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2009/05/31

『スピリチュアル文献を翻訳』第37号

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 スピリチュアル文献を翻訳
 2009年5月31日第37号 発行部数:113部
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 ZBです。前号から半年もたってしまいました。発行を中止するつもりは
ないのですが、考えるところがあって発行が遅れておりました。その詳細
は本文の後でお伝えします。『スピリチュアル文献を翻訳』第37号をお
送りします。モーリス・ニコル著『心理学的注解』より、『エニアグラム』
をご紹介しています。今回は『エニアグラム5』です。文中にある『ワー
ク』とは、グルジェフ・ワークのことです。


      1944年3月4日  バードリップ

          エニアグラム
            5

 ご承知のように機械的人間はポイント3で最初のショックを与えられ、
それを受け取る。これによって肉体は生きることが可能となる。しかしポ
イント6、あるいはポイント9でのショックを自分に与えることはない。
(エニアグラムの内部の三角形については後ほど再びお話ししよう。)ポ
イント6でのショックの性質を研究し、このショックを自分に与えようと
し始めるとき、彼は意識と内面の進化の方向に歩を進める。世界で起こる
ものごとが変りばえしない一因は、人間が正しく意識的でないのにそうで
あると決め込んでいることにある。以前にお話ししたように、このワーク
の目的のひとつは意識を拡大することである。まず第一に人は自分自身に
対して、より意識的にならなければならない。逆説的であるが、人は意識
を持っていないという事実を意識しなければならない。直接の自己研究に
よって、人は眠りの状態の中で生活の多くを過ごすということを実感しな
ければならない。しかしながら、ポイント3でのショックはこの状態で規
則正しく与えられ、受け入れられている。我々の呼吸が意識的注意力に依
存しているなら、我々は生き永らえることはできない。

 考え方によってはポイント6でのショックの研究は意識を拡大する方法
の研究である。それは自己想起という一般的な用語で呼ばれているが、前
にも述べたようにワークの全体的な適用はこのポイントに入り込むのであ
る。ワークは入ってくる印象の場に入り込まなければならない。これは人
が日常的な状態とは異なる意識状態にある時でないと実行できない。意識
の第二の状態と第三の状態の間には多くの段階がある。意識の四つの状態
についての図表を見てみよう。我々はいわゆる目覚めている状態と自己想
起の状態の間の段階を区別することができる。

 ある人に対して否定的にならないといった目標を持っているとしよう。
あなたは毎瞬自分の目標と自分の内的状態に目覚めていなければならない。
これは一種の自己想起であろう。人が自己を想起しているときは自分の目
標を想起していなければならない。問題は我々はそのために利用できるエ
ネルギーを消耗するため、意識が拡大されたこの状態を長い間続けること
ができないということである。他のすべてのもののように意識は計量でき
る。計量しただけの意識がある。我々は徐々に意識を拡大し、非常に深い
眠りに落ちることに代えてより意識的になろうとした後にしばしば起こる
ように、確かな自覚あるいは自分自身の記憶、内的生活の継続を保持する
ようになる。しかし我々の眠りへの欲求は余りにも大きく、ポイント6で
のショックを自分自身に与える試みは当面の間はしばしば我々を消耗させ
る。我々は十分にやったと感じる。ワークは生活に必要なものではないか
ら眠り込むのは容易いことである。一分でも自己を想起することを止めた
ら死ぬということを知らされたとしたら、眠り込むことはまさに難しいこ
とになるであろう。しかし幸か不幸か人は朝目覚めた瞬間から内的おしゃ
べりによって同一化を始め、一日中ぐっすり眠り続ける。このように自分
自身の眠りを捕え、内的おしゃべりや他人に対する考慮等と全く同一化し
ていることを実感すれば、ポイント6でのショックを自分自身に与えるこ
ととは何であるかを理解することができる。つまり機械的な眠りの状態と
より意識的な状態との違いを見ることができるようになる。自己想起はい
くら言葉をつくしても説明できない。なぜならそれはより強いまたは微細
な体験だからである。人は体験を説明することはできない。しかし自己想
起のショックとは何かについて、呼吸のショックと比較しながら基本的な
説明をしてみよう。

 呼吸のショックは外への動きと内への動きの中にある。あるいはお望み
なら内への動きと外への動きといってもかまわない。吸気と呼気があり、
呼吸の全行程あるいは呼吸のサイクルには両者が含まれている。しかしこ
の相反する動きには何の矛盾もない。なぜならそれらはあいまって完全な
サイクルを形成しているからである。毎分20回程度のサイクルである。
「時間は呼吸である」と言われている様々なコスモスにおける時間表を思
い出そう。人間が呼吸する時間は3秒とされている。それは二つの方向
(内向きと外向き)を取るということをよく考えていただきたい。これは
自己想起の心理的な働きとどのように対応しているのであろうか。方向の
違う二つの矢印の図形を覚えているであろうか。

     ←
     →

これはいわば自己想起の図形であり、明らかに二重の、あるいは矛盾した
方向を持っている。

 呼吸の第一のショックを二つの矢印で表現してみよう。

     ← (吸気)
     → (呼気)

 これらの方向は息を吸うことと、息を吐くことを表している。エニアグ
ラム内部の三角形には3、6、9という三つのポイントがあり、それぞれ
のポイントはショックの場を表している。3でのショックとは呼吸である。
そして6での第二のショックとは何らかの形で対応している、つまり何ら
かの形で「内向きと外向き」であり、「外向きと内向き」であると考えた
ことがおありだろうか。自己想起の図形からすぐ分かることは、それが呼
吸のように一方向に進めば、次は逆方向になり、内向きと外向き、外向き
と内向きに進行することである。第一に与えられる呼吸のショックは第二
のショックとは何の関係もなく、何の対応もないとお思いだろうか。この
教えについて考え、確かめることを望む人には、まず最初にエニアグラム
の中にあるこの奇妙な三角形と、次に第一に与えられる空気のショック、
すなわち呼吸の内向きと外向きの動きの性質に注目していただきたい。以
下のことをお尋ねしよう。「ポイント6での第二のショック(第一の意識
的に与えられるショック)は性質においてポイント3での第一の機械的に
与えられるショックとは関係がないとお考えであろうか。」自己想起の図
形は関係があることを示している。

 考えていただきたいのは、呼吸の二つの物理的方向あるいは動きとは異
なる、自己想起と結び付いた二つの心理的方向あるいは動きである。自己
想起では人は同時に内と外を見なければならない。そうすれば、それが目
にある表現を与えることが疑いなく分かるであろう。自己を想起するには、
内と外を見る必要がある。人は外を見て、そして外との関連で自己を見な
ければならない。しかし実際には誰も呼気と吸気を同時に行なうことがで
きないように、同時に内と外を見ることはできない。人間の注意力は内向
きと外向きを交互に繰り返さざるを得ない。呼吸と比べてみると自己想起
の行為は内向きもしくは外向きのどちらかの動きではなく、内向きかつ外
向きの動きであると言うことができる。自己想起の行為は呼吸と同じよう
に二重の動きである。したがって自己想起は意識的に、すなわちワークの
目的やフィーリングによって与えられる注意力のプレッシャーによって遂
行されなければならない、心理的な行きつ戻りつする動きであると考える
ことができる。例えばある人を見たら次に私の目的に照らして私の反応を
見る。そしてまたその人を外的に見て、次に内的に私の反応を見る等々で
ある。すると同一化することは不可能となる。

 ポイント6でのショックの研究はまた後ですることにして、次のことを
付け加えておこう。このワークや全ての秘教的な心理学は自分の内的状態
についてのものであり、自分に働きかけている他人への自分の反応を取り
扱っているということを理解できなければ、それらはすべて漠然として空
想的で不必要なものに思われるであろう。このワークの出発点である自己
観察は人の内的状態を実感させることである。進化とは内的状態の進化の
ことである。自己成長とは内的状態の成長のことである。自分しか自分の
内的状態を知ることはできない。自分だけが無益または否定的または悪し
き状態から自分を分離することができる。自分の中にどのようなものがあ
り、どのようなことが起こっているかを認識し始めない限り、ポイント6
でのショックを与えることは不可能で、より意識的になることはできない
と繰り返しておく。そしてこれが起こるためには、まず第一に内部に注意
力を向け、外部への自分の反応に気付く必要がある。しかしまた外部にも
注意を向けなければならない。外的なものと内的なものが何を意味し、外
と内への動きが何を意味するかを発見しなければならない。内面だけ、外
面だけというのは間違っている。自分があり、感覚によって自分に伝達さ
れる外的世界がある。世界があり、それへの自分の反応がある。自己と外
的世界を区別することができなければ、第一の意識的ショックを加えるこ
とはできない。前述したように、これについては後で取り上げることにし
よう。今のところは、外部の人間に気付き、その人への自分の反応に気付
き、両者を区別することである。


『エニアグラム5』終了


 以上の翻訳は Gurdjieff Society のワークとして、ZBが行なったもの
です。

 誤訳等、お気付きの点がありましたら、メールにてお知らせください。


 昨年末に電子メールに関する法律が改正されたようです。前号まではセ
ミナーや書籍の紹介等も、本メルマガで行なっていたのですが、これから
は今まで通りのZBと名乗った形式で行なうと違反となり、本名を掲載する
必要があるようです。ネット上のトラブルは何度か経験しており、非常に
わずらわしいものです。それで、メールアドレスだけでなく、本名までを
ネット上に公開することは避けたいと思っています。それでどうしようか
と考えていたのです。非常に長い間お待たせして申し訳ありませんでした。
結論としては、翻訳以外の情報は本メルマガとは別に、本名を名乗った個
人的な非公開のメルマガとして、希望される方にはお送りしようというこ
とにしました。また、公開のメルマガには掲載できないような翻訳もお送
りすることもあると思います。ご希望の方は本名を記載の上、下記までご
連絡ください。このメルマガにそのまま返信しても届きます。よろしくお
願いします。


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 発行者  :ZB
 連絡先  :zerubbabel@infoseek.jp
 登録・解除:http://www.mag2.com/m/0000189195.html
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