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2007/10/22

特許電子図書館を使った特許検索のコツ [e-Patent Search.net: Vol.045, 2007/10/22]

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━ Vol.045━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━読者数:  769名━

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       特許電子図書館を使った【特許検索のコツ】

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                    http://www.e-特許検索.net/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2007.10.22━


【本号のテーマ】

  米国特許検索入門(2)

          競合他社の出願状況を調べる(公開編)


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■Contents━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ★前回メールマガジンの修正★

 1:特許検索のネタ

 2:米国特許検索:競合他社の出願状況
  2-1: データベースの選択(公開・登録)
  2-2: 公開特許 Advanced Search 検索式の作成
  2-3: 公開特許DB・登録特許DBフィールドコードの違い
  2-4: 公開特許データベースの検索における注意点(1)
  2-5: 公開特許データベースの検索における注意点(2)

 3:特許検索の鉄則

 ◇ショートカット

 ◇特許関連書籍新刊

 ◇編集後記




前回メールマガジンの修正━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

メルマガ購読者の方から、前回配信メールマガジンに誤りがあることをご指摘
いただきました。


■誤り


それでは、公報発行日での年度限定の方法ですが、ヘルプを見ると


・ヘルプ:Issue Date (ISD)
 http://www.uspto.gov/patft/help/helpflds.htm#Issue_Date


いくつか例が掲載されています。(中略)

のようになります。例えばキヤノンの2006年に発行された登録特許件数は


    AN/CANON and ISD/1/1/2006->31/12/2006
                  ~~~~~~~~~~

で調べることができます。


■正しくは


それでは、公報発行日での年度限定の方法ですが、ヘルプを見ると


・ヘルプ:Issue Date (ISD)
 http://www.uspto.gov/patft/help/helpflds.htm#Issue_Date


いくつか例が掲載されています。(中略)

のようになります。例えばキヤノンの2006年に発行された登録特許件数は


    AN/CANON and ISD/1/1/2006->12/31/2006
                  ~~~~~~~~~~

で調べることができます。



発行日での検索を行う際に「ISD/MM/DD/YYYY=12/31/2006」で調べます。
前回のメールマガジンでは「ISD/DD/MM/YYYY=31/12/2006」となっていました
申し訳ありませんでした。修正させていただきます。


1:特許検索のネタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前回は


        競合他社の出願状況を把握するには?


というネタで米国・登録特許の出願状況を把握するための方法を解説していき
ました。今回は米国・公開特許の出願状況を把握するための方法を説明してい
きたいと思います。



2:米国特許検索:競合他社の出願状況━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2-1:データベースの選択


前回はキヤノンを例にとって、米国・登録特許の出願状況を調べました。今回
もキヤノンを例にとって米国・公開特許の出願状況を調べていきましょう。


前回も掲載したとおり、米国特許検索データベースには


◆Issued Patents (PatFT) ←登録特許
 (full-text since 1976, full-page images since 1790)

◆Published Applications (AppFT) ←公開特許
 (published since 15 March 2001)


の2種類があります。今回は公開特許の出願状況について調べていきます。


━━━━━━━━━━━━━━2-2: 公開特許 Advanced Search 検索式の作成


前回のメルマガでは登録特許データベースのAdvanced Search利用した場合の
検索方法について解説しました。


例えばキヤノンの2006年に登録となった特許を調べるための検索式は、


 2006年:AN/CANON and ISD/$/$/2006


となりました。


  an/ Assignee Name (権利譲渡人)
 isd/ 公報発行日


でしたね。今回は公開公報の場合の検索式作成について説明します。公開特許
データベースのAdvanced Searchをクリックすると、左側にQueryと書かれた
大きなブランクがあります。登録特許データベースのインターフェースとそう
大きな違いはありません。


・Published Applications (AppFT) Advanced Search
 http://appft1.uspto.gov/netahtml/PTO/search-adv.html


このブランクに「フィールドコード/検索ターム」から成り立っている検索式
を入力していきます。


登録特許と公開特許では「フィールドコード」が少々異なっています。



━━━━━━━━━━━2-3:公開特許DB・登録特許DBフィールドコードの違い


登録特許データベースでキヤノンの2006年に登録となった特許を調べるための
検索式は、


 2006年:AN/CANON and ISD/$/$/2006


でした。ここで使っているフィールドコードは


  an/ Assignee Name (権利譲渡人)
 isd/ 公報発行日


です。公開特許データベースでは


  AN/ Assignee Name (権利譲渡人)


は変わりません。年度限定のフィールドコードの代わりに


   PD/ Publication Date   公開日
  APD/ Application Date   出願日
 RLAP/  Related US App. Data 関連する米国出願の日


の3つのいずれかを用います。登録特許を調べる場合は前回のメールマガジン
でも解説したとおり ISD(公報発行日)を使いました。というのは、アメリカは
少し前々出願公開制度がなかったからです。詳細については前回のメルマガを
参照してください。


公開特許を調べる場合は上記3つのいずれでも良いかと思いますが、登録特許
件数と比較したいのであれば、公開特許も公開日(PD)を使います。特に登録特
許と比較するのでなければ、出願日(APD)で良いと思います。


よって検索式・検索結果は以下のようになります(公開日、出願日の2通り)。


◆検索式(PD:公開日)
 2006年:AN/CANON and PD/$/$/2006
 2005年:AN/CANON and PD/$/$/2005
 2004年:AN/CANON and PD/$/$/2004
 2003年:AN/CANON and PD/$/$/2003
 2002年:AN/CANON and PD/$/$/2002
 2001年:AN/CANON and PD/$/$/2001

◆結果
 2006年:2522件
 2005年:2574件
 2004年:1799件
 2003年:1289件
 2002年: 362件
 2001年:  17件


◆検索式(APD:出願日)
 2006年:AN/CANON and APD/$/$/2006
 2005年:AN/CANON and APD/$/$/2005
 2004年:AN/CANON and APD/$/$/2004
 2003年:AN/CANON and APD/$/$/2003
 2002年:AN/CANON and APD/$/$/2002
 2001年:AN/CANON and APD/$/$/2001

◆結果
 2006年:2227件
 2005年:2569件
 2004年:2155件
 2003年:1877件
 2002年: 957件
 2001年:  23件



━━━━━━━━━━━2-4: 公開特許データベースの検索における注意点(1)


公開特許データベースにおける企業の出願状況について調べる方法を解説して
きました。登録特許とはフィールドコードが違うだけじゃないか、と思われた
かもしれません。しかし、公開特許データベース利用時に注意すべきことがあ
ります。考慮しておかないと他社の出願状況を見誤ってしまいます。


これは米国の出願公開制度にも関連しています。米国の出願公開制度は2000年
11月より導入されました。この出願公開制度は日本の制度とは異なっていて、
出願された全ての特許を公開するわけではありません。実は米国以外へ出願し
ない場合は出願公開しないようにすることも可能なのです。


日本の場合、例えばA社が2006年に1,000件特許出願したとします。


 1,000件中  自国では1,000件出願公開(公開公報)
        外国では 100件出願公開(公開公報)


A社が日本の企業であれば1000件出願したら、全1000件が出願公開、つまり
公開公報が発行されます(出願から18ヵ月後)。

この1000件中100件を外国出願したとします。すると、この100件は18ヵ月後に
外国で出願公開されます。


もしもA社が米国の企業の場合、ちょっと事情が変わります。上述したとおり


 「米国以外へ出願しない場合は出願公開しないようにすることも可能」


なので、出願した1000件中外国に出願しない900件(=1000件-100件)については
自国(つまり米国)で出願公開しないことも可能なのです。出願された特許が18
ヵ月後に公開されるのが通常なので、この米国の出願公開制度は非常に特徴的
です。


特にこの制度で注意しなければならないのは米国企業です。当たり前の話です
が米国企業は米国が自国になります。米国企業が自国内にしか出願しない特許
は公開しないようにすることができるのです。



━━━━━━━━━━━2-5: 公開特許データベースの検索における注意点(2)


もう1つ公開特許データベースでの検索における注意点があります。


下の例は米国の自動車メーカーFord(フォード)の公開特許公報です。フォード
の特許を2つ掲載しますが、1つ目の公報は


 AN/FORD and PD/$/$/2006


でヒットします。公報中に「Assignee Name and Adress」という項目があり、
「FORD GLOBAL TECHNOLOGIES, LLC」が権利譲渡人名となっています。


----------------------------------------------------------------------
United States Patent Application              20060289663
Kind Code                              A1  
Smith; Mark G.                    December 28, 2006  
----------------------------------------------------------------------
VEHICLE COOLING SYSTEM

                Abstract

An integrated cooling system includes two separate evaporator coils.
Each evaporator coil has its own shutoff, thereby allowing for
individual control over the cooling of each of two vehicle spaces.
The evaporator coils may be disposed within the vehicle to cool the
passenger compartment and a battery compartment, respectively. The
separate control afforded by the cooling system provides the
flexibility of shutting off cooling to the vehicle passenger
compartment for the comfort of the vehicle occupants, while still
providing cooling to the battery, as needed. The cooling system
includes a number of control features which provide for automatically
shutting off cooling to one or more of the evaporator coils based on
parameters such as air temperature and refrigerant pressure. 

----------------------------------------------------------------------

Inventors: Smith; Mark G.; (Canton, MI)  

Correspondence Name and Address:      BROOKS KUSHMAN P.C./FGTL
                   1000 TOWN CENTER
                   22ND FLOOR
                   SOUTHFIELD
                   MI
                   48075-1238
                   US

 
Assignee Name and Adress: FORD GLOBAL TECHNOLOGIES, LLC
             Fairlane Plaza South,
             Suite 800 330 Town Center Drive
             Dearborn
             MI

Serial No.:  457326 
Series Code:  11  
Filed:  July 13, 2006 

U.S. Current Class: 237/12.3B  
U.S. Class at Publication: 237/012.30B  
Intern'l Class:  B60H 1/00 20060101 B60H001/00 
----------------------------------------------------------------------


2つ目の公報は以下の検索式


 AN/FORD and PD/$/$/2006


でヒットしません。公報を見ると1つ目の公報にあった「Assignee Name and
Adress」という項目がありません。その代わりに「Correspondence Name and
Address」という項目があり、ここに「FORD GLOBAL TECHNOLOGIES, LLC.」が
あります。


----------------------------------------------------------------------
United States Patent Application              20060162677
Kind Code                              A1  
Piddock; Mitchell ;   et al.               July 27, 2006
----------------------------------------------------------------------
Internal combustion engine coolant flow 

                Abstract

A cooling system for an internal combustion engine 1 is disclosed in 
which an electronically controlled flow control valve 9 is used to 
control the flow of coolant exiting the engine 1. The electronically 
controlled flow control valve 9 is able to control the cooling of the 
engine 1 irrespective of the speed at which a pump 2 used to urge 
coolant to flow into the engine 1 is rotated by a drive belt 3 
connected to an output 4 from the engine 1. 

----------------------------------------------------------------------
Inventors: Piddock; Mitchell; (Brentwood, GB) ; Pegg; Ian; 
      (Chelmsford, GB) ; Routledge; Les; (Essex, GB)  

Correspondence Name and Address:      FORD GLOBAL TECHNOLOGIES, LLC.
                   FAIRLANE PLAZA SOUTH, SUITE 800
                   330 TOWN CENTER DRIVE
                   DEARBORN
                   MI
                   48126
                   US

 
Serial No.:  292561 
Series Code:  11  
Filed:  March 16, 2006 

U.S. Current Class: 123/41.1  
U.S. Class at Publication: 123/041.1  
Intern'l Class:  F01P 7/16 20060101 F01P007/16 
----------------------------------------------------------------------


2つ目の公報にある「Correspondence Name and Address」という項目には
今回のようにフォードの知的財産部門「FORD GLOBAL TECHNOLOGIES, LLC.」が
掲載されていたり代理人、つまり米国の特許弁護士事務所名が記載されている
ことが多いです。


しかしこの「Correspondence Name」の項目は検索対象ではありません。その
ため2つ目の公報のようにFORDの出願でありながら「Assignee Name」という
項目がないので、以下の検索式では


 AN/FORD and PD/$/$/2006


ヒットさせることができません。つまり米国企業の公開特許を調べようと思っ
ても完全に網羅することは難しいのです。


制度的な面とデータベースにAssigneeが掲載されない場合がある、という2点
だけは覚えておくと良いでしょう。



3:特許検索の鉄則━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本号の解説の中から3つを特許検索の鉄則としてまとめます。


■特許検索の鉄則102

 米国特許の公開特許検索では出願日ベース・公開日ベースのいずれで
 整理しても良い


■特許検索の鉄則103

 米国公開特許は、米国以外に出願しない特許について
                    公開されない場合もある


■特許検索の鉄則104

 米国公開特許には権利譲渡人(Assignee)が掲載されていない場合もある



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ショートカット
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ショートカットでは、メルマガ内で説明したウェブサイトへの
リンクをまとめています

・Published Applications (AppFT) Advanced Search
http://appft1.uspto.gov/netahtml/PTO/search-adv.html

・ヘルプ:Issue Date (PD)
http://appft1.uspto.gov/netahtml/PTO/help/helpflds.html#Publication_Date

・ヘルプ:Issue Date (APD)
http://appft1.uspto.gov/netahtml/PTO/help/helpflds.html#Application_Date

・ヘルプ:Assignee Name (AN)
http://appft1.uspto.gov/netahtml/PTO/help/helpflds.html#Assignee_Name


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  あり方を問いつつ分析。編者自身のモティベーション論,能力蓄積の
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■知財図書館−知的財産・特許関連書籍のポータルサイト−
 http://www.e-patentmap.net/library/

■知財図書館・新刊情報
 http://conductorsclub.blog.ocn.ne.jp/epatentmap_iplibrary/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記・ひとりごと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

毎年1回秋になると大風邪をひきます。

夏から秋の変わり目、時期としては9月下旬から10月上旬。
風邪になりやすい時期も分かってはいるのですが、今年もダメでした。

先々週は鼻水が止まらず、先週は頭痛に悩まされました。毎日エスタックイブ
やバファリンなど市販の薬を飲んで薬漬けにしたのですが、それでも治らず、
先週の土曜日に観念して近くの町医者に行って静養したら何とか治りました。

会社でも周囲はみんな風邪っぴきですね。特に今年はいつまでも暑かったし、
気温の高低も激しかったですからね。なかなか体が気候の変化についていか
なかったんだと思います。

涼しくなってきて本格的な秋になってきましたが、個人的には牡蠣シーズンが
到来して嬉しくてしょうがありません。


次回のメールマガジンの発行予定日は11月5日(月)です。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行人】    野崎篤志 (+noA)

【発行者サイト】 e-Patent Search.net [特許検索・特許調査]
         << http://www.e-patentsearch.net/ >>
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         e-Patent Map.net [パテントマップ・特許マップ]
         << http://www.e-patentmap.net/ >>

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