2009/08/26
特許電子図書館を使った特許検索のコツ [e-Patent Search.net: Vol.083, 2009/08/26]
━ Vol.083━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━読者数: 1350名━ 無料でできる! 特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】 http://www.e-patentsearch.net/ http://www.e-特許検索.net/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2009.08.26━ 【本号のテーマ】 2009年特許検索競技大会対策講座 (6) 特許検索式の作成(2) ---------------------------------------------------------------------- 本メルマガをご登録・ご購読いただきありがとうございます。 このメールマガジンは、特許電子図書館・各国特許庁データベースを使った 特許検索のコツを解説しています。無料で簡単にできる特許検索・特許調査 のテクニックや特許検索データベースの使い方、ヒット件数の絞り込み方を 初心者にも分かりやすく解説します。 ※メールマガジンについて 本メルマガはMSゴシックなどの等幅フォントにて最適にご覧いただけます。 等幅フォントについては下記ご参照下さい。 http://help.mag2.com/000045.html ---------------------------------------------------------------------- ■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1:特許検索のネタ 2:特許検索式の作成(2) 2-1: 特許検索マトリックスで整理する 2-2: 投網戦法の検索式を作成する 2-3: 発明の特徴となっているポイントの扱い方 ◇特許関連書籍新刊 ◇編集後記 1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.078からスタートした「特許検索競技大会対策講座」。 前回は本メルマガでずっと解説してきた「特許検索式作成のキホン」を振り返 って確認しました。前回から実際に過去の試験問題をベースに、取り組み方を について解説をはじめました。今回はその2回目です。 *特許検索競技大会対策講座は今回で最後になります。 2:━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特許検索式の作成(2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:特許検索マトリックスで整理する 前回解説した一本釣り戦法で、非常にラフにですが特許分類等を抽出すること ができました。本メルマガでは特許検索式を作成するときには、特許検索マト リックスの作成をオススメしています。 特許検索マトリックスとは ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |背景技術| 課題・目的 | 技術的特徴 | 構成要件 | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キーワード| | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 同義語 | | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ IPC | | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FI | | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Fターム | | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ のようなものです。このマトリックスの良いところは、背景技術や課題などの それぞれの技術要素に展開した上で、キーワードや同義語、またそのキーワー ドに該当する特許分類を埋めていくため、マトリックスに情報が一元管理でき る点と、マトリックスの縦方向は同概念なので演算子のORでつなぎ、マトリ ックスの横方向(背景技術と技術的特徴など)は異なる概念になるので、演算子 ANDでつなげば自然と検索式ができてしまう点です。 前回一本釣り戦法で抽出した以下の特許公報から特許検索マトリックスを作成 すると以下のようになります。 ◆一本釣り(1) ●公報種別 : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 要約+請求の範囲: 発電床 ヒット件数 : 1件 No 公報番号 発明の名称 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1. 特開2008-258343 発電床 ◆一本釣り(2) ●公報種別 : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 要約+請求の範囲: 発電 and 要約+請求の範囲: 圧電素子 and 要約+請求の範囲: 床 or 道路 ヒット件数 : 9件(前回)⇒10件(今回) No 公報番号 発明の名称 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1. 特開2009-163749 交通信号灯の信号表示方法とその信号灯ユニット 2. 特開2008-258343 発電床 3. 特開2008-196329 圧電素子による重力利用の発電システム 4. 特開2006-314915 汚染空浄化システム 5. 特開2006-197704 発電システム 6. 特開2005-139761 埋設部材、廊下構造およびナビゲーションシステム 7. 特開2003-253630 道路用安全装置及び道路用安全システム 8. 特開2003-187378 車両通過表示装置 9. 特開2001-351416 圧電式発光装置 10.特開平11-353913 発電装置 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ | 背景技術 | 特徴1 | 特徴2 | 特徴3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キーワード| 圧電素子 | 重力 | 床・道路 | 弾性体 | | 人・車両 | | (バネ等) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 同義語 | 電歪装置 | | 通路 | | 電歪素子 | 移動体 | 路面 | | 電歪発電 | 移動物体 | 階段 | | 圧電装置 | | 線路 | | 圧電発電 | | 構内 | | | | 踏み板 | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ IPC |H01L41/113 | | E01C | |H02N 2/00 | | E01F | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FI |H01L41/08B | F03G3/00A | | |H02N 2/00A | F03G3/00B | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Fターム | | | | | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※ズバリキーワード:発電床1件(特開2008-258343) まだこの特許検索マトリックスは十分ではありませんが、一本釣り戦法でヒッ トした1件+10件=10件(1件は重複なので)の特許をザッと斜め読みするだけで もここまでマトリックスができます。 このマトリックスを基に「投網戦法」の検索式を組み立てます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2:投網戦法の検索式を作成する 特許検索マトリックスの良い点は 背景技術や課題などのそれぞれの技術要素に展開した上で、(中略)、 マトリックスの縦方向は同概念なので演算子のORでつなぎ、マトリ ックスの横方向(背景技術と技術的特徴など)は異なる概念になるので、 演算子ANDでつなげば自然と検索式ができてしまう点 であると述べました。これは、 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ | 背景技術 | 特徴1 | 特徴2 | 特徴3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キーワード| 圧電素子 | 重力 | 床・道路 | 弾性体 | | 人・車両 | | (バネ等) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 同義語 | 電歪装置 | | 通路 | | 電歪素子 | 移動体 | 路面 | | 電歪発電 | 移動物体 | 階段 | | 圧電装置 | | 線路 | | 圧電発電 | | 構内 | | | | 踏み板 | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ IPC |H01L41/113 | | E01C | |H02N 2/00 | | E01F | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FI |H01L41/08B | F03G3/00A | | |H02N 2/00A | F03G3/00B | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Fターム | | | | | | | | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ でいうところの背景技術の縦方向は同じ概念なのでOR検索でつなぎ、例えば 背景技術と特徴1の関係は異なる概念なのでANDでつなぎます。 キーワード同士の掛け算はノイズが多くなってしまう恐れがあるため、検索式 としては特許分類と特許分類の掛け算か、特許分類とキーワードの掛け算をオ ススメします。 とりあえず特徴3・弾性体(バネ等)はおいておき、検索式を作成してみます。 ※以下ではIPDLの利用を前提に解説していますが、特許検索競技大会では商用 データベースを使うことができるので、商用データベースであれば検索式を もっとまとめることが可能です。 ■検索式(a) IPC=(H01L41/113+H02N2/00) AND KW=(重力+人+車両) AND KW=(床+道路+通路+路面+階段+線路+構内+踏み板) ■検索式(b) FI=(H01L41/08B+H02N2/00A) AND KW=(重力+人+車両) AND KW=(床+道路+通路+路面+階段+線路+構内+踏み板) ■検索式(c) IPC=(H01L41/113+H02N2/00) AND FI=(F03G3/00A+F03G3/00B) AND KW=(床+道路+通路+路面+階段+線路+構内+踏み板) ■検索式(d) FI=(H01L41/08B+H02N2/00A) AND FI=(F03G3/00A+F03G3/00B) AND KW=(床+道路+通路+路面+階段+線路+構内+踏み板) ■検索式(e) IPC=(H01L41/113+H02N2/00) AND KW=(重力+人+車両) AND IPC=(E01C?+E01F?) ■検索式(f) FI=(H01L41/08B+H02N2/00A) AND KW=(重力+人+車両) AND IPC=(E01C?+E01F?) ■検索式(g) KW=(圧電素子+圧電装置+圧電発電+電歪素子+電歪装置+電歪発電) AND FI=(F03G3/00A+F03G3/00B) AND KW=(床+道路+通路+路面+階段+線路+構内+踏み板) ■検索式(h) KW=(圧電素子+圧電装置+圧電発電+電歪素子+電歪装置+電歪発電) AND KW=(重力+人+車両) AND IPC=(E01C?+E01F?) (a)~(h)の式はいずれも特許検索マトリックスから機械的にAND・ORを 使って組み立てたものです。 件数が絞り込みすぎであれば、 背景技術 and 特徴1 and 特徴2 ではなく 背景技術 and 特徴1 背景技術 and 特徴2 の両方について検討してみましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━2-3:発明の特徴となっているポイントの扱い方 2008年の電気機械分野の問1を再度見ると、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 問1(配点50点) Y社の、上記した研究に関係する技術として、車両や人の重力を利用し、圧電 素子による発電を行う、道路面や床面に設置される装置であって、発電装置に バネ等の弾性体を組み合わせた装置を開示している日本特許庁発行の特許文献 (10件)を見つけ、それらの特許(公開)番号及び出願人名を書いてください。 なお、実用新案公報は検索対象にしません。また圧電素子による圧電装置であ っても道路面や床面に設置されたもの以外は対象外とします。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ となっています。この問を読むと「圧電素子による発電を行う、道路面や床面 に設置される装置」が前提であって、その中で「発電装置にバネ等の弾性体を 組み合わせた」ことを特徴とする装置を抽出する必要が分かります。 キーワードとしては問題文から「バネ、弾性体」が思い浮かびます。この発明 の特徴となっているポイント「バネ、弾性体」についてはどうしたら良いでし ょうか? これについては考え方は2つ。 1つ目は一本釣り戦法です。つまり、上で作成した検索式にポイントである 「バネ、弾性体」キーワードを掛け合わせて、ピンポイントに探す方法。 もう1つは投網戦法でヒットした特許を丁寧に読み込んでいく方法です。 特許検索競技大会では10件の該当特許を抽出することが求められているので、 1件か2件は一本釣りで探しておくと気持ち的に落ち着くかと思います。 ただ、一本釣り戦法でラクにヒットするような問題ではないと思いますので、 投網戦法で100件~200件ほどは読む必要が出てくると思います。 早いもので今週末が特許検索競技大会ですね。もう少し特許検索競技大会対策 講座もしっかりと配信できれば良かったのですが、いろいろとバタバタしてし まい結局中途半端な講座になってしまいました。少しでも特許検索競技大会に 出場される方のお役に立てれば幸いです。 特許検索競技大会に出場される皆様の健闘を祈念しております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特許関連書籍新刊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特許関連書籍新刊コーナーでは、 ・知的財産権(特許・実用新案・意匠・商標・著作権など) ・知的財産と関係の深い研究開発・技術経営(MOT) の新刊書籍を紹介しています。 ┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳ ┃ 技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか ┃ ┃ 画期的な新製品が惨敗する理由 ┃ ┃ 妹尾 堅一郎 (著) ┃ ┃ http://tinyurl.com/nayw8y ┃ ┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻ ■出版社・紹介文 技術で勝っても、知財権をとっても、国際標準をとっても、事業で負ける 日本企業。その構造を明快に解き明かし、技術立国日本の生き残りをかけ た処方箋を提示。急所技術を見極めた研究開発、抜け目のない知財マネジ メント、それらを前提とした「市場拡大」と「収益確保と」を両立させる ビジネスモデル構築という三位一体経営による競争戦略とは。 ┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳ ┃ 米国特許法入門 ┃ ┃ 斉藤 達也 (著), Mainak H. Mehta (原著) ┃ ┃ http://tinyurl.com/luky6t ┃ ┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻ ■出版社・紹介文 米国特許法を最新情報を交えて丁寧に解説。さらに、連邦裁判所体系や 判例の読み方等、米国法を学ぶ上での基礎事項も網羅。企業の実務担当者 や弁理士など、米国特許の学習者に最適の入門書。 ┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳ ┃ 末吉流知財法務入門―知財楽しむ者 ┃ ┃ 末吉 亙 (著) ┃ ┃ http://tinyurl.com/n9d32p ┃ ┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻ ■出版社・紹介文 知的財産をコンプライアンスと連携させ、リスク管理の道具とするとの観 点からの知財法務入門書。知財担当者の目線を大切にしつつ、「知財楽し む者」を目指す。積み上げられたものが、初めてその全貌をあらわす。 ■知財図書館-知的財産・特許関連書籍のポータルサイト- http://www.e-patentmap.net/library/ ■知財図書館・新刊情報 http://conductorsclub.blog.ocn.ne.jp/epatentmap_iplibrary/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記・ひとりごと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ また1ヶ月のブランクとなってしまいました・・・ 特許検索競技大会対策講座も中途半端な形で終わり申し訳ありません。 出場される方々の健闘を祈るばかりです。 先週土曜日に会社の後輩の結婚式が仙台でありました。 久しぶりの仙台でしたが、実は新幹線で仙台に行くのは初めてでした。 以前は車で仙台に行き、友人と鬼首(オニコウベ)でゴルフを楽しみました。 実はそのときのゴルフが人生初ゴルフです。今でも大した進歩はないのですが 当時のスコアはボーリングだったら私のベストスコアとトントンぐらいです。 今年は社会人大学院もあるので、なかなか時間が取れずゴルフにも行けません が、来年3月に無事終了してゴルフにも行きたいですね。 次回のメールマガジン発行予定日は9月中旬~下旬です。 まだ次回からの新シリーズについてアイデアがありませんが、読者の皆様から 「こんなテーマでやって欲しい」とか「こんなことが知りたい」というご要望 があれば、下記のメールアドレスまで送っていただければ幸いです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【発行人】 野崎篤志 (+noA) 【発行者サイト】 e-Patent Search.net [特許検索・特許調査] << http://www.e-patentsearch.net/ >> << http://www.e-特許検索.net/ >> e-Patent Map.net [パテントマップ・特許マップ] << http://www.e-patentmap.net/ >> 【発行者e-mail】 << webmaster@e-patentsearch.net >> ※ご意見・ご感想をドシドシお送り下さい 【発行システム】 『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 【 配信中止 】 http://www.mag2.com/m/0000194221.html ※本メルマガに掲載されている情報・広告を利用して発生したトラブル・ 不利益に関して発行人は一切責任を持ちません。情報を利用する際は、 皆様の自己責任において行っていただくようお願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(C)2009 e-Patent Search.net All rights reserved.
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2009/11/16 特許電子図書館を使った特許検索のコツ [e-Patent Search.net: Vol.086, 2009/11/16]
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2009/07/21 特許電子図書館を使った特許検索のコツ [e-Patent Search.net: Vol.082, 2009/07/21]
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2009/07/07 特許電子図書館を使った特許検索のコツ [e-Patent Search.net: Vol.081, 2009/07/07]



