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裁判員制度への展望! 実際の「刑事事件」を題材に、裁判所の見解を明らかにしながら、事件の背景にも考察を加えます。法律的な問題点は何か?などを検証します。事実は、小説より奇なり! 人間の「生きざま」が見えてきます。

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2007/12/26

樋口正登の「犯罪・Watch!」第36号

☆☆☆樋口正登の「犯罪・Watch!」第36号☆☆☆
                           2007.12.26発行

 皆さん、今日は・・・と言いますより、大変にお久しぶりでした。本業の
方が多忙を極め、いくら不定期の発行とはいえ、前号の配信から大分お時間
を頂戴してしまいました。申し訳ありません(汗)。
 この間、読者の方からは、次はいつ出るの?というお問合せをいただいた
り、具体的事案についてご質問を頂戴しました。そこで、本号は、復活第1
弾として、ご質問の多かった「住居侵入罪」についてコメントを差し上げて
おきますね。

★★★住居侵入罪って何ですか?★★★

最高裁昭59.12.28、昭59(あ)206号
最高裁昭58.4.8、昭55(あ)906号 ほか

■住居侵入罪の客体■
 この犯罪の客体(対象)は、人の住居もしくは建造物・艦船等です。「人」
というのは、居住者以外の者を指しますので、当該住居の共同生活者は本罪
を犯し得ません。但し、居住という状態を離脱した者は、本罪を犯す対象と
なります。

■行為■
 この犯罪の行為は、まさに侵入することです。「侵入」とは、他人の看取
する建造物などに管理者の意思に反して立ち入ることを言います(最高裁昭
58.4.8)。

■住居権者の承諾■
 住居権者が承諾を与えた場合には侵入とは言えず、本罪は成立しません。
但し、承諾の範囲以外の場所に立ち入ることは侵入となります(大審院昭5.
8.5)。また、承諾は、住居権者の任意かつ真意に出たものであることが
必要です。宅配業者等を装って強盗犯人が立ち入った場合には、被害者が
「どうぞ!」という意思表示をしていても、承諾があったとは言えません
(最高裁昭23.5.20)。なお、デパートやホテルのロビー等、通常、
利用客のために開放されている場所は、一般的には承諾が推定されることか
ら、原則としては、住居侵入罪は成立しません。但し、違法な目的で店内に
侵入すると、それが外形的に明らかとなった時点で、容赦なく「御用!」と
なります。
 最高裁昭59.12.28、昭59(あ)206号では、駅員の承諾を受
けずに駅構内において乗降客らにビラを配布して演説を繰り返した事例にお
いて、住居侵入罪の成立を認めています。被告人は、憲法21条1項(表現
の自由等)を主張しましたが、退けられています。また、最高裁昭58.4.
8、昭55(あ)906号では、郵便局に立ち入って「大幅賃上げ!」等の
ビラ1,000枚をのりで貼った者に対して、本罪の成立を認めました。こ
の事例は、管理権者が、積極的に拒否の意思を明示していなかったものの、
容認もしていないとの判断が合理的になされました。
 他人様の住居等に、勝手に入ってはなりません!

■編集後記■
 しばらく、ご無沙汰をしておりましたが、年明けは、不定期ながら、発行
回数を増やす予定でおります。引き続き、ご愛顧のほど、よろしくお願い致
します。季節がら、風邪などにはご注意下さい。そして、良いお年をお迎え
下さい。

■お知らせ■
 著作権法に基づき、発行号数を問わず、無断転載はお断りをしております。
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画面から、返信が可能となっております。

■発行者プロフィール■
 90年司法書士試験合格、東京司法書士会会員。資格の学校で、法律科目
を教えております。

 発行者サイト  http://blog.goo.ne.jp/goo747-400dom/
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