2009/07/27
【Logi-SP】なるほど物流効率化 Vol.78 政治の夏に思うこと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■◇ ■■■ ロジスティクス・キーワード~ なるほど物流効率化 ■■■ No.078 政治の夏に思うこと ■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 先週初め、とうとう衆院が解散され、8月30日の衆院選に向けて議論が 活発になってきました。 各種テレビやメディアを見てもかなり議論に熱を帯びていますが、これまで と違うのは、普通の商談の中でも政治の話が出てきていること。 私の周辺だけかもしれませんが、とても良い事と思います。 思えば各党のマニフェストも読み解いたことがなかったのですが、今回に ついては出た順からかなり読み込んでいます。 物流行政と農業行政にはかなり影響が出ますので、しっかりと本質を つかみたいところです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<PR>━ 物流会社が欲しい資材・機材が揃うと評判の専門サイト 「うんそう繁盛net」がいよいよ物流モールに出店。 ただ今開店記念として、物流解決ねっと会員様限定の特別価格を ご提供中(一部商品を除く)。 物流解決ねっと協賛のオープンセール! 今、本店よりもさらにお買い得となっています。ぜひご利用ください! セール期間 7月13日~8月10日 ご購入はこちらから http://www.butsuryu-kaiketsu.net/ecsUserIndex.php?act=ecs_user_Shop_Init&sel_id=6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <今週気になった記事> 国土交通省では、トラック事業者にとって再生産可能な適正運賃が収受 できる対応策として「地域標準コスト」の設定を視野に入れ、近く具体的な 検討に着手する模様だ。まずはモデル案の策定に向け関東地区の事業 者を抽出し、調査を行うことを検討。2010年度末までの取りまとめを目指 している「トラック産業の将来ビジョン」の重要課題として俎上(そじょう)に 上るものと見られる。 出典:物流ニッポン1面 http://www.logistics.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆いったいどうなる?物流行政 民主党の公約に、「ガソリンの暫定税率延長の廃止」「高速道路無料化」 があります。現在は自民党政権が高速道路(ETC普及の目的と言われて いますが)現在土日1,000円使い放題の大盤振る舞いをしていますが、 もし政権交代がなされ、にこれらが実現したとき、トラック運賃は一体 どうなるのか?と不安になっています。 実際のところ、以前暫定税率が解除された1か月はガソリンの先行値下げ& 期間終了後の値上げ抑制が発生し、ガソリンスタンドの収益をガタガタに しました。 また、1,000円高速は毎週末、盆暮れ並みの大渋滞を巻き起こしており、 二酸化炭素出しまくりです。 そのような中、環境優等生の船舶輸送が壊滅的な打撃を受け、船会社の 倒産や航路廃止がひっそりと進んでいます。鉄道も貨物はおろか、旅客も 7%近い減になっています。 トラックは定時運行も厳しい状況になりつつあり、渋滞を見込んでJR貨物 が増便をもくろんでいるそうです。 ETCは未だに納品待ち、ハイブリッドカーのプリウスは今予約しても補助 金発効期間内に納品できないかも、という状況だそうです。 こんな政策が政局のごたごたで連発されると、「いいとこどり」を狙う、 私のようなよこしまな、消費者や経営者が出てくるのも当然と思います。 何においても事業は継続性が大事で、国の政策はその前提となるものなので、 このような中で標準運賃を決められても、それって本当に大丈夫?と首を かしげてしまいます。 しかも民主党政権になったら、輸送原価のかなりの部分を締める燃油費の 前提が変わりますので、大変なことになります。 既に大昔のように感じますが、去年の春に盛り上がったサーチャージの 二の舞にならないでしょうか。 ☆例えばこんなことに もし、暫定税率が廃止になり、高速道路が無料化になったら、私なら物流費 負担を最小にするために、本社を東京へ移転して、物流を内製化してしまい ます。 内製化すれば燃油費の減税分を総取りできます。コストだけ考えたら、改善 率1ケタの、地道な活動や、ややこしいSCMや共配などやってられません。 また、高速が無料ならば地方に拠点を置くより東京から向かったほうが、 出張も金銭的に苦になりません。消費も極端なストロー現象が起こります。 地方では食品スーパーしか残らないかもしれません。 必需品以外は通販はありますから大丈夫?です。 また不景気の中、確率的により人口の多い地域にいたほうが、ビジネス チャンスは広がります。一人当たりの消費量は減る傾向なわけなので、 単価が減るなら量で稼がなければなりません。大都市にしがみつけ!という 感じです。 しかも全国一律最低時給1,000円です。そりゃあ、うんと稼いでもら わないといけません。社員も簡単に辞めさせたら世間からの風当たりも 強烈なので、倉庫で荷役や配送をしてもらったほうが心穏やかです。 また子供のいない独身の若者は増税になりますので、働き盛りのドライバー はかなり過酷なビジネスになりそうです。 かくして、物流は企業内に業務が吸収され、トラック比率99%の、都市型 の何でも屋に変化してしまい、、高度化とは無縁の世界に後戻りする・・・ そんな冗談のような世界ができ、地方活性化も、生産性向上もチャラ、 ということにはならないことを祈ります。 過去の暫定税率騒ぎから類推すると、ガソリン暫定税率解除、高速道路 無料化は、短期的には内製化しようとする荷主企業、なんとかして生きて いかなければならない同業他社との苛烈な価格下げ圧力との戦いに なります。よっぽど考えて実施しないといけません。 ☆標準運賃よりも、違法事業者の退出ルールとセーフティネットの整備を 産業が成長するためには、成長のための土台や前提条件が必要です。 事業における土台とは、安定した社会と、公正な競争環境です。 前提条件とは、ルールを守れるプレイヤーの存在です。 いきなりの減税や無料化は、良い悪いに関わらず、そこで働く事業者の 経営の土台を破壊します。 また、残念なことにどの業界でも、すごい人もいればそうでない人もいます。 また自分には無理とわかっても、今更他のこともできない、という人もいます。 生存がかかった人が、ルールを守れるでしょうか? 随分昔になりますが、建設業界のコンサルをしているとき、ある建設会社 の現場監督さんからこんなことを聞きました。 「建設業と物流業、農業は仕事的にかなり近いんだ。」 「それはどうして?」 「昔から建設業が不景気になると、職方はトラックドライバーになったもんさ。 住宅景気が良くなると、また建設業に戻る。うんと不景気になると、地方の 建設業者は土壌改良や土木(公共工事)のほうにいくんだ。」 人ひとりが身一つでも稼げたころは、こんなことが普通にあったそうです。 そんな昔の話ではないです。 今もあるのかもしれませんが、今や公共事業は雇用吸収効果はなく、 建設業も決して楽ではありません。むしろ、各業界とも高度に専門化されて いて、簡単に景気が悪くなったからと、次々仕事を移れるわけもなく、 なんとか今いた業界でしがみついて生きていかなければならないのです。 そうなると法を犯してでも事業をしようとする輩が出てきてしまいます。 物流業の中でも特に運送業は、違法事業者の存在数が多い業界でも あります。生きていくために社会保険料も払わずに事業をしている企業 や、廃業するための費用もない事業者もいるのです。 高度な技術・サービスを駆使する事業者とともに、一定割合でそうでない 企業も混じり、それらが価格破壊を起こしてしまうのが物流業界の偽ら ざる一面です。 真面目にやっている事業者が報われるよう、今やむを得ず生きていく ために価格で勝負するしかない、社会的義務を果たせないのに経営を している人には退場頂き、そのような方が生きていけるようなセーフティ ネットを作るなど、きちんと後先を考えた政策を打ってほしいです。 話は戻って標準運賃を作ろうとする動きは、5年位前であれば良かった のですが、今はかなり時機を逸しています。 今はきちんと事業をしている企業が成長できる業界を作るために、 価格破壊をしている違法事業者、利用運送業者を整理退場させること が、まず第一ではないかと考えます。 そして、退場した人たちが復帰準備できる、セーフティネットを整備する ことが重要と思います。 そして、セーフティネットの中には、派遣業はあってもいいのではないで しょうか。今の派遣業法は、補償能力のない零細請負を乱造している ように思えてならないのです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 意見・感想・質問等 → info@logi-sp.com 購読登録・解除 → http://www.mag2.com/m/0000193800.html ──────────────────────────────── 発行人:株式会社ロジスティクス・サポート&パートナーズ http://logi-sp.com/index.html ──────────────────────────────── このメルマガは『まぐまぐ』を通じて配信しています。 http://www.mag2.com/ ──────────────────────────────── 知人・友人への転送、社内での回覧はご自由にどうぞ。Copyright 2006-2009 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



