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『年号を暗記させられたから歴史はきらい』な人にも聞いてほしい歴史です。年表や地図がなくてもわかる歴史です。あなたが知らない意外な日本史、中国史、これまで日本が避けてきた台湾という『国』の台湾史、モンゴルの歴史、ベトナムの歴史まで語ります。

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2008/08/15

■第427回 なぜイギリス料理は、まずいのか(その2)(身近な生活のイギリス近代史)

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■第427回 なぜイギリス料理は、まずいのか(その2)(身近な生活のイギリス近代史)

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 かつての日本では、成人人口の多くが農業に従事していました。

 明治以来の産業の発展とともに、多くの人々が仕事を求め、生活の基盤を
都市に移しました。

 生活の内容は大きくかわりましたが、それでも『ふるさと』への思い入れ
、愛着は残っています。

  年末年始、5月連休、旧盆の『民族大移動』は、そのあらわれかも知れま
せん。


 第1回から第221回までのバックナンバー一覧は、下記をごらんください。
            http://blog.mag2.com/m/log/0000183170/108501028.html

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●豊かな食文化、料理術があった

  1920年代、イングランドの農村地帯の伝統料理を調査した女性がいま
した。

 その女性は「われわれイギリス人は、世界最高ともいえる料理技術を持っ
ていた。しかし、それらの大部分は失われつつある」と著書に記しています。

 これは、彼女の願望の逆表現、過去への郷愁であったかも知れません。

 彼女の調査結果から得られた結論が正しいとすれば、イギリス料理の豊か
な、そして『おいしい』伝統は、19世紀末で消滅したと考えられます。

 大英帝国の繁栄の時代でも、農民の生活は貧しく、毎日の食事はつつまし
いものであったでしょう。

 それでも、18世紀までのイギリスの農村には、豊かな食文化、料理術が
存在していました。

 住居の周りの菜園は狭いながらも新鮮な野菜を供給してくれました。

 共有地では牛を放牧したり、豚を飼ったりもできました。

 周辺に広がる森からは料理に必要な薪が得られました。

 農民は、1年に何日かの祝祭日には、手間と時間をかけた料理を作って、
味わうことができました。


●産業革命とともに

 しかし、18世紀半ばから始まった農村の変化は、農民の料理術の継承を
困難にしました。

 『囲い込み運動』によって、共有地が失われたのです。

 『囲い込み運動』とは、大地主が農業生産効率化のため、中小農民の土地
や村の共有地を吸収して所有地面積を拡大した動きです。

 この運動は議会によって承認された、合法的なものでした。

 土地から離れざるを得なくなり、都市へ移住した農民が産業革命の原動力
になったといわれています。

 もはや、牛、豚を飼うことはできず、森での薪取りも困難になりました。

 産業革命の進展による工業化で、農民自身が村から都市へ生活の場を移し
ていったのです。

 19世紀半ばから始まるヴィクトリア時代になると、農村に残った彼らの
料理は単調きわまりないものになりました。

 主な食べ物はパンとチーズ、ベーコンが週の二度か三度つく程度です。

 それにゆでたキャベツがつきます。

 それでも、都市の労働者にくらべれば、野菜であるキャベツがつくだけ恵
まれていたかも知れません。


●金なし、時間なし

 当時の都市では家賃が高く、普通の労働者の収入の15%から35%に達
していました。

 決して多いとはいえない収入から、それだけを払ってしまえば、食費は限
られてしまいます。

 さらに急激な都市化のため、住環境、特に水道の普及が追いつかず、飲料
や料理に使う水が不足しました。

 労働者の低賃金を補うため、妻も長時間働いていましたから、調理に使え
る時間はごくわずかでした。

 現在のように冷凍食品、電子レンジなどありませんから、ごく簡単な料理
を熱いお茶とともに食べるだけでした。


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第427回)(2008年08月15日号)
                    (メールマガジンID:0000183170)

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・ 作者は、中澤勇二(台湾名 陳澤民)です。

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