2007/09/24
ロジスティクス・キーワード~なるほど物流効率化 No.058【大激震!人材派遣の影響】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■◇ ■■■ ロジスティクス・キーワード〜 なるほど物流効率化 ■■■ No.058 大激震!人材派遣の影響 ■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 9月も終盤というのに、この暑さはなんでしょう?やっぱり地球温暖化の影響 なのでしょうか。それはそれとして、もう年末の準備が聞こえてくる物流業界 なのですが、今年の年末は本当に大変なことになりそうなのです。 それは気候のせいでも、景気のせいでもない、ある2つの企業が受けた受難 が波及することで起こりそうなのです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇◇ いよいよ生産性向上セミナーも第10回! ◇◇◇ 今回は「物流で利益を出す!」ぜひご参加をお待ちしております。 ◇◇◇ 詳しくは http://logi-sp.com/part/event/event10.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <今週の気になるニュース(この記事の配信日は2007年7月3日です。)> グッドウィル・グループの子会社で日雇い派遣大手グッドウィル(東京都港区) から派遣された男性スタッフ(27)が、職業安定法に違反する二重派遣の 状態で、労働者派遣法で禁止された港湾での荷物の積み下ろし作業をしていた ことがわかった。 男性が三井倉庫(同)の構内で労災事故にあったことで明るみに出た。 グッドウィルが労災を適切に報告しなかった疑いもある。同じ状態で働く人は 多数いるとみられ、厚生労働省はグッドウィルが違法派遣にかかわった可能性 があるとみて調査し、違法性が確認されれば行政処分を検討する。 男性はグッドウィルの藤沢支店(神奈川県藤沢市)から東和リース(東京都港区) に派遣されていた。東和リースは笹田組と請負契約を結んでいたが、男性は 笹田組の指示で働く偽装請負の状態で、実態は派遣だった。これは二重派遣と なり、職業安定法(労働者供給事業の禁止)に抵触する。また、港湾業務は安全 面の問題などから労働者派遣が禁止されている。 日雇い派遣業界では、港湾や建設、警備といった禁止業務への派遣や、二重、 多重派遣の横行が指摘されてきた。 グッドウィルは05年6月、建設業務への派遣を繰り返し、東京労働局から事業 改善命令を受けており、厚労省はこの事実を重視。違法な派遣への関与が確認 され、悪質と判断されれば、事業改善命令や事業停止命令が出される可能性 がある。 (出典:asahi.com グッドウィル日雇い 二重派遣で禁止業務 厚労省調査へ http://www.asahi.com/special/070607/TKY200707020303.html ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆すごい打撃 なんで9月も終わりのこの時期に、7月はじめのニュースなど・・・と思われた 方も多いと思いますが、実は私もこのニュースが出た当時はあまり気にして いなかったのです。何しろそのころ世間は政治の季節。もちろんグッドウィル は例の「コムスン問題」で大騒ぎでしたから。 派遣の労災事故ということで、言ってしまえばそれほど珍しくはない話。当時は 「ああ、マスコミみんなで寄ってたかってのほじくりかえしか。」と感じたの を覚えています。 しかし、この話、それほどことは簡単ではなく、事業継続にもかかわる重大な 要素が絡んでいたのです。 それは「二重派遣」と「建築・港湾現場への派遣禁止業種への派遣業務」。 結果的にこの事故がきっかけとなり、疑いのあるあらゆる現場への調査の手が 伸び、かなり黒に近いグレーの現場が出てきたようで、グッドウィルをはじめ、 フルキャストも含む大手人材派遣業界は大激震。 データ装備費問題など、さまざまな出来事が明るみになる中、疑わしき現場へ の派遣について一斉に撤退を始めたのです。この情報が入ってきたのがつい 先週のこと。新店に対してオープニング資材を納入するある会社からの話を お聞きしました。 ☆具体的にはどうなっている? ではどんな影響がでているのでしょうか? この会社の場合、新店のオープニングに際しては、建築・内装工事を進めて いる現場に対して、売り場が出来次第どんどん商品を納めていくのですが、 この「現場」が派遣禁止となっている”建築現場への派遣業務”にあたるという ことで今後派遣はできません。と急に申し入れられたそうなのです。 詳細を聞いたところ、まず、一般的な話として関連法規やその解釈については、 今までとなんら変更はありません。 今回派遣の断わりを入れてきた背景として、コンプライアンスの強化のために、 派遣先へ事前に社員を向かわせて、社員が直接建築現場で無いのかを確認 する流れが始まったそうなのです。 これまでは、納品先が建築現場で有る無しの判断は、依頼主から渡すチェック シートに、「建設現場で無い」と申告してあることが、大きな判断材料でした。 それが、今後は派遣会社社員による就業場所の目視確認が行われ、総合的な 状態を確認することになったようです。 すでにフルキャスト、グットウィルはスタートしており、一斉に社員による目視 確認が今後始まるとのことです。 目視確認の基準は「現場を見て総合的に判断する」とのことです。 ☆他にも影響する可能性が・・・ このため、その現場で仕事をする会社が建築行為をしているかどうかは問題で はなく、その納品場所が建築作業を行っていると見られる場合はほぼ派遣は しないようなのです。 難しいのは、建物の引き渡しが終わっている、消防検査が終わっている、など 書類や手続き上の話ではなく、派遣するその時点でその建物が建築現場であるか、 否かが問題とされる点です。 ですから、書類上の形がいかに整っていても、実際にその建物に、足場が組ま れている、仮囲いがある、内装業者の車が止まっていて内装作業がされている 様子があるなど、建築現場と思われるような様子があれば、派遣は断られることに なります。 たとえば、完成し引き渡しが完了した店舗であっても、ちょっとしたクレームや 手直しで工事業者さんが作業をしているような場合、建築現場とみなされて、 派遣が不可能になる可能性があります。 刻々と状況が変化する新店舗や改装店舗の準備現場では、今後は派遣活用は 非常に難しいものとなると考えられます。 まさに羹(あつもの)に懲りて膾(まなす)を吹くの状態です。しかしこれだけの 世論の逆風のなか、もし「疑わしきは罰せず」といった意識で派遣を続けて、 免許剥奪などの目にあったのでは、会社としての存続も危うくなります。そのよう な中では派遣会社各社の対応を責めることもできません。 これは一例ですが、港湾の仕事についてもこれと似たような事態が発生している ようです。たとえば本当に重機などを使った港湾作業には危険が伴いますが、 実際には通関を切る前の現場(保税区域)で検品を行い、そこで見つかった不良 品は通関させずそのまま仕入先に返品するなどの動きはごくごく一般的に行わ れており、それらは港湾地区でなければ、当たり前にパートさんや派遣の方々が 携わる軽作業です。しかし、それを行う場所が「港湾地区」であるというだけで 禁止業務への抵触となり、違法になることから、いっせいに派遣事業者が海際 から離れていっている状況です。典型的な「現場の状態に法律が追いついてい ない状況」が発生してしまっています。 業務の内容ではなく、見た目の状況でこのようなことをされてしまっては、かなり の会社や業界が影響を受けるのは間違いありません。 特にオープニング納品や輸入時検品はもともとスポットの業務であり、正社員を そこに抱えることができないから派遣に流れた、という経緯があります。 この年末はこのような状況で、いくつかの現場は深刻な人手不足やリードタイム の延長を覚悟してかかったほうがいいと思います。 ☆もしかしたらビジネスチャンスかも かたやこれらの業務を請け負っている物流事業者にはめったにない好機かも しれません。派遣という手が使えない以上、その道、そのエリアに特化した業務 会社が誕生し、正社員が従事しても成り立つ請負価格と仕事量が確保できる なら、これは大変な規模のビジネスチャンス誕生です。 物流業界には、棚卸に特化して成長したエイジス http://www.ajis-group.co.jp/ などの優良企業がありますし、古くは梱包会社など、「業務特化」の会社が いくつもありました。引越しについても大型マンションでは物流企業が「現場幹事 会社」として納入段取りをコントロールする時代です。 これまでのような「都合のよい」人繰りができなくなる中、業界全体が協力して 雇用会社などを作るのはどうでしょうか? 実は慢性的な人手不足で悩む農家の中ではすでにそのような取組みもあります。 酪農ヘルパー https://beco-helper.jp/whats/index.html 協同組合が派遣先を探し、登録者を育成、管理する、という形で運営しています。 酪農など生き物を預かる仕事は、単に指示通り仕事をすればいいのではなく、 さまざまな農家の仕事の進め方を把握して、臨機応変に仕事を進めていく必要 があるのです。このため、教育やOJTを行う反面、登録者にも相応の意欲を求 めます。 365日、24時間仕事をしなければならず、遊びはまだしも、冠婚葬祭もままなら ないという農家にとって喜ばれているそうです。 しかし、まずは2ヵ月後の年末にむけての対応をなんとかしなければ。 密に派遣会社や協力会社各社と連絡を取ることをお勧めします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■ 在庫キャッシュフローが20%改善する!! ■■■ http://logi-sp.com/part/service/service02-02.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 意見・感想・質問等 → info@logi-sp.com 購読登録・解除 → http://www.mag2.com/m/0000193800.html ──────────────────────────────── 発行人:株式会社ロジスティクス・サポート&パートナーズ http://logi-sp.com/index.html ──────────────────────────────── このメルマガは『まぐまぐ』を通じて配信しています。 http://www.mag2.com/ ──────────────────────────────── 知人・友人への転送、社内での回覧はご自由にどうぞ。Copyright 2006-2007 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



