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2008/09/19

40代からはじめる女性の経済塾(第41回米国発金融危機について)

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          40代からはじめる女の経済塾
             (第41号)


                             2008年9月19日

ご無沙汰しました。

今回は投資に興味のある方に是非ご一読いただきたいと思います。

『何故リーマンが駄目でベアー・スターンズ、AIGは救われたのか?』

「金融危機、家計を直撃」、これは今朝の日経新聞経済面の見出しです。米国
の金融危機が日本の家計を直撃しているとして、リーマン、AIGの債券を組み
入れた投資信託の明細が掲載されそれぞれに解約可否の情報などを掲載し
ています。他所事ではなくなった人も多いのではないでしょうか。

早速本題です。ベア・スターズ(証券)及びAIG(保険)は救済され、リーマン(証
券)は何故会社更生法を申請しなければならなかったのか。この分かれ目は何
処にあるのか。倒産の波及効果が大だから救済されたという新聞等の解説で
納得できましたか。

私は「波及効果」の違いが報道などからは理解できなかったので、インターネッ
トを検索してみました。結果、おぼろげながら分った点についてお知らせします。

それは複雑で巨大な金融商品市場が絡んでいて、その実態を米国政府乃至
監督機関は完全には把握できていないのだということが分かったのです。

複雑で巨大な金融市場はCDS(credit default swap)です。これは債権・社債
やローンなどの現物資産を担保とした証券化商品でなく、現物資産を含まない
証券化商品でデリバティブの一種です。

この市場は90年代にJPモルガン(銀行)が融資リスクをヘッジする目的で開発
した金融派生商品(デリバティブ)です。

一昨年くらいから急成長し昨年の保証対象債務の額面は50兆ドルとも60兆ド
ルとも言われています。ちなみに米国の名目GDPは2007年約14兆ドルです。
ニューヨーク証券取引所の時価総額は16兆ドルには少し足らないくらいです。

この巨大な市場が実はコントロールされていないのだそうです。

ここで先ずCDOを理解する為にその仕組みを図でご覧ください。図は以下の
(「CDOのプライシング・モデルとそれを用いたCDOの特性等の考察」小宮清
孝)の6Pを拝借します。
http://www.imes.boj.or.jp/japanese/kinyu/2003/kk22-b2-3.pdf 

市場参加者は次のようです。

○信用リスクをヘッジしたい金融機関等(買い手)・・保険料のようなものを売り
手に支払い債権などに破綻が生じた場合には損失を補填してもらう。

○信用リスクをカバー(プロテクション)する金融機関等(売り手)・・買い手の逆
の取引と買い手の参照資産から算出して一定額の証券を機関投資家などに
発行し資金調達を行う。

○機関投資家等

買い手が支払う「保険料のようなもの」は保険とは違い、売り手が信用リスクを
保証出来る資産を保持している必要がないのだそうです(保険会社は業法で
支払いを担保するために資産の保全が義務付けられている)。

またCDS市場は規制の対象になっていないので、どこの誰がどのようなヘッジ
をしているのか複雑に絡んでいて、どのくらいの規模なのか等の情報開示され
ていない。そしてCDSの売り手が十分な資金の裏付けを持っているかも不明な
のです。かつ買い手が信用を担保するための資産(参照資産)を保有していなく
ても良いのだそうです。

ベア・スターンズはこの市場で売り手として第一人者であったため、もし破綻し
た場合にその影響が何処まで波及するのか、どのくらい大きな物か予測できな
かった点にある。それが救済した大きな理由の一つといわれているようです。

更にJPモルガンもCDS市場の主要なメンバーであった。ベア・スターンズが破
綻してモルガンに波及するようなことがあれば、それは国民をも巻き込むことに
なる銀行の破綻となり、食い止めなければならない。モルガンもCDSで問題を
抱えていたので実はFRBはモルガンを救済したのではないかともいわれてい
る。

それではAIGはどうして救済されたのか。実はAIGもCDS市場においてベア・
スターンズ同様主要なプレーヤーであったためです。

日本の金融破綻の場合より、ずっと複雑な金融市場を戻すには、たとえ財務
長官が不良債権処理の機関を設立するといっても、簡単にことが進むと市場
の関係者は受け止めない理由があるのだということが分かりました。金融派生
商品市場の規制が整うまでは常に何時起きるか分からない大型の地震におび
えている状況が続くことと思います。


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発行・編集:(有)オンステージ     
            http://www.onstage.jp/
      :(株)ファイナンシャルアソシエイツ
          http://financial-asso.com

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    発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 
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