ネオ西遊記 vol.28
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漫才バージョン 西遊記 vol.28
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第ニ十八話:私はウサギ
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こんばんは。minです。
先日奈良薬師寺に行って参りましたところ、三蔵法師の像が祀ってありましたので;
お笑い小説の主人公などにして申し訳ありませんと謝っておきました。
きっと許して下さっているかと…。
その場所では、平山郁夫のシルクロードの絵なども見る事ができました。
個人的にお薦めのスポットです。
2007.10.14.min
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(前回までのあらすじ)
妖怪の呪いでカタツムリになってしまった三蔵一行は、一週間後の妖怪パーティーで
エスカルゴになって食われてしまう運命に…! さあ、どうする?
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「い…いやや。エスカルゴなんて、いやや」
三蔵ツムリは悲鳴をあげました。
「そうや、そうや」
悟空ツムリも言います。
「別にカタツムリにせんでも、チャーシューとか酢ダコとかで十分やんけ!」
そういう問題ではありません。
しかし、妖怪エスカルGOは律義に答えました。
「エスカルゴでないとダメだずら。何しろオサムシ様はカタツムリが大好物だずら」
「オサムシ? なんやそれ? 手塚治虫のことか?」
三蔵ツムリがどうでも良いこと言うと、悟空ツムリがあきれ返って解説しました。
「アホか。なんで、こんな所に手塚治虫がおんねん。オサムシゆう昆虫のことや。別
名マイマイカブリとも呼ばれ、カタツムリの天敵でもある」
「その通りずら。オサムシ様は体調5メートル程の巨大なマイマイカブリずら。1年程
前にこの辺りに住みついて、オラの村をおそったずら。そこでオラは得意の料理で、
仲間をエスカルゴにして捧げたら大層気にいられてな。おかげで生き残れた上に、こ
の通り妖力まで授けて下さったずら」
それを聞いた三蔵ツムリは叫びました。
「ってことは、お前、仲間を売ったんか?」
「その通りずら。けど、この辺りにはもうカタツムリはいないずら。だから、この辺
りを通る奴をカタツムリに変身させてオサムシ様に捧げて生き延びているずら」
おお! なんということでしょう! まさに外道です。
しかし、カタツムリになった3人には、文字どおり手も足もでません。
エスカルGOに捕まって虫カゴに閉じ込められしまいました。
そして、あっという間に1週間がたってしまったのです。
「おい、悟空。なんとか助かる手段はないんか?」
一週間目の朝、三蔵ツムリはアジサイの葉っぱを食っている悟空ツムリにたずねま
した。
「そうやなあ。この呪いさえ解ければ俺の妖術で巨大カタツムリやろうが、巨大マイ
マイカブリやろうがイチコロやけどなあ」
すると、広告の切れ端にへばりついていた八戒ツムリが広告の文字を読みながら言
いました。
「ここから、1キロ程南の洞くつに、妖力を解くアイテムがあるとここに書いてあるぞ
よ」
「ホンマか? ちくしょう。ここから出られさえすればなあ…」
三蔵ツムリは背中の貝で虫カゴをボンボンと叩きました。しかし、虫カゴはびくと
もしません。
「ムダやムダや」
悟空ツムリが言います。
「たとえ、ここから出られたとしても、カタツムリの足では逃げられへんわ」
「筋斗雲使えばええやんけ」
「ええとこに気付いたけど、あれに乗れるのは仙術検定Aランク以上の上級仙人だけな
んや。重量制限もあるしな」
「ほんなら、お前しか乗られへんゆうことか…」
ため息をつく三蔵。
と、その時です。いきなり、バキっと音がして、目の前の透明プラスチックが割れ
ました。
どうやら虫カゴが壊れたようです。
「なんや」と驚く三蔵ツムリの目に入ったのは、しりもちをついてぼう然としている
八戒ツムリ…ではなくて元のブタの女王の姿に戻った八戒でした。
三蔵ツムリは叫びました。
「八戒! 呪いが解けたんか!?」
「そうみたいぞよ」
「けど、なんであいつの呪いだけ解けるんや?」
悟空ツムリが首をかしげます。八戒はしばらく考え込んで言いました。
「もしかすると、こんなわけかもしれないぞよ。実は、あの夜わらわは野菜しか食わ
なんだのじゃ。なにしろ、1日1750キロカロリー以下しか食うてはならぬと釈迦に言わ
れておるでのう、たくさん食いたいのを我慢したのじゃ」
「なるほど、食った量が少ない分、呪いの効力も少ない言う事か」
悟空ツムリがうなずきました。
「とにかく、チャンスや。今のうち、俺ら連れて逃げろ!」
三蔵ツムリが言うと八戒は答えました。
「でも、腹が減って動けないぞよ」
「言うてる場合か! ほら、奴が来るぞ!」
三蔵ツムリが言うか言わないかのうちに妖怪エスカルGOが現れました。
「何の騒ぎずら? あっお前! いつの間に元に戻った?」
「ほら、早よ逃げえ!」
三蔵ツムリがせかすと、八戒はノロノロと三蔵ツムリ達を拾い上げ、
「めんどうくさいぞよ」
と言いながらやっとこさ走り出したのでした。
「待て!」
追いかけて来るエスカルGO。しかし、時速3センチなので全く追い付く事ができませ
ん。
「あほー! カタツムリの分際で追いつけるか! やーい、のろまー!」
三蔵ツムリは小学生のごとく悪態をつきました。と、その時八戒が突然立ち止まっ
て言いました
「つかれたぞよ。もう、30歩も走ったぞよ。少し休むぞよ」
「なんじゃそらあ!」
突っ込む三蔵ツムリ。
しかし、それに構わず、八戒はグーグーといびきを立てて眠り始めました。
後ろからエスカルGOが時速10センチの最速パワーで追いかけて来ます。
それを見た悟空ツムリは、決め台詞をかまさざるをえませんでした。
「だめだこりゃ」
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『ネオ西遊記』 作:発行/ min 2007/10/14
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