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相続を“争族”にしない、トラブルを回避・軽減するためのもっとも有効な方法は「遺言書」。年間100件近い相続・遺言相談を受け、起業コンサルタントでもある行政書士が遺言書の戦略的作成・活用法を語りつくします

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2006/08/02

【戦略思考の相続・遺言〜“争族”を避けるために〜#7】

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戦略思考の相続・遺言〜“争族”を避けるために〜#7

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吉田行政書士事務所
  相続・遺言サポートセンター

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 1.第7号のご挨拶

 2.「身内だけで相続を行う」という危険…その2
    〜「法定相続“権”」という誤った考え〜
 
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 1.第7号のご挨拶 

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 遺言・相続アドバイザー、起業コンサルタント、行政書士の吉田 充
と申します。

 起業コンサルタントという仕事をしていて、最近気になったことがあ
ります。

 それは、「時間を守る」ということに対する感覚。

 約束の時間に平気で遅れてくる、遅れたことを悪いと思わない(内心
思ってるのかもしれないが、コッチにはそう見えてしまう)そういう人
が増えているような気がするのです。

 統計を取ったわけではないので、私の感覚的なものかもしれませんが
特に30代前半以下の人が多い。

 思うにこの年代の人は、携帯電話の恩恵を受けた世代の人ですね。

 いつでもどこでも連絡が取れる。

 「ちょっと遅れます」という連絡がいつでも入れられるわけです。

 そうするうちに、「いつでも連絡できる」→「いつ連絡してもいい」
→「連絡しなくともいいかな?」という発想に変化してきてるんじゃな
いかと思ったりするわけです。

 それよりも上の世代はというと、電話連絡の中心が固定電話、公衆電
話の世代ですから、「遅れます」という一報を入れることは一大事でも
あったのです。

 私の勝手な思い過ごしかもしれませんけどね。

 ただ……相続関連のお仕事で約束された方は、年齢層が高いせいもあ
るのでしょうが、一度も時間に遅れて待ちぼうけを食わされたことはあ
りませんね(外でお会いするときは、“5分前主義者”の私の方が待た
せてしまったことがあるくらい)。

 さて今日は、「身内だけで相続を行う」という危険…その2というこ
とで〜「法定相続“権”」という誤った考え〜をお送りします。

 相続に関する代表的な誤解の一つを考察することで、思い込みによる
相続の危険性を考えていきましょう。

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 では、始めましょうか。

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 2.「身内だけで相続を行う」という危険…その1
    〜正しい知識そのものが“相続対策”となる〜

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 「法定相続“権”」という言葉を聞くことがあります。

 これは2つの単語が組み合わさったものでしょう。

 一つは「相続権」、そしてもう一つは「法定相続分」。

 それぞれ別の意味がある言葉です。

 「相続権」とは、「被相続人に属する一切の権利・義務を包括的に承継
する権利」で、平たくいうと相続財産をもらえる(その代わり相続債務も
負担する)という権利のこと。

 この権利は、被相続人の死亡と同時に自然に、当然に発生し、相続法に
従って、確定した相続人全員が手にする権利です。

 ただしこの権利は「包括的に」という言葉が示すとおり、具体性はあり
ません。

 あくまでも、相続財産をもらうことが出来るというだけに過ぎません。

 
 もう一つの言葉である「法定相続分」。

 これは民法900条に規定されているもので、同順位の相続人が複数あ
る場合の分割方法の“目安”を定めたものです。

 よく知られる「配偶者は1/2、子供は残りの1/2を子供の頭数で割
った分」、というヤツです。

 この規定は前述のように、あくまでも“目安”に過ぎません。

 絶対的な権利ではないのです(実務上権利とされることもありますが、
それはまた別の話)。

 実際、遺産分割協議によってこの「法定相続分」とは異なる配分で分割
した例(ほとんどの相続がそう)もありますし、遺言によって法定相続分
と違った割合を指定した例(そうしたいから遺言を作るんですけどね)も
あります。

 さらに遺産の“属性”(可分財産なのか不可分財産なのか、売却・換金
できる、してもよい財産なのか等々)を考えれば、この法定相続分による
相続がいかに不合理な相続であるかは分かるはずです。

 こういった属性を加味して、相続人間の公平と合意を図るのが“遺産分
割協議”というヤツなのですが、その話はまた追々……。

 で、法定相続“権”という誤解の産物は、どこから来ているのかという
と、この法定相続分という割合が一人歩きしてしまったから起こるんです
ね。


 「法定相続分というものがあるらしい。法律で決められた相続分(ここ
が1つ目の誤解)で、それによるとオレは1/4もらえるらしい(2つ目
の誤解)。相続人であることは明らかなので、オレは財産の1/4をもら
う“権利”があるんだ(3つ目の誤解)。ようし、この“権利”は、絶対
に譲らんぞ!!!」

 こんな短い“決意”の中でも、3つの誤解が生じているワケです。

 1つ目の誤解、「法律で決められた相続分」という部分。
 確かに「法律で決められ」てはいます。いますが、これは目安である、
ということは前述しましたね。
 つまり、「法律で決められた(一応の)目安」と考えるべきなのです。

 2つ目の誤解、「1/4もらえる」という部分。
 もらえるかどうかは、遺産の属性や遺産分割協議の流れで変わってきま
す。
 法定相続分は、“確定した権利”ではないのですから。

 3つ目の誤解、「1/4をもらえる“権利”があるんだ」という部分。
 上にも書きましたね。
 法定相続分は、“確定した権利”ではありません。
 あくまでも一つの目安で、現実の(遺産分割協議を必要とする)相続で
は、協議の“叩き台”以外のナニモノでもありません(ちょっと“極論”
ではありますが……)。


 完全に“間違った知識”というワケではありませんが、ある意味“都合
のいい解釈”ではあるわけです。

 こういう人が相続人の中に、しかも一人ではなく何人もいたとしたら、
素人同士の戦いでは、向こう側の意見に引っ張られる可能性は“大”です。

 そうならないためにも、初期の段階で正しい知識を示し、間違った知識
や都合のいい解釈の芽を摘んでおくことが重要になるのです。


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次回は、「相続はスピードが命!」を送りします。

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