2009/12/23
樋口正登の「犯罪・Watch!」第46号
☆☆☆樋口正登の「犯罪・Watch!」第46号☆☆☆ 2009.12.23発行 皆さん、今日は。 しばらく、発行を怠っておりましたら、まぐまぐの方から「最近、発行さ れておりませんが」という、確認の連絡をいただきました。確かに、前回の 発行は9月でしたから、3ヵ月以上休刊状態でしたね(笑)。悪しからず。 現在、本業の司法書士受験講座の講義は、2010年向けのクラスでは「憲法」 「刑法」の時期。ということで!今回は、双方に関連のある題材としました。 第46号は、報道機関の取材活動の自由についてです。 ★★★有名な?外務省機密漏洩事件★★★ 最高裁決定昭53.5.31 ■事件の概要■ 憲法や刑法を勉強したことがある方からすれば、超!有名な判例ですが、 本事例は、新聞記者であった男性が外務省の女性担当者と特殊な関係を持ち、 沖縄関係の機密文書を複数回に渡って持ち出させたものです。 取材活動の自由や、表現の自由・報道の自由は、マスコミ関係者には保障 されるべきもの。これには、国民の知る権利に応えるとの大義名分もありま す。ただし、これらの権利は、正当な業務行為によることが必要です。裁判 所が認定した事実関係からすると、記者は、利用価値がある間は女性との関 係を継続し、利用価値がなくなった後は関係を絶っています。 ■考察■ 考察というほどではありませんが、この類のことは、世の中にはありそう な話。利用されたと気づいた者は、精神的な苦痛を受けますね。それにして も、この男性記者は、ドラスティック!? ある意味、プロ根性が垣間見え ます。動機としては、取材の情報がなく困っていたとの資料が残っています が、信義には反しますね。 ■判決■ 秘密漏洩をそそのかした点について、第1審では無罪となったものの、控 訴審で有罪となり、さらに最高裁は上告を棄却しました。 犯罪は、そもそも、正当な業務行為である場合には違法性が阻却されて不 成立となります。格闘家が、リングで相手を殴り倒しても傷害罪とならない のは、正当な業務行為であるからです。 その点、今回は、マスコミ関係者の取材としては正当な範囲を逸脱してま すね。上告棄却は、やむを得ません。 ■編集後記■ もうすぐ、大晦日! 師走ということで、皆さん、忙しい思いをなさって いることと思います。インフルエンザなどには注意されて、快適に♪年末年 始をお過ごし下さい。 ■お知らせ■ 著作権法に基づき、発行号数を問わず、無断転載はお断りをしております。 このメルマガに関するご意見などがございましたら、お聞かせ下さい。配信 画面から、返信が可能となっております。 ■発行者プロフィール■ 90年司法書士試験合格。資格の学校(LEC)で、法律科目(憲法・ 民法・刑法・民事訴訟法など)を教えております。 発行者サイト http://blog.goo.ne.jp/goo747-400dom/


