2006/10/02
フラワーデザイナーを目指す君たちへ 久保数政の遺言 vol.012 2006.10.02
フラワーデザイナーを目指す君たちへ 久保数政の遺言 vol.012 2006.10.02 ===================================== こんにちは。フラワーデザイナーの久保数政です。 久保数政プライベートサイトをリニューアルしました。 DVD&書籍情報、久保数政サポーター会員、相互リンクなども募集しています。 お時間がありましたら、のぞいてみて下さいね。 http://www.j87.net/kubo/ あと、21日頃から、mixi(ミクシィ)という所に入会しました。 一部上場したことで話題になりましたね。 mixi(ミクシィ)に入っている人がいたら、一度、メールして下さいね。 できるだけ、返信しますから。 さて、メルマガは12回目。 フラワーデザイナーを目指す君たちへ。。。。伝えたい事があります。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「動画で学ぶ!久保数政のフラワーアレンジメント講座」 ●パラレルで構成した春のアレンジメント----------第一章で体験版無料公開 ■10月のテーマはみなさんからのリクエストでハロウイン2作品を配信中! (1)楽しくてかわいい!ハロウィンのアレンジ (2)奇妙でシックなハロウィンのアレンジ どちらも、100円ショップで資材を仕入れて、それを利用したアレンジメント です。是非、お楽しみ下さい。 http://www.j87.net/kubo/index3.html ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ ヨーロピアンデザインの歴史(3) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 前回まではドイツ国立花卉装飾専門学校・ヴァイエンシュテファンの初代校長 フランツ・コルブランドという先生は、植物のイメージまで絵にして残してお り、その絵は現在でも残っているというお話をしました。 さて、今回は、ヴァイエンシュテファンの2代目の校長になったモーリッツ・ エバース(MORITZ EVERS)という先生のお話をしましょう。 実はこの先生がアカデミックな意味で、今に続くヴァイエンシュテファンのカ リキュラムの原型を作った人と言って良い先生なのです。 要するに初代は、バウハウスで学んだスキルにより、それまでのフラワーデザ イン界ではあまり明確に意識されていなかった造形芸術としての視点を持ち込 んだ人であり、2代目は、それをより詳細に分析し、カリキュラムとして整理 し後世に伝える役目をになった先生なのです。 前にも、この2代目であるモーリッツ・エバース(MORITZ EVERS)という先生 の言葉をご紹介した事がありますが、ここで、もう一度上げてみましょう。 「草や花は”母なる自然”の完全なる創造物であり、その存在自体が芸術であ ると認識し、称賛すべきものである。従って彫刻的なデザインの素材としてイ ースターのウサギやアヒルを作ってしまっては、花の本質を失うことになって しまう。」 そして、「フラワーアートは、花の生き生きとした個性と表情を表現した時、 はじめて本物の芸術になる。いかなるデザイナーの作品も、このような要素が 見い出されなければならない。デザイナーまたはフローリストを育成するため に我々は、花の個性を見い出す訓練とその個性を表現する造形の方法を教育す る必要がある。」としています。 さて、この言葉をみなさんはどう捉えたでしょう。 いわゆる、ウエスタンデザインを皮肉めいて否定している文章である所に注目 する人もいるでしょう。 その通り、実際、僕も正直「そこまで言わなくても。。。」と思っています。 ウエスタンデザインも優れた所はあるのですから。 ただ、逆にこの言葉を見ると、この時代にはウエスタンスタイルのように形に 花を閉じ込める面構成の作品が主流であって、現在、日本でヨーロピアンデザ インと呼ばれるスタイルは、その時代には新しいものであった事が解りますよね。 そう、今の日本の状況と非常に良く似ているんです。 あえて、そう言わなければ伝わらない世の中であった事を示しているわけです。 今、僕はこのモーリッツ・エバース先生の気持ちが良くわかります。 あえて非難を浴びても、言わなければならなかった。 そして、これらの言葉には、どことなく宗教的な匂いがあります。 「草や花は”母なる自然”の完全なる創造物であり、その存在自体が芸術であ ると認識し、称賛すべきものである。」というくだりです。 これは、僕の勝手な解釈なんですが、やはりヨーロッパ特有の宗教観が影響し ていると思われ、彼らの神という存在はたった一人、例えば、キリストだけを 神としているわけですから、母なる自然という絶対神が作りたもうた花という 創造物を人間ごときがこねくり回すな!と言いたかったんでしょう。 おそらく、これはモーリッツ・エバース先生の正直な気持ちであった事でしょ うが、同時に共通の宗教観を持った人たちには説得力がある言葉であったこと は容易に想像できます。 ただ、あえて脱線して言うと僕らは日本人。 日本人の宗教観というのは、基本的には「八百万の神」です。 いろんなものに神が宿り、「イワシの頭も信心から」なんて言葉もある通り、 バラにはバラの神があり、フトイにはフトイの神が宿っていると考える。 日本固有の「いけばな」という文化では、いけばなは神様が降りてくる場所と いう考え方があります。 ですから、僕のデザインは、実は理論構成などは、このヴァイエンシュテファ ンの考え方をベースとしていますが、作品を作る時の心情的なアプローチはや はり日本人の宗教観がベースになっているし、ならざるを得ないんですね。 絶対神は、たった一つの神だから、どうしても他を許そうとしない所がありま す。そして、八百万の神は、優柔不断と捉えられる時もあるけど、基本的には 相手を尊重して争いを避ける所があります。 あなたのアプローチはどっちでしょ。いい機会なので、ちょっと考えてみてく ださい。(笑) ああ、それから、ヨーロピアンデザインには、どう考えても「いけばな」から 影響を受けた作品もあります。 それで、おそらく、ヨーロッパ人は、この心情的なアプローチの所まではあま り意識せず、やはりあくまでも理論的に分析して、それをもとに制作するやり 方をしているみたいです。 だから、みなさんも良い所は取り入れて、自分なりのアプローチを模索してみ ることをお勧めします。 その方が、おもしろいでしょうから。。。 ヨーロピアンデザインの歴史は、その内に、また、続きをお話しする事もある と思うけど、とりあえず、今回はここまで。 次回からは、他の話題をお伝えしますので、お楽しみに。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ NFD自由花材編試験のツボ 「特殊構成理論(6)----- (4)象徴性」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、特殊構成理論の(4)象徴性を解説しましょう。 象徴とは、抽象的な事物や精神性を具体的に表すという事です。 人は昔から多くの植物を、いろいろなシンポル(象徴)として扱ってきました。 例えば、ここに高くまっすぐ上に伸びる一つの植物があるとします。 花弁はビロード状、赤色で香りが良く、愛のシンボルとして知られいます。 と、ここまで聞くと、ほとんどの人が真紅の大輪のバラをイメージすることで しょう。 このように現在では、特別に勉強しなくても、花言葉などで知られるその植物 の持つ象徴性によって表現するだけで思い浮かべる事ができます。 では、この象徴性は、いったい何処から生まれて来たものでしょう。 実は、世界中に広く存在しているアミニズムによって影響されていると考えら れるのです。 アニミズムというのは、生物・無機物を問わないすべてのものの中に霊魂、も しくは霊が宿っているという考え方で、19世紀後半、イギリスの人類学者、 E.B.タイラーが定着させたとされており、日本語では「汎霊説」などと訳され ているんですが、霊的存在が肉体や物体を支配するという精神観、霊魂観は、 世界中に広く宗教や風習の中で存在しているため、そのほとんどは言い伝えや 祭りなどによって伝えられており、そこから数多くの植物がシンボリックな対 象とされたわけです。 もともと、お花は人間の生け贄の変わりに使われていたという説もあるくらい ですから、植物と霊的なものとの関わりは深かったわけです。今ふうに言うと スピリチュアルな感じというところでしょうか? 例えば、日本では、神霊を迎えるための依代(よりしろ)として、松や榊(さ かき)などの常緑樹を信仰するアニミズムが、今でも各地に残っていますよね。 西洋でも、例えばギリシャのアテネ神殿では、月桂樹が神の属性を示すシンポ ルとして考えられていました。 このように、アミニズムの対象としてのシンボルは、花言葉とは異なる共通認 識ですが、当然、文化圏が異なれば同じ植物でも意味する所は異なります。 ですから、フローリストは、その作品を制作する国や地域などの文化にも精通 している必要があり、その国のシンポリックな植物を意識して使う事で、説得 力のある象徴的な作品を制作する事も必要になります。 次回は、(5)香り についてご説明します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■募集しています ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 僕の主宰する花の学校、花阿彌では受講生を募集しています。 茅ヶ崎でお会いしましょう! ●花阿彌インストラクタ・コース 受講生募集 ヨーロピアン・デザインを理論的に教える花の学校、花阿彌ブルーメンシュ ーレのインストラクター養成講座が9月に開講します。花阿彌インストラク ターになると僕やガービ(ガブリエレ・ワーグナー久保)と一緒に国際的な 舞台で活動するチャンスがあります。たとえば・・ ⇒つづきはhttp://www.hana-ami.co.jp/gesch/instructor.html 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp 電話:0467-87-0987 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ 久保数政スケジュール ――――――――――――――――――――――――――――――――――― このコーナーでは、僕の活動スケジュールを公開します。 どこかの街で、会うことができたら気軽に声をかけてくださいね。 ●フロリスト・リーダーのためのサロン 日時:10月6日(金) 13:00〜18:00 会場:花阿彌本校(神奈川県茅ヶ崎市)講師:久保数政 テーマと花資材持込の講座。 コンテスト作品の指導、デモンストレーションの相談、理論の深耕etc. テーマに制限はありません。 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ●オアシスプロフェッショナルセミナー 生花業従事者向けのレクチャーデモンストレーション 日程:10月13日(金) 会場:フローレンス FLORENS (東京都港区) 講師:久保数政 問合せ先:スミザーズオアシスジャパン TEL:0120-187096/FAX:03-5385-7301 ●NFD資格検定試験(自由花材編)指導法セミナー 日程:10月19日(木) 会場:東京八重洲ホール テーマ:2級-1、2、3、4 (レクチャーデモンストレーション) 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ●NFD山梨県支部30周年記念事業 レクチャーデモンストレーション 日程:10月22日(日) 会場:アピオ ウェディングプラザ(山梨県中巨摩郡) 講師:久保数政 問合せ先:NFD山梨県支部 TEL/090-5438-5645(担当:杉本) ●ミハル工芸 久保数政のトレンドレッスン 日程:10月25日(水)、26日(木) 開催地:大阪市、岡山市 テーマ:TREND2006 クリスマス 問合せ先:ミハル工芸 TEL:06-6100-1187/FAX:06-6100-0087 ●久保数政のクリスマスレッスン in 神戸 日程:10月27日(金) 会場:神戸国際会館 テーマ:TREND2006 クリスマス 問合せ先:花阿彌事務局 info@hana-ami.co.jp TEL:0467-87-0987/FAX:0467-87-0981 ●久保数政のトレンドレッスン in 広島 日程:10月29日(日) 開催地:広島市 テーマ:TREND2006 クリスマス 問合せ先:ひろしま花倶楽部 TEL:090-8713-1716/FAX:082-541-7789(担当:本保) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ■ 僕が登場するサイト ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 花阿彌ホームページ♪ http://www.hana-ami.co.jp/ ⇒僕が主宰するお花の学校です。 本格的にプロのフラワーデザイナーを育成しています。 久保数政プライベートサイト http://www.j87.net/kubo/ ⇒僕のプライベートサイトです。 フラワーデザイナーに興味がある方への情報サイトです。WFUとの共同企画 で動画による僕のフラワーレッスンも公開しています。 WFU(World Flower University) http://www.j87.net ⇒Webで気軽に学べるお花の学校です。 僕がヨーロピアンデザイン講座を担当しています。このメールニュースも、 ここのスタッフの協力で配信しています。なんと「NFD自由花材編対策DVD」 も販売していますよ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― お花を愛するみんな。どうもありがとう。 次回もお楽しみに。 フラワーデザイナー 花阿彌 久保数政 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――



