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2008/04/24

40代からはじめる女性の経済塾(第36回相続6)

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          40代からはじめる女の経済塾
             (第36号)

                                                      2008年4月24日
相続でトラブらないために 第6回 

ケース2 兄弟の共有による遺産分割

男2人兄弟の山本さんのケースです。父親が亡くなって数年の後母親も亡くな
った。亡くなる前数年の母親の介護は、母の家に同居した弟夫婦が担った。

唯一の遺産は住宅の土地建物。長男は母親から口頭で弟夫婦に住宅を譲り
たい旨を聞かされてはいた。しかし長男は父亡き後、母の金銭的な援助もして
きたので相応の財産分与を希望し弟にその旨話した。弟は、介護をまかせきりに
した兄と兄嫁を非難するばかりで話に応じようとしなかった。

相続税を納付するほどの遺産額ではないが、不動産の所有権移転登記には
「遺産分割協議書」が必要となる。兄はサインしない。仕方なく処分も試みたが
価格が折り合わない。最終的には当面の策と考えて兄弟二人の共有として不
動産登記をした。

このケースのように容易に分割できない住宅が唯一の相続財産という例は多
いでしょう。その場合に不動産の共有は最も避けなければならない分割方法で
あるといわれます。何故なら問題を先送りしているに過ぎないからです。

共有不動産は共有者全員の同意がなければ処分できません。共有登記した
当初の兄弟の仲が続かない例は少なくありません。また、兄弟のどちらかが亡
くなった場合、配偶者に姪や甥等と相続人数が多くなり、処分も分割も当初よ
り煩雑になってしまいます。

それではこのような場合他にどんな方法があったかについてみてみましょう。

1.代わりに金銭などを分与する方法(代償分割)

相続人の内特定の者が現物を取得し、他の相続人が遺産の取得に代えて遺
産取得者に対して金銭等の支払い債務を負担させて行う遺産分割の方法。
債務負担による分割ともいいます。

山本さんの場合、例えば弟が土地建物を取得し、兄の相続分に相当する金額
を弟が支払うという方法です。支払いは一括でも分割でも互いの合意に基づい
て決めればよいのです。分割してでも支払えればこの方法は有効でしょう。

2.換金して分与する方法(換価分割)

遺産を処分しその代金を分割する遺産分割の方法です。初め山本さん兄弟が
試みた方法です。処分するには相続登記が必要です。相続人の共有或いは
単独で登記を行い、処分(譲渡)代金を相続人間で分割するのです(売却益に
は譲渡所得税が課税されます)。単独で登記を行った場合は、贈与税のトラブ
ルを避けるために分割協議書に換価分割による旨記載しておくことがポイント
です。

3.賃借料として支払う方法(用益権の設定)

お金を支払うことも出来ない、かといって換金してしまうのは更に嫌だという
場合、遺産分割方法として明文の規定は無いのですが、家裁の判例により賃借
権を設定した事例が参考になるでしょう。

住宅の土地と建物を相続人がそれぞれに取得し、土地または建物所有を目的
とする賃借権(賃貸期間、地代を定める)を設定し賃借料支払う方法です。
山本さんの場合、兄が家を弟が土地を取得したなら、そこに住む弟が賃貸期間
及び賃料を定めた賃借権を取得し、兄に賃借料を支払うという方法です。

但し、これも土地と建物の所有者が異なることで生じるかもしれない問題は未
解決です。

どうしても相続人間で解決できない場合は家庭裁判所に分割の調停を依
頼することが出来ます。

次回は、遺言書の開封は結構手間隙が掛かるというケースを基に遺言につい
て検討します。

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発行・編集:(有)オンステージ     
           http://www.onstage.jp/
      :(株)ファイナンシャルアソシエイツ
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