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2009/07/21

特許電子図書館を使った特許検索のコツ [e-Patent Search.net: Vol.082, 2009/07/21]

━ Vol.082━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━読者数: 1323名━

無料でできる!

       特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】

                    http://www.e-patentsearch.net/
                    http://www.e-特許検索.net/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2009.07.20━


【本号のテーマ】

         2009年特許検索競技大会対策講座 (5)

             特許検索式の作成(1)


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■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 1:特許検索のネタ

 2:特許検索式の作成(1)
  2-1: 一本釣りで関連特許を抽出する(1)
  2-2: 一本釣りで関連特許を抽出する(2)
  2-3: 一本釣りから投網へ+情報の一元管理

 ◇ショートカット

 ◇特許関連書籍新刊

 ◇編集後記



1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


Vol.078からスタートした「特許検索競技大会対策講座」。


前回は本メルマガでずっと解説してきた「特許検索式作成のキホン」を振り返
って確認しました。今回から実際にかこの試験問題をベースに、取り組み方を
解説していきます。



2:━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特許検索式の作成(1)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1: 一本釣りで関連特許を抽出する(1)


それでは、早速2008年電気機械分野を読んで検索式の作成に入りましょう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<2008年電気機械分野>

現在、環境面に配慮したさまざまなエネルギーの開発が進められている。その
ひとつとして、人や物が移動する際に生じるエネルギーを利用して発電する装
置が注目されている。

例えば、路面上に設置される発電機である「発電床」は、装置内に圧電素子が
組み込まれており、路面上を歩行する際に生じる振動エネルギーを電気エネル
ギーに変換している。

JR東日本では、この発電床を東京駅の改札等に設置し、発電効率の向上等を目
指した実験を実施しており、発生した電力により自動改札や電光表示などの駅
設備の電力の一部をまかなうことを目標にしている。

こうした状況の中、貴方が勤務するY社では、車両や人の重力を利用し、圧電
素子によって発電を行う、道路面や床面に設置される装置において、その発電
効率の向上を目指して、研究を進めています。

そして、開発部門の技術者から、知的財産部門に所属する貴方に対して、関連
技術についての特許調査の依頼がありました。

その特許調査に関し、以下の問1~問3について答えてください。


問1(配点50点)

Y社の、上記した研究に関係する技術として、車両や人の重力を利用し、圧電
素子による発電を行う、道路面や床面に設置される装置であって、発電装置に
バネ等の弾性体を組み合わせた装置を開示している日本特許庁発行の特許文献
(10件)を見つけ、それらの特許(公開)番号及び出願人名を書いてください。

なお、実用新案公報は検索対象にしません。また圧電素子による圧電装置であ
っても道路面や床面に設置されたもの以外は対象外とします。


問2 (配点40点)

問1に記載した特許文献を見出した経緯を次の順序で簡潔に記載してください

 1) 使用した特許検索システム
 2) 検索式及びヒット件数
   (特許文献の確認を行った集合No全てに○をしてください)
 3) 検索式を誘導した手順・理由


問3 (配点10点)

問1、問2の調査過程で得られた知見に基づき、バネ等の弾性体との組み合わせ
以外で、発電床の発電効率の向上策にはどのような手段があり、発電効率向上
策を検討する上でどのような調査を行うべきか、10行程度で提案してください

      ※出所:2008年特許検索競技大会FBセミナー・電気機械分野より


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


前回のメルマガで解説したとおり、「投網戦法と一本釣り戦法」は


 1)一本釣り戦法

 2)投網戦法

 3)一本釣り戦法


の順番で使っていきます。まず始めに一本釣り戦法でピンポイントに関連特許を
探し出します。ここにはあまり時間を掛けずに、関連特許が探し出せなければ、
さっさと投網戦法に移ります。


問題文および設問1を読んで、キーワードを抽出してみましょう。


 発電床

 ※圧電素子 (振動エネルギーを電気エネルギーに変換)

 車両や人の重力を利用し、圧電素子による発電

 道路面や床面に設置される装置

 発電装置にバネ等の弾性体を組み合わせた装置


まずはざっくりとキーワードを抽出します。


ここですぐに検索できるキーワード「発電床」で早速検索をしてみます。


始めの段階では「発電装置にバネ等の弾性体を組み合わせた装置」などは考慮
せず、「車両や人の重力を利用し、圧電素子による発電」装置に関連する特許
を一本釣り戦法でヒットさせていきます。


私はIPDL・公報テキスト検索をよく利用しますが、後方フロントページ検索を
利用しても良いと思います。


 IPDL・公報テキスト検索
 http://www7.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108


 ●公報種別   : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 

 要約+請求の範囲: 発電床



「要約+請求の範囲」に「発電床」と入力して検索すると1件ヒットします。

+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
【公開番号】特開2008-258343
【公開日】平成20年10月23日
【発明の名称】発電床
【国際特許分類】
  H01L  41/113    (2006.01) 
  H02N   2/00     (2006.01)
【FI】
  H01L 41/08        B
  H02N  2/00        A
【出願番号】特願2007-98001
【出願日】平成19年4月4日
【出願人】清水建設株式会社
【要約】
【課題】  圧電素子に継続的な応力を加えることができる機構が採用され、
      効率の良い発電を行うことができる発電床を提供する。
【解決手段】本発明の発電床100は、踏み板1と、この踏み板1にかかる
      荷重を回転運動に変換する回転運動変換手段と、該回転運動変
      換手段の一方向の回転のみを伝達するラチェット機構部24と、
      ラチェット機構部24からの回転が伝達されるフライホイール
      板材25と、フライホイール板材25に設けられる突状片26
      と、一方端が圧電素子32に固着され、他方端が突状片26を
      挟むように設けられる可撓挟持片31と、からなることを特徴
      とする。
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-


ここでヒットした公報のIPC・FIの定義をパテントマップガイダンスで調べて
おきます。


 パテントマップガイダンス(PMGS)
 http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs


■IPC
  H01L 41/00  圧電装置;電歪装置;磁歪装置;それらの装置またはその
         部品の製造または処理に特有な方法または装置;それらの
         装置の細部
  H01L 41/08 ・圧電または電歪装置
◎ H01L 41/113 ・・機械的入力および電気的出力をもつもの
◎ H02N  2/00  圧電効果,電歪または磁歪を用いる電動機または発電機

■FI
  H01L 41/00  圧電装置;電歪装置;磁歪装置;それらの装置またはその
         部品の製造または処理に特有な方法または装置;それらの
         装置の細部
  H01L 41/08 ・圧電または電歪装置
◎ H01L 41/08B ・発電装置

  H02N  2/00  圧電効果,電歪または磁歪を用いる電動機または発電機
◎ H02N  2/00A ・圧電素子を用いた発電機


清水建設の特許に付与されていたIPC・FIは、まさに「圧電素子による発電」
の特許分類です。


現段階では「車両や人の重力を利用」や「道路面や床面に設置」、「発電装置
にバネ等の弾性体を組み合わせ」等は全く考慮していませんが、これは後から
検討しますので、今は置いておきます。



━━━━━━━━━━━━━━━━━2-2: 一本釣りで関連特許を抽出する(2)


ちなみに、今回「発電床」で検索すると1件のヒットがありましたが、もしも
「発電床」でヒットしない場合、どうするか?


一本釣り戦法段階では、あまり考えずに関連しそうな特許公報をピンポイント
に抽出することが目的ですから、



 IPDL・公報テキスト検索
 http://www7.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108


 ●公報種別   : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 

 要約+請求の範囲: 発電
            and
 要約+請求の範囲: 圧電素子
            and
 要約+請求の範囲: 床 or 道路


のような検索をします。上記の検索をするとヒット件数は9件になりますが、
もしもヒット件数が多いようであれば検索範囲を【発明の名称】に絞ったり、
【要約】だけに絞ると良いでしょう。


逆にキーワードで掛け算してヒット件数がゼロになってしまう場合、逆にキー
ワード範囲を広くします。キーワード範囲を広くする場合のコツとしては、
要約や特許請求の範囲には登場しそうにないキーワードを【公報全文】に設定
します。


上記の例であれば


 IPDL・公報テキスト検索
 http://www7.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108


 ●公報種別   : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 

 要約+請求の範囲: 発電
            and
 要約+請求の範囲: 圧電素子
            and
 公報全文    : 床 or 道路


とすれば良いでしょう。ちなみにヒット件数は56件になってしまうので、一本
釣り戦法でピンポイントに関連特許を抽出するには、ちょっと件数が多くなっ
てしまいます。


━━━━━━━━━━━━━━━━2-3:一本釣りから投網へ+情報の一元管理


一本釣り戦法で


◆一本釣り(1)

 ●公報種別   : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 

 要約+請求の範囲: 発電床

 ヒット件数   : 1件


◆一本釣り(2)

 ●公報種別   : 公開特許公報 (公開、公表、再公表) 

 要約+請求の範囲: 発電
            and
 要約+請求の範囲: 圧電素子
            and
 要約+請求の範囲: 床 or 道路

 ヒット件数   : 9件


の2つを読み込むと、ある程度関連する特許分類やキーワードが抽出できます。
この情報を基にして特許検索マトリックスを組み立てていきます。


次回は特許検索マトリックスの組み立て方について解説していきますが、ここ
でちょっとしたコツを。


コツという程のことではないかもしれませんが、検索式の組み立てやどのよう
な条件で検索してきたか、ヒットした公報に掲載されている特許分類の定義な
ど、いろいろな情報が氾濫していきます。みなさんはこのような情報をどのよ
うに管理されていますか?


私の場合、全てをExcelで管理するようにしています。


Excelに


 ・検索式(一本釣り)
 ・検索式(投網)
 ・キーワード
 ・特許分類
 ・参考情報・URL


のようなシートを用意します。特に特許分類については、分類ごとにパテント
マップガイダンスの該当ページをそのままコピーしてExcelに貼り付けます。


今回であればFIのH01L41/00とH02N2/00のページをパテントマップガイダンス
からコピーして、Excelのシートを2枚用意して貼り付けます。


その後、関連性の深い特許分類には色をつけておきます。


特許分類以外でも、一本釣り戦法の過程で公報を読んでいて「このキーワード
使えるな!」と思ったら、キーワード用のシートを準備しておいて、書き込ん
でいきます。


もちろん紙のノートを利用しても問題ありません。重要なのは、情報を1つの
ところに集中させておくこと、散逸させないことです。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ショートカット
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ショートカットでは、メルマガ内で説明したウェブサイトへの
リンクをまとめています

・公報テキスト検索
http://www7.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108

・パテントマップガイダンス
http://www5.ipdl.inpit.go.jp/pmgs1/pmgs1/pmgs



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  特許の審査運用、侵害訴訟の実態を把握することが重要であり、明細書
  の作成に際して、それらを踏まえていかなる特許戦略をとるべきかの
  参考書としてお薦めの書です。 

  改訂3版では、適宜加筆修正すると共に、実務で重要な進歩性と36条関係
  を中心として大幅な加筆を行いました。ここのところ、進歩性の判断が
  厳しいという声に加えて、36条関係が厳し過ぎるのではないか、という
  声をよく聞きます。実施例中心主義のように、クレームを実施例の範囲に
  限定しないと、36条の要件の充足を認めてもらえない場合もしばしばある
  ように思われます。しかし、現実がそうであれば、「明細書を如何に作成
  するか」という原点に戻って、作成する側もそれなりの対策を考える必要
  があります。本書がそのような出願戦略を検討する際の材料になれば
  幸いです。 

  また、最後の章に、本書の総括として明細書の作成におけるチエックポイ
  ントを記載しました。作成した明細書を見直す際の参考にして頂きたい。 



■知財図書館-知的財産・特許関連書籍のポータルサイト-
 http://www.e-patentmap.net/library/

■知財図書館・新刊情報
 http://conductorsclub.blog.ocn.ne.jp/epatentmap_iplibrary/



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記・ひとりごと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

舌の根も乾かぬうちに・・・とはまさにこのこと。

前回のメルマガ発行時に発行予定日を守ろう守ろうと心に誓っていましたが、
1週間で断念・・・仕事や大学院が忙しいとはいえ、自分の意思の弱さを痛感
しました。そのため、次回のメルマガ発行予定日は1週間後ではなく、大学院
のレポートやらテストやらが一段楽した後の2週間後にさせていただきます。


今週・来週が期末の課題レポートやテストのピークです。

20代の大学・大学院生活と比べると、レポート・テストが大変なのことに違い
はありませんが、昔と違って楽しんでいる自分がいると感じます。


課題レポートのテーマは(だいたい)現在の会社をテーマにしたもの。

現在の会社の成功要因は何か?それをフレームワークを使って説明せよ、とか
今後の戦略についてバランス・スコアカードで表現したり、人事マネジメント
戦略の提案書作成や、ナレッジマネジメント導入の提案書作成などなど、どれ
も問題意識を抱えている点について、実際にレポートを通じて整理できます。

さて、レポート作成後に会社に提出してみる予定ですが、何件ぐらい採用して
もらえるでしょうかね。全敗だったり(笑)


次回のメールマガジン発行予定日は8月3日(月)です。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行人】    野崎篤志 (+noA)

【発行者サイト】 e-Patent Search.net [特許検索・特許調査]
         << http://www.e-patentsearch.net/ >>
         << http://www.e-特許検索.net/ >>

         e-Patent Map.net [パテントマップ・特許マップ]
         << http://www.e-patentmap.net/ >>

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         ※ご意見・ご感想をドシドシお送り下さい

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【 配信中止 】 http://www.mag2.com/m/0000194221.html

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 不利益に関して発行人は一切責任を持ちません。情報を利用する際は、
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