2009/08/15
映画のなかの人生…Vol.866「レスラー」★★★★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】 映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、 そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。 _ ______________ Vol.866「レスラー」★★★★ 2009.8.15(土)  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 【1】STORY 往年の名レスラーも、今は満身創痍で家賃もままならない。 孤独な彼は、娘を失い、愛を失い、仕事さえ失っていく…。 【2】Michelin シネマライズにて来週いっぱい。もう混んではいません。 【3】Review 欲望に溺れ破滅に向かう人間を、今回は美しく描く感動作。 【4】Column 無理をして、手に入れた成功は、はかなく、そして美しい。 _______________________________________________The Wrestler かのアロノフスキー監督が、ミッキー・ロークを主演に据えて、 プロレス映画を撮りました。これって「ロッキー」っぽいのかな? 最近、スタローンも活躍してるし、ロークもこの映画の熱演で、 ゴールデングローブを獲得、オスカーにノミネートされて話題に。 <オフィシャルサイト> http://www.wrestler.jp/ ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃1┃ STORY (観ていないあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 往年の名レスラーも、今は昔。満身創痍の身体は薬漬けになり、 家賃を払うことすらままならない。それでも、彼は試合を続け、 ボロボロになり、いよいよ試合さえできない状態になっていく。 そのとき、彼は孤独を癒す人々の存在に気づいてゆくのだが…。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃2┃ Theater (観ていないあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 東京はすでに、渋谷シネマライズでの単館状態です。 それも来週まで。もう混んでいませんから、お早めに。 http://www.cinemarise.com/ ▼渋谷シネマライズ 8/21(金)まで 14:20/16:40/19:00~21:05(終) ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃3┃ Review (観おわったあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ポイント】★★★★ <内訳> テーマ :★★★★★ ストーリー :★★ キャスト :★★★★★ スタッフ :★★★★ いかにも、ダーレン・アロノフスキーの映画。 欲望に向かって破滅していく人間の姿を描くのは、 彼のモチーフであり、真骨頂は「レクイエム4ドリーム」。 他にも、数学だったり、宗教だったりと、 いろいろ賛否両論がある映画を撮るものの、 今回の題材はプロレス。だいぶ内容が違う。 1つには、誰もが理解できる欲望だから。 暴力は非日常ながらも、憧れる人も多い。 ヤクや神よりは、感情移入しやすいだろう。 そして、今回は主人公が、自らの破滅を悟っている。 ここが全く違うところで、このレスラーは、 全てを悟って、それでも破滅に向かうのだ。 その結果、この映画は誰もが観られる感動作に。 これはアロノフスキーが新たに踏み出した1歩なのか、 それとも、たまには興行的に見直した結果なのか? ま、どちらにせよ好きですけどね、この人の映画。 展開はお約束ながら、主演の努力とユーモアが支えます。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃4┃ Column (観おわったあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 人生において、栄光の時間は短い。 成功に向かって、無理をすればするほど、 その成功は長くは続かないものである。 麻薬で痩せようとする人々も、 死んだ妻の復活を目指す男も、 そのために何もかもを犠牲にして、 最後には、本当に何もかもを見失ってしまう。 そしてプロレスラーもまた、相当無理をしている。 自ら望んで、傷だらけになり、椅子で打たれ、 鉄条網に絡まり、ガラスを浴びて、マットに落ちる。 名声という成功を手に入れるため。 その栄光のリングに立ち続けるためには、 あらゆる犠牲を払わねばならないのだ。 ましてや、歳を重ねれば重ねるほど、 その犠牲は、大きく自分にのしかかる。 一方で、手に入る成功はかぎられていく。 カネもない。家族もない。家すらおぼつかない。 平日はもっぱらアルバイトで暮らす日々だ。 もし、プロレスを辞めてしまったら? 残されている人生は、あるのだろうか。 閑古鳥のサイン会。落ちぶれていく仲間たち。 自分が見捨ててきた家族は?愛すべき人は? 身体が言うことをきかなくなってから、 ようやく、レスラーは人生を悟るのだ。 自分が犠牲にしてきたものの大きさと、 手に入れてきたものの、そのはかなさに。 自分は、犠牲を払いすぎた。 もう、彼は取り戻せない。 健康な身体も。愛も。カネも。 成功も。幸せな日々なんてものも。 自分に残っているのは、ただ1つ。 暴力という非日常的な世界だけだ。 そして、そんな世界で生きる俺を、 待っていてくれるファンだけだ。 俺はそこで生きていくしかない。 不満だらけの仕事、何一つ自由にならない生活、 そっちの方が、リングの痛みよりよっぽど辛い。 例え、それがどんな無理だとしても。 わずかな成功だとしても、かまわない。 俺は、そのために全てを失ったクズだ。 だから、その生き方を全うしなければ、 いままでの人生を、自分を、プライドを、 肯定し、守ることは、決してできないのだから。 2009/8/14 渋谷シネマライズにて。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃5┃ 次回予告 ほか ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ その他、筆者からのお知らせなどなど。 ★次回予告「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」…………………… とりあえず、第2弾が来てしまった以上は観にいきます。以上。 …というわけにも行きませんからもう少し書きますが、まあ、 多くを語る必要はないんですよねえ。どうなるかは知ってるし。 オリジナル要素があるらしいんですが、それもどうなんでしょう。 で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。 http://www.evangelion.co.jp/ ですが、最新の配信予定はツイッターでご確認を。 http://twitter.com/eigastar ★今後の予定など……………………………………………………… とりあえず、今月は以下を観てきます。 うーん、だいぶ公開から過ぎていますが、 何とかだんだん、追いつくことができそうだ。 「3時10分、決断のとき」http://310-k.jp/ 「縞模様のパジャマの少年」http://www.movies.co.jp/pyjamas/ 「サンシャインクリーニング」http://www.sunshine-cleaning.jp/ 「サマーウォーズ」http://s-wars.jp/ 「クリーン」http://www.clean-movie.net/ どうなるか分かりませんが、これからもお楽しみに…。 ★最新情報はツイッターをフォロー!!…………………………… ツイッターでは、筆者が映画に関すること、 それ以外のどーでもいいことも、つぶやいています。 http://twitter.com/eigastar 筆者はiPhoneがあるので、とっても更新しやすいです。 これなら電車に乗ってる時間などを通じて、 最新の情報を提供できます。ああ、ひと安心。 皆さまも、フォローしてみてください。 もちろん返信、関連するつぶやき、大歓迎!! ★これまでのバックナンバー………………………………………… バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、 それぞれ以下のページをご参照くださいませ。 http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ) http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ) メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。 ただし検索機能がついておりませんので、 ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。 http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ) ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 【映画のなかの人生、映画のような人生。】 Vol.866 2009年8月15日 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/ (C)2001-2009 Ak. All rights reserved. ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


