第2回 <テーマ1:アカウントマネジメントの手法を身につける その1>
<テーマ1:アカウントマネジメントの手法を身につける その1>
こんにちは。Problem Solverです。
今週から具体的に、最強のビジネスマンになるべく、具体的なスタディをはじ
めて行きたいと思います。
最初に掲げるテーマは、営業マンの方々にとって今や常識となりつつも“美し
い”理論が先行しつつあって、中々自分達の形に持っていくことが難しいとさ
れる「アカウントマネジメント」についてです。
まずは、アカウントマネジメントの難しさが一体どこに存在しているのかにつ
いて議論を進めていきたいと思います。
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<アカウントマネジメントの一般論>
このあたりはあまりくどくど説明するまでも無いような気が致しますが、プロダク
トアウト的な押し付け型の営業を行うのではなく、個々の顧客が抱える課題の解決
というスタンスを全面的に押し出し、信頼感の獲得・リレーションの強化を通じて
自社との取引ボリュームを拡大していくという考え方です。
このあたりは諸説が存在しておりますので、細かな定義はまちまちだと思います。
顧客に“モノ”を売るのではなく、問題解決を図っていくというところに崇高な理
念があるのですが、この考え方自体は決して新しいものではありません。
問題解決を売り物にしているという意識が存在していたかどうかは怪しいところ
ですが、程度に差はあるものの各業界で似たような仕組みは存在していたといえま
す。
地方銀行や信用金庫の世界では、顧客との取引永続化を図るために、経営や金融関
係の相談にのるだけでなく、取引先の社長の息子さん、娘さんに結婚相手を探して
あげたり、引越しや進学の相談等にまでのってあげたりしていたようです。
何はともあれ、日本の多くの業界において、「お客様のために何でもする」といっ
た文化・風土が長年受け継がれていたといえると思います。
<アカウントマネジメントが注目されてきた経緯>
このあたりも皆様ご承知のとおり、くどくど説明するまでも無いのですが、アカウ
ントマネジメントが注目されてきた理由の一つとして、“個人”の“職人的技法”
で支えられてきた営業の世界に、“組織的”な“成功体験に基づく方法論”を適用
した営業スタイルが登場し、一定の効果が確認された点にあると思います。
いわゆる業界ベストプラクティス/社内ベストプラクティスへの組織的な取組み
といったところだと思いますが、高度な問題解決が求められる(?)とされている
IT関連業界や金融の世界で具体的な成功事例が出現しはじめ、今やコンセプトレ
ベルではアカウントマネジメントという考え方はかなり一般的なものとなってき
ました。
また、やみくもに新規顧客を模索するより、既存顧客とのリレーションを深め、顧
客の育成を通じて自社の取引量を増大させていくというCRM(Customer
Relationship Management)の考え方が登場してきた点も、アカウントマネジメン
トという考え方を世に広めることになった要因といえるでしょう。
<ではアカウントマネジメントの何が難しいのか?>
アカウントマネジメントの一般的な定義・理論は、非常に崇高な考え方であり、一
般論として異論の無いところだと思うのですが、いざ実践するとなるとこれがなか
なか難しく、見よう見まねで考え方を導入しても中々効果があがらないというのが
現状だと思います。
また、業界によっては「アカウントマネジメントなんて考え方は必要ない!」と言
い切る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
経営学的な観点でのアカウントマネジメントは、個々の業界が有している商慣習や
特殊事情を加味しておりませんので、どうしても実践へと踏み出すときに、各企業
が所属している業界、顧客、はたまた自社の事情に合わせた仕組み作りが必要とな
ります。
どうも、この“特殊事情の加味”という点と“アカウントマネジメントの理論”を
バランスさせることが難しいため、喧々諤々の議論の末、アカウントマネジメント
とは程遠いやり方に陥っている例が多いようです。
ひどい会社になると、アカウントマネジメント論を議論した挙句に、ぐるっと一週
回ってしまって、元の仕事のやり方に帰結してしまうこともあるようで..
現時点で、全ての業界向けにあるべき論を展開するのはちょっと難しいので、ここ
で皆さんが携わっているビジネスの特性や自社の特徴に目を向けてみましょう。以
下に示す観点の相違により、求められるアカウントマネジメントの姿や、アカウン
トマネジメントの体制を拡充するまでに必要となるステップが大きく異なってく
ると思われます。
<ビジネスの特性/自社の特徴>
皆さんの会社は、以下の観点に着目したとき、どんなビジネスをどんな形で推進し
ているのでしょうか?
アカウントマネジメントに真剣に取り組んでいく際には、以下の観点に立脚したと
きに、自社がどのような位置づけにあるのかを明確にするところが出発点となりま
す。
極端な話、今例示する視点だけでも8つ存在しているので、取り組むべき具体的な
方策のバリエーションは、2の8乗(=256通り)存在することになります。
(1)取引経験の有無(既存顧客なのか?新規顧客なのか?)
(2)顧客内シェアの状況(自社が最も有力な位置づけにあるのか?そうでない
のか?)
(3)マーケットシェアの状況(市場強者なのか?弱者なのか?)
(4)提供商品・サービスの特性(規格化されたものなのか?カスタマイズ可能・
必要なものなのか?)
(5)顧客バリューチェーン上での自社商品・サービスの位置付け(顧客内の付
加価値連鎖に直接的な影響を与えているのか?そうでないのか?
(6)顧客サイドにおける自社の位置付け(一業者なのか?多くの提案を求めて
いるのか?戦略的なパートナーだと思っているのか?)
(7)自社のアカウントマネジメントのレベル(特別な取組みを行っていないの
か?全社的な方針がとりあえずは出来上がっているのか?)
(8)自社(または自分)の基本的な営業遂行力(一定の水準にあるのか?弱い
のか?)
今回の議論はここまでといたします。
次回は、上記の観点に基づいて具体的なビジネスのシーンを想定し、どのよう
な形でアカウントマネジメントの仕組みを作っていくのかについて議論を進め
ていきます(さすがにボリュームがありますので、数回に分けて解説いたしま
す)。
なにぶん、メールマガジンを発行するのは初めてなもので、手探りの状態です
が、回を重ねる毎に“より読みやすく”“より中身の濃い”ものにしていきたい
と思います。
次回もまたご購読よろしくお願いいたします。
発行人:Problem Solver
ご意見・お問合せ先:problem_solver@hotmail.co.jp

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