絶対に
ビジネスをしない、と決めていました。

10億円のビジネスを受注しても、20億円分の仕事を要求されることが
目に見えているからです。
「ウチと契約できれば、大きな実績になるだろっ!」
などと言って、信じられないような大幅なディスカウントを要求するのも
このテのカイシャです。

個人営業であれ法人営業であれ、このようなハンドリングすることが
できないユーザとは取引しない、という勇気が必要だと思います。
しかし、そういう相手に限って、「おいしそう」に見えるものです。
その誘惑に負けないことです。

1点だけ補足しておくと、先ほどの巨大企業と取引してもよいケースが
あります。
それは、こちらも大企業の場合です。
その仕事以外に、いくつも大きなビジネスをこなす力があり、数年間の
長いスパンで、トータルとして、その相手から利益が捻出できればよい
という場合に限り、中長期のアカウントプランに基づく、戦略的な営業
活動が可能です。
ですから、一般論としては、あくまでも「売ってはいけない相手」です。

そういえば、ある営業研修を受講した時、そのようなユーザを、わざと
競合相手に受注させて(絶対に勝てない提案をして)、ライバル会社が
そのハンドリングで手一杯になっている間に、その他の優良な顧客を
全部いただく、という高等テクニックを習ったことがあります。
その研修では、そのようなユーザのことを「ブラックホール」と呼んで、
絶対に引き込まれてはいけない相手である、と教わりました。

金平会長のように、目先のオカネに目がくらむことのないよう、充分に
気を付けなければいけない、と思います。
そのためにも、そんな「不良債権」をつかまずに済むよう、優良な顧客
からの引合が、途絶えないようにしたいものです。
力を入れるべきは、そちらです。

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