ネオ西遊記 vol.26
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漫才バージョン 西遊記 vol.26
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こんばんは。minです。毎日暑いですね。日ざしが肌を刺すようで痛いです。
わずか10分の距離でもへとへとになってしまいます。
クーラーはなるべく使わない方針の我が家でも、今年ばかりは一日つけっぱなしです。
みなさまも、熱射病にならぬよう、水分補給をして夏を乗り切りましょう。
今回から新章です。が、ブタの女王編ほど長くはならないと思います。
ではでは…
2007/7/16 min
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第ニ十六話:変身
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(前回までのあらすじ)
ダイエットのために三蔵達とともに天竺に向かう決意をしたブタの女王こと猪八戒
であった。
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さて、新たに猪八戒を迎え、西へ西へと旅を続ける三蔵一行。しかし、その旅は少し
もはかどらないのでした。なぜなら、八戒が3歩進んでは小一時間ばかり休みたがるか
らです。
「ええかげんにせえよ」
三蔵は怒りました。
「休んでばっかりいたらちっとも先に進めへんやんか」
「そうやそうや」
悟空も怒りました。
「せめて、3歩歩いたら2歩下がれ」
どうでも良いコメントです。
すると、八戒はゴロゴロして答えました。
「仕方ないぞよ。ここしばらく1日3食しか食べてないぞよ。これで歩くのは無理ぞよ」
「1日3食で普通や!」
三蔵は突っ込みました。
「一体お前今までどういう生活してたんや?」
そんな具合にだらだら旅を続けていたせいで、いつまでたっても人の住む場所にた
どり着く事ができません。
それで、1週間も過ぎた頃には持ってきていた食料もすっかりなくなってしまった
のです。
「困ったなあ」
高台から辺りを見回し、三蔵は途方にくれました。
「見当たす限り岩ばっかりやん。なんも食べられそうなものあらへん。このままでは
みんな飢え死にしてしまうで」
悟空が携帯の地図サイトをを眺めて言いました。
「普通に歩けばあと一日の距離にマル毛(コンビニ)があるけど、こいつと一緒じゃ
いつ辿り着けるか分からんな」
すると、八戒が叫びました。
「腹がへったぞよ。ラーメンでもいいぞよ!」
「やかましわ! お前がチャーシューなってつぐなえ!」
三蔵が突っ込んだその時です。どこからかいいにおいがしてきました。食べ物のに
おいです!
3人は驚いて辺りを見回しました。
すると、100メートル程屋台が出ているのに気付きました。
「食べもんだぞよ!」
八戒は飛び起きて駆け出しました。やけに元気です。
「しかもイケメンシェフだぞよ!」
のれんをくぐった八戒の嬉しそうな雄叫びが聞こえてきます。
ふらふらとたどり着いた三蔵達の目に入ったのは、『料理・ド・フランス』と書か
れたのれんと、金髪のさわやかな青年のシェフの姿でした。どうやら、フランス料理
の屋台のようです。
「わらわはエスカルゴが食いたいぞよ!」
早速オーダーを頼む八戒を三蔵が止めました。
「おい、待てや」
「何だぞよ?」
「おまえ、おかしいと思わんのか? 何でこんな荒野のまん中で外人がフランス料理
の屋台をやってんねん! こいつ人間に見えるけど、絶対妖怪やで」
「そんなわけないぞよ!」
「なんで、違うと言い切れるねん」
「なぜなら顔が良いからだぞよ」
「ファックユー!」
毒づいた三蔵に向かってイケメン外人シェフが言いました。
「OH! ムッシュー! ワタシ怪しく無いデース。どこにでもよく居る、荒野の屋台の
フランス人デース」
「どこにでもおらんわ、そんな奴」
三蔵は突っ込みました。そして、シェフの帽子をつかんで言いました。
「さっさと正体見せろや、この妖怪が!」
「まあ、待てや」
悟空がなだめます。
「いくら言い争っても水掛け論や。それより俺にいい考えがある」
「いい考え?」
「実は、俺、妖怪かどうかを一発で調べられるアイテムを持ってんねん。それで調べ
た方が早いで」
「アイテムやて?」
「そう。これや!」
そう言って悟空がポシェットから取り出したのは、金色のありがたそうな腕輪でした。
「妖怪探知ブレスレット〜!」
そう叫ぶと、悟空はアイテムの説明をしました。
「妖怪探知ブレスレットとは、坊さんがこれをはめる事によって、妖怪か人間か見分
ける能力を授けてくれる不思議な不思議なブレスレットである」
「坊さんが…て、坊主限定アイテムって事か?」
「そうや。なぜならこのアイテムは坊さんの法力をエネルギーに作動するからや」
「なるほど」
「そんなわけで、お前つけてみ」
「分かった」
三蔵は頷くと、素直にその腕輪をはめました。すると、あら不思議! 足元からも
のすごい力が湧いて来るのを感じます!
「おお! 力が…力が湧いて来るのを感じる!」
三蔵が言うと、悟空も興奮ぎみに叫びました。
「法力や! 法力パワーが目覚めたんや!」
「これが法力パワーか!」
「そうや! その法力が坊さんの体を伝い頭に昇ってな、」
「おぅ!」
「妖怪が近付いてくるとな」
「どうなるねん?」
「坊さんの前髪が逆立つんや!」
「…」
三蔵は黙って腕輪を外しました。
「何で外すねん?」
いぶかしげな顔する悟空に向かって三蔵は思いきり突っ込みを入れました。
「坊主に前髪があるか!」
「あるやんけ!」
そう言って悟空は三蔵のたった一本の髪の毛を指さします。
すると、三蔵はその毛を大事そうになでながら言いました。
「これは、後ろ髪じゃ!」
意外な事実です。
その時八戒が言いました。
「二人とも大丈夫だぞよ。このイケメンは本当にただのイケメンぞよ。今、わらわが
調べたぞよ」
「どうやって調べたねん?」
三蔵が聞くと、八戒はキティちゃんの模様の入った鏡を見せて言いました。
「この、『真実を映す鏡』で調べてみたぞよ。これには映ったものの本当の姿が映し
出されるぞよ。妖怪がどんなにうまく人間に化けても、この鏡には嘘をつけないぞよ」
「なんやて?」
三蔵は八戒から鏡を受け取り鏡の中をのぞいてみました。
そこには1匹のタコが映っています。
「どうやら本物のようやな」
タコの横に映った悪魔が言いました。
悟空です。
「そのようやな」
三蔵も納得しました。
こうして、3人は安心してフランス人シェフのつくったエスカルゴを食べました。
ところが、それがあまりにもおいしかったので何度もおかわりし、ついに三蔵は食
べ過ぎで気を失ってしまいました。
そして、次の日目が覚めると、
なんと、3人はカタツムリになっていたのでした。
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『ネオ西遊記』 作:発行/ min 2006/10/01
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