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海外旅行にビデオを持っていく人は多いでしょう。でも、僕の場合は、マイクとレコーダー。ヨーロッパの鐘、ジャングルの動物、アジアの市場・・・。多様な土地のプロフィールを音の話を交えてお届けします。BSラジオ番組“Sound Trip”との連動マガジンです。

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2008/02/04

■サウンド・トリップ 〜 エピソード95■

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         サウンド・トリップ
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違いがあるから美しい。違っているからそれがいい・・・
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◆  エピソード95 小象の沐浴 - スリ・パーダとキャンディ – 3
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キャンディにある仏歯寺が、
スリランカで最も重要な寺院だと言われる理由は、
国教である仏教の祖、釈迦の歯を奉っているからです。
紀元前543年、釈迦はインドで火葬されたのですが、
その際に残った歯が4世紀にスリランカに渡り、
大切に奉られ、遷都のたびに移動して、
1590年に現在の仏歯寺に運ばれたのです。
仏歯寺は、キャンディ湖畔に建っているのですが、
その周囲にはスピーカーが立ち並び、
イスラム圏でのアザーンのように、日に何度もお経が流れます。
仏歯寺前のクィーンズ・ホテルに宿をとった僕は、
木枠のガラス窓を透して伝わる、
このお経の声で目が覚めました。
時計に目をやると、まだ、午前4時を回ったところです。
窓の外は、夜も明け切らないどころか、まだ、夜中、
街灯が、その足元だけをほんのりと照らす闇夜の状態です。
それでも朝であることを実感できたのは、
一見無秩序に聞こえる無数のカラスの声が聞こえたからです。
身支度を整え、表に出て、音の方向に歩いていくと、
スピーカー近くに立つの木の枝に、
花を咲かせ、実をならすかのような密度で、
たくさんのカラスが並んでいました。
通常、「一番鳥」は鶏ですが、
仏歯寺の「一番鳥」は、カラスだったのです。
鶏に限らず、鳥たちが最もよく鳴く時間帯は、
通常、日の出の頃です。それは、やはり、
太陽の光に反応しているからだと思うのですが、
その理屈から言えば、
暗闇でたくさんの鳥が鳴きつづける例は、
おそらく珍しいことだと思います。
闇夜はもちろん、一番鶏が鳴く時間でも、
カラスの大合唱は、聞いたことがありません。
太陽の光がないにも関わらず、
仏歯寺のカラスが鳴く理由は、彼らが、
スピーカー近くの木に集中して留まっているという事実から、
お経に反応していると考えるのが妥当だと思います。
それは、犬がサイレンに合わせて遠吠えするのと
同様の理由かもしれません。
まかり間違っても、スリランカでは、
カラスまでもが、仏教徒だということではないと思います。
仮にそうだとしたら、彼らは、早朝からおつとめをする、
非常に熱心な信者だということになります。


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  発行人:明土 真也
  e-mail:akedo_shinya@yahoo.co.jp
  MySpace:http://www.myspace.com/shinyaakedo
  発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
  解除・変更:http://www.mag2.com/m/0000187533.html
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