2009/01/06
映画のなかの人生…Vol.853「アンダーカヴァー」★★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ ★ ☆ 映画のなかの人生、映画のような人生。 ★ ☆ ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【映画とは、人生を2時間で切りとるもの】 映画が魅せる、人間のやさしさ、弱さ、強さを、いっそう鮮烈に、 そしてもっと映画を観たくなる、ひと味違うメールマガジン。 _ ____________ Vol.853「アンダーカヴァー」★★ 2009.1.6(火)  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 【1】STORY ディスコの支配人を務める男は、警察官の父と兄から、 ある日、宣戦布告を受けた。麻薬戦争の始まりとして…。 【2】Michelin 渋谷と新宿の東急系で2館上映。空いています。 【3】Review 素材はいいのだが、物語を追いすぎてドラマが中途半端か。 【4】Column 兄がいれば、弟がいれば、人生はまた変わるのだろうか。 ___________________________________________We own the night マーク・ウォルバーグとホアキン・フェニックス共演による、 かなりマジメなサスペンス。カンヌのコンペにも出たらしい。 でも、酷評されたらしい。ホアキンはこの映画で引退する? などとも言っているらしい。まあ、場外乱闘はそんな感じで。 <オフィシャルサイト> http://www.undercover-movie.jp/ ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃1┃ STORY (観ていないあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ディスコの支配人にまで上りつめた男は、父と兄が警察官だった。 しかし、彼のディスコはロシアンマフィアの系列。ある日、彼は 父と兄に呼び出され、麻薬捜査に協力するように要請される。 それは戦争の始まりだった。仕事と家族との間で、彼は悩む。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃2┃ 上映館ミシュラン (観ていないあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渋谷、新宿の東急系列で2館上映。 空いてます。いつ行っても大丈夫でしょう。 渋谷東急は、意外とスクリーンが小さいので、 5列目くらいに座るのが、ちょうどいいと思うのですが。 全席指定だと、その感覚がつかめないのに、 席を事前に選ばされるのが、困りますよね。 ▼渋谷 渋谷東急 11:20/13:50/16:20/18:50〜21:05(終) ▼新宿(歌舞伎町)新宿ミラノ 11:50/14:20/16:50/19:20〜21:35(終) ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃3┃ Review (観おわったあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ポイント】★★ <内訳> テーマ :★★ ストーリー :★★ キャスト :★★★ スタッフ :★★ >テーマ ★★ ありがちな父・兄・弟の関係を描くはずなのだが、それよりも、 サスペンスの展開に引きずられて、ドラマが深掘りされない。 >ストーリー ★★< その割に、サスペンスとしては展開が遅く、目的が見えないので、 不幸なラストばかりを予感させて、一方で息をのむ展開がない。 >キャスト ★★★< ドラマも展開も重いなかで、ホアキンやデュバルの存在感が、 この映画を支えている。実は刑事たちも名脇役が集結して良い。 >スタッフ ★★< 20年前のディスコの華やかさと、ドラマを裏腹にしたかったはず、 なのに、この点においても中途半端な演出は監督の責任だろう。 >総評 ★★< なんだか、どれをとっても中途半端なんだよな…。 このドラマの設定は、とりあえずいいと思うし、 ちょっと「ディパーテッド」みたいだけれども、 内容を、家族の関係に絞っていこうという試みもいい。 でも、その割に、家族をめぐる確執について、 もっとエピソードがあるべきなのに、それらは、 役者たちの演技に全てがゆだねられてしまっている。 最も、それを受けて立つホアキンやデュバルは凄い。 ホアキンを観ていると、「ちびまる子ちゃん」のマンガの、 あの暗い縦線って、本当にリアルに存在する気がしてくる。 きっと、この映画は面白くできたと思う。 サスペンスとしても、ドラマとしても。 なんか、残念だなあ。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃4┃ Column (観おわったあなたへ) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私には、幸か不幸か兄弟がいない。 こういう映画に出くわすと、やはり、 兄弟がいることを、どこかで羨んでしまう。 兄と弟であれば、いつも比較されるだろう。 比較されるたびに、自分たちでも比較しあうだろう。 あえて、違う道を選ぼうとしたりして、 反目しあうことも、よくあることだろう。 兄が警察官であれば、弟はギャングを選ぶ。 兄が父に従うのなら、弟は父に反発する。 互いに違うところがあることで、 互いの良さと、悪いところを見極める。 しかし、その立場の違いが、ついには、 本当の戦争に巻き込まれてしまったなら。 「ブラザーフッド」ではないが、 その反目は、ちょっと行き過ぎだろう。 麻薬捜査に取りかかる兄と、 マフィアに関わっている弟。 警察は弟の店に踏み込んでいくし、 弟は、警察との関係をどうしようか考える。 全てを打ち明ければ、マフィアのなかで、 微妙な立場になることも、考えられる。 しかし、兄とはいままで対立してきた。 ここで手綱を緩めて、和解するというのか? 宣戦布告された弟は、悩みつづける。 恋人がいて、やりがいある仕事があって、 でも、それらを放り出さなければ、 兄とは和解することができないのだ。 悩みつづけることは、当たり前のことだろう。 そうして、立場の全く違う2人が、 命をかけた対立にまで突き進んで、 初めて、2人はお互いの価値に、 気がつき合うということもあるだろう。 例えどんなに距離が離れ、連絡もなく、 生きている道も場所も違っていても、 正面から、角突き合わせることになれば、 お互いがそこまで憎み合っていないと気づく。 両者は、違う道を選んでいるようで、 実は、同じ道を歩んでいるのだ。 お互いは、相手との違いを求め、 相手と比べながら、生きているのだから。 そういう関係を描くドラマに、 こうして出くわしてみるたびに。 自分は、自分を誰かと比較したり、 そういうことがないなと、思い浮かべる。 それは、競争相手のいないレースを、 懸命に走っているような人生なのかもしれない。 兄弟がいるとは、また違うことなのだろう。 私にとって、それは永遠に想像のなかなのだが…。 2009/1/6 渋谷東急にて。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃5┃ 次回予告 ほか ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ その他、筆者からのお知らせなどなど。 ★次回予告「PARIS」…………………………………………… 「スパニッシュアパートメント」で知られるクラビッシュ監督の 新作は、パリを舞台にした得意の群像劇。それにしても、まあ、 本当にパリは映画の舞台、群像劇の舞台として使われますねえ。 キャストはビノシュの他、けっこう豪華メンバーが集結している。 で、次回もお楽しみに。次回は木曜の予定。 http://www.alcine-terran.com/paris/ ★今後の予定など……………………………………………………… 今月は、だいたい以下のような予定。 「レボリューショナリーロード」から、 いよいよ今年のアカデミー賞候補作が、 日本でも公開されていく季節でしょうか。 レオ様とウィンスレットの再共演ですが、 どちらかというと、サム・メンデス監督の、 「アメリカンビューティー」のマジメ版、 のようなイメージが、予告編からはしました。 ちなみに「エレジー」でもペネロペ・クルスが、 オスカーに出てくるのでは、との噂ですが。 ペネロペ…「オープンユアアイズ」が一番だったな…。 レオ様も「ギルバートグレイプ」が一番だったか。。。 「禅」http://www.zen.sh/ 「きつねと私の12か月」http://kitsune12.jp/ 「チェ 28歳の革命」http://che.gyao.jp/ 「ワンダーラスト」http://wonder-lust.jp/ 「007 慰めの報酬」 http://www.sonypictures.jp/movies/quantumofsolace/ 「エレジー」http://elegy-movie.jp/ 「誰も守ってくれない」http://www.dare-mamo.jp/ 「レボリューショナリーロード」http://www.r-road.jp/ というわけで、これからもお楽しみに。 ★最新情報はブログにて!!………………………………………… ブログには過去掲載作などがまとめて載っています。 http://filmandlife.seesaa.net/ ※ 実はケータイからも同じアドレスでみられます。要Check! ブログなら、かしこまったメールをすることもなく、 小さなコメントや、筆者へのリクエストを書き込めます。 また、筆者が映画を見終わった直後の感想や、休刊情報、 映画とは全く関係ない筆者の近況まで、いろいろ掲載中。 ぜひぜひアクセスしてください!! ★これまでのバックナンバー………………………………………… バックナンバー、メルマガの紹介や登録関係などについては、 それぞれ以下のページをご参照くださいませ。 http://www.mag2.com/m/0000197069.html(まぐまぐ) http://www.melma.com/backnumber_33635/(メルマ) メルマのバックナンバーは、第1号から掲載されています。 ただし検索機能がついておりませんので、 ここ2年については、ブログの方が探しやすいと思います。 http://filmandlife.seesaa.net/(筆者のブログ) ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 【映画のなかの人生、映画のような人生。】 Vol.853 2009年1月6日 発行者:Ak. http://filmandlife.seesaa.net/ (C)2001-2009 Ak. All rights reserved. ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


