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2008/02/11

「ちょっと一言」人間性を批判するな。仕事の問題点を批判せよ

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     「ちょっと一言」 こころの栄養       2007/2/11
                               第97号
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■皆さん、こんにちは。

  今日は「上司からの批判と部下の対応」についてお話しします。


■どこの職場にも部下がいつもびくびく怯えているような激しい

 気性の上司がいるものです。

 皆さんの職場にもいるのではないでしょうか。


■昔こんな話を聞いたことがあります。

 ある会社(X社)での会議のことです。

 その会議は、ビルの建設工事を議題に開催され、担当責任者であ

 る専務取締役を筆頭に、工事部長、課長3名以下30人が出席し

 ていました。

■A係長が、ビル建設工事の工事工程を説明し終わったすぐのこと

 です。

 A係長の上司のB課長が、大声で怒鳴り出したのです。

 「お前は、大学を出て何年になるんや。こんな工程で工事が終わ

  ると思うんか。時間の無駄や」

 A係長は、皆の前でコテンパンにやられてしまいました。

 実はA係長は、専務取締役も参加するとあって、この日のために

 毎日遅くまで部下とともに残業を重ねてきたのでした。

 そして、説明した工程にも自負がありました。


■しかし、B課長の発言を聞いて、A係長はすっかり落ち込んでし

 まいました。

 それ以後、会議中はじっと下を向いているだけになりました。

 会議が終わって、一ヶ月が経過しましたが、A係長の頭からはB

 課長に怒鳴られた記憶が抜けない状態が続いていました。


■そんなある日、部下がA係長に相談にきました。

 「係長、大変なことが分かりました。実は工事予算の単位を誤っ

  ている項目があることが分かったのです。

  ざっと、計算し直すと、増加額は5億円になります」

 「すぐに、課長に報告をお願いします」

 A係長は下を向いたまま答えました。

 「分かった・・・」 


■実は、このビルの建設工事は、X社との共同工事で、既に契約が

 済んでいました。

 そして、その契約内容は

 「総工事費11億円、X社が施行し、Y社が5億円を負担する」

 となっていました。

 つまり、総工事費が増加すれば増加分は全てX社が負担すること

 になり、また共同建設なので、中止するわけにはいきません。


■それから、2カ月が経過し、ビルの完成が近づいた頃、事件が起

 こりました。

 どこからか、工事費の積算が誤っていたことが、社長に伝わった

 のです。


■社長に呼ばれたA課長は何のことだか分かりません。

 「君は5億円をどうするつもりや。もう少し早く分かっとったら

  何とかなったんや。もう手遅れや。君に払ってもらうで」

 この一言とともに、A課長は関係会社に左遷されました。


■それから1年後

 B係長は関係会社の玄関でA課長にばったりと会いました。

 A係長はまだあの会議でのことが忘れられません。

 そこで、もう上司でないということもあって、おそるおそる聞い

 てみることにしました。

 「Bさん、あの会議のとき、Bさんが私に求めておられたことが

  今だに分からずに困っています。私に恥をかかせるだけが目的

  であったとは思いたくないのですが」


■それを聞いたBさんは、驚きました。

 「いや、私には君に恥をかかせようという気など、まったくなか

  った。事実あの工程はよく検討されていた。ただ、少し詰が甘

  いところがあって、一部見直してほしいと思っただけや」

 「君がそう受け取っていたなら申し訳ないことをした」

 Bさんは、A係長に謝りました。

 
 もちろん、BさんはA係長が工事費の積算が誤っていたことを事

 前に知っていたことなど、知るはずがありません。
 

 
■さて、

□□□  今日の「ちょっと一言」です。  □□□

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     【 人間性を批判するな。仕事の問題点を批判せよ 】
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■B課長はA係長の人間性を批判してしまいました。

 そのことで、A係長は、批判の対象が仕事の内容ではなく、自己

 の改善不能な欠点にあると思いました。

 そして、また批判されるのを恐れて、自分の殻に閉じこもってし

 まったのです。

■では、この場合B課長はどのように批判すればよかったのでしょ

 うか。

 こうなると思います。

「この工程で最大の問題点は、工事に時間がかかりすぎてコストが

 高くなってしまうことや。もう少し考えてくれるか。特に、クリ

 ティカルパス上の鉄筋の組み立てと、配管の埋め込を同時にでき

 ないかを」


■B課長が会議でこういっていれば、A係長は殻に閉じこもること

 なく、具体的な改善策を検討することができました。

 そして、工事費の積算誤りもB課長に報告していたことでしょう。


■また、批判を受ける側はどうしたらいいのでしょうか。

 これには、コツがあります。

 批判を自分に対する個人攻撃とは考えず、改善のための貴重な助

 言だと受け止めることです。

 なぜなら本当の個人攻撃は、自分と対等な相手に対してなされる

 場合が多いのですが、通常、上司は部下を自分と対等な相手とは

 見ていません。

 つまり、上司は、改善を要求しているのに、その伝達テクニック

 不足が原因で、結果として個人攻撃として受けとられている場合

 が多いからです。 
 

■皆さん、少しはお役にたちましたでしょうか。


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