2009/08/05
縄文塾通信 9年8月号-2(401号)
************************************************** ◎寄稿・ご意見など歓迎します。 ◎転載は歓迎いたしますが、出処だけは明記下さい。 ◎投稿・ご意見・感想などをお寄せ下さい。 ハンドル・ネームでも結構ですが、スパム・メール 対策を最高にしております。初めて投稿の方は、件名 を日本語、要件を明記下さい! ◎生来の粗忽さに、老齢性ボケが加わり、しかも、一人 編集・一人校正のため、時間に追われて?の「誤字・ 転換ミス・脱字…」多発のこと、平にご容赦!! ************************************************** 縄文塾通信 <9年8月号-2(401号)> 縄文暦12009年8月 5日 ★縄文塾HP http://joumon-juku.com ★中村キャッスルゲイトHP http://joumon-juku.jp ★縄文ブログ http://joumontn.jugem.jp/ ★「縄文塾通信」メルマガ登録は http://www.mag2.com/m/0000184916.html ★ mail to : nakamura@joumon-juku.com ************************************************** <8月号ー2(401号)目次> ************************************************** ◎巻頭言 ◎「原爆記念日」考 永山 義博 ◎やはり技術は夢の段階がもっとも美しい SK老 ◎『脳内渋滞』後日談 中村 忠之 ◎英語の悲鳴 仏語の悲鳴 金谷 武洋 ◎東武動物公園ポスケッチ(54) 保倉 勝美 ◎8月五行歌 幾田 篤 ◎縄文塾通信<告知板> ◎推奨サイトの紹介 ************************************************** <お知らせ> 「怒りの鉄拳の鉄拳」さんに、同じく原発関連技術者 のハンドルネーム「担当」さんから、ご意見が届きまし た。私たち素人にとってはいささか専門的に過ぎますの で、掲載は割愛しましたが、ご希望の向きにはお送りし ますので、ご興味のある方はメールデ申し込む下さい。 また同じく「怒りの鉄拳の鉄拳」さんからの返事も来て おります。(中村) ************************************************** <巻頭言> 今回は中村の駄文に代えて、中山善照氏から再転送下 さった(東京在住の田中秀雄氏よりの)メール+フラン ス発ユーチューブ<(知らぬは日本ばかりなり的)お笑 い「日本の実態」>をお送りします。 「ぜひご覧下さい。各位転送を~」とあります。(以 下田中さんのメールです)「お笑い」とありますが、 どうにも笑える内容ではありません。 各位 私はフランス語はできませんが(大学時代習ったのだ が…ウウ)、翻訳 まともなら、このフランス国営放送 番組はスゲーことを言ってますよ。日本人より、日本の 危うい実態を分かってるんじゃない?フランス的エスプ リ、わかんないところもあるけどね。 ⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/hazuki73ry/54434728.html (蛇足ですが、gsめんの中央の三角印をワンクリック して下さい。なんとかサイバーテロで消されぬ事を祈り ます 中村)) ************************************************** <中村のコメント> タイムリーに本稿を頂いたので早速紹介することにし て、いろいろ気になることがあって調べたのだが、どう もこの「原爆記念日」という言葉は慣習的に使用されて いるが正式なものではないようだ。テレビでは「原爆の 日」を使用している例が多い。 平和記念公園でガイジン相手に英語での通訳ボランテ ィアしている友人に聴いてみたところ、 私たちは「平和記念式典」Peace Memorial Ceremony は度々使用しますが、「原爆記念日」は、使ったことが なく、私の持っている資料の中にもありません。平和資 料館に問い合わせみましたが、正式英文名のリストには なく、新聞社が使用している用語を紹介してくれました。 Memorial Day of the Atomic Bombing ということだった。それにしても<グーグルで、 「原爆記念日」で約38万件引っかかる>とは、普遍的な 慣用語になっている証拠だろう。 2~3調べたところ、 Goo 教えて! goo ⇒ http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1569463.html に「原爆記念日について 」というのがあった。 まず質問として、 広島や長崎の原爆記念日それから終戦記念日とはい ったいなにを「記念」する日なのでしょうか?本来なら 反米日とでも命名してアメリカに対して「何故、必要以 上の攻撃や爆撃をしたのか?!!」と問う日にするべき ではないでしょうか? というのがあり、いくつか答えが載っていたが、対照 的?な2つだけを取り上げて見た。さて皆さんはどっち 派?! 1.記念=後日の思い出として残しておくこと。 かたみ。過ぎ去った物事などを思い起こすこと。 だそうです。私なりには残酷すぎる悲劇を二度と繰り返 さないようにするようみんなが平和について真剣に考え なければならない日だと思っています。 人の命は同じでしょう。罪を問えば、当然日本が戦時 中にいろいろな国々の人にしてきたことをまた問われる でしょう。憎しみには終わりがありません。 広島市は「広島市被爆60周年記念事業」と「記念」 という言葉を使っていますね。 2.被災者の悲しみを祈る日です。 祈念の日です。 当日は、左翼と右翼が日本中からやってきてお祭り騒 ぎをしますが、地元の人は、眉をしかめてできるだけ無 視します。 政治勢力の支配下にある平和活動家のマスターベーシ ョンは、反吐が出るおもいですから。 広島や長崎で悲劇に出会った人たちは、アメリカとか日 本といったような、単純な社会現象としてとらえていま せん。 人類の歴史と向き合って、この悲劇を解釈しています。 ちなみに私は、あえて「終戦」でなく「敗戦」と書いて います。 ■□■━━━━━━ 「原爆記念日」考 ■□■━━━━━━ 永山 義博 ◎ 8月6日、原爆記念日。よく考えると、何も原爆が 落とされたのを 「記念」する必要は何もないはずだが、 でもよく原爆記念日という。 ◎ 念のため調べてみると、グーグルでは「原爆記念日」 で約38万件引っかかり、「原爆祈念日」では7万件引 っかかった。どうやら皆は「記念」すべき出来事と受取 っているらしい。 ◎ 大辞林をひも解くと、記念とは「過去の出来事への 思いを新たにし、何かをすること」と書いてある。また 祈念とは「神仏に祈り,目的の達 成を念じること」と ある。これらの定義からは「祈念」は明らかに「祈り」 という性格があるのに対し、「記念」は「思いを新たに する」であ るから、一般に「良い」思い出に対してそ れを忘れないようにすることだと僕には理解できる。 ◎ しかし8月6日に慰霊祭を行うように、死んだ人に 対して祈りを捧げる日というのが本当の意味であろう。 結論としてやっぱり原爆が落ちたという悪い出来事を「 記念」するのは正しい用法ではないと思う。 ◎ 参考までに、昭和20年8月15日は昔は「終戦の日」 と呼 んでいて、以後8月15日を「終戦記念日」と言う ようになった。 それがマスコミを中心に最近では「敗 戦記念日」と言い換えるのが多く なっているという。 ここにマスコミ業界の大和民族を蔑視(べっし)する思 想がかいま見える。 ************************************************** ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━ やはり技術は夢の段階がもっとも美しい ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━ SK老 太陽光発電は、数年前まで、火力発電や原子力発電に 代わる「地球にやさしい」バラ色の技術とされていまし たが、ニュースの中に具体的な数字が入ってくると、い ろいろと考えさせられます。 前号(396号)、怒りの鉄拳様の「電気で省エネ論の ご回答(その2)」」と一部重複しますが、門外漢の持 論を述べさせて頂きます。 まずは、身近な家庭用太陽光発電システムについて近 所の電気屋さんの話。 「そうねー、パンフレットには、余剰電力を売れば、 約200万円の設置費は20年程度で回収できるって書いて あるけど、まだ元は取れないんじゃないかな~。設置す る時は、国と県から3分の1くらい補助が出るけど、結構、 故障があるんだよね。これって自己負担だからね。 うちは儲かるからいいけど。そもそも、お宅はどのくらい 電気使うの?オール電化住宅にでもしたら、電気が余る かどうかわからないよ。年間日照時間も場所によって差 があるしね。だいたい、お宅、木が多すぎるよ。西側の 木を全部切っちゃえば日照時間は1、2時間延びるんじ ゃないかな。」 とても良心的で正直な電気屋さんでした。 7月2日付け、朝日新聞より: 「家庭の太陽光発電で生じた余剰電力を現在の2倍の価 格で買い取ることを電力会社に義務づける『エネルギー 供給構造高度化法』が1日、参院本会議で可決され、成 立した。政府は具体的な実施手続きなどを定め、年内に も新制度を導入する。 太陽光発電の普及の追い風になるが、買い取る費用は 企業や家庭など電力料金に上乗せされる。経済産業省に よると、制度開始時は標準的な家庭で月約30円になる見 通し。買い取り量が増える5~10年後は、50~100円程度 と見込まれる。」 これは、事実上の電力値上げです。こんな法案が上程 されていたことをどれだけの国民が知っていたでしょう か(最近、裁判員制度や国籍法のように、成立直前まで マスコミが取り上げない重要法案が増えたように思いま すが・・・)また、設置時の補助金約70万円も(都道府 県によって異なる)、その出所は税金です。 経済産業省の資料によると、2020年までに住宅用太陽 光発電システムの設置を現在の32万戸から530戸に増や す計画のようですが、これは全住宅の約10%に過ぎませ ん。一部の人のために大多数の人がこれほどの負担を強 いられるのは不合理であると異議を申し立てる議員は国 にも地方にもいないのでしょうか。 http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90525c04j.pdf 太陽光発電の導入シナリオ(試算) ちなみに、大型水力発電を含む再生可能エネルギーが 総電力に占める割合が世界一高い(10%)ドイツでは、 契約者が、自らの意志で割高のグリーンエネルギー料金 を支払う制度になっており、グリーン料金にはプレミア ム価格によって3種類あります。 自治体や企業には普通料金の50%増しの料金を払うと ころもあれば、個人でプラス10%の契約をする人もいま す。但し、当然の事ながら一般家庭の加入は150世帯に つき1世帯程度とのこと。これを多いと見るか少ないと 見るかは別として、日本の悪平等主義と比べてはるかに 合理的だと思われます。国と国民との信頼関係の差でし ょうか。 http://www.wwf.or.jp/activity/climate/japan/greene/grm_ge.htm ドイツにおけるグリーン電力の状況 http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/903/903-3.pdf 一般家庭へ参入進まぬドイツのグリーン電力 また、夢の技術が現実のものとなるにつれて、問題点 も具体的に見えてきました。 7月1日付けの産経新聞に「スマート・グリッド実現に最 大6.7兆円の投資が必要 現状の送電網では太陽光発電 に対応できず」という記事がありました。 要旨は: (1)太陽光発電は天候に左右され不安定なため電力供 給を混乱させる可能性があり、送電設備に損害を与える こともあり得る。従って現状の送電網では対応できない。 (2)太陽光発電量を2020年に現状の20倍(1,750万キ ロワット→3,500万キロワット)とする政府目標を実現 のためには、「スマート・グリッド(電力の需給を細か く調整する次世代電力網・賢い送電網)」の導入が不可 欠で、最大6兆7000億円の投資が必要。尚、3,500万キロ ワットの内、住宅用が7割、非住宅用が3割と想定。 (3)具体的には、送電網の変圧器の増設、大型蓄電池 の設置、余剰電力で水をくみ上げて必要な時に放水・発 電する揚水発電の増設が必要。さらには、太陽光発電の 発電量が落ち込んだときに素早く不足を補える火力発電 はこれまで以上に必要性が高まる。 (4)いずれも「多くの差し迫った技術的課題」があり 、産官学での研究開発体制を整備すべきである。 <私注1> 今年5月、日米両政府はエネルギー・環境分野で協力 を強化することで合意し、スマート・グリッドの研究も その一部となっている(日本経済新聞5月1日)。要す るに、上記(4)と合わせて、これからの研究課題というこ と。 <私注2> 太陽光発電量が3,500万キロワットを超えた場合(202 0年以降)、このスマート・グリッドがどこまで対応で きるか不明。現在の高品質電力(安心してパソコンが使 えるレベル)を保証するとすれば、2020年までに総発電 量の5%、10%ということはあり得ない。 カリフォルニア州の電力事情の悪化により、シリコン バレーからハイテク企業が逃げ出しているという。この 州は、電力需要が増えているにもかかわらず、風力発電 などに力を入れ、この20年程、まともな発電所を1基も 作っていない。 <私注3> 6.7兆円は重厚長大産業による施設設備の整備に使わ れるため、短期的には、膨大な温室効果ガスが排出され る。 <私注4> 日本には100万キロワット級の揚水発電所が10基以 上ある。揚水発電が原発とセットになっているという説 は誤りで、揚水に使われるのは火力発電所の電力。(3) の通り、発電量の微調整が得意なのは火力発電であり、 不安定な自然エネルギーによる発電量が増えれば増えるほ ど、それをバックアップするために温室効果ガスを発生 する火力発電所の増設が必要という矛盾が露呈する。 尚、揚水発電は巨大な蓄電池のようなもので、水資源 が豊富な日本列島の背骨(特に豪雪地帯)を利用して、 まだまだ開発の余地があると思われる。沖縄では、海を 下池とする海水揚水発電所が実証試験中とか。 ************************************************** ■□■━━━━━━━ 『脳内渋滞』後日談 ■□■━━━━━━━ 中村 忠之 「脳内渋滞」脱却に向けて ■□────────── 昨年末に、突如襲われた背痛・腰痛から肺炎という一 連のトラブルによって、わが執筆活動に大きな支障を生 じた経緯は、本メルマガでも報告させて貰った。 まだお読みでない方は、我がホームページ “ 縄文への道 ”の エッセー集『閑話Q題』より 『脳内渋滞学事始め』(1~2)参照下さい。 ⇒ http://joumon-juku.com/kanwa_Q/07.html さて、なんとか友人に支えられて「脳内渋滞」を脱し たのだが、出来れば二度と同じ苦労はしたくない。人間 その気になれば何とか智恵が出てくるものだ。 その後の体調だって特別快調ではないし、以前に比べ て疲れやすくてパソコンの前に座る時間も随分短くなっ た。特に実はネット上で見たいサイトを登録している「 お気に入り(daily)」の閲覧も怠り勝ちになり、間引 き運転になってしまっている。 確かに以前に比べると──たとえば<中村のコメント> の省略など──手抜き工事?も増えてきた。ただそれ はそれとして、なんとか大きな支障もなく、人によって 「大丈夫か?」と心配してくれる程度に書き続けてきた し、しかも「脳内渋滞」も起きることなく発表出来ている のは、なんとか「脳内交通整理」が出来たからに他ならな い。 さてこの我が「脳内渋滞解消法」、皆さんの参考にな るかどうか、折角の機会にご披露したい。 「脳内渋滞整理方法論」 ■□───────── 当然ながら大きな問題に直面したら、誰でもその解決 のためにいろんな智恵を使うことになる。なにも人に言 われぬような苦労をしたわけではないが、そうかと言っ て手を拱いていたわけではない。 今までの発想から文章作成に到るまでの方法につい ては、前述『脳内渋滞学事始め』で述べた通りだが、問 題はいかにそうした「思考→表現パターン」から脱却す るかにかかっていたのだ。 そこでこの「脳内整理」のためにまず「パソコン上の 画面整理」が必要だ気付いて、パソコン上での情報収集 と脳内駐車場を、うまくリンクさせることにしたのである。 本来整理が大の苦手な私に、古くからの友人が教えて くれたものだが、「VIX」というファイル収納用フリ ーソフトがある。これは、自分の書き込んだり貯めこん だりしたデータ=マイ・ドキュメント全体を、ファイル の階層順に区分けしてくれる優れものである。 VIXの画面の左側には全ファイルのリストが縦に並 び、その横に四角いファイルのマス目がいくつも並ぶ。 まず左のリストから必要なものをワンクリックすするだ けで、そのファイルの項目がマス目に並ぶ。こうした 説明は筆談しにくいので、未使用の方はまずダウンロー ドして経験されることをお勧めする。 たとえば「縄文塾通信」ファイルだが、その中から 9年度の通信ファイルを選ぶと、枠内に月別のファイル が出る。 W・クリックで開くと、中に通信本文・中村・ゲスト ・トピックッス・参考文献など項目を作っている。ここ までは以前と変わらないのだが、今はその「中村ファイル」 の中に、書きたい「テーマ・タイトル」だけを登録する。 すなわち、内容はほとんどゼロに等しい状態で、時に応 じて少しずつ書き込んでいくようにしている。。 ここが大事だが、その「中村ファイル」に、「中村用 参考文献ファイル」を設けていて、そこにネットや書籍 などで見つけた情報を保存するのだ。これが重要なノウ ハウである。ここでもVIXは至極便利で、ファイル内 ファイルが幾つでも階層的に持てるので、たとえば「農 業関連ファイル」を作っておけば関連情報の検索が容易 になる。 その月に発表できなかったものは、コピペで次の月に 移せばいいし、使用済みでも今後必要だと思う参考文献 は、別途作成している正式な参考文献ファイルに移せば いい。 そしていざ文章作成となれば、脳内の「記憶引き出し」 に仕舞っておいたものを引き出しして、あとは参考文献 と絡み合わせながら作文作業にかかるという寸法である。 「脳内渋滞整理法」は「脳外+脳内駐車業務」? ■□───────────────────── 実はいま、その「タイトル&テーマ」だが、ご存じ 名にし負う雑学の徒だから、相互脈略のないものが10 近くになっている。 と書いてくるといかにも万々歳ものだが、当然タイム リーさを失って役に立たないものもあるのでとても威張 れたものではない。またなかなか纏めきれずに、ずっと 先延ばししているものだってある。 実はそれ以上に大きな悩みの種がある。実際お読みの 方にすでにお見通しだと思うが、、今までの文章とはど こか違う。非論理的な表現で申し訳ないが、言わば「こ なれていない」し、しかも渋滞の反面味わえた、自分な りのスピード感がまるでしないのだ。 ということは今現在(いま)のわが「脳内渋滞整理」 は、脳から離れて外に駐車場を設けることで、なんとか 脳内渋滞を防いでいたことになる。これではいざ出動と なったとしても、すぐにスピードは上がってくれないし ──前回の“ 電気自動車を考える ”のように──情報 中心の生硬な文になってしまう恐れ大である。 おそらく親切な読者諸氏は、「(いい歳して)狭い日 本そんな急いでどこへ行く!」と慰めて下さるだろう。 ところが考えようでは国技の相撲ではないが、「あとが ない!あとがない!」のである。 となんとか力んでみても、今残された方法はこれしか ないのが現実である。かくなる上ば、ゲストライターに 「おんぶに抱っこ」、時々ズルして休み休みしながら、 いい加減な文章でお許し願うことにしたい。 ちなみに本文は、「脳外+脳内駐車」ではなく、苦し 紛れの思いつき急発進車のお粗末である。 ************************************************** ★文法の安易な移植により生まれた 日本語文法の「主語」信仰を論破する 金谷武洋の『日本語に主語はいらない』 ⇒ http://blog.goo.ne.jp/shugohairanai/e/01a5ec5a a8d5d92aa498233a535e159b ■□■━━━━━━━━━━ 「英語の悲鳴・仏語の悲鳴」 ■□■━━━━━━━━━━ 金谷武洋 2006年の新年は、「明けまして+開けましておめでと う」であった。 投票箱の蓋が開いたからである。8週間の長い連邦政 府選挙戦の後、ようやく出た結果は世論調査の予想通り で、13年ぶりに、小数派政権ながら進歩保守党が返り咲 いた。久々のカナダ西部からの首相となったハーパー氏 の舵取りが注目される。そこで今回は、選挙キャンペー ン中、言葉の上で気付いたことを話題に取り上げてみた い。 それが表題の「英語の悲鳴・仏語の悲鳴」である。 「英語の悲鳴」という表現を使ったのは朝日新聞の特派員 だった本多勝一だ。ジャーナリストとして日本語の表現 に大きな関心を寄せて来た本多には日本語に関する優れ た著作が数点あるが、中でも「日本語の作文技術」(19 82年、朝日文庫)が秀逸だ。 巻末の解説で「ちゃんとした日本語を書こうと思った ら、まず、勉強に本多勝一氏の「日本語の作文技術」を 読め。これが私の持論である」と多田道太郎が書いてい るほどで、実に広く読まれている。ちなみに私が今持っ ているのは2002年版だが、何と「第32刷」である。初版 から20年目に32回目の重版というのは大変なロンングセ ラーだ。未読の方には是非お勧めしたい。さてこの名著 の中に「イギリス語があげている悲鳴」という言葉が見 える。ちょっと長くなるが引用しよう。 「いやでも何でも、どうしても主語を出して強調せざ るをえない。何かを強調してはならぬ関係のときでも、 常に何かひとつ を強引にひきたてえざるをえない文法 というのも、ある意味では非論理的で不自由な話だ。 気象や時間の文章で「it」などという形式上の主語を 置くのも、まったく主語の不必要な文章に対して強引に 主語をひねり出さねばならぬ不合理な文法の言葉がもた らした苦肉の策に他ならない。「形式上のit」はイギリ ス語があげている悲鳴なのだ。フランス語のilやドイツ 後のesも同様である。あえて皮肉をいえば、ああいう シンタックスを選んでしまった民族の帳尻あわせでもあ ろう」 最後の文のシンタックスというのは、基本文の語順の ことである。このシリーズ36回でも書いた様に、英語の 基本文はSV, SVC, SVO, SVOO, SVOCの5つで、全部に主 語(S)がある。だから、日本語なら「10時ですよ」で いいところを、英語では「It is ten o’clock」と「形 式上のit」を主語に立てる必要が出て来る。 「It is cold」や「It rainis」でも同様である。英文 法ではこうした「意味のないit」を「Dummy subject」 と呼ぶこともある。ダミーとは車体の衝突実験などに使 われるあの哀れな人形のことだが、語源は「dumb」つま り馬鹿である。 「it」という内容(=意味)のない馬鹿な言葉を、文 法上使わなければいけない英語は、使う度に「悲鳴」を 上げていると本多は言うのだ。そして、「ああいうシン タックス」を選ばなかった日本語は、この点で悲鳴を上 げずにすんでいるのだ、と。 本多の言うように、「Dummy subject」はフランス語 やドイツ語にもあるのだが、選挙戦の間、4党首の演説 を聞いていて「ああ、これはフランス語の悲鳴だな」と 思ったことがある、そしてこの悲鳴は日本語だけでなく 、英語からも聞かれない。 それは、英語であれば「Canadians」ですむところを 、フランス語でいちいち「Canadiens et Canadiennes」 と男女に分けることである。勿論、それは名詞によって は(以下、表示出来ない仏語のアクサンを省略) 「Quebecois et Quebecoises」ともなれば「citoyens et citoyennes」「etudiants et etudiantes」「electeurs et electrices」ともなる。 党首によっては女性名詞を先行させることもある。こ うした「名詞の性別」を聞く度に、私の耳にはフランス 語の悲鳴が響いて仕方がなかった。 ちなみに、こうした性別は比較的近年の傾向である。 私がカナダに来た70年代には、男性名詞と女性名詞が共 存する時は、男性名詞が両者を代表してもよかったから だ。そもそも代名詞がそうなっており、「彼:il」と 「彼女:elle」がいる場合、それは「彼ら:ils」と言う しかないのである。英語にはない「彼女ら」が仏語には ある(elles)が、これは勿論全員が女性でないと使え ない。 「呼びかけ」において男女を分けるようになったのは、 明らかに女性の地位向上キャンペーンがもたらした結 果である。英語でも呼びかけでなら「Ladies and gentlemen」 というが、幸か不幸か、男性名詞と女性名詞を保持して いるフランス語においては、性別を「カナダ国民、 ケベック州民、学生諸君、選挙民」など全てに適用せざ るを得ないはめとなった。日本語や英語で「男性の国民 の皆さん、女性の国民の皆さん」とか「Female Canadians and male Canadians」と言うことの滑稽さを想像して ほしい。 それは何よりも日本語や英語に「名詞の性別」がない お陰である。(英語の場合は無くしたのだが、日本語に は最初から無かった) かくして、日本語や英語では悲 鳴をあげないですんでいるのだ。ウーマンリブにはもと より私も大賛成だが、フランス語話者は「Politically correct」であるために言葉の上で高いツケを払うこと になったと言わねばなるまい。 ************************************************** ■□■━━━━━━━━━━━━━ 東武動物公園ポスケッチ(54) ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━ 一羽残ったモモイロペリカン ━━━━━━━━━━━━━━ 保倉勝美 リストの「ハンガリー狂詩曲・第2番」を聞くたびに鮮 明に思い出すのは学生時代に地元の洋画専門の映画館で 見たウォルト・ディズニーの短編ドキュメンタリ-映画 「水鳥の生態」である。この作品は1952年度アカデ ミー賞・短編2巻賞受賞作品で、長編アニメ映画「白雪 姫」などのウォルト・ディズニー作品と抱き合わせで上 映されていた。 もちろんウォルト・ディズニーの長編アニメ作品はいず れも素晴らしい作品だと思っていたが、当時の私は、そ れを凌いで短編ドキュメンタリ-映画「水鳥の生態」に 感動し、強烈なカルチャーショックを受けた。 大空を悠々と大きな弧を描いて飛翔する夢を私がしばし ば見るのは、もしかすると、その時にインプットされた 残像の再現ではないかと思うことがある。中でも、「水 鳥の生態」での圧巻はモモイロペリカンが群れをなして 飛翔するシーンだったと記憶する。心憎いほどリストの 「ハンガリー狂詩曲・第2番」のBGMがマッチして心 臓が高鳴った。 現在も生息しているのかは定かではないが、数年前から 籠脱けしたモモイロペリカンが野生化して住み着いた千 葉県の印旛沼のモモイロペリカンがかなりの人気だった が、私がポスケッチに通っていた当時、東武動物公園内 にはゆったりとしたスペースを得て4羽ほどモモイロペ リカンがオオサイチョウやリスザルなどと一緒に同居し て大切に飼育されていたのだが、現在は老齢化によって 1羽だけが生き残っているらしい。 東武動物公園のインフォメーションによれば、《当園で はリスザルの楽園でモモイロペリカンを間近でご覧頂け ます。色はピンク色がかった白色、風切羽は黒色で、雌 雄共同じ色をしています。長く大きなくちばしの下は袋 状になっていて魚をすくうのに適しています。 魚の捕らえ方は、単独か群で魚を追い、一気に魚をすく い上げます。嘴のすき間から水を出してから一気に丸飲 みします。ペリカンは長生きで、記録では54年も生きた ものもいます。》とある。 湿地や湖沼に群れで生息し、獲物の魚を捕る時は5~1 0羽程度の群れで魚の群れを追い込み、逃げ道を塞いだ 上で一斉に喉の袋で掬い上げる。つい最近にTVでそん なシーンを放映していたのを見たことがある。ダチョウ などと比較するとかなり野性味の強い感じのする水鳥で ある。 ************************* モモイロペリカン: 鳥類、ペリカン目、ペリカン科。 英名〔White Pelican]学名〔Pelecanus onocrotalus L innaeus 1758)]形態:体長 約160cm。羽を広げると約2 80cm。 体全体はややピンク色かかった白色。目の周囲は羽がな くピンク色に見える。繁殖期には全身が橙色がかったピ ンク色になる。翼の初列と次列の風切り羽は黒色。足も ピンク色。 ************************************************* ■□■━━━━━ 「8月の五行歌」 ■□■━━━━━━━━━ 冷えた黒い真珠 ━━━━━━━ 幾田 篤 ご年配の方からどうぞ 愚痴は と 言われても こぼしてもいい しゃくだから でも 一度だけだよ 「まだ80です」 くり返すと と 笑顔で答える 運気まで逃げていく 冷えた黒い真珠 轟々と落ちる ピオーネは 水しぶきの中を 暑さにうだった 岩つばめが飛ぶ 心を 子育てには そっといやしてくれる 安全な岩場だ 陽気に暮らしても 疲れた顔をするな 陰気に暮らしても 笑って鼻歌でも 同じ一日 歌っていたら ならば いつも いつか心も 明るく過したらいい 暖まるさ ************************************************** <縄文塾通信8月-2号 編集後記> ************************************************** いよいと明日は被爆(曝)して64年目を迎える。思 えば我ながらよく生き延びてきたものだ。忘れてしまい たいのが本音、『記念日』呼ばわりする人たちはまさに 無縁の輩(やから)である。 そうでなくても原爆被曝者は手厚い保護を受けている のに、感謝することを忘れ、今となって「原爆症」だと 言い張って、あろうおとか国を相手取って裁判に訴える 輩も許せない。 だったら同じ病気ですでに亡くなった人たちはどうな のか。本当に原爆症ならとうの昔に死んでいるはずだ。 支給される費用は国民の税金なのだ。裁判するならアメ リカに向かってしろ! と、いい歳して何時までも青臭いことを言っている。 さて、最近本通信で¥の執筆しながら、我ながら「駄 文」ばかりだと気にしている。わかってはいるのだが思 うにまかぜす、いらいらが募っている。たしかに体力の 低下と、昨今の気候異常のせいもあるが、それだけでは ない。 そこで今回は弁解の意を込めて、その原因解明に迫っ てみた。勿論例によって「独断と偏見」に満ちた自家撞着 のそしりを免れないが、まあ息抜きに読み流しと貰いた い。 出来れば今後しばらくゲストライター・転載文章を中 心にさせて貰うかも知れない。もっとも時間を掛けても 代わり映えしない公算大ではあるが……。 (中村) ************************************************** < 縄文塾通信 告知板> ************************************************** 特になしし ************************************************** 以下クリックすると、 <推奨メルマガ・ブログ・ホームページが示されます> ⇒ http://joumon-juku.com/suisho.html 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