2007/01/07
フラワーデザイナーを目指す君たちへ 久保数政の遺言 vol.015 2007.1.7
フラワーデザイナーを目指す君たちへ 久保数政の遺言 vol.015 2007.1.7 ===================================== 新年、明けましておめでとうございます。 フラワーデザイナーの久保数政です。 今年は猪の年という事で、猪突猛進、イケイケドンドンの年にしたいと誓う久 保でございます。(笑) 年末スタッフと一緒に大笑いした話題がありました。 動画レッスン受講者が、本当にみなさんのお陰で何とか100人を超えたんです が、昨年の最後31日の受講者数がなんと108人でした。 そう除夜の鐘と同じ数、、、煩悩の数とピッタリ同じで、、、この偶然は良い お告げなのか。悪いお告げなのか? まさに「百八煩悩」を捨て去れという事なのか、、、いろいろ考えたのだけど、 「煩悩あれば菩提(ぼだい)あり」(煩悩と菩提とは表裏一体で別々に離れたも のではないということ。)という言葉もあるので、菩提(修行を積み、煩悩 (ぼんのう)を断ちきって到達する悟り。)を2007年は目指しなさい。という 事だと思って前向きに考えるようにして、2007年のテーマにしたいと思いま す。 それにしても、108人とは、、、何かを感じますね。(笑) 昨年受講してくれた人は、動画レッスンという鐘を突いて、僕の煩悩を振り払 ってくれたかも知れません。 本当にみなさんに感謝。そして、今年もよろしく!という思いでいっぱいです。 今年はお互いに良い年に致しましょうね。 さて、今年最初の動画レッスンは、「和風・モダンなオブジェ風アレンジ」と 「ハートの形と色の繰り返しを意識したバレタインのアレンジ」です。 特に「和風・モダンなオブジェ風アレンジ」はちょっと難しいかも知れません。 日本のデザインは、海外からはシンプル&モダンというふうに思われていて、 このデザインでは和紙を使っているんですが、良く僕が海外のデモで作る作品 を、家庭用に小さくしたものと思って頂いて結構ですから、みなさんにはかな り難しい作品かもしれませんが、お正月休みを利用して是非チャレンジしてみ て下さい。 お正月用に松竹梅を使ってアレンジしていますが、他のお花でも十分絵になる と思いますので、お花は自分なりに工夫して下さいね。 また、新年を迎え、動画レッスンを始めるには良い時期だと思います。 昨年から気になっていた方は、これを機に新規受講のご検討をお願い致します。 http://www.j87.net/kubo/index3.html さて、メルマガは15回目。 今年も気合いを入れてこの言葉を言いたいと思います。 フラワーデザイナーを目指す君たちへ。。。。伝えたい事があります。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「動画で学ぶ!久保数政のフラワーアレンジメント講座」 ●第一章で体験版無料公開----------パラレルで構成した春のアレンジメント ■12月のテーマ、クリスマスとお正月用の2作品を配信中! (1)和風・モダンなオブジェ風アレンジ (2)ハートの形と色の繰り返しを意識したバレタインのアレンジ http://www.j87.net/kubo/index3.html ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ いろんなスタイルを考える。(3) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 前回は、日本人はフラワーデザインを日本人特有の「文化的共通了解」によっ て分類し、欧米を中心に世界的には「理論的共通了解」によって分類されてい るというお話をしましたね。 そう、日本以外の国々では、あくまでもフラワーデザイン理論での分類の仕方 をしているのです。 もちろん、そこで問題になるのは、フラワーデザイン理論はいったいいくつあ るのか?という事になるのですが、日本人はおそらくダッチやブリテッシュや フレンチなんていうように国名で呼んでいるので、当然、その数だけ理論は別 々にあると思っているようなんですね。 もしかしたら、みなさんもそう思っていませんか? 「私が学んでいるフレンチは、ウエスタンとはまったく違うデザインだ!」な んて思っている人もいるかも知れません。 でもね。。。理論的に見ると実はフラワーデザインの理論というのは、大きく 分けて2つしか無いんです。 もちろん、これは僕が今までずっと調べたり、経験したり、海外も含めて数多 くのフラワーデザイナーに聞き取り調査をしたその結果、「おそらく、そうで あろう。。。どうやら、そのようだ!」という事なので、まだまだ調査不足で あくまでも僕の仮説として聞いてほしいんですが。。。そう、あくまでもお話 として聞いて下さいね。 今からのお話を聞いて「私が学んでいる●●スタイルは、明確にこのような理 論やテクニック、特徴がある。。。」という人が現れる事を、僕は心から願っ ています。 もし、そのような事があったら、是非、教えてほしいのです。僕ももっと勉強 したいですからね。。。今からのお話はそう思って聞いて下さいね。 まず、フラワーデザインというのが何処から始まったのかというと、いろいろ 国名をあげる人がいて、なかなか確定するのが難しいのですが、、、デザイン というものとして明確に認識されるようになったのは、おそらく18世紀から1 9世紀に起こった産業革命以降だと思われます。 もちろん「デザイン」という概念が誕生した時期を定義すること、そのものが 容易ではないのですが、一般的にはやはり19世紀半ば、産業革命が進展中であ ったイギリスで、機械によって大量生産された粗悪な製品を前に、その美的質 の重要性が大きな注目を集めるようになってから。。。と言われているからね。 それ以前のルーツをたどれば、ずっと遡り紀元前2500年前のエジプトの壁画 でも花は装飾品として使われていた事がわかりますし、それ以前でも伝説や神 話として残っているものもあるのですが、理論的に整理されて現在のデザイン と呼べるレベルになるのは、やはり産業革命以降のイギリスあたりからヨーロ ッパ全域に広がったと見るのが一番スッキリする説だと思うのです。 そして、このデザインは、基本的にはある形、例えば、三角形とかドーム型と か、、、ある形にお花を入れて行くというデザイン法で、お花の選び方は、ラ インフラワー、マッスフラワー、フォームフラワー、フィラフラワーの4つに 分類し、いわゆる、点、線、面で構成されている作品となります。 従って、このデザイン法の最大の特徴は、全て装飾的(人工的)な作品という事 になるんですね。 それで、ここで重要なのは、このデザイン法はお花に携わっている人たちが、 作った。。。おそらく現在のお花屋さんとは若干違うとは思うのだけれど、 いずれにしてもお花に携わっている、、、職業にしている方達が現場で、「こ うすれば、キレイにできるよ。。。」というノリで組み立ててできた理論だっ たのでは、、、と思われます。 だから、ある形に作ることで、ある程度、お花に手が慣れている人であれば、 誰でも同じような作品が出来上がるという、非常に効率的でわかり易いデザイ ン法なんですね。 言い方を変えれば、アカデミックな事よりも、テクニックや作り方に趣を置い たデザイン法であるため、理論そのものの理解度がそれほどでも無くても、実 際に作品が出来上がり、結果良ければ全て良し的なデザイン法だとも言えます。 そして、このヨーロッパ全域に広がったデザインが、そこからアメリカに渡っ たんですが、その頃にはちゃんとしたお花屋さんが職業としてあったので、も っとわかり易く、使いやすいように更に進化をとげ、より簡略化されて現在の ウエスタンデザインになった。。。と見て良いと思います。 そして、日本では、戦後、アメリカの影響下で、このウエスタンデザインが、 広がり、現在でも、まだまだ一般的なデザインとして認識されています。 それは、僕も含め、日本のフラワーデザイン発展初期に学び、指導者になった 方は、そのほとんどがアメリカで学ぶことが多かったから。。。と言っても良 いでしょう。 ですから、その前にヨーロッパ全域に広がったデザインは、ウエスタンデザイ ンに比べれば、形がゆるやかなものもあるので違う印象を持つ人もいるんでし ょうが、実は理論的な視点でみれば、ダッチもブリテッシュもフレンチもウエ スタンも、全て同じデザイン法に分類できてしまうのです。 さあ、ここまでお話ししたヨーロッパから始まった初期のデザインを、僕のデ ザイン理論では、区別するために伝統的・昔からあるデザインという意味を持 たせて「古典的なデザイン」と定義しているんです。 そして、戦後、もう一つの、、、現在、日本でヨーロピアンデザインと呼ばれ ていて、僕の理論の源流にもなっているドイツデザインが提唱されるわけです が、これは理論的に見ると今まで述べた「古典的なデザイン」とは、ちょっと 違う理論なんです。 これは、先にこのメルマガNO10から13まで、3回に渡ってお話しした「ヨー ロピアンデザインの歴史」でお話した通り、ドイツ国立花卉装飾専門学校・ヴ ァイエンシュテファンの初代校長フランツ・コルブランドという先生が初めて 提唱したもので、その理論構成は実は建築などにも使われている造形学や色彩 学などによって組み立てられたものです。 そう、このフランツ・コルブランド先生というのはお花屋さんではなくて、も ともとは造園の先生で、さらに絵描き、絵の先生でもあり、それを学んだ所が ドイツの造形芸術学校バウハウスであると思われるので、それらバウハウスの 造形理論や絵や造園の知識や経験をまとめて、戦後の新しいデザイン法として 提唱したわけです。 もちろん、ドイツではマイスター制度というのがあって、お花屋さんになるに も、日本でいう所の職業訓練校のような学校の資格が必要だったので、その草 分け的存在であったバウハウスの考え方を取り入れたのは、自然な流れだった のでしょう。 だから、お花の選び方にも、主張度や動き、、、最もわかり易いのは、材質感 というものもあるんですが、この材質感という事なんて、もともとは建築の材 料を選ぶ時に使われていたもので、ツルツルした石を使うか、すべすべした木 の材質感を使うか?なんてことで必要とされていた考え方なんですね。 そして、このドイツデザインの最大の特徴でもあり、「古典的なデザイン」と の決定的な違いは、戦前のフラワーデザインにはまったく存在しなかった「自 然を表現するデザイン」が存在するという事です。 これは、フランツ・コルブランド先生が造園と絵の先生であったことから生ま れた発想だと思うんですが、「人間が創造するデザインの、その全ては神なる 自然の中にある。」という考え方が根底にあった事が影響しているように思い ます。 ですから、ドイツデザインの優れている所は、フラワーデザインを造形芸術の 一つとして捉え、理論もそれ以前にあったデザイン法よりも、よりアカデミッ クにした事により、お花に限らず全ての造形物・造形芸術をその理論によって 説明可能にしているという事なのです。 ご存知のように、現在のフラワーデザイナーは、ある意味、空間プロデューサ ーの役割を持たなければなりません。そうなるとお花の理論だけでは間に合わ ないんです。 全ての造形物を相手にしなくてはならないですし、場合によってはお花以外の アーチストと呼ばれる方と仕事をしなくてはならいので、その人たちと会話を スムーズにするためにも、造形理論というのは当然知っておかなくてはなりま せんし、このドイツデザイン理論を理解していれば、どんな造形物・造形芸術 のデザイナーとも「理論的共通了解」を成立させる事ができるのです。 今回、僕が言いたかったのは、世界のフラワーデザイナーの世界では、この古 典的なデザインで使われていた理論と、戦後、ドイツ国立花卉装飾専門学校・ ヴァイエンシュテファンが提唱した自然を表現する事ができるドイツデザイン 理論の2つがあり、その2つの理論、「理論的共通了解」によって分類が成立し ているという事なんです。 現在、ダッチやブリテッシュやフレンチを学ばれている方がおいでになりまし たら、是非、そういう視点で自分の学ばれているデザインを分析してみて下さ い。 そして、自分の学ばれているスタイルが、この2つとは明らかに違うデザイン であると思われる方は、是非、遠慮なくそれを僕に教えてほしいのです。 みなさんの反論、ご意見、心からお待ちしております。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ NFD自由花材編試験のツボ 「花の造形・一般造形理論」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 前回までお話しして来た「特殊構成理論」は、簡単に言えば「お花の選び方」 を理論付けたものでした。 そして、今回からお話しして行く「花の造形・一般造形理論」は、一言でいえ ば「お花の組み立て方」を理論付けたものです。 実は、この2つを学び、組み立てる事で「フラワーデザインをする」という事 になり、これをあえて公式にしてみると フラワーデザイン=特殊構成理論(お花の選び方)+花の造形・一般造形理論 (お花の組み立て方)と言う事になるのです。 さて、今回からお話しする「花の造形・一般造形理論」というのは、大きく [1.花の造形一覧表]と[2.その他の造形・デザイン要素]の2つの項目があると いう事をまず知って下さいね。 公式にすると 花の造形・一般造形理論=1.花の造形一覧表+2.その他の造形・デザイン要素 さらに 1.花の造形一覧表は、(i)造形法、(ii)配列法、(iii)焦点、(iv)配置法、 (v)制作構成、(vi)テーマ の6つに。。。 そして、 2.その他の造形・デザイン要素は、 (i)プロポーションと黄金分割、(ii)律動(リズム)、(iii)調和、 の3つ に分類されます。 そして、この2つの項目を次回から順に詳しく説明して行こうと思います。。 。と言う事で、まずは[1.花の造形一覧表 ]から学んでいくことにいたしましよ う。 次回は、1.花の造形一覧表の説明を致しますので、お楽しみに。。。。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■募集しています ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 僕の主宰する花の学校、花阿彌では受講生を募集しています。 茅ヶ崎でお会いしましょう! ●花阿彌インストラクタ・コース 受講生募集 ヨーロピアン・デザインを理論的に教える花の学校、花阿彌ブルーメンシュ ーレのインストラクター養成講座の受講生を随時募集しています。花阿彌イ ンストラクターになると僕やガービ(ガブリエレ・ワーグナー久保)と一緒 に国際的な舞台で活動するチャンスがあります。たとえば・・ ⇒つづきはhttp://www.hana-ami.co.jp/gesch/instructor.html 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp 電話:0467-87-0987 ●フロリスト・リーダーのための集中セミナー 日時:2007年3月1日(木)〜3日(土) 会場:花阿彌本校(神奈川県茅ヶ崎市)講師:久保数政・ガブリエレ・ワ ーグナー久保 年2回開催の人気講座。現在または将来的に花を職業とする方向けの集中 レッスン。お店やお教室ですぐ使える実践的な作品・テクニックを伝授。 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ 久保数政スケジュール ――――――――――――――――――――――――――――――――――― このコーナーでは、僕の活動スケジュールを公開します。 どこかの街で、会うことができたら気軽に声をかけてくださいね。 ●IPM出展とグレゴ・セミナーの旅 日時:2007年1月21日(日)〜30日(火) 花阿彌インストラクター他とガービと僕で、IPM(ドイツ・エッセンで毎 年開催される国際花卉見本市)に作品展示ブースを出します。世界の注目 が集まるIPMの舞台に作品を発表できることは、参加者にとっても僕にと っても、とても楽しみです。もしもこの時期ドイツに行かれる方があれば、 ぜひIPMものぞいてみてください。 ●NFD資格検定試験(自由花材編)指導法セミナー 日程:2007年2月9日(金) 会場:東京八重洲ホール 講師:久保数政 テーマ:3級1、2、3、4 レクチャーデモ形式で、理論から実技までしっかり指導。わかりやすい指 導法を身につけられます。 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ●久保数政の東北セミナー 日時:2007年2月18日(日) 開催地:宮城県仙台市 問合せ先:みどりや結華学院 電話:090-3983-0259(担当/日下) ●フロリスト・リーダーのためのサロン 日時:3月15日(木) 13:00〜18:00 会場:花阿彌本校(神奈川県茅ヶ崎市) 講師:久保数政 テーマと花資材持込の講座。 コンテスト作品の指導、デモンストレーションの相談、理論の深耕etc. テーマに制限はありません。 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ●NFD資格検定試験(自由花材編)指導法セミナー 日程:3月22日(木) 会場:東京八重洲ホール テーマ:3級5、6、7、8 レクチャーデモ形式で、理論から実技までしっかり指導。わかりやすい指 導法を身につけられます。 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ●フロリストのための実力養成セミナー 日程:3月23日(金) 会場:東京八重洲ホール テーマ:TREND2007春 (実習2作品) 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ 僕が登場するサイト ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 花阿彌ホームページ♪ http://www.hana-ami.co.jp/ ⇒僕が主宰するお花の学校です。 本格的にプロのフラワーデザイナーを育成しています。 久保数政プライベートサイト http://www.j87.net/kubo/ ⇒僕のプライベートサイトです。 フラワーデザイナーに興味がある方への情報サイトです。WFUとの共同企画 で動画による僕のフラワーレッスンも公開しています。 WFU(World Flower University) http://www.j87.net ⇒Webで気軽に学べるお花の学校です。 僕がヨーロピアンデザイン講座を担当しています。このメールニュースも、 ここのスタッフの協力で配信しています。なんと「NFD自由花材編対策DVD」 も販売していますよ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― お花を愛するみんな。どうもありがとう。 次回もお楽しみに。 フラワーデザイナー 花阿彌 久保数政 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――



