2009/09/10
縄文塾通信 9年9月号-3(408号)
************************************************** ◎寄稿・ご意見など歓迎します。 ◎転載は歓迎いたしますが、出処だけは明記下さい。 ◎投稿・ご意見・感想などをお寄せ下さい。 ハンドル・ネームでも結構ですが、スパム・メール 対策を最高にしております。初めて投稿の方は、件名 を日本語、要件を明記下さい! ◎生来の粗忽さに、老齢性ボケが加わり、しかも、一人 編集・一人校正のため、時間に追われて?の「誤字・ 転換ミス・脱字…」多発のこと、平にご容赦!! ************************************************** 縄文塾通信 <9年9月号-3(408号)> 縄文暦12009年9月10日 ★縄文塾HP ⇒ http://joumon-juku.com <論文・論評・エッセー集の一覧ガイド> ⇒ http://joumon-juku.com/guide/index.html ★縄文ブログ ⇒ http://joumontn.jugem.jp/ ★「縄文塾通信」メルマガ登録は ⇒ http://www.mag2.com/m/0000184916.html ★ mail to : nakamura@joumon-juku.com ************************************************** <9月号ー3(408号)目次> ************************************************** ◎巻頭言 ◎「ものづくり」は国づくり トラネコ ◎雇用は人類限定の問題 岸田 与志 ◎世論とは おおなだ ◎9月「感銘の1冊」 中村 忠之 ◎「人間は万物の霊長」 ─ 祖先を敬う心と敬老の心を─ 風 彦 ◎トッピックス ◎<告知板> ◎推奨サイトの紹介 ************************************************** <巻頭言> 衆議院選で大勝した民主党だが、300余の議席を得 ながら、わずかな議席しか持たない社民・国民新党とい う火と水ほども違う両党に、なぜ閣僚の席を用意してま ですり寄るのか判断に苦しむ。 過半数に達していない参議院での強力を期待しての行 為だと言うが、いわば「政策よりも政局」を意識した行 為であって、これで満足な政策実行が行えるというのか。 もっともこの党の支持母体に、日教組・総評・自治労 があるのだから不思議でも何でもないのだが、はてさて 民主を選んだ人たちは、一体どこまでご存じか。後で臍 (ほぞ)を噛んでも遅すぎる。 それにしても自民党の凋落と迷走ぶりはあまりに酷い。 急にテレビへの出番が多くなった民主の中堅・若手の 歯切れの良い受け答えぶりに反して、いくらベテラン議 員の影にあったとはいえ、自民若手の存在感欠如には呆 れるばかりだ。 いまさら沈みかけの泥船にしがみつく理由はないのだ が、いくら口先だけで「解党的出直し」を叫んでも、お タカさんではないが「ダメなものは ダメ!」である。 やるなら「解党しての出直し」ではないのか。 (中村) ************************************************** ブログ トラネコ日記 09月01日より ⇒ http://ryotaroneko.ti-da.net/ ■□■━━━━━━━━■□■ 「ものづくり」は国づくり ■□■━━━━━━━━■□■ トラネコ ドミニカ共和国という国はとても物価が高いと書いた。 なぜ高いかというと自国生産品が極めて少ないからだ。 あらゆる製品は輸入にたよっているから、当然割高に なるわけだ。 まえにも書いたがトイレット・ペーパーは日本の二倍 以上の価格である。ものによっては安いものも一部ある が、ほとんど日本と変わらない価格である。たまに自国 生産品に出会うが、主として食品加工品である。例えば オレンジジュースの1?紙パックは日本円で約150円 くらいである。日本でオレンジジュース1?の紙パック は250~300円くらいだろうか?値段を覚えていな いので間違っていたら御免なさい。 これを安いと見るかだが、私は高いと見る。なぜなら 原料のオレンジなど、その辺の家の庭にも普通に生って おり、日本のように輸入に頼る必用のないものだ。もっ と安くてもいいと思うのだが、まあ諸物価を考えるとこ の価格を設定せざるを得なかったのだろう。 そういえば先日ドミ共第三の都市ラ・ベガにいってき て友人からいい話を聞いた。古着市があって殆どの商品 が60~100円くらいだそうだ。ジーンズは割高だが、 それでも200~300円くらいだ。郊外のある区画 全部が古着屋の屋台店舗になっている。月曜の朝7時に は山盛りの古着が店を覆いつくし、大勢の客で賑わうそ うだ。平日は閉まっているところが多く、品数も少ない らしい。 私は壁画作業用のジーンズが二本しかなく、作業用に もう二本ほしかったので探してみたら、さほど痛みもな く、手ごろなのが見つかった。言い値600円が値切り 交渉後、二本で450円になった。ちなみにこのジーン ズの生産国はメキシコとアメリカだった。 この古着市はハイチ人が経営しているらしい。なぜハ イチ人なのかというと、ハイチは世界の最貧国の一つで、 恐らくラテン・アメリカでは最下位に位置する最貧国 だろう。ここには国連や各国のNPOなどからの援助物 資が世界中から集まるのだ。その援助物資に古着があり、 れをどういうルートか知らないが横流しがあり、ハイチ の隣のここドミ共に流れてくるのだ。おそらく仕入れ値 は、運賃くらいでタダ同然の金額なのだろう。 ハイチは麻薬ルートの通過点としても当局が目を光ら せている。コロンビアの麻薬がハイチに入り、出稼ぎハ イチ人とともに陸路でドミ共に入り、ここからさらに、 アメリカのフロリダ経由で持ち込まれるらしい。またマ ネーロンダリングもドミ共で行われることがあるらしい。 ドミ共ではアメリカへの移民も出稼ぎも非常に多く、 アメリカ人も観光でこちらにやってくるので、ドミ共経 由だと見つかりにくいらしい。日本で麻薬の運び屋をや るなんて馬鹿のやることだと一笑されるが、ハイチにせ よ、ドミ共にせよ、ここの麻薬のルートにも、運び屋と しての職業が需要として成り立つくらい貧しいのである。 さてここに来ていろいろ生活してみて感じることは、 やはり「ものづくりをしない国」は世界経済から見ても 不利であるということだ。ドミ共は資源もないし技術も ない。おまけに発展意欲もあまり無い日本も資源はない が、技術と向上心に満ちた労働力があった。この違いが 世界トップの経済大国と被援助国との違いだろう。 現在世界不況と言われているが、それでも09年7月 の統計でも日本の失業率は5.7%、アメリカは9.4%、 ロシア9.9%、フランス8.7%、イギリス7.8%、ドイツ 7.7%、イタリア7.3%・・・・・こうして先進各国と比 べても日本はまだまだ低いほうだ。 しかも省エネ・エコ技術は世界最先端をいき、ロボッ ト産業もダントツに世界一である。ハイブリッド・カー は世界中から注文が相次ぎ、ドミ共のカネ持ちもほしが っている。何度も書いたが日本の家電、車、機械は世界 のブランド製品である。そのコピー品を中韓が真似て安 売りしているが、ドミ共の人もそれを知っていて、カネ があれば日本製がほしいと思っているのだ。 中狂やインドがいかに世界に台頭してきたって、所詮 は雲霞のごとくの極安の人件費が売りの国であって、貧 富の差が極端に大きく、所得の公平分配は、「格差社会」 と言われる日本にもかなわない。独自の製品開発技術 はなく、先進国の後追いしか出来ない国である。 日本が世界トップの技術大国になった理由の一つは、 歴史的な基礎技術の膨大な蓄積があったからである。あ とから付け焼刃でコピー品しかつくれないシナやチョー センなどとは、技術の歴史においても雲泥の差があるの だ。 あらためて私は日本に生まれたことを感謝したい! そしてはっきり言おう!中狂、インドは一時的に世界 に顔を利かせることはあっても、長期的には日本には絶 対に敵わないだろう。 しかし民主党政権はこの先人達が築いてきてくれた、 技術遺産をきちんと守り発展させることができるだろう か・・・ *********************************************** 本の進路★ 日本戦略の研究会 ★ 「日本の進路」 No.0664 2009/08/30 より ■□■━━━━━■□■ 雇用は人類限定の問題 ■□■━━━━━■□■ 岸田与志 雇用の全面解決は非常に困難 ■□─────────── 雇用は人類限定の問題であり、全面的な解決は非常に 困難、立場によって解決法が異なる。 ・『現状分析』 日本の総務省は2009年8月28日、09年7月の完全失業率が 5.7%、有効求人倍が0.42倍、完全失業者数が359万人と、 いずれも最悪を記録したと発表しました。雇用調整助成 金を受けている従業員(企業内に退職しないで残ってい る隠れ失業者238万を加味すると、失業率の実態は、約9% に達していると申せます。 欧州の失業率は、09年の春夏頃から8-15%と言われて おり、日本も欧州並みに近づいて来たと言わざるを得ま せん。世界的な失業増加(雇用不安)の根本原因は、世 界的な人口増加に対して、仕事(雇用)の場を提供する 実質的な経済発展力が不足していると考えられます。 ・『雇用自体に、原理原則無し』雇用(失業)問題は、 人間以外の生物には存在しない概念であって、宇宙の原 理原則には該当しません。動物によっては、血族・姻族 が群れ(共同体)を形成して子育てをし、狩りをし(食 糧を調達し)、外敵から身を守る(防衛)行動をするも のがあります。しかしながら、人間社会で言う「雇用」 形態は、全くありません。 ・『小手先雇用対策は失敗する』非効率の(非能率の・ 生産性の低い)産業(例、個人型小規模農業・介護・こ まめな配送・清掃・小規模工事等)の分野を、抜本的に 増加させれば、失業問題の解消に、大いに貢献します。 しかしこれは、日本全体のコストを大幅に引き上げ、日 本の国際競争力を破壊的に弱体化します。 高度技術水準の新産業は、雇用面で大いに期待されると ころですが、現在失業中の人の能力(技術力)との格差 が大きすぎて、ミスマッチ(すれ違い)の可能性が高い です。 官(国家・地方自治体)が、失業者に手厚い支援保護( 失業手当支給期間の延長・非正規勤労者にも失業手当を 出す・新規業態の職業訓練充実等──歳入ゼロで歳出の み)を続けると、衰退事業や産業を延命させる結果を招 き、且つ官の財政を一層圧迫して、財政破綻の要因を増 加させ加速させます。 ・『世界全体では不況も良い』雇用の減少(失業の増加 )を、世界的な規模で見れば、経済活動を不活発にし、 デフレ傾向を呼び、地球温暖化を防止し(地球環境を保 全し)、人間の思い上がり(成長神話)に鉄槌を加え、 人類の末永い生存に役立ちます(貢献します)。 ・『日本としての解決法』 個人的に(家族として)、雇用不安から離脱したい(無 縁の存在となりたい)人は、若年時から自分の適性に合 致した実務技術系の教育(学習)を1-2種類体得すると 共に、家族縁者との共同的生活を基盤とする体制を作っ て置く事が大切あります。 国家・社会・集団としては、実社会に密接な実業教育を 中心に(高校の普通科・大学の教養風教育及び、芸術芸 能・スポーツ教育を、ほぼ全面的に排除)、世界に通用 する技術系人材の育成に邁進して、不況になっても、世 界の何処かで、必ず重宝に処遇される人材で埋め尽くし て置く事が必要であります。 ********************************************** ■□━━□■ 世論とは ■□━━□■ おおなだ 選挙の喧騒が過ぎ秋を感じるほど街は静かになったが、 今日もテレビは政権交代を喜んでいる風である。政権与 党であった何人かの大物議員は、この度の大敗を民意と して重たく受け止めると述べている。 民意とは「国民の意思」らしいが、具体的に何のことだ ろうか。 ところで、昔はヤクザな三大商売として、 (1)政治屋 (2)聞屋(ぶんや=新聞社・同記者) (3)株屋 と普通に言われていたそうである。何故ヤクザにされた のかよく分らないが、多分、公認されたいかがわしい商 売の感覚ではなかろうか。しかし、この三大ヤクザ説は 今も当てはまりそうだ。 言うまでもなく、政治屋(代議士)は選挙により選ばれ る。戦後、選挙行為は個々の「国民主権者」がすること になった。国民主権とは西洋渡来の確立した“個人の尊 厳”や人権思想に基づくが、周りを見渡しても小生を含 め個人の尊厳に遠い人達ばかりである。 そいう怪しげな尊厳でも選挙を通せば、その総体は「国 民の意思」になるという幻想が選挙を伴う間接民主主義 の根っ子にある。では「国民」とは何者かと問いたくな るがスペースがない。どなたか補完して下さるとありが たい。 このヤクザな“政治屋”と怪しげな“国民主権者”を結 ぶパイプ役がこれまたヤクザな“聞屋”である。かくし て、政治は政策なくして政局騒動ばかりになる。 聞屋のやり口は以下の通りである。政治屋の些細な言葉 尻や不徳を捕まえ事件にする。あるいは聞きかじりの誤 解を正解にして事件にする。事前に内閣の悪口をしつこ く撒き散らしておいて世論調査をする。そして事件にす る。 たまに法案のお知らせもするが、万人の満足する法案な どあるはずもないのに弱者のためと称して事件にする。 これらの結果、政治屋はより聞屋に気を配る。 昨今、マニフェストを掲げての選挙が流行りだが聞屋に は、(1)(2)(3)が重要なのだ。何せ聞屋は何事も 事件にしないと商売にならない。要するに聞屋とは事件 屋なのだ。 と言う訳で聞屋が「世論」という場合は疑った方がいい。 国政は「国家100年の計」というがごとく、少なくと もに二、三十年先を見越して今を動かなくてはならない。 それが、地方選挙ならまだしも世論とやらに従い「台 所感覚の政治を」「生活者のための政治を」と叫び“清 き”一票を求める姿を見る度に、この国の政治は大丈夫 かと不安になる。 この度の争点は、「政権選択」だそうだ。どこの局か忘 れたが政権交代が“日本の夜明け”と言わんばかりに、 キャスターが「今回の貴方の一票が日本の未来を決める」 と叫んでいた。 聞屋には放送法に定める「不偏不党」はどうでもいいの だ。お陰で、とうとう「麻生」は大事件にされてしまっ た。もっとも直接的原因とされる総理発言のブレは聞屋 に迎合したものだから情けない。 さて当の聞屋だが、ネット情報社会の拡大に伴い彼らの 膝元は斜陽化しつつある。また、この不況で広告収入は 減るし、ぜひとも次の事件を虫眼鏡で探さがさなければ 彼等は食べていけない。 従って彼等は国際政治経済などお構いなく、国内の粗探 しをしなくてはならない。2年たらずで、また政局騒動 になるだろう。それに、次期総理確実の鳩山の口も聞屋 迎合型なのでよくブレそうだ。 もっとも、民主党内には日教組を始めとする官公労が跋 扈しているから、身代りに党内保守系が標的になりはし ないかと危惧している。 民主党は「官僚政治の奪取」や「天下り廃止」が合言葉 のようだが、矛先はキャリア官僚に向けられているので あって、ノンキャリアではない。 日本嫌いで「できるだけ働かない事」を権利とする官公 労勢力の維持が隠されていたら、せめて縄文通信で「大 事件」にして頂きたい。 ************************************************** ■□■━━━━━■□■ 9月「感銘の1冊」 ■□■━━━━━■□■ “ 動的平衡 ” ■□■━━━■□■ 著者:福岡 伸一 (出版社:木楽社 価格:1524円+税) 中村 忠之 分子生物学者でありながら、前著“ 生物と無生物の 間 ”が60万部超という大ヒットしたのは、その内容 に加えて、日本の学者には珍しく類い稀な筆力を持って いるからで、前著以上に哲学的で難解なタイトルにかか わらず、09年2月の発売からわずか2ヶ月ほどで7万 部を超えたと言われる。 日本が先の大戦に参戦する頃、ユダヤ人科学者ルドル フ・シェーンハイマーはドイツからアメリカへ亡命、ニ ューヨークのコロンビア大学で、マウスにアイソトープ で標識を付けたアミノ酸を与える実験を行なったところ、 3日以内に半数以上が体内の筋肉・肝臓・血液などに 認められ、しかも体重は増えなかった、という研究結果 を得た。 そこで彼は、我々の身体そして生命は、日々変わりゆ く身体組織の流れの中で、辛うじて一定の状態を保って いる特異な有り様、すなわち「動的平衡(Dynamic equi ibrium)」だと定義づけた。当然本著のタイトルはそこ から来ている。 著者は、「(シェーンハイマーの実験結果は)デカル ト的な機械論的生命観に対して、還元論的な分子レベル の解像度を維持しながらも、コペルニクス的変換をもた らした、20世紀最大の科学的発見だった」としている。 ただシェーンハイマーにとって不運だったことは、当 時同じニューヨークの、ロックフェラー大学にいたオズ ワルド・エイブリーによって、遺伝物質である「核酸」 が発見され、それが複製メカニズムを持つ「二重螺旋」 を持つことがわかり、一挙に分子生物学時代の幕が切っ て落ちされることになったことである。 その結果、偉大な業績にもかかわらずシェーンハイマ ーの名前と業績は、歴史の澱(おり)に沈むことになっ た。 ご存じのように、それ以後分子生物学の世界では、シ ェーンハイマーのいわばアナログ・ワールドは打ち捨て られ、以降遺伝子=DNA・RNAの解析から、ゲノム 解明・遺伝子操作という、ディジタル・ワールドという 還元論者が跋扈する時代となっていくのだ。 本著の伏流として全巻に流れる思想は、生命ですら全 て物質とみなす最近の分子生物学の趨勢、たとえばクロ ーン・遺伝子操作・生体間臓器移植・ES胚細胞・iP S細胞(人工多機能性幹細胞)などなどへの、行き過ぎ に関する警告であり、「生命もすべて物質である」とい う思想、また細分化が行き着く還元主義的発想の危険性 である。 脳内の記憶を司る器官内で、記憶関連物質として認め られるのは「ペプチド」というタンパク質だが、本著で は、かつてマウスの記憶中枢に蓄積されている「ペプチ ド」を抽出して別のマウスに注入して失敗した例を挙げ る。 ここで再登場するのが、上述シェーンハイマーの実験 である。すなわち、食品から体内に移行したタンパク質 は、ごくわずかの時間で消えてしまい、すべては新しく 取り込まれたタンパク質と交代し、わずか3ヶ月ほどで 体内の細胞はすべて新品になってしまうと言う事実であ る。 このことは「生きる」あるいは「記憶」という働きは 、決してタンパク質あるいはアミノ酸という物質だけで はない事を示している。すなわち、わずかな期間に過去 の物質と入れ替わった際に受け継いだ「生命」「記憶」 などは、すぐさま次の物質に受け渡されることになる。 そうしたわずかな期間の持つ「揺らぎ」の中にこそ、 「生命」や「記憶」が存在する、というのが題名の由来 なのである。 当然のことながら、物質で構成され、そのわずかな電 気パルスによって行なわれる生体反応は、いくら分子レ ベルにまで細分化し還元化しても、決して再現できない のは、そうした生命体構成物質が、たえず移り変わり、 移動し、微妙に揺らぎ続けているからだということなの だ。 著者はいろんな研究を元に、(例えば)100gのタ ンパク質を摂取し、20g排泄したら、80g消化され たかと問う。答えはノーである。これを「ペニー・ガム 」と呼ぶそうだが、その心は、「自動販売機に1ペニー のコインを入れてガムが出た」ことと同じたと説く。 なぜなら生体は、別の形で(膵臓という器官で)、食 事で得たとは別に、毎日常に100gに相当するタンパ ク質を造り続けているのだという。 その事実の裏返しとして、最近サプリで膝の軟骨にい いとして、コラーゲン含有製剤があるが、本来コラーゲ ンは吸収されにくいアミノ酸で、消化されなかった残滓 はすぐに排泄されてしまい、一方消化されたものは血液 によって全身に運ばれ、その時点で身体が必要としてい る部分で使用されるというのが正解らしい。 とすれば「看板に偽りあり」であって、「個人差があ ります」などと小さく添え書きしてもいわば詐欺行為で はないか。 著者はまた、食物(その中に含まれるタンパク質=ア ミノ酸)によって動物の身体が成り立っているという事 実から、タンパク質の摂取にしても、それが毎日の三度 の食事に配分されないと、時間的に飢餓状態を招くと指 摘する。 これは昨今母親の怠慢によって、幼児から学生など若 い世代、それにダイエット目的の女性など、朝食抜きと いう傾向が強いことへの大きな警告でもある。 その一環としてだが、フール・フーズ(全タンパク質 をバランス良く含んだ食品)として、鶏卵を挙げている ことも、(経歴柄)うれしい限りである。 また「人間は考える管である」として、もともとの先 祖が、腸管主体のミミズとかナメクジウオなど腔腸類だ ったのだから、「すべて脳で考える」という発想は行き 過ぎであって、脳以外の腸を主体とする脳以外の器官の 作用を無視する風潮に釘を刺すことも忘れていない。 その柔軟な発想と共に、日本の科学者には珍しい際だ ったストーリーテリング能力を認めざるを得ない。目か らウロコを沢山落としてくれる好著として、ぜひ一読を お勧めする。 ************************************************** ■□■━━━━━━■□■ “ 人間は万物の霊長 ” ■□■━━━━━━■□■ ─ 祖先を敬う心と敬老の心を─ ■□■━━━━━━━━━━━■□■ 風 彦 人間は動物である。が、他の動物と違うのは、霊長動 物である。霊長とは、霊妙不思議な力を持つすぐれたも の。万物のかしら。人類(広辞苑)。生物で一番進化し たもの(新明解国語辞典)などとある。 古代ギリシャの哲学者プロタゴラスは説いている。「 人間は万物の尺度である」─。 フランスの科学者であり、哲学者、パスカルは「人間 は考える葦である」ともいい、近世哲学の祖、デカルト も「我思う。故に我あり」─。簡潔にいえば、人間の特 質は、論理、倫理をわきまえて、その真理を追究できる ということだろう。他の動物とは違う所以でもある。 学問的な論議は、さておき、「霊長」の証の一つは、 先祖への供養であろう。 しかし、最近は経済、社会の変化により、家族構成も 『核家族』化。先祖の供養もおろそかになった。歳時記 では、お盆、送り火、流し灯籠…はあるが、供養への意 識は希薄になっている。 この月の二十三日は「秋分の日」。国民の祝日。戦前 でいえば「秋季皇霊祭」。先祖を敬い、亡くなった人々 を偲ぶ日。秋のお彼岸ともいう。また、その年の五穀豊 穰を神に感謝する「神嘗祭」もあったが、食文化も変わ り、日常の食生活では、季節感もなくなり、飽食の時代。 食べ物への感謝の心もなくなった。 食だけではない。お年寄りへの敬老精神も薄れる。敬 老が『軽老』に。年寄りを後期高齢者と呼ぶ。一九六六 年、これまでの十五日の「老人の日」を「敬老の日」と して国民の祝日としたが、休日の連休化で、今年は二十 一日に。ことほどさように、人間─、なかんずく日本人 は、いとも簡単に暦までも変える。 私はふと思った。日本の構造改革は、日本人の精神構 造まで変えてしまったのか。 「万物の霊長」である証としてでも、祖先の存在を崇め、 お年寄りを敬う心を持ち、豊かな国づくりに努めよう。 それに相応しい「国民の祝日」がある。 生前、作家・司馬遼太郎さんは語った。「人間には志 というものがある。志がないところに、社会の前進はな い」 ************************************************** <トピックス> スポーツ報知 (9/5)より ◎ 新ファーストレディー・鳩山幸夫人に海外メディア 興味津々 夫より「宇宙人」!? ■□━━━━━━━━━ 豪腕幹事長との「二重権力」が指摘されるなど、早く も前途多難な雰囲気になってきた民主党の鳩山由紀夫代 表(62)。そんな夫を尻目に、幸夫人(66)が世界 的にブレークしている。AP通信や英紙タイムズなど各 国の代表的なメディアが「魂がUFOに乗って金星に行 った」「前世でトム・クルーズは日本人」などといった 幸夫人のユニークすぎる世界観を報道。冷やかし気味な がら、「型破りなファーストレディー」の誕生を祝福し ている。 「日本の次期首相は演説が退屈なことで知られている。 しかし、彼の妻は全く違う」。AP通信では、幸さん についてこう報じた。次期首相の由紀夫氏に対して海外 では、外交姿勢や経験不足を懸念する声があがっている。 その一方で、幸さんの「不思議キャラ」に世界中のメ ディアが食いついた格好だ。 AP通信やロイター通信、英国メディアなどが幸さん の発言をこぞって報道。英タイムズ紙は幸さんを「19 70年代にUFOで旅をし、金星人と友達」と紹介した。 「金星に行ってきました」発言同様、日本ではおなじ みとなった「前世で会ったトム・クルーズは、日本人だ った」などの幸さんのオリジナルな主張について、米ニ ュース専門局MSNBCのキャスターは、笑いをこらえ きれない様子で伝えている。 「飛び出た目のため、ニックネームは宇宙人」と由紀 夫氏を紹介したロイター通信は「別の世界と遭遇したと 言っているのは妻の方だ」と報じた。 またイタリアの通信社ADNクロノスは「幸さんは日 本社会にとって型破りの人物」と評価。英紙インデペン デントでは、オバマ米大統領のミシェル夫人や、フラン スのサルコジ大統領のカーラ・ブルーニ夫人に集まる注 目を、幸さんが奪うことになりそうだと指摘している。 各国メディアとも幸さんを好奇の目で報じているが、 扱いは好意的なものが多い。英紙タイムズに至っては「 風変わりであることを、恥だと思わない人物が日本のフ ァーストレディーとなり、そうした妻の快活さを評価す る夫が首相になる」と社説で取り上げ、日本が不可解な 国ではないことを示す助けになると絶賛している。 ところで、幸さんのスピリチュアル趣味、以前から鳩 山夫妻を知る人たちは「2人が出会った当時は、由紀夫 氏はおろか幸さんも、そんな感じではなかった」と口を そろえる。 幸さんはテレビ番組に出演した際、長男の紀一郎さん の子育て中に「精神世界の本」などに興味を持ち始めた と告白。その結果、「子どもは大きな宇宙の宝ものとし て預かっている」との境地に至ったと語っている。 ************************************************** <縄文塾通信9月-1号 編集後記> ************************************************** いまテレビは、民主の動向・酒井法子、それに新型イ ンフルエンザの3つが中心である。なんでいまだに酒井 法子かとぼやいても、嫌ならテレビを見るな!でチョン だろう。 後期高齢者で、しかもインフルエンザにもっとも弱い 立場の「基礎的疾患=気管支にキズ持つ身」現在の発生 拡大ぶりな他人事ではない。 表面に出ないが、ワクチン問題で──過去ニワトリの 病気で見せた農水省の不手際に輪を掛けた──(私に言 わせれば)今回の不手際ぶり、ここでも厚労省の怠慢は 万死に値する。 昔も今も日本のワクチンメーカーは「日生研・微生研 ・北里研・化血研」の4社である。問題解決政策の一環 として、少なくとも新型インフルエンザが発生した時点 で、 1.メーカーを増やす 2.メーカーの援助・拡大 を選択すべきであった。加えて従来型インフルエンザ・ ワクチンの製造と、どちらを優先すべきか早く決めるべ きだった。しかも輸入ワクチの毒性が未定として、輸入 決定が致命的の遅れてしまったのである。 結局ワクチンの使用は、多分流行最盛期を過ぎようと する、10月末まで遅延するらしい。 もし被害が甚大になれば、厚労省の不手際による人災 なのだが、ここでも「誰も罰せられるものがいないだろ う。 マスメディアの不勉強に助けられて、ほとぼりが冷め れば栄転」という既定の路線を走ることは明白だ。 もしこの「インフル弱者」に万一のことがあれば、化 けて出で恨みを晴らすつもりである (中村) ************************************************** < 縄文塾通信 告知板> ************************************************** 日本会議 ’時局講演会 ’ “ なぜ日本人は成熟できな いの ” 講師: クライン孝子先生 ◎日時 9月13日(日) 開場:13:00~ 開演:13:30~ ◎場所 呉 大和ミュージアム (1F 大和ホール) JR呉駅より徒歩5分(ゆめタウン呉の隣) ◎参加費 500円 当日受付でお支払い下さい (大和ミュージアムへの入場料は不要) ◎主催 日本会議広島・呉支部 ◎問い合わせ先 090-2865-6439(井上 重穂) 090-3173-6000(上本 郁夫) ************************************************** 以下クリックすると、 <推奨メルマガ・ブログ・ホームページが示されます> ⇒ http://joumon-juku.com/suisho.html **************************************************



