2009/02/20
映画のなかの人生…Vol.861「チェ 39歳別れの手紙」★★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】 映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、 そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。 _ __________ Vol.861「チェ 39歳別れの手紙」★★ 2009.2.20(金)  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 【1】STORY キューバを出たゲバラは、ボリビアでの革命を決意。彼は 成功体験に基づき、全く同じようにゲリラ戦に出るのだが。 【2】Michelin 渋谷、新宿、品川等での上映だが、レイトショーが多い。 【3】Review 前作に比べ、チェも作品も方向性に迷ってしまっている。 【4】Column ゲバラは成功体験に縛られたのか。それは愚行だろうか。 __________________________________________________Che Part2 前半の「革命編」は、成功談としてよく知られているわけですが、 その後のチェ・ゲバラの奮闘は、皆さんにどう思われているので しょうか。彼は南米に渡り、自らの成功を捨て、理想のために、 歩んできた道のりをもう一度、歩もうとするのですが…果たして。 <オフィシャルサイト> http://che.gyao.jp/ ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃1┃ STORY (観ていないあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キューバを出たゲバラは、密かに母国の支援を受けつつ、外国、 南米での革命を企てる。ボリビアでは、キューバ兵も駆けつけ、 成功体験に基づいたとおりのゲリラ戦に打って出るのだが、 農民、政府、米国、そして技術も、何もかもが既に変化していた。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 公開からすでに3週間経ってしまいまして、 だいぶ上映館数が減りましたが、まだやってます。 そんなにガラガラ、ってほどでもなさそうでしたので。 でも、渋谷以外では、レイトショーが多いですね…。 ▼渋谷 ヒューマントラストシネマ文化村通り 〜2/27(金) 10:15/12:55/15:50/18:45〜21:20(終) 2/28(土)〜 10:00〜12:15(終) ▼新宿 新宿バルト9 〜2/22(日) 21:00〜23:25(終) 2/23(月) 21:20〜23:40(終) 2/24(火)〜2/27(金) 20:50〜23:10(終) 2/28(土)〜 時間は直接劇場へお問い合わせ下さい ▼品川 品川プリンスシネマ 〜2/27(金) 15:10/20:55〜23:20(終) 2/28(土)〜 15:10/20:35〜23:00(終) ▼お台場 シネマメディアージュ 2/21(土) 20:20/23:20/26:20〜28:50(終) 2/22(日)〜2/27(金) 20:20〜22:50(終) 2/28(土)〜 11:40〜14:10(終) ▼豊島園 ユナイテッド・シネマとしまえん 〜2/27(金) 16:30〜18:53(終) ▼銀座 シネスイッチ銀座 2/28(土)〜 2/28(土)〜 13:30/19:10〜21:30(終) ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃3┃ Review (観おわったあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ポイント】★★ <内訳> テーマ :★★ ストーリー :★★ キャスト :★★★ スタッフ :★★★ >テーマ ★★ 前作は豊富なエピソードがあり、並べるだけでも物語になったが、 今作は少ないエピソードを通す串となるテーマが、見えづらい。 >ストーリー ★★< 上記の通り、前作よりも展開に方向性が見えてこないので困る。 それでも、緊迫した状況を続けることで、最後までは見られるが。 >キャスト ★★★< ベニチオ・デル・トロのチェは健在だが、活躍の場が限られる上、 他のキャラたちに個性が少ないので、あまり際だたなかった。 >スタッフ ★★★< 密林の様子や、銃撃戦の展開も前作と同じなので、後半になれば、 少しは違うかと思いきや…。でもまあ、これはこれでいいか。 >総評 ★★< 前作は、国連演説をしっかりとした串に通しながら、 エピソードを並べるだけで、黙っていても、 革命家の「愛」が伝わる構成で、納得なのですが。 今回は明らかに失敗談になるわけで、それだけに、 ゲバラが何を誤ったのか、それはなぜだったのか、 ある程度、理想だけでは語れない現実を描くことが、 前半との対になるために、必要な条件だったはず。 そこが、いまいちピンぼけになったまま、 物語が前作と同じように進んでいくだけで、 さらにカストロ兄弟などのキャラもいないので、 全体としては、ちょっと残念な印象は否めません。 まあ、あの物語の結末としては興味深いのですが。 でも、もうちょっとやりようがあったかもね。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃4┃ Column (観おわったあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 人はどうしても、成功に引きずられる。 一度やってみて、成功したことは、 必ず、同じようにやれば、同じ結末が得られる。 成功体験は、自信にもなり、そして失敗にもなる。 チェ・ゲバラは、成功体験に縛られていたのか? ボリビアで、彼はキューバと全く同じ行動をした。 海外の資金を元手に、ジャングルをさまよいながら、 農民たちを諭し、協力し、そして仲間を得ていった。 他の勢力、ここでは炭坑の労組との協力も図った。 海外の支援も、第2の祖国キューバからの支援もあった。 そして何より、ゲバラというカリスマと、経験があった。 条件は、間違いなくキューバの時より良かった。 そして、ゲバラは同じように、仲間たちを愛し、 寄り添う人々たちを、みな平等に愛した。 では、なぜ?どうして失敗したのか? 残念ながら、変わったのは世界だった。 彼は、最初の革命でキューバを変えた。 すると、それによって世界も変わったのだ。 米国は変わった。南米への支援も本格的になった。 現地政府も変わった。情報戦が重要だと知ったのだ。 そしてまた、技術も変わってきた。 無線が生まれ、敵は訓練され、動きが洗練された。 皮肉なことに、彼自身の手によって変えた世界が、 今度は、彼自身を苦しめることになったのだ。 味方になるはずの農民も、力で事前に制圧され、 協力する勢力も、瞬時に粉砕され、孤立無援。 一方で、ゲバラたちの動きは、密林で緩慢なまま。 そして何より、政治的センスに優れた、 カストロや、他の仲間たちの存在がなかった。 ゲバラの圧倒的存在は、他のリーダーを生み出さず、 人々はゲバラなしには、行動できなかったに違いない。 どれほど、周囲の人々を愛しても。 どれほど、その正義を振りかざしても。 ゲバラの革命は、ここでは、 「死」以外にはたどり着けなかった。 では、ゲバラの行動は無駄だったのか? ゲバラは、キューバで安泰だったのに、 何と愚かだと、笑うべきか? いや、そうではなかろう。 ゲバラは、闘う以外に生き方を知らなかったのだ。 愛するためには、ジャングルで闘うしかなかった。 理想のためには、武器を取るしかなかった。 じっと政治家になることなんて、できなかった。 彼はそれだけ不器用で、純粋で、人間愛に満ちていた。 だからこそ、多くの人々が今でも彼を愛し、 その存在が伝説となった理由なのだ。 この失敗が、次の革命家を生むだろう。 彼の熱意は、確かに今も、受け継がれているのだから。 2009/2/19 TOHOシネマズ日劇3にて。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃5┃ 次回予告 ほか ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ その他、筆者からのお知らせなどなど。 ★次回予告「チェンジリング」……………………………………… イーストウッド監督の新作は、アンジェリーナ・ジョリー主演。 最近、アンジェリーナはアクション女優のイメージが強いですが、 本来は助演女優賞の受賞者でとても演技派。このサスペンスでは 実力を発揮して、これで主演でもオスカーがとれる、のかしら。 で、次回もお楽しみに。次回は火曜の予定。 http://www.changeling.jp/ ★今後の予定など……………………………………………………… とりあえず、今月は以下を観てくる予定。 一方で、公開作も面白いものが減ってくる季節…。 久々に小さな単館系の映画でも、観てこようかな。 「誰も守ってくれない」http://www.dare-mamo.jp/ 「ホルテンさんのはじめての冒険」http://www.horten-san.jp/ というわけで、これからもお楽しみに。 ★最新情報はブログにて!!………………………………………… ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。 http://filmandlife.seesaa.net/ ※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check! ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、 小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。 また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、 映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。 ぜひぜひアクセスしてください!! ★これまでのバックナンバー………………………………………… バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、 それぞれ以下のページをご参照くださいませ。 http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ) http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ) メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。 ただし検索機能がついておりませんので、 ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。 http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ) ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 【映画のなかの人生、映画のような人生。】 Vol.861 2009年2月20日 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/ (C)2001-2009 Ak. All rights reserved. ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



