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『年号を暗記させられたから歴史はきらい』な人にも聞いてほしい歴史です。年表や地図がなくてもわかる歴史です。あなたが知らない意外な日本史、中国史、これまで日本が避けてきた台湾という『国』の台湾史、モンゴルの歴史、ベトナムの歴史まで語ります。

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2008/07/14

■第413回 屈辱の平和(その2)(中国、裏切り者の列伝その13)

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■第413回 屈辱の平和(その2)(中国、裏切り者の列伝その13)

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 だれでも、戦いよりも平和を好みます。

 しかし、国家の利益、体面が関係すると、なかなかそうはいきません。

 やむを得ず戦っていても、長期化すると次第に厭戦気分が生まれます。

 お互いがそうなると、自然に停戦、講和の気分が生まれます。

 そこをうまく利用すれば、無駄な損失、損害をなくすことができます。


 第1回から第221回までのバックナンバー一覧は、下記をごらんください。
            http://blog.mag2.com/m/log/0000183170/108501028.html

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●講和破れる

  1139年、南宋は金と講和を結びました。

 南宋には厳しい内容ですが、黄河以南の地を回復できました。

 なんといっても平和になったことが、南宋には得がたいものでした。

 しかし、せっかくの平和は、金から一方的に破棄されました。


 1135年、金の太宗が死去しました。

 金国内部では、後継者をめぐって激しい権力闘争が繰り広げられました。

 同年、太祖の孫の熙宗(きそう)が第三代皇帝となりました。


 南宋の秦檜とともに、平和路線の提唱者のダランは反熙宗派であったため、
まもなく反逆の罪で処刑されました。


  1140年、金はダランが結んで南宋の講和を破棄し、南宋攻撃を開始し
ました。

 今回も南宋軍が善戦して、金軍の進撃を停止させました。

 南宋軍善戦の原動力は、岳飛らの指揮する義勇軍でした。


●岳飛を棚上げ

 秦檜は一日も早く金と講和を結びたかったのですが、南宋軍有利の戦況は
痛しかゆしでした。

 講和を結ぼうとしても、岳飛らの将軍が抵抗することは当然にありうるこ
とでした。

 いかなる手段を使っても、彼らから軍事力をもぎ取らなければなりません。

 1141年4月、秦檜は岳飛らを首都・臨安へ召還し、高位を与えました。

 高位といっても、名目的なもので、彼らから軍事権限を剥奪することが狙
いでした。

 岳飛の同僚である張俊は、素直に従いました。

 張俊は秦檜とは水面下で協力しあっていたのです。


●金も歩み寄り

 同年5月、金国における対南宋強硬派の宗幹(そうかん)が死去しました。

 宗幹は処刑されたダランのライバルでした。

 これを契機として、金国内部でも講和の動きが高まってきました。

 南宋軍の手強い抵抗のため、金軍内部でも厭戦気分が蔓延していました。

 秦檜には、講和をまとめる絶好の時期なのですが、そうなると対金強硬派
の岳飛が障害となってしまいます。

 同年10月、ついに秦檜は岳飛と息子の岳雲を逮捕し、無実の罪で処刑し
ました。

 この岳飛の粛清には、張俊も関係していたとされています。

 張俊には、おのれより力のある岳飛は目障りな存在でした。

 このため、張俊は秦檜に協力したため、裏切者として断罪されることにな
りました。


●南宋、華北を放棄

  1142年2月、南宋と金との間に講和が結ばれました。

  その講和条約の主要点を以下に記します。

    1.淮水(わいすい、現在の淮河)を国境として南を南宋、北は金の
     領土とする

   2.南宋は金に毎年、銀25万両、絹25万匹を支払う

   3.南宋は金を宗主として、臣礼をとる

 第2、第3は以前と同じですが、第1は南宋には極めて不利な内容です。

 本来であれば、反対の声が南宋政府内に湧き上がるのですが、秦檜が強硬
派官僚を一掃していたため、無事に講和が成立しました。

 これで、南宋と金が南北並立で『平和共存』する体制が固まりました。

 13世紀後半、両国がモンゴルに滅ぼされるまでの100年間、基本的に
は守られました。

 この平和を背景にして、南宋は『経済大国』として繁栄を続けます。


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■ 歴史好きの素人が語る歴史(第413回)(2008年07月14日号)
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・ 作者は、中澤勇二(台湾名 陳澤民)です。

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