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執筆は主筆中村およびゲストライターで構成し、縄文関連から世界・日本における最新時事問題批評まで、幅広い現象・事象を紹介している。

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2009/05/10

縄文塾通信 9年5月号-4(384号)

**************************************************
◎寄稿・ご意見など歓迎します。
◎転載は歓迎いたしますが、出処だけは明記下さい。
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   縄文塾通信 <9年5月号−4(384号)> 
      縄文暦12009年5月10日
 ★縄文塾HP http://joumon-juku.com
 ★中村キャッスルゲイトHP  http://joumon-juku.jp
 ★縄文ブログ   http://joumontn.jugem.jp/
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     http://www.mag2.com/m/0000184916.html
**************************************************
       <5月号ー4(384号)目次>
**************************************************     
◎巻頭言               中村 忠之
◎未来世代への遺産           SK老
◎草仮名とは・・・          大島 楯臣
◎さとり               佐藤 守男
◎5月五行歌             幾田 篤
◎編集後記
◎縄文塾通信<告知板>
◎推奨サイトの紹介
**************************************************
               <巻頭言>
  新聞・テレビではほとんど出てこない「タイワン問題
だが、ネット界では大きな反響が渦巻いている。
 いささか長くなるが以下紹介したい。

 先日以来クラウン孝子さんが、
■2009/05/06 (水) フリー百科事典『ウィキペディア』
への疑問と抗議−1
■2009/05/07 (木) フリー百科事典『ウィキペディア』
への疑問と抗議−2 
 ⇒ http://archive.mag2.com/0000098767/index.html
で、自分の虚偽の経歴が「ウィキペディア」に掲載され
ていることに抗議された顛末を明らかにされている。

 実は今回「台湾割譲」についてネット検索したところ
「ウィキペディア」に「台湾民主国」として、
 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%9B%BD

(要約)
 清国の日本への台湾割譲を知らせられなかった現地の
住民一部が反発、清国人官僚と組んで独立運動を起こし
たが、内部の乱れもあってすぐに敗退した。ここに台湾
は完全に日本に征圧され、その日本の領土となった。台
湾民主国・台湾人と日本軍との戦いは乙未戦争と呼ばれ
ている。

 とある。短いが全文この件だけの記述である。おそら
くこの記事がNHK放送のネタになっているのではない
か。
 また日本統治時代(台湾)にも、  
 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%B1%E6%B2%BB%E6%99%82%E4%BB%A3_(%E5%8F%B0%E6%B9%BE)

 日本側を一方的に支配者という見方での偏向記述が多
い。ぜひ識者よりの正しい新規の書き込みを期待したい
ものである。

 先般(大阪の根屋さんから提供頂いた)1907年(明治
40年)に、ニューヨークタイムズ紙に書かれたという
「日本の台湾統治は神業 」という記事全文をご覧いただ
きたい。
 ⇒ http://joumon-juku.com/formosa.pdf

 なお、同文を伝える「ニコニコ動画(BB)」も併せ
ご覧下さい。
 ⇒ http://www.nicovideo.jp/watch/sm6922388

 ここからなにかが見えてくる!
                   (中村)  
      
**************************************************
    <中村のコメント>
 SKさんは上智大学大学院文学研究科哲学専攻され、
修士課程を終了され、F工業高等専門学校の一般教科教
授を経て、同校コミュニケーション情報学科教授に就任
、平成12年にご都合により退職されたという経歴の持
ち主である。
 たまたま中村が、背痛・腰痛で本『縄文塾通信』休刊
のおことわりを掲載した時点からの読者で、ご親切な体
調管理のアドバイスを戴いてきご縁である。
 ジェームス・ラヴロック『ガイアの復讐』も指摘する
ように、私個人も「太陽光発電」についてはその経済性
・将来性に疑念を持つ一人だが、日照時間の長い砂漠地
帯では(緑化と組み合わせて)活用可能というの思いは
ある。  
  SKさんの論旨は、ワールドワイド且つロングスパン
で、「技術は、夢の段階がもっとも美しい」というスタ
ンスとなっている。


■□■━━━━━━━
 未来世代への遺産
■□■━━━━━━━  
                 SK老


 「タクラマカン砂漠太陽光発電」計画を興味深く拝読
しました。しかしながら、太陽光発電に、将来的にはと
もかく、現段階でそれほど投資価値があるとも思われま
せん。今はむしろ、エネルギー問題を、最貧国の人々の
生活向上や100年先も人類が生存しているための条件の
一部として、より総合的な視野から考えるべきではない
でしょうか。この機会に私見を述べさせていただきます


1.技術は、夢の段階がもっとも美しい

  原子力発電技術は、「鉄腕アトム」が活躍していた時
代がもっとも美しく、その後、スリーマイル島やチェル
ノブイリの事故があり、核兵器への転用問題もあって、
悪魔の技術とまで呼ばれるようになった。

 太陽光発電も、ビルの屋上や壁面にささやかなパネル
を設置している段階では夢の技術だが、巨大なパネルが
広大な地面や海面を覆うようになれば(太陽光が地表に
届かないと)、どのような事態は生じるか予想がつかな
い。ましてや「お天気屋」の太陽や風が安定した電力の
供給源となる可能性は、今のところ、ゼロと言わざるを
得ない。

 環境アセスメントと共に蓄電・製造・廃棄・メンテナ
ンス等々の技術を開発しながら、少しずつシェアを増や
していく地道な努力を続けるしかない。むろん、最終的
に使い物になるかどうかも未だ不明。


 また、効率の点からは、太陽光を、直接、電気エネル
ギーに変換するより、太陽熱で蒸気タービンを回す太陽
熱発電のほうが優れているかも知れない(光は蓄積でき
ないが、熱の形ならある程度可能)。 

	参考:太陽熱発電の期待と現状 
 ⇒ http://wiredvision.jp/news/200804/2008040423.html

 さらに、今なお電気の恩恵にあずかっていない数億の
人々にとっては、(電気釜や電子レンジといった機器が
なければ利用できない)電気よりも、直接、太陽熱を利
用する簡単なソーラー・クッカー(集光式太陽熱調理器)
のほうが遙かに利用価値があるということも忘れては
なるまい。太陽の利用については、Simple is the best
 の可能性も含めて、まだまだ研究の余地あり。


2.人類生存のために不可欠なもの

 人間の生存に不可欠なものは、空気・水・食料・火(
熱エネルギー)。これらの確保・保全・安定供給を目的
とした100年単位の総合的計画こそが求められている。
採掘可能な原油や天然ガスを現世代が使い尽くすことは
未来世代への犯罪行為。これら4要素を未来世代への遺
産として残すことこそ現世代の道徳的義務と捉え、努力
すべし。

 空気: 地球の誕生時、地表を覆っていたのは炭酸ガ
スと水蒸気。その後40億年、植物の炭酸同化(炭素固定)
作用により、大量の炭素が石炭・石油のかたちで地下
に集積された結果、大気中の炭酸ガス量は甚だしく減少
し、現在の空気に占めるその割合はわずか0.03%(地球
上の炭酸ガス量は不変)。

 これが4%を超えると、現在生存している動物は死滅す
るという。化石燃料の使用を抑制し、森林を育成すべき
真の理由はここにあり、地球の温暖化と寒冷化は、巨視
的に見れば、循環する自然現象に過ぎないとも考えられ
る。

 水:地球上に存在する水の97.5%は海水。残り2.5%の
大半は氷と地下水で、すぐに利用できる淡水は0.005%に
過ぎず、それも日々汚染され続けている。今後、「水争
い」は熾烈を極めると予想される。海水の淡水化と下水
の再利用しか道はない。日本はこの分野の技術でもトッ
プランナーである。

 食料:食料は、実は、地球的には足りている。問題は
、それが偏在していること、適切に分配されていないこ
と(金銭と同じ。ビル・ゲイツの資産は10億ドル、1日2
ドル以下で生活している人は世界中で40億人)。日本は
食料の6割を輸入しながら、食べものの3分の1を廃棄し
ており、その金額は国連の食料援助計画の1年分に匹敵
するとか。

 いわゆる先進国が毎日廃棄している食料の総計は想像
を絶する量であろう。政治的、社会的、倫理的側面から
の検討も必要。同時に、耕作不能の地を農地に変える技
術、食料の工場生産技術なども課題。

 火(熱エネルギー): 熱エネルギーの利用はもっと
もっと多様であるべきだが、ここでは、電気エネルギー
についてのみ論じる。

 火力発電、水力発電そして原子力発電はほぼ完成され
た技術だが、それぞれ問題を抱えていることも事実。一
方、再生可能エネルギーの芽として、太陽光(熱)、風
力、地熱、潮力、バイオ等々あるが、主力電源への道の
りは遠い。

 再生可能エネルギーの普及がもっとも進んでいるドイ
ツでは、2007年、(多額の政府補助金と一部消費者の、
自由意志による、割高な電気料金負担によって)発電量
に占める割合が14%に達したが、2021年までに原発を段
階的に廃止するという数年前の「脱原発政策」は撤回さ
れつつある。スウェーデンやイタリアも原発に復帰する。
昨年は原油が高騰し、ロシアからの天然ガスがストッ
プしそうになったので、どの国も考え直したものと思わ
れる。

 化石燃料の安定供給に疑問符が付き、その枯渇も時間
の問題となった今、CO2削減方針と相俟って、とりあえ
ず原子力に頼らざるを得ないのが現実。今後30年のうち
に、世界中で100基とも200基ともいわれる原発建設が計
画されているのがその証拠。

 雑誌「Voice」5月号に「原子力発電は大輸出産業に
なる−世界が求める日本企業の技術力」という大前研一
氏の論文が掲載されている。その要旨は:

 (A)太陽光発電に投資価値はない。
  CO2を出さない原子力発電に関心が集まっているが、
原子炉の提供者は日本とフランスが中心で、アメリカの
ごく一部。東芝+ウェスティングハウス、三菱+フラン
スのアレバ、三菱+GEの3グループ。但し、アメリカで
はスリーマイル島の事故以来、原発は一基も作られてお
らず、ウェスティングハウスとGEの製造技術は消滅、研
究開発と経営のみ担当。

 中越沖地震に耐えた日本の原子炉は安全である。但し、
技術に「絶対」はなく、その点はクルマも飛行機も同
じ。常に改善は求められる。

 原子力を中心とした日本版グリーンニューディールを
推進すべし。

 大前氏はビジネスの観点から論を進めているが、私は、
日本の国際貢献の観点から以下のことを付け加えたい。

 将来的に、日本のメーカーが製造する原子炉の燃料はト
リウムとする。

その理由は:
 使用した燃料から核兵器の開発に利用可能な物質を取
り出しにくい。
 自然界に存在するトリウムは、ウランよりも埋蔵量が
豊富。
 使用する際の効率や安全面でも優れている。

	(参考) Wired Vision Archives
 ⇒ http://wiredvision.jp/archives/200507/2005071201.html

 原子力技術は、原爆開発に始まったという暗い過去を
持つが、被爆国である日本は、原子炉のほぼ独占的供給
者となりつつある今、核兵器廃絶を世界に迫ることがで
きる立場にある。核兵器所有の特権を持つ国連常任理事
国はウランに固執するであろうが、それぞれ勝手にやっ
てもらえばよい。日本はそれに協力しない。


(B)未来世代のために日豪印原子力平和利用同盟を
 これからの世界的な原子炉需要に応えるには、日本は
立地条件が最悪であり、その対極にあるのがオーストラ
リア、中間にあるのがインド。それぞれの利点を生かし
て人類の未来に貢献する、協定よりもレベルの高い、同
盟を結ぶことが望ましい。

 それぞれの国の利点と欠点は以下の通り:

  日本:
 原子炉の設計・製造・保守・管理技術は現在のところ
世界のトップクラス
人口減と教育レベルの低下により、特に科学技術分野で
は、近い将来、技術の継承さえ困難になると予想される
。

 日本の原子力産業はこれまで完全に国内指向であり、
大量生産のためには設備も人材も不足
 ・ 原材料および完成品の輸送コストがかかりすぎる
立地条件にある

  オーストラリア:
 原子炉製造に必要な天然資源が豊富にあり、ほとんど
無人の広大な土地がある。製鉄から原子炉の廃棄まで一
国内でまかなえるので、コストは半減する

 核燃料となるウラン、トリウム共に埋蔵量世界一。
多民族国家であり英語国。世界から優秀な人材を集める
ことが可能。
政治的に安定しており、教育制度も整っている。

  インド:
 世界最大の民主主義国家。チャイナと異なり、法体系
が確立された法治国家。
 理工系人材の宝庫であり、英語が共通語である。

 核燃料となるトリウムの埋蔵量が世界第2位。トリウ
ム燃料の原子力発電を真剣に研究開発している唯一(?)
の国であり、既にテスト運転をしている。


(C)オーストラリアに世界原子力研究開発センターを
 原子力関連分野の教育機関として、ロンドンにWorld 
Nuclear University があるが、今のところカリキュラ
ム開発や通信教育レベルに留まっている。原発の設計か
ら製造・廃棄まで、そしてその周辺分野の学問・技術を
一貫教育できる実践的教育現場として同大学の分校をオ
ーストラリアに設置する。

その理由は:
 原発の開発から製造・建設までの要員だけでもたいへ
んな数になるが、運転・保安さらには送電等々に必要な
人材はその何十倍にもなる。その教育は、学術分野の標
準語である「英語」で行うのが合理的である。

 オーストラリアには海岸沿いに広大な砂漠地帯があり、
原発設置に適している。そこに海水淡水化プラントを
併設すれば砂漠を農地や森林に変えることができる。

 イギリス連邦の一員であり、地理的にはアジア・アフ
リカに近く、世界中から優秀な人材を集めることができ
る。
 

3.空気・水・食料・電気を安定供給するための総合的
計画

 人類生存のために最低限必要な4要素を安定供給する
には、国際的・学際的・異業種的そして非政治的な総合
計画が必要。

3-1 計画の中心は原子力発電プラントと海水淡水化プ
ラントとの併設。
  
 中東諸国の多くは、海水を蒸留して淡水を作り、工業
用水や一般家庭用水の主水源としており、更に余剰の淡
水を農業用水に利用している。サウジアラビアの最大プ
ラントは日量100万トンの淡水を作っている。熱源とし
ては発電所の復水や油井からあがってくる随伴ガスや精
製時に発生するオフガスが利用され、冷却にはやはり海
水が使用される。

	(参考)ウィキペディア「海水淡水化」
 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B0%B4%E6%B7%A1%E6%B0%B4%E5%8C%96

 これまでの発電所はほとんど単目的で設置されてき
たが、これからは可能な限り多目的な利用法を考える。

3-2 作られた淡水や廃熱の利用

 オーストラリアは世界有数の農業国であるが、常に干
ばつの危機にさらされている。海水を淡水化して砂漠の
緑化や灌漑に利用できれば、世界の食糧事情はかなり安
定する。さらに、森林を育成することのよってCO2を吸
収させる。また、温排水は近海漁業資源を育てるにも役
立つ。

 また、寒冷地であれば廃熱は地域暖房、道路の融雪、
植物工場にも利用できる。

3-3 環太平洋・インド洋直流送電網の建設

 「エネルギー問題は直流送電と水力発電(+原子力発
電)で解決できる」というのが西澤淳一氏(首都大学東
京学長)の持論だが、現在の直流送電技術では2万キロ
メートル(北極と南極間の距離)を送電ロス2%以下で送
れるという。

 太平洋・インド洋に面する諸国に直流送電網を建設す
れば、CO2を多量に排出する同地域の中小火力発電所を
多数閉鎖できる。送電線はほとんど海底ケーブルなので
鉄塔は不要。このような形で基本電力を各国の水際まで
送り、陸上の送電や不足分の発電は各国が多様な電源を
利用して補う。余った電力は、勿論、直流送電網に投入
して売ることもできる。 

 アメリカの大停電は日本でも有名であるが、ヨーロッ
パでもよく大規模な停電がある。広域送電網の構築は世
界的な緊急課題となっている。日米両政府も、近々、電
力の需給を細かく調整する次世代電力網(スマートグリ
ッド)の共同研究に同意する見通し。

おわりに
 以上が「未来世代への遺産」の私論(試論)だが、こ
れもまた美しい夢の段階にすぎない。超えるべきハード
ルは多いだろうし、そもそもアドバルーンを上げる人が
いない。どなたか旗振り役を引き受けてくださる奇特な
方をご存じありませんか?
		
		 
**************************************************
  <中村のコメント>
 大島さんは大分県日田市在住で、書法研究会を主宰す
るかたわら、「日本一新の国民運動」を推進しようとい
う「九州一新会」の代表である。
 「万葉仮名」「変体仮名」といえば知っていたが、恥
ずかしながら「草仮名(そうがな)」という言葉をはじ
めて知った。
 実はカミさんが書道教室で「仮名文字」を主体に習っ
ているのだが、「万葉仮名」・「変体仮名」=「草仮名
(そうがな)は、今やこの世界だけの持ち物の感がある。
ただ問題は、それがまともに読めないことだ。
 カミさんにもやかましく言うのだが、依然として読め
ないまま書いているし、私も同じだから大きなことは言
えない。読めないままで書かしている書道界にも猛省し
て欲しいし、高校教育にもぜひ取り入れと欲しいものだ。
   

■□■━━━━━━
 草仮名とは・・・
■□■━━━━━━
                          大島 楯臣

 日本語の特殊性に関しては中村塾長が繰り返し述べら
れていて、浅学の私が繰り返すことはないし、漢字が草
体化してかなが生まれたことに異論を差し挟む人は先ず
いない。

 しかし世上では、楷書→行書→草書→かなとする進化
論が主力であり、その狭間に位置する「草仮名」を意識
する人は少ない。

 かなと言えば万葉、変体があり、一般にはなじみのう
すい単語である“草仮名”とは、かなの草書では、と想
定しても「何だろう」という思いは残る。そこで手元の
辞書をひもといてみる。

 広辞苑には「万葉仮名を草体に書きくずした字体。さ
らに簡略化したものが平仮名。遺例『秋萩帖』など」と
あり、大辞泉には「草書体に書きくずした万葉仮名。こ
れをさらに簡略にしたものが平仮名」、大辞林は「草書
体の万葉仮名。さらに書きくずして、もとの漢字を離れ
て音を表すようになったものが平仮名である」と解説し
ている。

最後に、書写・書道用語辞典も確かめてみたが「万葉仮
名の草体化したもの。平仮名は、その“草仮名”から生
まれた。伝小野道風の『秋萩帖』は“草仮名”のいい例
であろう」とあり、これが世上の常識であり、斯界の定
説である。日本大百科全書には草仮名の項目はなく、仮
名の項に少し違った記述があるが長くなるので割愛する。

 しかし、この定説を翻したのが「良寛―文人の書―」
新典社刊(以下「良寛」)であり、これを切り口に、関
連する書籍の紹介を兼ね、併せて私たちの母国語である
国語の問題を含めて考えてみたい。

 私たちの国のことばは、中国に習った漢字と、それか
ら派生して創作したかなとカナを混用する漢字かな交じ
り文で書記する、それが日本語である。書記は表記と同
義語ではあるが、「書き記す」が好きなことから、以下
書記で通す。(端折ると文章が繋がらないので、釈迦に
説法でゴメンナサイ。)

 学校の教科では国語として習ったし、國語と書き記す
ことにも出くわす。國と国、そして水戸光圀の圀、邦も
同じくクニと読む。また、思う・想う・憶うは、同じ意
味だと広辞苑は解説している。もっと言えば、かなづか
ひと、かなづかい、漢字で記せば仮名遣いと假名遣ひ、
日本も「ニホン」と発音する人もいれば「ニッポン」と
いう人もいる。実は、この稿も「正かなづかひ」で書記
したいとは思ったが、それだけで読むことを忌避する人
も多く、「現代かなづかい」とした。

 正かなもそして正漢字も「アメリカにやられた」と主
張する人は多いが、私はより以上にワープロ出現と現代
表記の定着はリンクしていると考えているので、機会が
あればいづれ記したい。

 縦書き・横書き何れも可、加えて外国語を「カナ」に
置き換えずとも、America England Windows など、英語
表記の混在すら許容され、米国、英国、西班牙、露西亜、
伊太利、仏蘭西なども書記可能である。

 このように融通無碍というべきか、それとも変幻自在
と呼ぶべきか、文字通り“自由”な書記法が日本語の特
徴でもある。その要因は、文字を持たずとも約1万年前
から、そこそこ文化的に棲息していた縄文人と、米作り
農業や銅・製鉄技術とともに漢字を持ち込んで「縄文語
」を書記しようと考えた弥生人が、それぞれお互いに譲
り合ったというか、折衷案として成立したのが古来の日
本語ではないだろうか。

  若しくは、漢字のみでことを済ませようとあがいた弥
生人も、思いのほか表現力豊かな「縄文語」を書記する
に至らず、縄文人の知恵を借りて文字のイノベーション
を図ったのではと考えてきたが、塾長は『日本文字の完
成は「ハイブリッド(縄文、弥生の)文化」の極致』と
述べていて、まことに言い得て妙である。

 草仮名に関するニュース記事は、昨春の富山県射水市
の赤田I遺跡の「草仮名墨書土器」が記憶に新しく、草
仮名資料としては最古級といわれている。
<http://www.city.imizu.toyama.jp/event-topics/topidtl.aspx?servno=1201>

 続いて、平成20年暮の「万葉歌木簡の相次ぐ発見、新
たな視点の重要性示す」と題する毎日新聞記事がある。
「新たな視点」とは何を意味するのか、それはいみじく
も「良寛」の第四章に記述してある「草仮名形式説」に
通じる。「良寛」の要旨は、古硯に始まり良寛の書へと
転じ、さらには古筆の解析にまで及んだ後、結びには「
長い時間をかけて漢字の草化が進んで女手になったとい
う従来の説からは脱し得たと思う。

  また、驚くほど短期間に女手化が進んだという意見に
もくみし難い。そもそも女手化というものは発生と完了
を同時に迎えたものと私は考えるからである」と刺激的
だが、上で割愛した日本大百科全書には、そのさわりが
記述してある。

 追って3月5日の朝日新聞には『「源氏」時代の仮名見
えた「古筆切」千年前の紙と判明』と題する記事が続き、
話題提供者は中央大学の池田和臣教授である。池田氏
は、骨董市場で見つけた古筆切を「加速器質量分析法」
で時代を特定し、10世紀末〜11世紀初頭としたが、「こ
の古筆切には現存資料には残っていない和歌が仮名で記
されていることに注目した。

 書かれている文字は元の漢字の面影を残しているが、
これは草仮名の特徴だ。枕詞を二つ使うなど歌の表現や
技法も古風であり、来歴不明の古筆切ではあるが、源氏
物語が書かれたころの文字だ」とするのが池田氏の論で
ある。これは池田氏から紀要抜刷が届いているので、そ
の要旨をいずれ記したい。

 その他にも、岩手県奥州市の道上遺跡からは「禁制田
参段之事字垂楊池」と墨書した木簡が発見され(1月21
日)これも平安中期という。さらには、熊本県芦北町の
花岡木崎遺跡からは奈良時代の終わり頃と推定される木
簡が出土(2月20日)「向路次驛(駅)」「等」の漢字
が読み取れるというし、この春は、文字通り日本語創成
期ニュースのラッシュアワーである。    (続く)


 注釈:草仮名(そうがな)とは〜
 ⇒ http://kotobank.jp/word/%E8%8D%89%E4%BB%AE%E5%90%8D

 草仮名(そうがな)とは万葉仮名の草書体。古くは
〈そう〉とも。平仮名とは区別される。万葉仮名から平仮
名へ発達する中間段階とし.....全文を表示する。

 万葉仮名の草書体。古くは〈そう〉とも。平仮名とは
区別される。万葉仮名から平仮名へ発達する中間段階と
して、9世紀中ごろに用いられたが、別に10世紀以降,
書道的意図から故意に複雑な字体の万葉仮名を草体化し
て、単独で、または平仮名とともに用いられ、後世に及
んだ。

※本文は出典元の用語解説の一部を掲載しています。 


**************************************************
   <中村のコメント>
 佐藤さんは福島県で教鞭をとられた後、広島に移住さ
れ、現在福島県人会の会長で、縄文塾の姉妹団体「広島
雑学アカデミー」の座長を務めていただいている。
 仏教や心理学に造詣が深く、以前同紙に『珍説・異説
の仏教論』を連載してもらっていた。いわばその続編で
ある。


■□■━━
 さ と り
■□■━━
                   佐藤 守男

「がんのうびちょく」という言葉がある。漢字で「眼横
鼻直」と書く禅語だ。意味は文字通り眼は眉の下に横に
広がってついている。鼻は両日の間からまっすぐ下に伸
びてついていることをあらわす言葉だ。なんの変哲もな
く至極当然のこと、どうしてこれが禅の世界で尊崇され
てきたのか理解に苦しむ。

かの有名な「正法眼蔵」を著した日本曹洞宗の始祖「道
元」が長年にわたり座禅修行を重ねたうえ、身心脱落(
解脱)して残した言葉だから、尊いのだろうか。いや、
それだけはあるまい。では何故なのか。大胆に私見を加
えながらその理由を以下に述べてみたい。(註;仏教では
心身でなく身心と書く)

禅の研究に近代科学のメスが入ったのはそれほど遠い昔
のことではない。まずは参禅中の体温上昇の研究から始
まった。座禅を組み瞑想を持続していると、手足がぽか
ぽかしてくる。体温がかなり上昇するのである。だから
こそ厳冬の早朝、凍りつくような寒さの禅堂での参禅に
耐え、修行の続行が可能となる。

この摩訂不思議な身心のメカニズムの研究が糸口となり、
医学的、心理学的、生理学的面の研究がどんどん深ま
ってきた。血圧と呼吸の関連研究、リラクゼーション時
の脳波の分析(特に速いアルファー波の発見)、CTやPET
による脳の血流(活動部位血流)の変化、さらに脳内ホル
モンの研究等が格段に進み、禅による悟りのメカニズム
の概要も判ってきた。これらの研究のすべてを述べるに
は紙数がすくない。よって、ごくごく最新の研究の一端
のみを披露することとする。

胃腸などの腹部の臓器には活動情報を脳に送る神経が存
在している。迷走神経といわれるものである。この神経
をうまく働かせると心が落ち着き安定することがごく最
近わかってきた。このことにより、臍下丹田を鍛える腹
式呼吸(禅の呼吸)は、横隔膜を下げ、腹部の太陽神経叢
や迷走神経の活動を活発にするので、脳の働きが安定し
平常心が養われる。

その上、うっとうしい気分が一掃されることもわかって
きた。また、腹式呼吸を続けていると、脳内物質のセロ
トニンが多く分泌されるようになる。セロトニンとは、
脳にあるセロトニン神経を活性化させ、気持ちを落ち着
かせるホルモンであり、意識の集中をももたらす。とい
うことで、腹式呼吸の連続が、やがてその人の「根源的
な迷妄」を取り払うことにつながっていく。

逆説的に言えば、このセロトニンの働きが無ければ、悟
りを得ることは不可能である。セロトニンは脳以外に腸
管内に多量に存在し、腸の蠕動作用を活発にする働きを
担っている。 しかし、腸管内のセロトニンは脳血液関
門の働きのため脳に入ることはできないため、残念なが
ら悟りのメカニズムには関与できない。

悟りを拓くとは、閉じられていた心のふたが開かれ本当
の自分が湧出することであり心の真の覚醒ともいえる。
積年の迷いや疑間が一瞬のうちに解け腑に落ちるのであ
る。まさに解脱である。自分は何のために生きているの
か、人生にはどんな意味があるのか等の根源的な問いと
向き合い、ひたすら修行を継続していると、あるとき突
然、たとえば歩いていて石につまずいた時などに「あっ、
そうか」「そうだったのか」と腑に落ち了解できる答
えが見つかる。道元の言葉に「放てば手に満てり」もあ
る。こだわりから心を解き放してやると、眼横鼻直のよ
うな至極当然のことが、人生を豊かにする至言となって
活きてくる。


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  5月の五行歌
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                          幾田 篤
 
いいかい                      光は            
まもなくスタートだよ       暗闇があってこそ
雨がやさしく         その明るさが   
新芽や蕾に          目立つもの 
呼びかけている        
乱世を救うのは誰か?


花びらを           笑顔があれば
湯舟に浮かべて        元気がもどる
うっすら残る         元気になれば
桜の香りを          笑顔がこぼれる   
             
すくっている         こんな世の中がいい 
  

花が消えると         喜びあり
日一日と           涙あり
緑が深くなる         プラットホームは
心が             物語の途中を
満たされていく        チラッと見せる 
	    

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    <縄文塾5月−4号 編集後記>
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 私の居住するのは広島市(中区)だが、自民党衆議院
議員の選挙用「2ショット・ポスター」だが、麻生産で
はなく石原伸晃(のぶてる)である。これは麻生さんの
人気がガタ落ちした時に、多くの自民党議員が慌てふた
めいて、ばらばらに相手を選んだ後遺症である。 
 しかも笑わせるのが、その下に書かれている『国民の
一体感の回復を』というキャッチフレーズである。一体
感が欠けているのは国民と言うよりも自民党の方ではな
いか。
 さて「辞めない小沢民主」対「一体感のない自民」不
況まっただ中というのに、こんなことでいいのか。
 (中村)

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         < 縄文塾通信5月−4告知板>
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      日本会議 時事講演会 (5月23日)
        <ご案内>

 <タイトル>
     緊急レポート!!
 “知られざる「中国核実験」の惨状 ”
      〜中国・北朝鮮の核兵器開発と日本の課題〜

◎講師     高田 純 先生 
        (札幌医科大学教授)

◎日程  5月23日(土) 15〜 16時半(14時〜総会)
◎会場  広島国際会議場地階ラン
      (広島平和公園内
◎参加費  1,000円
◎連絡(申込み)先   日本会議広島事務局 
 (TEL&FAXにてお願いします)
      TEL.082−831−6205
      FaX. 〃  〃 6206        
       
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