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パリに住む筆者が、なにがなんだかわからないフランス人という人達を映画や絵画作品を通して解剖してみました。Sacres Francais!(サクレ フランセ)とは「とんでもないよ、フランス人」という意味です。

  • 発行周期 隔週刊
  • 最新号 2009/11/25
  • 部数 146部
  • メルマガID 0000191817
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2009/11/07

サクレ・フランセ! 54号 サイエントロジー裁判

                                          2009年11月7日発行
【Sacres  francais !54号】                  

宗教またはセクトと芸術の関係
    ――― サイエントロジー裁判 ―――



【Editorial par koko】

どうもここんとこ、見る映画見る映画、私の気を重くするようなものが続いて、すっかり気分はブルーのkokoです。
(くだらない映画をみたからじゃなくて、映画が描く現実の孤独とか人生の厳しさを目の当たりにして疲労困憊した
という意味において気分がブルーなんです) 
マイケルの『That is it』ぐらいだけでは気が晴れるわけもない。こんなときは「メタリカじゃ~」とばかりに、
彼らのコンサートDVDを見て憂さを晴らす今週です。

ところで先週フランスでは少なくとも2つの大切な裁判の話題がニュースに取り上げられました。
一番の注目は、クリアストリーム裁判。台湾のフリーガート艦にまつわる贈賄事件から端を発した
フランス版ウォーターゲート事件です。被告5人のうちの一人が日本では男前で有名な元外相でもあり、
事件時は首相だったドヴィルパンで、原告40人のうちの一人が現大統領サルコジ。
いやがおうでもメディアの注目度はナンバーワン!先週1カ月に及ぶ法廷での争いが終了しました。
※詳細は
http://d.hatena.ne.jp/parisienne75/20090922

もうひとつが、サイエントロジーに絡む裁判。
※http://kito.cocolog-nifty.com/topnews/2009/10/post-9f22.html

どちらもとても興味深い話なのですが、サクレ・フランセーとしては、やはり少し芸術に関係する話題、
つまりサイエントロジー裁判についてとりあげたいと思います。

今回もよろしく。




【お題 その1】
サイエントロジー教会
(教会の詳細をお知りになりたい方は、wikiなどを参照ください)


トム・クルーズが宣伝塔となって世界に支部を置くあのサイエントロジー教会に対して、詐欺罪と不法な医薬品販売の疑いで
裁判が行われました。特に元会員の一人であるピアニストが2002年に告発本を書き、サイエントロジーを訴えたことがメディアに
注目され、今年やっと判決に大きな関心が集まりました。

判決は、サイエントロジー教会および7名の運営関係者を組織的詐欺罪と不法医薬品販売の罪で裁いたというもの。

実はフランスではアソシエーションは解散させることが法律上できないというとんでもない法改正があって、
裁判官は敢えて組織を存続させながら今後もし同じようなことがあれば容赦しないぞ、という意味を込めた判決を下しました。

ここ最近は教会を告訴したピアニストが頻繁にメディアでサイエントロジーがいかにでたらめな金儲け団体かを説明し、
いろんな専門家が法律面や宗教面での論議を行いました。フランスではイギリスなどと同様に、
サイエントロジーは宗教団体とはみなされていません。お隣スペインの状況は信じられないです。
どうしたら政府公認になることができるのでしょうか。

今回の裁判で、初めて裁判所はサイエントロジー教会全体に詐欺罪を適用したということで、今後次々と行われる
サイエントロジー絡みの裁判の行方が楽しみになってきました。
それまで個人に対してのみの判決が下されていたのですから、これは大きな変化でした。





【お題 その2】
各界に伸びるサイエントロジー教会の魔の手


こんな状況の中、日本のファーストレディがサイエントロジストだなんて、なんだかバカバカしすぎてやりきれませんね。
(そのような記事をネットでみかけました。嘘だったら安心しますが・・・) 
しかし、笑ってばかりではすまされないのです。フランスでは過去にサイエントロジー絡みの裁判書類がうっかり紛失したり、
調査官の手元でもみ消されたりしたことがだんだんと明らかになっています。司法関係者にサイエントロジーの影響を受けた
人間がいるということを意味します。事実サイエントロジーのロビーイングはすごいもので、昔サルコジが(たぶん)内務相
だったころにトム・クルーズがサルコジを表敬訪問していることからもそれは伺いしれるというもの。

フランスのメディアに頻繁に登場している元サイエントロジストAlain Stoffenのケースは、彼が尊敬するミュージシャン 
チック・コリアがサイエントロジーの信者だと知ったのがそもそもの始まりだそう。当時彼は24歳で、成功を夢見る普通の
ピアニストだったのです。何の疑いもなく親友がすすめてくれるままに入会。アーティストとして何かが得られるのでは
ないかと思っての入信でした。

昔からシャーマンは宗教的面だけでなく芸術面も司ると言われていますから、彼が何を求めて入信したのかはわかるような気がします。

じゃ、鳩山幸は何を思ってトム・クルーズにうっとり見とれるのだろう?
あっ、彼女も一応宝塚出身のアーティストでしたっけ。
鳩山幸さんが嬉しそうにトム・クルーズやUFOの話をするシーンが何度もこちらのメディアで流されました。
毎回コメントのしようもない虚脱感が私を襲います。




【お題 その3】
アーティストと新興宗教の関係


昔フランスで知り合いになったモンマルトルの絵描きに創価学会信者がいて、かなり驚いたことがあります。
創価学会の創始者の名前を知らない私をどれだけ軽蔑したことか(思い出し笑い)!
その時の私は彼にとって完璧非人間状態!

それから知り合いの日本人ミュージシャン(多分皆が知っている)がどうも母親と共に強烈な信者である
(どこの宗教団体か忘れちゃいましたけど)と知って、彼の普段の熱心さや勤勉さ、また他人に対する心遣いが
トム・クルーズの熱心さにダブルところがあって、複雑な想いがあったこともあります。
特に笑顔ね!
これはすっごい似てるような気がしたなぁ・・・

ウィル・スミスもサイエントロジーに入ったとか入らないとか。彼もとても人当たりがよくって、仕事に前向きですよね。
好きな俳優ですけど、なるほどそうかもしれないと納得するこの頃です。彼はフランスが大好きみたいで
(というかそう思わせるほど、フランスの番組インタヴューではいい人です!)、なんでも喜んでやってくれるスターの一人。

Jay-Z とBeyonceのカップルもイルミナティの信者だそうで、二人とも嫌いじゃないからすっごい複雑な気分です。
イルミナティといえばあのダン・ブラウンの著書『天使と悪魔』や『ダ・ヴィンチ・コード』に出てくる団体で、
レオナルド・ダ・ヴィンチも会員だったとか。(常に科学と芸術は深遠な世界観をつくる基礎になるらしい)
だからって、Lady Gagaまでイルミナティ!?大好きなのにぃ、彼女のこと!
なんか全然違うんとちゃうの!!!
なんか世の中に嵌められているような気がしてきたなぁ。
あ~悲しいぃぃぃ~。

ただわかっていることは、「信じることは救われる」ということ。それは日本という宗教観の希薄な国で生まれ育った
私には到底わからない精神状態であろうこと。それを少し理解したのは、私がみんなに勧めるケン・フォレットの
小説『大聖堂』を読んだ時でした。

世の中まだまだわからないことが一杯あります、ホント・・・・・




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もうすぐベルリンの壁が崩れて20年が経ちます。
にぃじゅぅ~ねん、ですよ!
私その翌年(1990年)東ドイツを旅行しました。
懐かしい限りです。

U2のコンサートの模様がテレビで流れていました。
ドイツの人達にとってどんな感慨がよぎる日なんでしょうか?


今回も読んでくれてありがとうございました。
また次回をお楽しみに!

Biz !
koko


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