2009/09/09
「中四国だより」 541号
「中四国だより」 541号 "Bulteno de Tyu^goku kaj Sikoku" n-ro 541 la 9an de septembro 2009 目次 (受信順、敬称略) ● 1. [OES] 山陽女子高文化祭 [09.8.30/ 原田英樹(岡山)] ● 2. 高知大会情報 [09.9.9/ 田元美紀(高知)] ● 3. 「核廃絶」の講演テーマは中立性を欠くか? [09.9.9/ 3名] ● 4. [OES] 9月例会のお知らせ [09.9.9/ 原田英樹(岡山)] 【常設リンク】 第10回 中国・四国エスペラント大会 http://esperanto.yu-nagi.com/2009_kochi.html ************************************* ● 1.*** [OES] 山陽女子高文化祭 *** 山陽女子高の文化祭『みさお祭』が9月5日(土曜日)に行われます。 会場:岡山市中区門田屋敷2-2-16 TEL:086-272-1181 開場:9:00~14:00 エスペラントクラブは「岡山の西洋文化の始まり-門田周辺」のテーマで展示をおこな います。 現在、山陽女子高のある門田は当時、キリスト教と一緒に西洋文化が岡山に入ってきた 場所で、孤児院を設立した石井十次、山陽学園の発展に尽くした上代淑、エスペラント の普及活動をおこなったガントレット、これらを援助した倉敷の大原孫三郎らが互いに 影響しながら活躍した場所です。その当時の面影は、門田周辺のあちらこちらに今でも 残っています。 ガントレットがエスペラントの普及活動をおこなった背景となる門田の西洋文化の足跡 をたどります。 軽食、お抹茶などのバザーがおこなわれています。お誘い合わせのうえご来場ください 。 岡山エスペラント会 原田英樹 追伸: 1)9月例会は、9月12日。岡山市中央公民館です。 ビヤリストック世界大会の報告を荒井、宮谷、原田がおこないます。 2)フランスから新婚さんがやってきます。以下の日程です。 9月13日:神戸 9月14日:姫路城→岡山、倉敷美観地区 9月15日:後楽園、林原美術館→広島 同行ができるかたはご連絡ください。 ● 2.*** 高知大会情報 *** 高知大会の受付けに関して、ツインルーム(バリアフリールーム)の予約が いっぱいになってしまいました。ご了承ください。 第2報(1)と申込書(2)も新しいものをアップロードしてあります。 1.http://esperanto.yu-nagi.com/2a_informilo.htm 2.http://esperanto.yu-nagi.com/2009_alighilo.htm ● 3.*** 「核廃絶」のテーマは中立性を欠くか?(長文) *** 編集者注: 中四国大会の岡本三夫氏の講演テーマについて、ある方から以下 (A)のような疑義が提出されました。(B)はこれに対する岡本氏の見解です。 (C)は、これに関連する木村護郎氏の意見です。エスペラントの根本理念に ついての重要な議論だと思われますので、3名の方々の了解を得て、ここに その一部(直接関係しない部分を削除)を公表いたします。 (A) 匿名希望 (前略) 中国四国大会のプログラムの中に、岡本三夫さんの公開講演で「核軍縮につい て(仮)」があります。この内容は政治色が濃い内容ではないかと懸念して います。エスペランティストたちの政治的な(または宗教的な)思想信条は多様 だと思います。日本国内には核武装論を主張している人が一部に存在しています。 これは日本国内のエスペランティストの中でも例外ではないと推測しています。 政治色の濃い内容のものを中国四国大会のプログラムにして問題がないので しょうか。 (後略) (B) 岡本三夫氏 (前略) 「日本国内には核武装論を主張している人が一部に存在しています。これは日本 国内のエスペランティストの中でも例外ではないと推測しています。」という現 実は理解していますが 核兵器に関しては(核兵器を)「持たず 作らず 持ち 込ませず」は日本国政府の方針であり また 反戦平和は日本国憲法第九条が 明示的に規定している条項であり 核武装反対と戦争廃絶を主張するのが「イ デオロギー的」だという懸念は 的外れの偏見のように思われます 私の場合 エスペラントとの付き合いは短いですが ザメンホフは 「平和と 人権(言語権を含む)の確立を目指して世界共通語を創った」とばかり 思っ ていました したがって 核兵器廃絶 戦争廃絶は エスペランチストにとっ ては 自明のことだと思っていました 和歌山市で開催された全国エスペラン ト学会の期間中に 学会とは別に 和歌山九条の会の主催する集会に招かれ 憲法九条の意義について講演をしましたが 私は エスペラントと反戦・平和 は思想的にも実践的にも通底するするものと理解しています 思想信条の自由は誰にでもありエスペランチストも例外ではありませんが 何の理念も持たない「世界共通語」を学習する目的は いったい 何のため なのでしょうか ただ お互いに理解し合って 楽しむだけの「ノンポリ」さ んたちの「趣味とお遊びの世界共通語」にすぎないのでしょうか 長谷川テルは言うに及ばず 多くのアナキストや社会主義者は エスペラント の理念を理解せずに この言語運動に参加したのでしょうか エスペラントが 「危険な言語」とか「異端の言語」とか呼ばれているところにも 私は エス ペラントに内在する体制批判的契機を読み取っていますが 私の理解は間違い でしょうか 日本の核武装賛成 憲法九条変更などを主張するエスペランチストがおられても 彼女ら・彼らは一握りの例外的存在ではないかというのが 私の推測ですが エスペラント界ではかなり有力なグループなのでしょうか ご教示の程 どうぞよろしくお願い申し上げます 岡本三夫 (C) 木村護郎クリストフ氏 (前略) 「核武装賛成 憲法九条変更」に賛同するエスペランチストは少数ですが、 確かにいます。私は、そういう人がエスペラント界にいることをうれしくおも っています。というのは、そういう意見の持ち主が日本社会一般に少なからず いるのは事実ですし、エスペラント界にもいることによってそういう人と「対話」 する機会があるからです。私も、かなり政治的や信仰的に意見のちがうひとと いっしょにエスペラント関連で議論したり、この前の世界大会ではなんどかいっ しょにビールをのみました。そういう基盤が積み重なってはじめて本当の対話が なりたつのだとおもいます。それが、「平和の言葉」としてのエスペラントの可 能性ではないでしょうか。 この点については、タニ ヒロユキさんが「民際語と積極的中立主義」(『エス ペラントとグローバル化』モバード新書15、2003所収)で明確にまとめてい ます。「逆説的ですが、エスペラントが「平和の言葉」でありつづけるためには、 「正義の言葉」でなく「対話の言葉」であらねばなりません。」(162)タニさん はこれを「積極的中立主義」と呼んでいます。私も、「相互理解をめざしたふつ うの人の間の対話の希求」こそがエスペラントの『内在理念』だと思っています (以前、エスペラントによる日韓歴史対話をもとにそのことを検証してみたこと があります)。ですから、タニさんがあげている例でいうと、南京虐殺を否定す る日本人や原爆投下を正当化するアメリカ人のエスペランチストがいても、そし てそのことがいかに不愉快であっても、そういう人と対話できるかぎり、同じ エスペランチスト(そして対話の意思をもつという意味でsamideano)なのだと おもいます。したがって、個々のエスペランチストがどのような意見をもとうとも 自由ですし、世間一般における少数意見だけではなくエスペラント界における少数 意見(たとえば今回のような平和問題について)も尊重されなければなりません。 一方、エスペランチストを自称する人が自分の意見とは違う意見や立場を拒否・ 侮蔑する言動をとるならば(最近では、ネット上の中傷など)、タニさんのことば をかりればブローニュ宣言に基づく意味での「正統なエスペランティストである とは見なされない」(同書165ページ)ことになります。 エスペラント運動自体としては、言語問題における差別の否定およびその根源に ある人権の尊重という点以外のことについて特定の政治的・宗教的立場をエスペラ ント運動の見解として打ち出すことは避ける必要があるとおもいます。 このような一般論をふまえて、あとは個別判断になるとおもいますが、今回のテ ーマである「核軍縮」は、目下きわめてアクチュアルに国際的に議論されている テーマですし、エスペランチストが、特に日本のエスペランチストがそれを考える のは当然あっていいことだと思います。議論で引用されていた第3回世界エスペラン ト大会の演説の箇所(※)で、引用された箇所のあとにザメンホフは「民族間の障 壁の打破に役立つことは、すべて大会の議題となります。諸民族・諸国民の間の関 係は広範な範囲に及び、大会の論議の対象となるテーマも広汎で多数にのぼります。」 (同書225ページ)とのべていますが、互いに絶滅兵器で脅しあうことをやめよう とする核廃絶は、そのような、民族・国民の間の障壁をなくすテーマに属すると かんがえるほうが常識だと思います。(核廃絶という「テーマ自体」が特定の民族 や宗教団体に不愉快を与えるとかんがえるのは理解に苦しみます。)もちろん核 軍縮の方法やそもそもの実現可能性をどう考えるかということは個々人の問題で あって、エスペラント運動自体で一致した見解をたてることはできないでしょう し必要もないとおもいます。講演者の主張が必ずしも主催者の主張ではないと いうことは明確にすればいいとおもいます。そのうえで、講演者と異なる意見 をもつ人がいれば、講演をきっかけに真摯に「対話」をする場になればすばら しいとおもいます。逆に、もし中立性をうたうあまりにこのテーマを避けると したら同じ演説のザメンホフのことばをかりれば「緑星旗は、臆病な沈黙の旗印」 (225ページ)になるとしかおもえません。 「「ノンポリ」さんたちの「趣味とお遊びの世界共通語」」になってしまっては元 も子もない、というご危惧はまったく同感です。ちょうど今年のエスペラント世界 大会で、エスペラントの集まりは「中立性」をいうあまりにエスペラント界に幸い にも存在する異なる意見の間の対話を阻害することになって自らの可能性をいかし きれていないのではないかという問題提起をしてきました。 (後略) 木村 (※) 「私たちの大会は中立であると、よく言われます。・・・したがって、大会では 外交官の任務である政治色の強い事柄や、教会関係者や哲学者の仕事である宗教 色の強い事柄を、けっして話題にしてはなりません。緑星旗は、特定の民族や 宗教団体に不愉快を与えることは一切禁止しているからです。・・・」 (「国際共通語の思想」新泉社発行、水野義明訳、224ページ) ● 4.*** [OES] 9月例会のお知らせ *** 朝夕は涼しくしのぎ易くなってきました。これから秋のエスペラント行 事が続きますが、新型インフルが蔓延の兆しが見られています、十分に 予防の準備にご留意ください。 さて、9月例会を下記のように行いますので、ご参加ください。 日時:9月12日(土曜日) 午後2時~4時 場所:岡山中央公民館 4F会議室 岡山市中区小橋1-1-30 電話:086-272-7886 議題: 1)ビヤリストック世界大会報告 荒井、宮谷、原田が参加した行事、エクスクルソの報告をします。 2)日本大会(甲府)、中四大会(高知)のお知らせ 3)ザックス先生の講演会のお知らせ 4)その他 ★山陽女子校文化祭(みさお祭)の報告 9月5日(土曜日)、エスペラントクラブが「岡山の西洋文化の始まり -門田周辺」で展示をおこないました。ガントレットがエスペラントの 普及活動をおこなった時代、それを可能にした岡山の西洋文化背景につ いて、宣教師ペッティ・アダムスの博愛会運動、石井十次の孤児院創設 などのキリスト教に基礎を置いた活動が存在し、その土壌の上に形成さ れていたことに焦点を当てての展示でした。ほかにもクラブ員の文通、 エスペランチストとの交流が展示されました。 岡山エスペラント会のメンバー、クラブ卒業生、そのほかにも国際交流 団体からも来場者があり、岡山の西洋文化の発展のつながりのなかでガ ントレットの活動があったことがよくわかったと好評でした。 http://esperanto.yu-nagi.com/sanyo-E.jpg ★9月14日に岡山に寄る、フランスの新婚さん(Emilie kaj Thibaud) の日程は下記の予定です。 14日 午後、姫路城見物となり、岡山到着は夕方になりそうです。倉 敷に行くのは難しいみたいです。 15日 後楽園観光、そのあと林原美術館を時間があれば見学。午後早 く、広島にむけ出発。 お手すきなら、10時に後楽園正門に集まってください。 ★10月は不手際で、会場を予約することができませんでした。という 訳で、10月18日のザックス先生の講演会のあと、夕食会を一緒にし て月例会に振り替えるということにしたいのですが、いかがでしょう。 ★11月例会は、11月14日。12月はザメンホフ祭を12月12日 に予定します。 原田英樹(岡山エスペラント会) **************************************************************** Redaktis KOSAKA Kiyoyuki E-mail: Ekosaka_kiyoyuki@hotmail.com ※ 迷惑メール防止のため、アドレスの頭にEの一文字をかぶ せてあります。これを削除したものが正しいアドレスです。 [お願い] ★ 情報を送っていただく場合は、以下の点にご注意ください。 http://esperanto.yu-nagi.com/kaiho_chui.htm [常設 リンクコーナー] ★ 「中四国だより」への登録: http://www.mag2.com/m/0000185468.html メールマガジン「まぐまぐ」に登録できない方は、編集者に連絡い ただければ、直接お送りいたします。 ★ 「中四国だより」のバックナンバー: http://blog.mag2.com/m/log/0000185468 ★ 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